東方叛逆郷─スパルタクス幻想入り─   作:シフシフ

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(›´ω`‹ )僕はね────マッスルになりたかったんだ。

└( 'ω')┘なりたかったって、あきらめたのかよ?

(›´ω`‹ )うん。マッスルはね、期間限定で大人になると目指すのが難しくなるんだ(社畜)そんなこと、もっと早く気がつけばよかったのに。

└( 'ω')┘そっか……じゃあ仕方ないな

(›´ω`‹ )あぁ……本当に、仕方ない

└( 'ω')┘じゃあ、俺が代わりになってやるよ。安心しろって。爺さんの夢は、俺がちゃんと形にしてやっから。








というわけで久しぶりです。新章、始まります。


新章開始!おぉ、筋肉!筋肉だァ!

 ドォン、ドォン。

 

 森の中に響く轟音。木々はなぎ倒され、砂煙が肌を撫でる。

 巨大な影が()()を襲う。鋭利な爪、巨木を超える腕。妖怪、それも中級などでは無い。上級に足を踏み入れた新顔。近隣を荒らし周り、人里を脅威に脅かさんとする怪物である。

 

「─────!」

 

 振るわれる一撃、それを──受け止める。

 ダンッ!と芯を抜く様な鈍い音が響き、少女はその丹精な顔を苦痛に歪め──笑う。

 

「うっ」

 

 溜め。

 そして。

 

「らっああああああ!!!」

 

 放つ。

 

 引き絞られた筋肉が持つ、極限の緊張状態。それが紐解かれ、放たれるその一撃は天をも穿つ。

 ミシリ、妖怪の腹部にめり込んだ一撃は内蔵全てを破壊し、骨という骨を砕きわる。

 

 しかし、そこで少女は終わらない。

 

「はぁ──行くぜっ!マスターッ」

 

 全身の筋肉がシバリングの要領で魔力を生産していく。それぞれが血管、骨を伝い拳へと集まり──追撃。

 

「───スパークッッ!!」

 

 複数回の身体強化を一瞬にして重ね、打ち込まれる拳。めり込んでいた拳は残像を産みながら振り抜かれる。弾ける血肉、骨。髄液や脳みそすら例外無く。

 

「ふぅ、やっぱり、魔法は筋肉(パワー)だぜ!」

 

 流れる様な金の髪は戦いがあって尚、艶やかで、傷だらけの身体は、それを補ってあまりあるほどの筋肉。服はその筋肉量故か、ギチギチだ。

 

 彼女の名は霧雨魔理沙。

 

 どこにでも居る、普通の魔法使いである。

 

 

 

 

 

 

 

「いや~、強敵だったぜー。だがっ!これで魔力増量薬(プロテイン)の素材は集まったな。全く、人がキノコを採取してる時に襲い掛かってくるなんて、これだから妖怪は筋肉が足りないんだ」

 

 魔理沙は両手を頭の後ろに付ける体勢──アブドミナル&サイのポーズで人里を歩いていた。

 歩く度に揺れるのは完璧な鍛え方により柔軟性を持った大胸筋。生命の脈動とも言えるその悠然たる歩みを止めるものは居ない。

 

「ん?」

 

 魔理沙は何かの気配を感じ、サイドリラックスのポーズで振り返る。

 そこには白と赤で彩られる博麗の巫女。博麗霊夢の姿が。霊夢は魔理沙に気が付いたのかとてつもなく嫌そうな、そう具体例を上げるならスパルタクスを見た八雲紫の様な顔で17歩下がった。

 

「おお!霊夢じゃないか!」

「・・・・・・・・・どちら様?私、貴女みたいな筋肉ダルマに知り合いはいないわ」

「はぁ?おいおい、もしかしてボケたか?そんなモヤシみたいな体してると、頭までふやけちゃうぜ」

「五臓六腑から脳味噌まで筋肉で出来てるサイコパスに知り合いは居ないってことよ。理解しなさい脳筋」

 

 リラックスのポーズではなしかける魔理沙。その横を通り過ぎようと霊夢が動けば、ダブルバイセプスのポーズで追従する。

 神社でお茶を飲む霊夢の隣でプロテインを飲む、それが魔理沙の日課である。

 

「あぁ~、早く異変起きないかなー!」

「いや、起きなくていいわよ。と言うか着いてくるな」

 

 今日も幻想郷は平和です。





追記
小ネタ。霊夢の後退歩数=笑顔に使う筋肉の数。

ん?・・・あ、17話だ(驚愕)
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