「さて…わざわざ待ってくれてありがとう。」
神子は大久保の仕事が終わるのを待っていたのだ。
「いやぁ。後で美味しいご飯さえあればいいよー。ところで家は見つかった?」
神子はフレンドリーに大久保に話しかけた。
「許可は降りた。これが証明書だ。今日移動するか?」
「まぁ。それは帰ってからの相談次第だね。」
「だな。では帰ろう。」
大久保は馬車を呼び2人と一緒に乗った。
「ところで行きにも気になったんだがなんの手紙を読んでるんだ?」
大久保は襲われた時にもてがみを読んでいた。
「これか。これは…私の親友からの手紙だ。でも戦争で亡くなってね。これが最後の手紙なんだ。だから今じゃ私のお守りなんだ。」
「お守りか…その人も結構ヒヤヒヤしたんじゃない?2回も狙われて。」
「だな。」
2人は笑った。
「やはりよく分からないマスターだ…」
セイバーはため息をついた。
そして、大久保の家についた。
「ただいまー。っていい匂いしない?」
「だな。しかも迎えがいない。これは何かしら企んでるな。」
「どうする?のってみるか?」
「のるしか無いだろ。」
3人は気づかない振りをしそのまま客間の襖を開けた。
「おかえりなさい!」
「はっ…?ちょっ…まっ…」
「ハハハ!実に面白い事を考えたな!」
そこには豪華な夕食があった。
「セイバーァァァァ!いきなり飛びつくなぁ!」
神子がセイバーを羽交い締めにする。
セイバーの食いしん坊ぷりが仇となった。
「食わせろ!今食わなくては私は死ぬぞ!」
「ジャンヌゥゥゥゥ!助けてーー!」
「わかりました…令呪をもって命ずる。セイバー。落ち着け。」
ジャンヌには令呪を使える能力があったのでセイバーにも仮契約をしたのだ。
「ハァ…ハァ…グッ…これは拷問か…!」
「悪いなセイバー。先頂くぞ。」
「アーチャーァァァァァァ!」
「皆さん…ここは他人の家ですよ…あまり騒がないで下さいよ…」
マシュが本音を呟く。
「いいんだ。これはこれで楽しいから。ほら。ここの主だって楽しんでるし。」
大久保はベオウルフと酒を飲み交わしている。
「瀧さんはよく普通に入れますね。」
「そうか?あんまこうゆうのは気にしたら負けって思うから。マイペースってやつだね。」
「そうですか。先輩も見習って欲しいです。」
藤丸はジャックと大久保の子供たちの世話を三葉としていた。
「あれはあれでいいんじゃない?このフライドチキン美味いなー。だれ作ったのか?」
「私よ。何よお世事はいらないわよ。」
アスカは嫌そうな顔をした。
「いやいや。ホントだよ。よくこの時代で作れたな。」
「ならいいんだけど。」
そして、宴会は終わり、皆寝静まった頃。
「さて…本題に行きますか。」
「前振りが長かったですね…」
とりあえずマスター全員とマシュを集め作戦会議をした。
「今回の成果について。その1、アサシンの姿を確認。その2、親玉が分かった。」
「じゃぁその1からだね。」
「あぁ…実は…」
神子はアサシンとの戦闘について説明した。
「銃を使う少年。格好は黒帽子に茶色いコート。でいいんだよな。」
「そう。何かヒットしたか?」
『全く。やはり真名解放させないと無理だね。』
「真名無いと対策も何も出来ないな…」
「でその2は?」
「そうだ。まずこれを見て。」
神子は大久保から貰った謎の人物の似顔絵を出した。
「!これって!」
「間違い無い…」
それはシルクハットを被り長髪のパーマがかりで正装を着た男性だった。
「そう。おおよそ意見が合うが一応答え合わせだが、私の予想はレフ・ライノール。元カルデア職員で所長殺害の容疑者。並びに人類の敵。」
「何故この世界に…」
「あの時の聖杯を使ったか!」
レフは糸守の聖杯を持っていき移動した。
つまり聖杯は彼の手にある。
「奴はまた何かしようとしている…明日レフを見た参考人に合う。それで真実が…」
「おい。不味いぞ。」
突然アーチャーが入ってきた。
アーチャーは家の屋根で周りの偵察をしていた。
「なんだ?小便にでも行きたいか?」
「そんな事態じゃない。サーヴァントに近い気配を家の周りから感じた。恐らく誰かの手先だろう。」
