東方叛逆郷─スパルタクス幻想入り─   作:シフシフ

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僕はね──────シリアスを書きたかったんだ。

でもシリアスはネタ小説では書けない、描く事が出来ないんだ。

どうしてかって?手が動くんだよ、勝手に。心を殺して執筆機械になろうとしても、ゲームに小説、遊びに浮気。・・・・・・そしてハイになって書き始めると・・・・・・シリアスは無くなってしまう。

シリアスが書けるのは期間限定なんだよ(言い訳)

という訳でシリアスなんてものはありません。
最近短くて済まない。






笑顔は狂気を紛らわせるか?

 スパルタクスは目を覚ます。体を襲う痛みと、そして狂ったような笑い声で。

 

「アハッ!アハハッ!」

 

 フランが赤い目をギラギラと光らせて暴れていた。いや、暴れるというよりも、踊りに見える。ただ、少し違うとすればスパルタクスの腕を持って振り回している所だろうか。羞~恥心、羞~恥心と回している。

 

「アハハ!壊れちゃえ!」

 

 スパルタクスが自分の腕を見ればなんと!・・・・・・生えている。

 

 なーんだ、あれば玩具か。ビックリさせないでくれよ。子供は朝が早いんだなぁ、元気はいい事だ!朝ごはんは食べたのかな?歯磨きは?顔は洗ったらかい?

 

 ・・・・・・なんて、スパルタクスは考えているのだろうか?そう思えるほどに彼の表情は優しい。

 

「アハハ!アハハ?あれぇ?起きたの?」

「うむ、おはよう」

 

 スパルタクスの腕らしきものを齧りながら、フランが笑う。

 

「オハヨっ!アハッ、ねぇねぇ!アソボ?」

「ははは、いいとも!」

 

 何故か会話が成立している。

 そして始まる血みどろレスリング!おおっとスパルタクス選手の臓物が弾けたー!

 

「アハッ!面白い!!なんで?!なんで治るの!?アッはは!!」

「ふむ、苦行である。この苦痛こそ我が快感。ふぅむ、だが待てよ?これは圧政か・・・・・・?」

 

 スパルタクスよ気が付くのだ。目の前にはお前の腕で羞恥心踊りながら能力でお前の手足を破壊してくる明らかな圧政者いるだろう。

 

「おお!」

 

 スパルタクス「よっしゃあ、いい事思いついた!」というように声を上げた。そうだ!良く気がついた!そして放たれる最強のスマイル。フランはそのスマイルに見とれ、思わず笑ってしまう!

 

「さぁ来たまえ、フラン」

 

 スパルタクスは両腕を広げ受け止める姿勢になる。

 さて、彼は別に愛情表現をしている訳ではない。ただ単純に「攻撃してくるなら受け止めればいいじゃないか!!」と言う思考に陥っただけである。違う、そうじゃない。

 

「えっ・・・・・・?」

 

 だが、それはフランから見ると違う。

 どれだけの攻撃を仕掛けても、能力を使っても怒らないし、なんと胸に飛び込んで来いと言っている。

「え、何このお父様。実はスパルタクスが本当のお父様だったの?」位には驚いている。

 

「さぁ、おいで」

 

 スパルタクスの父性スマイルに、狂気は吹き飛んだ。と言うよりも別種の緊張に襲われて狂ってる場合じゃなくなったのだ。

 フランが「もうコレパパだわ」と、ゴクリとつばを飲む。

 

「ほ、本当に・・・・・・いいの?」(再確認)

「どうした、来ないのか?」(挑発)

「行く!」

 

 フランがぴょーんとスパルタクスに飛びつき抱きいた。「えへへ〜」とスパルタクスの岩石のような胸板に頭をスリスリするフラン。

 だが、当のスパルタクスは「あれ?なんか違くね」と言う笑顔をしている。圧政者だと思ってたけどどうやら違うっぽい?とスパルタクスは思い直すことにした。

 

そう言えば守るって誓ってたわ。位には思い出したのだろう。

 

「ぅ・・・・・・ん?あ、私、寝ちゃってた・・・・・・って!?」

 

 レミリアが目を覚ますと、そこには筋肉ダルマと情熱的な抱擁を交わす妹が。おかしい、こんなの私の望んだ未来じゃない。

 そんな思考の次に目に入るのは血。スパルタクスは怪我をしていないのに血が沢山部屋には付いている。

 

「ぅ・・・・・・、うっ、そ・・・・・・?」

 

 レミリアは博識だ。女の子は処女を散らすと血が出る。なんでも、大事な所の膜が破けてしまうのだとか。更にはその行為は抱き合う事らしい。

 

 しかも男女で。全ての条件は揃っていた(迫真)

 

 とは言え、残念ながら条件と言うには些か情報が過多というものだろう。血はこんなに出ない。当然だ、こんなに出てたら死ぬ。

 え、スパルタクス?何それ人間?少なくとも本に載っている人間とは別の生き物だろう。実際そうだ。

 

「む、どうかしたのかね?」

 

 このままではまずい。寝起きの頭は労働断固反対!と言わんばかりにうまく働かず、スパルタクスの問いに目を回すばかり。この狂人は自分が何をしたのか分かっていっているのか?!とレミリアの頭が混乱する。

 

「あ、お姉様おはよう!すごいんだよ!!スパルタクスがね、こう、ぎゅーって!」

「いいいい、言わなくて良いわ!赤裸々に語らないで!」

「えー?なんでー?」

「だって男の人と抱き合うなんて駄目でしょ!?」

「平気だよ?だって本当のお父様のよりも暖かくて(体温)、おっきくて(身長)、気持ちよかったもん!」

「おとうさま!?」

「それにカチカチ!(筋肉)」

「おとうさまッ!!!!!!!」

 

