1話
魔女教徒
その名前を聞くとあるものは関わりを避けようとし、あるものは顔をしかめ、またあるものは怒りに身を焦がす。このルグニカにおいて、いやこの世界において魔女教徒と聞いてよいイメージを持つものは1人もいない。
曰く 嫉妬の魔女サテラを崇拝し、サテラ復活の為ならどのような非人道的なことでもする狂気の集団。
曰く 嫉妬の魔女と種族が同じのハーフエルフを憎み、ハーフエルフやそれ以外のすべての生き物を殺すことに何の躊躇もない集団。
曰く 嫉妬の魔女サテラ以外の魔女を認めず、サテラ以外の魔女の遺産が出てきたら、回収の過程でその都市を滅ぼすことすらいとわない集団。
曰く 剣聖にすら匹敵するほどの実力を持つ集団
その魔女教なかでも大罪司教と言われている魔女教の幹部は人災の象徴ともいわれ、大罪司教が1人いるだけで三大魔獣と同等もしくはそれ以上の被害をもたらすと言われている存在。
それほどの存在でありながら大罪司教の情報はいまのところ2人分しかない。
1人は怠惰担当。魔女教の襲撃の半分以上に加担していると言われている。
もう1人は強欲担当。怠惰に比べると活動頻度は全然少ないが、ルグニカ王国の南にあるヴォラキア帝国を英雄八つ腕のクルガンを含めてたった1人で攻め落としたほどの力の持ち主。
その魔女教の大罪司教全員が勢ぞろいしているこの空間は異様ともいえる。
場所は嫉妬の魔女サテラが封印されている極東の大瀑布に最も近い場所。
アウグリア砂丘の中にある周りを見渡しても他の家が一切見えないような場所。
その中で一番に口を開いたのは一見何の変哲もない人物だった。
細身の体つきに長くも短くもない白髪の髪に普通の顔付き、街中で遭遇しても10秒程で忘れそうないかにも汎用な見た目の男だった。
「それでパンドラ様?僕とそれ以外の司教を呼んで何の用かな?もし大した用事もないのに呼んだっていうならそれは僕が花嫁たちと一緒に過ごす安定した時間を奪う行為、強いては僕の数少ない権利の侵害になるんだけどそこのところ理解してる?」
魔女教大罪司教強欲担当 レグルス・コルニアスの恐喝ともとれる発言に特に気分を害した様子もなく、パンドラと呼ばれる女は笑みを崩さずに答えた。
「はい。実は皆さんに集まってもらったのは私の持っている福音書の原書にもうすぐ大罪司教が欠けるという記述が浮かんでいたので気を付けてほしいと思いまして…」
「なんと、福音の言葉は魔女の言葉。魔女の言葉に答えてこその愛、愛、愛愛愛愛愛愛愛ぃぃぃぃぃぃぃ 魔女の寵愛に報いなければぁ」
パンドラの言葉をさえぎって言葉を発したのは病的なまでにやせ細り、両手の指には生々しい噛み傷がある緑の髪の男
大罪司教怠惰担当ペテルギウス・ロマネコンティだった。
ペテルギウスの狂気ともとれる発言に顔をしかめたのはレグルスだった。
「ねぇ、今さあ僕がパンドラ様に集まった理由を聞いていたわけじゃん。そこに横やりを入れてくるっていうのはちょっと違うんじゃないかな?それって僕のことなんかとるに足らない矮小な存在だって間接的に言ってるってことだよね?多くを望まない無欲で完結された存在である僕だけど、さすがに誰かの話を聞く権利すら無視されるのは納得できないね。挙句に僕は君と同じ大罪司教なんだけど?君の頭がおかしいのも魔女に盲目的で依存的な愛を抱いてるのも知っているけど、僕の権利を侵害していい理由にはならないよね?」
「私の魔女への愛を冒頭しますか?アア… 脳が震えるぅ…」
レグルスが地面を蹴り防御不可能の攻撃を加えようとし、ペテルギウスが見えざる手で応戦しようとした。
両者の間に一触即発の空気が流れたその時
「ペテルギウス・ロマネコンティは私の発言をさえぎらなかった。」
パンドラがそうつぶやいた。その時両者は何事もなかったかのようにしていた。
そしてパンドラはレグルスを背後から襲おうとしていた女に声をかけた。
「これでレグルスとペテルギウスが争う理由はなくなりました。だからあなたも奇襲なんてして無駄に争いを生む必要なんてないのですよ。シリウス」
パンドラが声をかけたシリウスはまさに魔女教大罪司教憤怒担当にふさわしい憤怒の表情を浮かべていた。
今までは読む専だったのですが自分でも書いてみたいと思い、初投稿です。
たぶんいろいろ間違いや誤字、脱字、文法的におかしい所などがあると思います。一応自分では何度も見直しているのですがなかなか自分では気づきづらいものでして^^;
コメントや感想をお待ちしております。(出来たらオブラートに包んでお願いしますm(__)m)
作者は豆腐メンタルなので
次回もなるべく時間を空けないように投稿… できたらいいな(;^ω^)