咲-saki- 四葉編 episode of side-M 作:ホーラ
九校戦5日目
クラウドボールで優勝を飾った私は話もそこそこに女子アイスピラーズブレイクの会場に向かう。予選は雫エイミィと共に突破したようで深雪の試合は次の試合だ急げと達也から連絡が入った。この時間はもうすぐ控え室から試合会場へ入場する時間だ。
控え室に行くのは間に合わないと考え私は観客席に向かった。
「おーい、咲ー」
エリカがこっちに手を振ってくれている、クラウドボールが終わった時点でエリカに席取っておいてくれと頼んだのであった。
「ありがとう、エリカ」
「咲優勝おめでとう」
「おめでとうございます」
席に着くと雫やほのかから祝辞の言葉を言われ柄にもなく照れることとなった。
「ありがとう、こういった場で優勝するのは初めてだから嬉しいわ」
「それ初めて大会に出たからじゃ」
「確かにそうね」
「ねえ咲、さっきのうた……」
エリカが私に何か聞こうとしたようだが深雪がステージに現れるとその質問はキャンセルされた。
「深雪似合いすぎでしょ…」
「確かに似合っているわね、私のだけどサイズ合ってよかったわ」
「咲さんと深雪さんそんな身長変わりませんからね」
本当は私の方が数cm高く、可愛い深雪にもそれだけは譲れないのだが黙っておく。誰もが深雪の行動全てに注目しており、試合開始を待ち望んでいた。そして待ちに待った試合が開始されたと同時に深雪の魔法が発動した。
「また深雪インフェルノなのね、もっとユーモアが欲しいわ、ユーモアセンスを問うキャラなんていたかしら….」
「ちょっと待って待って待って咲、またインフェルノって?」
「この前構内で練習試合深雪としたのよ。その時も深雪インフェルノ使ってたらしいからまたーと思ったの、まあ1勝1敗の負け犬の遠吠えと言われればそれまでなんだけど」
「咲、ピラーズの選手じゃないけど多分深雪より強い」
私と雫の言葉を聞いてこの前私の試合を見てないE組4人は絶句しているようだった。
インフェルノは実はA級ライセンスの課題として出題され頭を悩ませる魔法らしい。私は"こっち熱くしたらあっちプラマイ0的に考えて寒くなるのかそれとも熱伝導的に考えて熱くなるのか"みたいに考えて5歳ぐらいの時に試したらできたのだが世間一般ではそうではないらしい。当然素の私ができるなら深雪ができないわけがない。
相手はインフェルノをどうすることもできないようだ。それだったら先に倒せばいいのにと思ったが深雪はそれを許さなかった。
深雪はインフェルノを解除しニブルヘイムを一瞬発動した。それにより深雪は12本全てを一気に消し去った。氷柱は急速冷凍された内部に気泡を持つもともと脆い作りになっており、インフェルノでさらに脆くなっていた氷柱は空気の収束と発散により一瞬で崩れ去った。
「淡倒した時の逆の順番でも壊せるのね」
深雪が淡倒した魔法はニブルヘイムからのインフェルノのコンボだと聞いている。深雪もちゃんと成長しているじゃないと久しぶりに姉らしいことを思った。
インフェルノ簡単そうに見えるけど大学受験数学でいう短い問題の方が難しいのに似た感じなのかなあ
読みにくかったプロローグの0局を1から書き直しました。