「距離は。」
「残り3分ほどで着くだろう。」
「バレたか…」
神子は舌打ちをした。
『こっちも確認した!その数…30!』
「ならそれぞれ叩くか。この家は四方向から入れるからそこをやるしか無い。」
「配置は?」
「私は1人でやる。瀧と三葉で、マシュとアスカでやる。残りはアーチャー頼んだ。」
「了解した。」
そして、皆配置につきにいった。
『来るぞ!残り10!』
接触までの時間がとても長く感じた。
だが、時間になっても敵の姿は見えない。
「どうゆうこと?」
『見えてないって…君たちの横をもう通過している!』
「見えてない…けどレーダーには映る。その道はただ一つ!セイバー!」
「分かっている。」
セイバーは地面を剣で殴った。
舗装されていた道は粉々になった。
すると何かの悲鳴が聞こえた。
突然地震のような地響きが襲った。
「何!」
地面から次々と人のような者が出てきた。
「コイツら何者だ!」
『死霊が具現化した姿だ!触れたら死ぬぞ!』
「じゃぁさっきのは嘆きの声か…なら成仏してもらわないとな!」
戦闘が始まった。
「こんなのが私のデビュー戦なんて…ダサイにも程があるわよ…」
アスカは斧を出した。
「まぁ命令されたらその通りにしないとね!」
アスカは弐号機とのシンクロで赤をメインとした武装を纏っていた。
「はぁ!」
アスカは死霊の一つを力任せに斧を振り下ろした。
死霊は二つに裂かれた。
「やりがいがある!」
アスカは次々と死霊を倒していく。
「なかなかやるな…」
神子がアスカの戦闘を見ていた。
『余所見の余裕があるの?』
「あるさ。最悪サーヴァント任せで何とかなる。」
神子は屋根の上に一旦退避した。
そして周りを見た。
「違和感がある…なんだこの違和感… 」
皆それぞれの持ち味を出し、戦い優勢な状態だった。
それでも神子は違和感があった
すると遥か彼方に光った気がした。
(光…?このタイミングで?)
夜なので街頭以外の光は無い。
なのにとても明るく思えた。
「まさか!」
神子は空を見た。
一筋の光が暗い空を裂くように飛んでいる。
「キャロル!あれの落下威力は!」
『あれって…何言ってるの!何も反応は無いよ!』
「てことはギリギリまで気づかないのか…なら仕方ない…独断で撃ち落とすか。」
神子は剣をライフルに変え構えた。
「これで…よっと!」
神子は光に向かって撃った。
弾は当たった。
するとキャロルが報告してきた。
『巨大なエネルギー反応!言ってたのはこれか!』
「気づくの遅いな…まぁもう撃ち落と…」
神子は驚愕の瞬間を見た。
光が弾を避けたのだ。
『エネルギー帯健在!何やってんの!』
「は…はは…なんだよこれ…」
光は加速して飛んできた。
『紫龍!』
「…やるか…」
神子は屋根を蹴りあげて飛んだ。
多少瓦が飛んだが気にしなかった。
『何をする気!』
「ようするに逃げなきゃいいんだろ!」
『ひょっとして狂化入ってる?!』
「な理由!これでも正常だ!」
神子は光に近づいていった。
高度的に下はまだ気づいていない。
「だから私がやらないと!」
神子は武器を手に纏った。
「熱いな…でもやる!」
装甲が熱をもっている。
それでも向かった。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
神子は光に向かって拳をぶつけた。
光の力は強かった。
それでも神子は諦めなかった。
「ああああああああ!」
そして光を貫いた。
巨大な火球が襲った。
「なんだあれ…」
流石に気づいたようだった。
『不味い!紫龍の反応が消えた!』
「何!まさかあれ潰したのかよ!」
『そう!あれは核爆弾レベルのエネルギーだった。それをモロに受けたら…』
「心配するな。マスターは死にはしない。」
「えぇ。同感です。まだ生きてるって感じがします。」
神子のサーヴァントのセイバーとジャンヌが言った。
「そういや敵は?」
「なんか逃げていってたよ。まだやり足りないのになー。」
ジャックがつまらなさそうに言った。
「謎ばかりだがまずは行方不明者の捜索だな。」
しかし、周辺を探したが神子は見つからなかった。