 念のため記入しておくが、フランが言っているのは下ネタではない。

 

 レミリアの中でお父様が更に醜悪な変態となっているが気にしてはいけない。というか、処女散らした云々と考えていたのにお父様がそんなことしているわけが無いのだが、今レミリアの脳内は全力でストライキを起こしている。

 

「?」

 

 スパルタクスは状況に付いていけず、困惑しているような笑顔だ。

 暫く痴態が続き、レミリアが自らの勘違いに気がついたのは今から一時間後のことであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スカーレット卿はため息をつく。

 てっきりあの男を暴れさせた後、攻め込んでくると思っていたのだ。しかしどうだろう、誰かが来る気配などこれっぽっちも無いではないか。

 

「どうなっている・・・・・・。美鈴、気は探っているな?周囲の状況はどうなっているのだ」

「はっ、問題ありません。・・・・・・ただ・・・いえ、なんでもありません」

 

 美鈴の能力は気を操ることだ。自身のものがほぼ全てだが、生物すべては気を持ち、故に知覚することが可能である。当然範囲はそこまで広くはないが。

 何かを言おうとして口を噤む美鈴に、スカーレット卿は静かに爪を伸ばした。

 

「っ!申し訳ありません。今回の件には関係がないかと思われます」

「・・・・・・情報とはそれだけで重要だ。吾輩は強い。かの妖怪の賢者にも決して劣らぬだろう。だが良いか、決して絶対など無いのだ。情報収集を怠れば待つのは困難だ、吾輩すらも傷つけられる困難が迫る恐れがある。・・・・・・それに、情報収集に失敗した結果が今だ。決して繰り返すな。」

 

 スカーレット卿から傲慢な圧政者に有るまじきセリフが飛び出る。

 実はこの世界のポンコツゆかりんと戦った場合、無傷でスカーレット卿が勝利できるのだが・・・・・・その種明かしはまた別の機会に。

 

「実は・・・・・・」

 

「・・・・・・ほぅ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある秘境にて、八雲紫は温かいお茶を飲んでホット一息ついていた。

 

「紫様、和菓子です」

「あら、ありがとう藍。傷はもう平気なの?」

 

 後ろから聞こえた声に振り向けば、そこには腕の生えた藍が居た。どうやら完治したらしい。エリートフォックスから殉職してハーフフォックスになっていたが、二階級特進してパーフェクトエリートフォックスになって戻ってきた。スパルタクスにやられてから数日しか経っていないのに。さすがゆかりんと言えるだろう。

 

「はい。問題ありません。そちらの和菓子は人里の3番通りで手に入れたものでして、最近の流行りであるそうですよ」

 

 藍がその美しい顔を笑みで包み、紫に和菓子を進めていく。

 ──────藍が優しい。やばいぞ、どうにか話を逸らさないと。

 紫がそのようなダメダメ思考を働かせ、1口和菓子を食べる。

 

「そう。んー、うん。美味しいわね。抑えられた程よい甘さに、決して柔らかすぎない噛みごたえ。そして噛めば噛むほど香る柑橘系の香り。さすがね藍」

 

 とりま褒めよう。そしてそこから何とかしてほかの方向に。そう考えるが早いか否か。藍は「さすがね藍」と言い終わった刹那、間を置かずに言う。

 

「お褒め頂き恐悦至極。・・・・・・所で紫様」

「ハイ、ナンデショウ?」

 

 万事休す。否、袋の鼠。もはや逃げ道など紫には存在しない。

 

「妖怪の山との密会はどのように進んだのですか?催促の手紙が送られてきませんが。つまるところ話し合いはなさったのですよね?」

 

 おおっと。なんという事か、罪深きスキマ妖怪に一筋の希望が。怪我で動けなかった藍は私の行動を知らなかったらしいぞぉ!やったー!ゆかりん大勝利ー!

 

「えぇ当然よ」

 

 自慢げな顔をして扇で口元を隠す。ドヤゆかりんモードである。しかし、藍は知っている。貴様、それは真実を述べていない時の癖だぞ。

 

「では、その時の内容の細部までお話ください」

 

 紫の額から汗が一筋流れ出る。美しい顔を流れるそれは、紫だからこそ画になるがほかの人であれば、罪を指摘された罪人だろう。

 

「ええっとー、あの、それは・・・・・・ほら、西の妖怪がほら」

「ダウト」

 

 実は!と言うか前にも言ったが、他勢力との文通、及び情報交換、他勢力への情報収集も全て、全て!藍がやって来た。

 念のためゆかりんの弁護をすると、藍が来るまではそれら全て1人でやって来ていたのだが、藍が優秀すぎてもう私要らないんじゃないかな。的な思考からダラけた生活を始めたのであって、ゆかりんぜんぜん悪くないんだからっ!

 

「嘘よ、冗談よ!・・・・・・ズバリ、人里の」

ギルティ!

「イヤー!許してー!!」

 

 許されざる者、紫。

 

 

 

 

 

 










その後、ゆかりんが妖怪の禿山に行って顔を青くしたのはまた別のお話し。

スカーレット卿の能力、「ありとあらゆるものを貫き穿つ程度の能力」に付いてのヒント。

・・・・・実は内面的な能力で、自身に対して発動するもの。沢山練習した結果、攻撃に使えるようになっただけ。

主人公が使う能力だったらカッコよかった糞チート能力です。ちなみにスパルタクスに持たせた場合、最強クラスに強いですが、それならウォーモンガー要らなくね?となります。

相性的には普通の次元の紫様ですら苦戦を強いられるでしょう。

どんな奴か想像出来ましたかね?
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