『蒼き雷霆ガンヴォルト』ノーマルエンド後にこんな事になったら面白そうだなっていう妄想が10割です。
原作シラネという人にもわかるように書くので、どうぞよろしくお願いします。
転生
━━━私の空が落ちた。私の心が騒ぎ出した。この世界の片隅で。
蒼い服の彼が斃れる。虚ろな瞳は一瞬で動く事を止め、私を覗き見るように息絶える。ずっと私を助けてくれた彼が。
「いやっ……そんな……GV━━━!!」
「キミもだ、
「━━━あ、」
彼を仕留めた凶銃を構えた男性が私を呼び掛ける。悲しみに暮れる暇もなく振り向く。
だけどそれはもう遅い。もう既に弾丸は私の胴体に直撃し、彼の後を追うように倒れ込む。
「━━…━……━━━………………」
何か言っているけど、聞こえない。目には何も映らない。黒い、暗い。悔しさ? 悲しさ? よく解らないけど、涙が出てくる。
「……ィ、……イ……」
何も見えないけど、私が何を言っているかも自分の耳には届かないけれど、彼に手を伸ばす。
━━━触れた? 解らない。でも多分触れた。
「ゎ…………ぁ……………………ぃ…………」
きっと私は死んじゃうんだ。悔しいなあ。ずっと守られてばかりだったから。私も、彼を━━━
◆◇◆
「━━━ぁ?」
「ああ、起きたかい一誠」
━━━あれ?
一体何が起きているんだろう。私、死んだよね? 確かに、死んじゃった筈なんだけど。
「ぁ、ぅ……ぁ?」
喋れない? ていうか、歯の感覚がない?
手もなんだか凄く短いし、立てない。あれ、あれれ。
これはもしかして……私、赤ちゃんになってる!?
◆◇◆
此処は私のいた世界とは少し違う事。私のいた世界には
但し、此処に例外がいる。それが私。兵藤 一誠。
私の
あの時死んでしまった私は一時的に心だけの存在、つまり電子の謡精そのものになっていた。その私の心はこの兵藤 一誠の身体に宿っている。
だから私はその例外。ただ電子の謡精は能力者のいないこの世界では特に大した力を持たない。ただ精神に干渉して少しだけ、ライブ会場のようなテンションに陥りやすくなるように誘導する程度の事しかできない。
だから能力はないも同然。私は私の思うように自由に生きられる。
その自由には、彼はいないけれど。
いつまでも引きずるのはどうかと思う。でも憶えていられるうちは引きずりたい。
『……で、その結果がコレ?』
パソコンを弄る私の横から青い姿の女性が現れる。
モルフォ。私の電子の謡精によって具現化された私の心。私の本心の具現……と、私について研究をしていた人達は言っていた。
第七波動によって創られるモルフォの存在は同じ第七波動の因子を持たない人には見えない。
だから私とモルフォが思っている事っていうのは同じで。
「そう、コレ。この世の何処かに、此処にいない彼の事を遺したいの」
私はそう言いながら一つの動画を投稿した。
投稿者名『シアン』。動画タイトル『蒼の彼方』。
あの世界を駆け抜けた彼に、苛酷な世界を生きた彼に贈る、始まりの曲を。