「デス」「DEATH」「「デース(DEEAATH)!」」   作:こそ泥

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そろそろストックもなくなって危なくなってきた・・・




冷え切った医務室。そのわけは少しだけ遡る

 

「・・・・・・」

「・・・・・・」

 

内心の想いを打ち明けた二人。切歌と調が去ってからしばらく無言のまま静寂が過ぎていた

 

「・・・会わなければ良かったなんて言っちゃいけないDEATH」

「・・・え?」

 

それは凸守にとってどうしても言っておきたい言葉だった

 

「世の中には会いたくても会えない人がたくさんいるDEATH。だから、会えたんならそんなこと言っちゃダメDEATH」

「早苗ちゃん・・・」

 

凸守の脳裏に浮かぶのはキャロルや自分のパパの顔。パパに会いたがっている人と自分の会いたいパパの顔

 

「・・・でも!だからって、あんな格好悪いとこみたくなかった・・・」

「・・・!巫山戯てるんDEATHか!?生きてれば、会えるんならやり直せるDEATH!どんな我が儘DEATHか!?」

「!私は・・・。そんなつもりじゃ・・・」

 

会いたいけど会えない凸守と会えたけど会いたくない響。混ざらない二人を同じ場所に入れれば分離するのも当然だったのだろう

 

 

 

 

「そんなことがあったデスか・・・」

「二人が喧嘩するなんて」

「フンッ!」

「・・・」

 

一部始終をモニターで見ていたエルフナインから事情を聞いた切歌と調。事情を知ってから改めて二人を見ると確かに響は辛そうな顔をし凸守は拗ねているように見える。そんな様子を見ていると医務室の扉が開き弦十郎が入ってくる

 

「二人とも!ここにいたのか。そろそろ次の作戦について――」

「凸守も行くDEATH」

「・・・何?」

 

弦十郎が話を切り出すとベッドの上から凸守が声を上げる。顔を上げ弦十郎をジッと見つめるその眼は真剣だ

 

「凸守も行くDEATH」

「あのなあ・・・。お前は留守番だ。だいたい、怪我だって――」

「怪我はないDEATH。そもそも様子見でここにいただけDEATH」

「・・・・・」

 

想像よりも強い押しに思わずエルフナインを確認する。エルフナインはコクリと頷くと凸守の身体に異常が見受けられなかったとデータを示す

 

「・・・はあ。・・・こちらの指示に従うこと。いいな?」

「わかってるDEATH」

 

言葉少なにそれだけ告げると凸守はパッパと着替えて部屋を出る。その足取りはいつもと変わらず怪我がないことが本当であると示している

 

「まったく。たいしたじゃじゃ馬だな」

「まったくデス」

「早苗は前から言い出したら聞かないところがあったから・・・」

「あの、師匠!私も・・・」

「ダメです!」

 

響も身を乗り出し弦十郎に訴えかける。だが、その答えは弦十郎ではなく別のトコロから返ってきた

 

「響さんはまだ検査が全部終わってません!少なくとも明日の作戦には参加させられません!」

「・・・だそうだ。明日は響くんはコチラで待機していてくれ」

「・・・・・・わかりました」

 

口をとがらせて承知を告げる響。その顔に弦十郎も根が深そうだな、と苦笑するしか出来なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

「今度の作戦は二チームに分かれてもらう」

 

本部のいつもの管制室で響を除き集まった奏者6人に対して弦十郎が宣言する。狙われているのは風鳴邸にある要石と深淵の竜宮に保管されているであろう物体。どちらも可能性がある以上どちらも疎かにするわけにはいかない

 

「今回は翼とマリアくんには要石を、残りの四人には深淵の竜宮をお願いしたい」

「深淵の竜宮はその広さゆえに二手に分かれて行動してください」

 

風鳴邸と違い深淵の竜宮はその広大さと機密性故に広く複雑な構造となっている。人数は多いにこしたことはない

 

「それなら私は調とデース!」

「ってことならアタシは」

「凸守とDEATH!」

「・・・よろしく」

 

切歌と調がタッグを組み、必然クリスが凸守と組む。凸守は既にいつもと同じような笑顔を振りまき手を伸ばす。それに応じるクリスの法はどことなくぎこちない

 

「よし。まずは本部にて風鳴邸まで翼たちの移動。その後深淵の竜宮へ向けて出発する!」

「「「はい!」」」

 

 

 

 

 

