待ってろソロモン!
「…ん?」
女性は監獄の中に倒れていた。
「ここは…?」
「ようやくお目覚めですか。間違えて殺してしまったかと思いました。」
鉄格子の向こうに男性が立っていた。
姿は唯一の光である松明を背に立っているためハッキリ見えなかった。
「我が王がお待ちです。どうぞ…ただし変な真似はやめてくださいね。」
女性は男に連れられて牢獄を出た。
そこは城の中だと分かった。
「足元に注意してください。段差あるんで。」
女性は出たが拘束されているため自由に動けない。
そして、男の姿が分かった。
甲冑は黒く、髪も黒い男性だった。
「…あなた達は何のためにやっているのですか?!」
「決まってるじゃないですか…」
男は扉の手前で止まった。
「逆襲ですよ。」
男は扉を開いた。
そこにいたのは…
「今回の特異点は1453年フランス。百年戦争の終わった日だ。」
「てことはジャンヌ・ダルクは確定か…」
「えっと…矢口さん。どなたですか?」
「おいおい…世界史知らないのか?」
「いやぁ…世界史は分からんものばっかだったもので頭ん中入ってないんですよ。」
三葉の発言に呆れる矢口。
「ジャンヌ・ダルクは丁度この頃、オルレアンっていう街に囚われていた王を救い出したフランスの英雄だ。」
「へぇー。初めて知りました。」
(逆にジャンヌ・ダルク知らない人を初めて知ったわ…)
「今回のメンバーだが、エヴァパイロットの調整がまだなんだよね。」
ロマニがキャロルに聞く。
「まだね…次の特異点からは運用可能だから今回はまた紫龍のみかな。」
「やれやれ…世話の焼ける研究者だこと…」
神子も苦笑いした。
「じゃぁ紫龍と藤丸、マシュ、そして2人だけど大丈夫?」
「問題無いですよ!」
「おぅ!丁度暴れたくなってきたからな!」
「こっちも大丈夫です。」
「おかあさんも行くの?」
「勿論だよ。」
「なら行く!」
「皆意志が固まったね。ではレイシフトを開始する!」
「…さてとここは1453年のフランスって所であってんだよね?」
「はい。とてものどかです…」
「久しぶりだなー。こんなとこ来るのは最近忙しくて行けてなかったな。」
「…!ちょっ…空がっ!」
皆空を見た。
そこには青空が広がっていた。
しかし、その大部分はブラックホールの様なものに覆われていた。
「何だあれ…」
「分からない…これも聖杯の力か?」
「まぁそうゆうのはあっちに任せて取り敢えず歩いてみるか?」
「だね…」
そして歩き始めた。
「所で一つ質問いい?」
神子はマシュに聞いた。
「何ですか?」
「マスターとサーヴァントの関係は令呪ってので繋がっている。令呪はサーヴァントに対しての絶対命令権。これは誰にでも出来るもんなのか?」
「いえ…ある程度の魔術回路が無いと出ないです。過去に魔術回路が無くても聖杯により令呪がついたという例もあります。」
「てことはこの2人も聖杯のお力か?」
神子は瀧と三葉を指した。
「多分そうだと思います。けど本当のことはまだ分かりません。前回私達が見たらもう付いていたので。」
「なるほどね。ありがとう。いい勉強になったよ。」
しばらく歩くと街が見えてきた。
「あそこで情報収集しましょう。」
だがマシュの提案はスグに覆された。
街はとことん壊されていた。
あちこちに血溜まりがあった。
「酷い有様だね…こんなんじゃ誰もいなさそうだね。」
するとある所から物音がした。
「どなたか居ますか?」
瀧が行こうとしたらベオウルフが止めた。
「マスター。よく考えろ。こんなとこに誰もいない。だとしたらただ一つ。」
何かが起き上がった。
それは人だった。
しかし、生きている人では無かった。
「ゾンビか!」
「ご名答。さて…いっちょ暴れますか!」
ベオウルフは両手に斧を、ジャックはナイフを、マシュは盾を構えた。
「神子さんは戦わないの?」
三葉は神子に聞いた。
神子は武器も持たずただ見ていた。
「私が出たら折角の初戦台無しにちゃうからね。ゾンビぐらいなら素手でも倒せるしね。てなわけで頑張れー。」
そうして、神子はどこかに行った。
「じゃぁ…始めようか!」
藤丸がいい3人はゾンビの群れに向かった。
3人はゾンビの攻撃を避けながら次々と倒していく。
「これがサーヴァントの力…」
やがて
「ラスト!」
マシュが盾でゾンビを潰した。
こうして初戦を勝利で治めた。
「おっ。もう終わったの?早いねー。」
神子はのんびりと帰ってきた。
「楽勝だったよ。」
「だろなー。見ただけで分かるわ。」
「戦ったことないのかよ!」
「当たり前でしょうが。」
「で、何見に行ってたの?」
「あー。この街の更に先に軍のテントらしきものがあった。兵士も確認済み。行ってみるか?」
「行きますか。」
そのテントに向かおうとした時
『聞こえてる?』
突然ロマニが出てきた。
「お久しぶりですドクター。今軍の所に向かっています。」
マシュが状況を伝えた。
『その軍はフランス側か?』
矢口が入ってきた。
「そうです。」
『なら接触すべきだな。百年戦争はフランスとイギリスの戦争だからな。何か分かるかもしれない。』
「了解です。」
テントは確かにあり、兵士も多くいた。
「なっ!お前達何ものだ!」
兵士の1人が気づき槍を構えてきた。
「落ち着いて下さい。私達は旅の者です。」
マシュが冷静に言う。
ベオウルフとジャックは霊体化してもらい神子の武装も霊体化させているので普通の人にしか見えない。
「ホントか?なら証拠を出せ!」
「しょ…証拠?!」
「当たり前だ!お前らまさかイギリスのスパイか!なら今すぐ倒すのみ!」
「落ち着いて下さいっ!」
「そこまでだ。」
1人の男性が近寄ってきた。
「それは私の知り合いだ。ここに来いと言っておいたのだ。怪しいものではない。」
「なんと…先ほどの無礼申し訳ございません。」
兵士はそそくさとテントに向かった。
「私の兵を許してやってくれ。最近イギリスの攻撃が激しくてピリピリしてるんだ。」
「貴方は?」
「私はジークフリート。お待ちしていましたカルデアの皆さん。」
予告ですが新サバでます。