治癒魔法が使えるサキュバスがプリキュアの世界に転生した件 作:シャリル
こっちも出来たので、投稿します。
それと、活動報告に書いていた通り、あと一つ、どの世界にしようか未だに迷っているので、ぜひ、ここで!という要望のある人は、感想等でお知らせ下さい。
因みに、ログインしなくても、感想は書けます。
私はずっと一人だった。
同じ種族の人達に“半人前”と嘲笑われ、母親と言われる者からも近寄るなと言われた。
何故、私は皆から遠いんだろう?
治癒の力を持つ私は変なの?
誰も教えてくれない日々を過ごし、私は寿命を迎えた。
けど、私は死ぬ寸前に願った。
生まれ変わったら、次は一人じゃないといいな。
静かに風が吹き、草が靡く風景を夕焼けと共に見る少女。
彼女は自分の長い黒髪を風に靡かせ、風を感じる。
少女の名前は
前世は治癒の力を持つ、半人前のサキュバス。
彼女の願いは叶えられ、槙は現在愛情溢れる家族に育てられ、友達もそこそこ出来ていた。
しかし、前世の時の癖か、こうやってたまに一人になりたくて、この場所に来る。
この場所は槙以外誰も知らない。
何故なら、この場所に来るには何も舗装されていない獣道を歩かなければならないからだ。
槙は深く息を吸い込み、ゆっくりと息を吐いた。
そして、ここから見える槙が住む町、杉夕町を見つめた。
私が、この世界に来てもう15年。しかも、来週からは高校生。
前世では絶対掴み取れなかったこの日常。
とても幸せで、けど、これは幻ではと、時々疑いたくなる。
けれど、これは現実。
私はここで人間として生き、人と生きていく。
「……もうそろそろ、家に帰らないとな…。風も強くなってることだし。」
誰も居ないのはわかっているのは知っているのに、小さく独り言を呟き、立った。
キラッ
「ん?……なにか今光ったような……よっと。」
一瞬だけ光ったその存在が気になり、地面を見る。
それは、すぐに見つかった。
「これは…コイン?人の絵と……何か書いてある…読めない。」
槙はそれをじっと見つめるも、風がもっと強くなっているのに気づき、コインをポケットにしまい、家に帰った。
しかし、槙は気づいていなかった。
その光景を、見ていた二つの影を。
「ただいま~。う~さぶい~。」
「そんなかっこで外にいるからでしょう。ほら、ちゃんと上着なさい。風邪ひくわよ。」
母にパーカーをもらい、それを着ながら、ストーブの前で手をあてる。
そこで、ついさっき拾ったコインをポケットの中から取り出した。
「あら?槙、何持ってるの?」
「ん?これ?散歩中に拾った。」
興味津々に覗く母に見えやすいよう、母の近くにコインを近づける。
しかし、母は老眼であるが為に目を細め、じっと見た。
「この絵は……北欧神話に出てくるオーディンじゃない?裏にもそう書いてあるし。」
「え!?」
何故読めると思いつつ、コインの裏側、文字の書いてある方を見るも、やはり分からない。
「と、言ってもラテン語だけどね。」
「…ソウデスカ。」
ため息をつきつつ、そのコインをポケットにしまった。
……なーんか、嫌な予感しかしないな…
あと、いっぺんに全部出来そうもないので、プリキュアとヒロアカ、ロックマンエグゼをやろうと思います。