翼たちを降ろしたあと、本部である潜水艦は海中にいた。ゴウン、と音を立てて本部の潜水艦が水を貫き進む

 

「・・・退屈DEATH」

「・・・暇デース」

「二人とも・・・」

 

モニター室でモニターを眺めながら口を開く二人。真剣にモニターを見ているのかと思いきやその目のハイライトは消え口から出る言葉は退屈を訴えるもので控えめに言って緊張感が足りていない

 

そんな状況を変えるアラートが本部内に鳴り渡る

 

「深淵の竜宮に侵入者反応!」

「「!!」」

「モニターに出します!」

「・・・そん、な・・・?」

 

深淵の竜宮内を悠々と進む侵入者。その影は二つ。背の高い方はオートスコアラーのレイア。だが、もう一つの影が問題だった

 

「マスター・・・」

「地獄の底から閻魔様に頼んで出てきたってのか!?」

 

キャロル。オートスコアラーの首魁にして凸守の仕えていた相手。そして、先日の抗争で死んだはずの人間である

 

「・・・奴らの策に乗るのは危険だが放っておく訳にもいくまい」

「罠とわかってても行かなきゃいけない理由があるDEATH」

「よし、急ぎ急行する!」

「「「「はい!」」」」

 

凸守はモニターに映るキャロルを見つめながら思慮にふける。かけるべき言葉、聞かねばいけない疑問。渦巻く疑念に捕らわれた凸守は心配そうに見つめる二対の視線に気づくことは無かった

 

 

 

 

 

「よし、ここからは二手に分かれて捜索だ」

「はいデス!」

「うん、わかった」

「・・・・・・」

 

深淵の竜宮。潜水艇で内部へと入った四人の前にある左右の分かれ道。その前で二手に分かれキャロルたちの捜索を始めようとしていた

そんな折にキャロルの姿を確認してから滅法口数の減った凸守の元へ切歌が歩み寄る

 

「早苗」

「・・・・・・!ど、どうしたDEATHか?凸守なら別に――」

「無理しなくていいんデスよ」

「!?」

 

切歌の手が凸守の頭の上に乗せられる。そのままゆっくりと赤子をあやすようになで始める

 

「い、いきなり何を――」

「早苗は強いデス。だからそんなに思い詰めなくても大丈夫デス!」

「!!」

「いざという時は私たちもいるから、だから、困ったら遠慮無く頼って」

「切歌、調・・・」

 

緊張した心がほぐれていく。親友二人に励まされて波立っていた心が静まる

 

「・・・ふん!わざわざ二人に頼らなくたって凸守なら問題ないDEATH!」

「なんデスと!?」

「ふふっ」

「おい!遊びじゃねぇんだ、さっさと行くぞ!!」

「わかってるDEATH!」

 

先に進んでいたクリスからの呼び声に凸守は走り寄る。そのいつもどおりの後ろ姿に顔を見合わせて笑い合うと二人は別の道を歩き始める

 

「・・・あの様子なら大丈夫デスね」

「うん。早苗は色々と一人で抱え込んじゃうけど」

 

きっと、大丈夫

 

二人はキャロルを捜すために前へ進む。話を聞くために。話をさせるために

 

 

 

 

 

 

 

『キャロルの目的が判明しました!』

「「!!」」

 

それはどれほど進んだ頃だろうか。無言のまま当たりを警戒しながら進む凸守とクリスの元にエルフナインからの連絡が入る

 

『キャロルはチフォージュ・シャトーの完成に必要な最期のパーツ、ヤントラ・サルヴァスパを狙っています!急いで急行してください!!』

「わかった!」

「了解DEATH!」

 

通信の際に送られてきた地図へと目を通す。その位置はちょうどここから数十メートルという距離であり二、三度曲がれば到着するような距離だ

 

「――っ!」

「ちょ!?先行しすぎDEATH!」

 

だからこそ、本来は慎重に行かなければいけない。キャロル達は既に潜入しており目的地が近づけば出会い頭に鉢合わせる可能性も高くなる

しかし、クリスの取った行動は凸守すら置き去りにするような速度で目的地まで走るというものだった。思わずそのあとを追う凸守。だが、一度ついたアドバンテージはそうそうなくせるものでもなく遂には角を曲がり、目的地から視認できる距離まで近づいてしまう

 

「!」

「見つかったDEATH!」

「ちょせぇ!!」

「マスター!」

 

無論、見つからないなどという甘い結末が待つはずもなくキャロルの前にレイアが立ちはだかり戦闘態勢を取る

 

