素晴らしいとは決して言えないこの世界に祝福をいやマジで 作:おーり
お父様がついに大魔王を討伐したらしい。
らしい、というのは、私はその旅路に付いて行かなかったための伝聞による又聞きなための言い換えです。
というか、私を初めとして、人間の味方がお父様の旅路には不在であったりします。
私の名はタバサ。
グランバニアの王女という立場を与えられていますが、12年ほど石になっていたお母様はその若さゆえに、同じく10年石になっていたお父様と並んでこの先結構現役を突っ走ることになるでしょうから、しばらくは名ばかりの立場です。
弟のレックスも同じように、天空の勇者などと煽てられておりますが、冒険の旅路に数回連れ出されただけで世界平和への実績のようなものは実質ゼロ。
基本として私たちに苦労をさせたくないとお思いであったのか、お父様の配慮に牽引するように私たちはグランバニアの城から禄に外出しないまま大魔王は討伐されました。
……あまりにもイベントが少なすぎて何一つとして実感がわかないのですけど!?
其処はもう少し子供たちだけでも旅路に連れ出して親子の親睦を深めるべきでしょうに!
危ない目に遭わせたくないという配慮は親としても王としても素晴らしいのですが、置いて行かれる身としては子供心に色々と言いたいことが溢れまくっています!
見分を広げることなく既に私たちは12歳!
世界の平和と引き換えに、何か大事な経験を得られることが無かったような! そんな気がするのです!
……失礼、少し憤りが零れました。
お父様は立派な人です。
王としての威信はもとより、国民に信頼されているだけではなく、倒した魔物まで仲間にした凄まじいほどのカリスマは歴代の王にも引けを取らないレベルでしょう。
ラインハットやテレパドールといった他国の王と交流を深めているだけではなく、神話の存在である【天空の神龍】マスタードラゴンや人の世界とは異なる妖精の国の女王とまで通じ合う立場は、それこそまさに伝説に匹敵するほどの人物です。
まあそれを言うと弟なんかは天空の勇者ですが、お父様に比べれば月とバブルスライムです。魔界に赴いた際も、竜の中の竜と恐れられるグレイトドラゴンや心無き殺戮兵器であるはずのキラーマシン、更には創世神話より連綿と続く大地の化身の末裔と呼ばれるギガンテスまで仲間にしてきた私のお父様がこんなに伝説なはずがないわけがなかった、です。
そんなお父様ですが、今回の事態は承諾するわけには参りません。
平和になった世界で人類の営みを潤沢に継続させるために、この世界で残った三つの王国は手と手を取り合い、妖精や天空の人々という神秘に属する方々を蔑ろにしないように、王家同士はその血筋を併合させることにしたようです。
つまり、早い話がお見合いです。
お父様の親友と仰られるヘンリー陛下のご子息、デイリー王子? でしたっけ? と、私が結婚するという話です。
まあ、まだ12歳ですから婚約、という程度に収められるのでしょう。
え? 無論、承諾するはずがありませんよ。
何故かって、会ったことも無いような人と国のために結婚する、というのは確かに王家の義務でしょうけども………………これまで何一つとして自由な時間が与えられなくて何をどう承諾しろと!?
今回ばかりは堪忍袋の緒が切れました!
ちなみに弟のレックスは40くらいのテレパドールの女王と婚約が決定してますがそれもどうでもいいです!
何をする気かと? 逃げるんですよォォーーーー!!
そんなわけで、家出を敢行した王女です。いえ、元王女です。
幸いにも、いつ冒険に連れ出されてもいいように自己鍛錬を怠らなかった結果、呪文はイオナズンまで扱えるようになっています。
もしものために待機要員になっていたキメラのメッキーとアームライオンのシンバ、エリミネーターのエミリーなんかを引き連れて。
行き先はひとまず妖精国、魔法の絨毯を使いひとっとびです!
▽ ▽ ▽
妖精国を経由して異世界の地下道を邁進し、遥かな過去と教えられたデスコッドなる村を経由して、ダークホーンにばくだんいわにキラーマシン2などの新たな仲間を加えたり、大魔王デスタムーアなるモノと戦ってさらに異なる世界へと転位させられた私。
他に居たモヒカンさん美女美少年メガネさんあと他国の王子などがどうなったのかまではわかりませんでしたが、仲間モンスターだけはなんとか引き連れて。
……あれ、私これ元の世界へ戻れるのでしょうか……?
そうして行き着いた見知らぬ世界で、私は新たな冒険へと手を出します。
そこのルールなのか、ギルドに『
そんな最中、魔王の配下と噂されるモノを退治した帰り道、新米冒険者と思しき少女並びに青年とが、何やら街はずれで騒いでいる姿を見かけました。
「爆裂魔法は最強の魔法……! あなたがパーティに入りたいというのならば、この程度の壁を難なく乗り越えてみてください!」
「いや、俺別に入る気はないって言ってたよね? 話聞いてた? ていうか提示する壁が割と分厚く馬鹿高い気がするのは俺だけ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴと震える大気に、対峙する色黒白髪の青年が棒立ちで異を唱えています。
魔法使いらしき帽子の少女は杖を構え、私には縁遠い詠唱というモノを唱えだします。
というか『爆裂魔法』とか聴こえましたけど、それってイオ系の呪文ですよね? 生身の人間に放とうとするとか、確実に仕留める気じゃないですか……!
「ちょ、ちょっとあなたたち何してるんですかっ!? 街はずれとはいえこんな場所で魔法を放つとか非常識にも程が――」
「唸れ、黒より黒き深淵の炎以下略! エクスプローーーーーーージョン!!!」
杖の先からコンマ数秒の合間に魔力が解き放たれることを感知、咄嗟に私は二人の間へ指先から指定の座標へ呪文を設置しました。
触れて、弾けて、相殺せよ――
見切り発車なのでこんな風に思いがけない人物が関わってくることも
うん。よくある話だ
Q.なんでこの子が出てきたの?
A.とあるよんどころのない事情で『DQ5 王女』で画像検索したらペド野郎御用達のエロ画像ばかりが出回っていてあまりにも不憫だと思った。もっとKENZENな画像が見たかったです
Q.ゼロ魔?
A.同じ名前の子がいた気がするけど、髪の色は金髪だから大丈夫
Q.幼馴染ルートなんですね
A.青髪にすると何処かの残念女神のお株を奪っちゃうじゃないの。あとビア●カを選ばなかったら山奥の村で汚っさんらに共有される未来しか見えなかった
Q.イオナズン使える時点で誰かさんのお株が奪われている気がするのですが…
A.誰のことかな。わからないなぁ(ゲス顔
Q.というか、ベルなんとかさんがさらっと討伐されてませんか?
A.なんのことかわからないなぁ(棒読み
Q.めぐみんがメインヒロインじゃなかったんですか!?
A.王女様が公式メインヒロインだっていうのがDS版に証拠に残されていてだな…
その他、感想お待ちしております