「見えてきた。あれが例の島さ。」
青い海の向こうに見えたのは大きな港だった。
「こんな時代には大き過ぎな気がするな。」
『いや。場所的問題があるけどこれくらいなら主要都市にはあるよ。』
船はそのまま着岸した。
「私達は用があるからその間回ってな。但し迷子にはならないでな。」
「方向音痴には道案内はさせないから問題無いよ。」
「それ誰のこと?」
『あー…はい…』
回線越しに瀧が悟った。
「ねぇ!誰のことよ!」
三葉が瀧に向かって言う。
『言えるかよ!』
「はぁ?!後で覚えておいてよ!」
「まぁまぁ。とりあえず観光しましょうよ。」
ジャンヌの提案にのり皆市場に向かった。
市場は人が多くいた。
「凄い賑わってる…」
「一体何処なんだここは。」
すると市場の目の前に大きな城が建っていた。
その城は港を一望出来るところにあった。
「あのすみません。あの城は誰がいるんですか?」
マシュが近くの人に聞いた。
「あれはエンリケ王子のさ。あの人に会いたいなら行ってみればいい。旅の者なら歓迎さ。」
「分かりました。ありがとうございます。」
そして城に向かっていった。
城の門には兵士が立っていた。
「何ものだ?」
「旅の者です。こちらに行けば王子に会えると言うので来ました。」
「そうか。なら入るがいい。」
兵士は門を開け招き入れた。
城の中はそれほど広くはなかった。
「警備薄くね?」
「あまりに怖いレベルだね。つい警戒したくなる。」
そして大きな部屋に着いた。
「王子。旅の者です。」
「待ってました!ここ最近クソつまらない話ばっかだから飽きてたんだよね!」
そこには黒い服に身を包んだ男の子が座っていた。
「まぁ…王子だからいいけど…」
『史実とは違ってるな。エンリケがエンリケ航海王子ならもっと歳いってるな。』
矢口が説明した。
「ちょっと?そこで話さないでよ。もっと近くで話して。」
「王子。そこまで焦らせることは無いかと。」
横にいた騎士が言った。
騎士は白髪で長く鎧は赤をメインにした豪華な装飾だった。
「ん…貴様どこかで会ったな…」
セイバーがその騎士の顔を見て言った。
「何者か?」
「貴様が先だ。」
「私はルキウス・ティベリウスだ。」
「ルキウス…フッ…そうか。あの時の皇帝か!」
セイバーが突然笑い出した。
「あの時の…まさか!お前はアーサー・ペンドラゴンか!」
男も分かったらしく目を見開いた。
「なんだ?あの時のザマを言っていいのか?」
『ルキウス・ティベリウスはアーサー王伝説に登場する架空のローマ皇帝だ。最後はアーサー王のエクスカリバーで死亡した。』
「ドクターがなんで言う…」
その瞬間皆の目線がロマニに向いた。
『えっ…!そんな雰囲気だったと思ったけど!』
「本当に空気読めない…」
「最悪ですね。」
『ちょ…マシュにまで言われると傷つくな…』
ロマニは無線を切った。
「ねえ!感動の再開とかいいから!とにかく話して!」
突然エンリケが駄々をこねた。
「ジャンヌ…」
「分かりました。ではなんの話をします?」
「日本でいいんじゃない?」
「分かりました。」
神子とジャンヌの打ち合わせが終わりジャンヌがエンリケの前に出た。
「では私達の旅の話をします。」
ジャンヌは日本での話をした。
ただ、聖杯などの話はせず、自分達はその戦争に巻き込まれそのまま参加すれことになったと言った。
エンリケはしばらく聞き入っていた。
「凄い…!」
エンリケの目は輝いていた。
「いいなぁ!英雄達と共に戦うなんて羨ましいよ!」
その姿はまさに子供だった。
「僕も行けたならなぁ…」
「王子それは…」
「分かってるよ。そんなことぐらい自分が1番分かっている。」
エンリケは悲しそうな顔をした。
「なぜ無理なの?」
「僕は元々身体が弱くてね。ましてや船旅と来たらもっと大変だ。しかも船酔いしやすいしね。最悪だよ。」
「それは…」
「気にしなくていいよ。君たちの話はとても面白かった。」
その時後ろの扉が突然開いた。
「バカもの!王子の用事は終わっていないぞ!」
「承知の上で言わせてもらいます!港に…海賊が!」
「なんだと…!」
「王子…」
神子はエンリケに言った。
「物語の続きをしよう。」