・・・が、それを見た上でクリスはなお頓着せずにミサイルを放つ。まさか今までの対応から一転、会話すらなく攻撃を、しかも施設が海底にあるというにもかかわらず放たれる高火力の攻撃にレイアの反応が一瞬遅れる

正面突破という名の奇襲。戦闘のセオリーを無視したから出来た芸当。放たれたミサイルの内一発がレイアの迎撃を掻い潜りキャロルに向かう

 

――スッ

 

それでも、キャロルの行動に焦りはない。手をミサイルへと翳すと同時に錬金術による障壁がキャロルを覆う。ミサイルの直撃を受けてもビクともせずキャロルを守る。後に続くように何発もミサイルや銃弾が飛ぶがその全てを弾く

 

クリスの行動に驚いたのは凸守も同じ。確保するべき人間を相手にミサイルを放ち続けるなど正気の沙汰とは思えない

 

「なにしてるDEATHか!?いきなりそんな火力の攻撃を!」

「うるせぇ!あいつを倒せばこの事件は幕引きなんだ!チンタラやってられっか!!」

「コチラも派手に行かせてもらう!」

 

クリスの言うことにも一理ある。ここで打ちのめしてしまえばそれ以上悪さをするどころではなくキャロルの計画は座礁するだろう

だが、ここは戦場。のんびりと話をしている暇はない

クリスの攻撃が止んだのを機にレイアが投げ銭を放つ。その威力・速度は銃弾に匹敵しクリスの放つマシンガンを迎撃しながら二人に攻撃を届かせる。ソレに加えキャロルの放ったアルカ・ノイズも狭い構内に所狭しと並び二人は追い立てられる

 

「デェス!!」

「やあっ!!」

「なにっ!?」

 

そう、二人は追い立てられる

キャロル達の背後から切歌と調が己が武器を手に奇襲をかける。だが、レイアもさるもの。二人の奇襲を銭で作ったトンファーで防御し一発ずつ打撃を与え吹き飛ばす

 

「その隙を待っていた!!」

「!?」

 

二度目の一斉掃射。大量の矢が、銃弾が、ミサイルがキャロルとレイアを襲う

 

「ふん。この程度・・・ガッ!?」

「「マスター!?」」

「はあああぁぁっ!!」

 

突然、キャロルが空気を吐きだし防壁が溶ける。背後の防壁に当たって生じた黒煙がキャロルの視界を埋め尽くし飛んでくる銃弾への対処を遅らせる

キャロルの手にある物体――ヤントラ・サルヴァスパが銃弾に穿たれ破損する。だが、キャロルにそれを憂う暇はない

キャロルの目の前に広がるのは弾丸の壁。逃げ場もなく致命的なダメージを負うことは間違いの無い攻撃

 

「「マスター!!」」

 

レイアと凸守の行動は速かった。レイアは少しでも当たる弾丸を減らそうと投げ銭を放ち撃ち落とす。凸守は自分の持てる全力でキャロルに駆け寄ろうとする

 

しかし、それでは遅い。既にキャロルの前に壁はあり一部が欠けたとしてもキャロルの命を奪っておつりが来るだろう

 

「久方ぶりの聖遺物――」

 

―――――――故に、

 

「この味は甘くとろけて癖になるぅ―!!」

 

救えるとすれば新しく舞台に上がったものだけだろう

 

「・・・まさか」

「なんでここにいるデスか!?」

「ドクター・・・」

 

「そう、ボクこそが真実の人ぉ!ドクターーーー、ウェルウゥゥーー!!!」

 

Dr.ウェル。フロンティア事変の際、完全聖遺物ネフィリムを使用、同化しその力を左腕に宿した。国連に身柄を拘束されたはずのDr.ウェルはその力故にモノとして深淵の竜宮に封じられていた

そんな人物が今、襲撃に乗じて拘束から抜け出していた

 

「おやおやぁ?どこかで見たような顔だと」

「お前ええぇぇぇ!!」

「ヒイッ!?」

「レイア」

「ハッ―――グッ!?」

 

突如、凸守がウェルに向けて鎚を振りかぶる凸守。キャロルの短い呼びかけに応えたレイアがトンファーで防ぐもその威力に吹き飛ばされる

オートスコアラーですら吹き飛ばされるような威力。もしも身体能力的にはただの人間であるウェルが喰らえば即死は免れなかっただろう

 

