咲-saki- 四葉編 episode of side-M 作:ホーラ
私が家に戻ると深雪と達也が出迎えてくれた。
「ただいま」
「お姉様おかえりなさい」
「帰ってくるの思ったより早かったな」
本家にいるとみなもやお母様に色々やらされて大変なので、家の方が楽なのだ。
荷物を片付けリビングで3人で話していると深雪が思い出したように私に言う。
「そういえばお姉様、昨日お姉様に似ている方にお兄様が見惚れていましたよ」
達也が見惚れることはないと思うから何か警戒していたのか。あと私と同じ金髪とは珍しい。
「達也さんは私がいなくて寂しかったのよ」
「ああ、確かに咲がいなくて少し寂しかったよ」
達也をからかうように言ったのに真顔でこう返されたら言われたらこっちが困る。多分私は顔を真っ赤にしているだろう。
「お兄様…私だけじゃご不満だったのでしょうか…」
「そうよ達也さん、深雪がいたのに寂しいってそれどうかと思うわ」
「いや寂しくなかったことはなかったんだが…」
深雪の援護射撃により私は息を吹き返し達也に攻撃する。
「やはり達也さんは見惚れていたのかも、私たちじゃ不満で」
「そうかもしれませんねお姉様、その子は綺麗でしたから」
達也は2人がかりの攻撃に白旗を上げるのであった。
三学期が始まり雫の代わりにA組に留学生が入ってくるはずだ。深雪と同じクラスだが、私とは違うクラスであるし、そんな関わり持たなくていいだろうと本を静かに読んでいると、エイミィがバタバタっと近づいてきて読書を中断せざるえなかった。
「A組の留学生、咲の姉妹かなんか?」
「いえ知らない子なはずだけど、どうして?」
「いや、美少女だし咲に雰囲気似てるんだよ」
もしかして達也が見た子と同じ子なのだろうか。
「金髪っていうのが似てるだけじゃないの?」
「ううん、どこか咲さんに似ていたよ」
十三束君も見てきたらしくエイミィの意見に同意する。
「咲は生徒会長だから面倒みなくちゃいけないでしょ〜並んでたらどっちがどっちかわからないかもね」
「明智さん…そんなには似てなかったよ」
そういえば私は生徒会長であった。確か深雪が生徒会で面倒みることになるかもしれないって、本を読んでる時に言っていた気がする。積極的に関わろうと思っていないが、関わることになるだろうとそっとため息をついた。
関わりは思ったより早く訪れた。昼食時達也達と合流し待っているとやってきたのは深雪とほのかと金髪碧眼の少女であった。
金髪という点は似てるが私の金髪は薄い色なので鮮やかな金髪とは少し違った。
「相席させてもらってもよろしいでしょうか」
流暢な日本語だ。てにをはもしっかりしているし留学生として来るだけはある。
「もちろんどうぞ」
達也がざっくばらんに答える。達也の表情はわずかにおやっと思っているように見えるが、もしかしたら私と似ていると言っていた子はあの子なのかもしれない。もしそれが事実ならすごい偶然か向こうが意図してやったことであろう。
深雪があの子を配膳カウンターに連れて行くのを見てこっそり精霊魔法で精霊魔法の素質を調べるが、素質はないようであった。それなら神依は使えないし私と同じように転生者ではないだろう。
「咲と深雪が並んでもそうだけど、あの2人も並ぶと迫力あるね〜あれに咲が並んだらモーゼみたいに人ごみが割れて便利そう」
海は私も割ることはできない。押しのけた水をどうすればいいかがイメージつかないからだ。もっと簡単に考えればいいのだろうが、滝のようになっていた水はどうなるんだろうと無駄にイメージしだしてうまくイメージできないのだ。
エリカの言葉の意味と全く違うことを考えていると深雪達が戻ってくる。
そして自己紹介が始まった。
「初めまして。アメリカから来ましたアンジェリーナ=クドウ=シールズ、リーナと呼んで下さいね」
そう言って華やかな笑みを浮かべた。その笑顔が親しみやすさを感じさせる。達也に自分に対しての敬語をやめさせてるのをみると案外フレンドリーのようだ。みんな自己紹介していき最後に私の番となった
「四葉咲です、深雪達とは従兄弟の関係ね。一応この学校の生徒会長だわ、よろしくね」
私が挨拶するとリーナは一瞬目を鋭くしたが、すぐに戻してよろしくと言った。あの目は警戒している目だ。準決勝前半で末原さんが咲さんをみていた目に似ていたからわかった。
任務は私の暗殺か拉致か監視のどれかかなあと思いながら昼食の時間を過ごした。
準決勝の末原さんの咲さんに対しての警戒ぷりは異常、前半咲さんそのせいでダンラスだったしなあ