「早苗!落ち着くデス!!」

「一体どうしたの!?」

「フー、フー!」

「やれやれ、驚いたじゃないか!ボクの身に何かあったら困るのはそこの出来損ないのLiNKERを使ってる二人なんだぞ!」

 

切歌と調の二人が息を荒げる凸守を羽交い締めにして止める。攻防が始まった瞬間にキャロルの背に隠れたウェルであったがその様子を見るや否やいきり声を上げる

・・・凸守が睨んだ瞬間に悲鳴を上げてキャロルの背に逃げるのは如何にも()()()姿であったが

 

「・・・アタシの一発を止めてくれたな」

「待つデスよ!ドクターに何かあったらLiNKERが!」

「そう!ボクに何かあったら永遠にLiNKERは失われてしまう!だぁからお前ら二人ともさっさとその武器を納めろぉ!」

「・・・ポッと出が話しを進めるな」

 

キャロルがノイズを補充する。前後左右にノイズが出現し四人は包囲される

 

「お前えぇぇぇ!!」

「綺麗に平らげてやる!!」

 

そんな状況にあっても頭に血が上った二人は個別に戦い始める。凸守はウェル・・・を守っているレイアを、クリスは辺りのノイズを攻撃し始める

 

「もう!どうなってるデスか!?」

「さっきから二人とも様子が変!」

 

雑多に戦い続ける二人のフォローに切歌と調が回る。凸守もクリスもウェルが出てきてから要すがおかしくなっている

 

「喰らうDEATH!」

「そんな地味な技が効くとでも?」

「DEEEEEAAAATH!!」

「このぉ!!」

 

凸守は大振りで力任せに鎚を振るい、クリスは辺りのノイズや凸守の攻撃を避けたレイアへと弾をバラまく。連携も互いの事を考えてすらいない戦い方はそう長くは続かない

 

「DEEAATH!」

 

ガッ

 

「!!」

「なっ!?」

 

凸守の攻撃が空振り地面を抉る。その余波で吹き飛んだ飛礫が調を襲う。舞い上がる煙の中を飛んできた飛礫は頭を掠めるようにして飛ぶ。辛うじて避けた先で目に飛び込んできたのは今にも火を噴きそうなクリスの銃口

 

ガキイィン

「・・・もろともに、巻き込むつもりデスか?」

「クッ」

 

調の危機を救ったのは切歌の鎌。クリスの銃口を下から跳ね上げ無理矢理に狙いを変えたことで銃弾は天井を穿つだけにとどまった

 

「・・・あいつらは、どこへ行った」

「え?」

 

気がつくとキャロルにレイア、ウェルの姿がない

 

「きっと、ここから・・・」

 

調が指し示したのは床に開いた大穴。形状的に途中に凸守の鎚で開いた穴だろう

 

「逃がしちまったのか・・・」

「ごめんなさい。ドクターに何かあったらと思うと・・・」

「でも、四人で力、を・・・」

 

気がつく。煙が薄まり辺りを見回すが切歌、調、クリス以外の人影がない

 

凸守の姿がない

 

「まさか、追っていったデスか!?」

「そんな!?」

 

 

 

「待つDEATH!」

 

切歌の考え通り、凸守は一人キャロル達のあとを追っていた

凸守が追えたのは見ていたから。ジッと逃がさぬように見つめていたから。だからこそ、穴に飛び降りる瞬間を追ってここまで来た

 

「凸守か」

「ハン!たかが一人ぽっちで何が出来るっていうのさ!?」

 

その言葉にゆっくりと凸守の顔が上がる

 

「お前を、殺せるDEATH」

「ヒイィッ!?」

 

静かに、だけどハッキリと告げた言葉。凸守の眼には揺るがない意思が宿っている。それに気がついたウェルの腰が抜け、地べたへ座り込む

 

「レイア」

「ハッ」

 

レイアが一歩前へ出る。半身になりながらその手にトンファーを構え対峙する

 

「DEEEEAAAATH!!」

「派手に行く」

 

破壊音が轟き、地面が揺れる。短くも激しい戦いが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最期に反応があったのはこの辺りデス!」

 

切歌たちが駆けつける。地面は大きく抉れ壁のアチコチには罅が入っているところがあれば大きくへこんでいる場所もある

だが、人の姿は既に無く。凸守の姿もそこにはない

 

「クソッ!アタシがついてたってのに・・・!」

「落ち着くデスよ!こういうときこそ焦っちゃ――」

「んなこたぁ言われなくてもわかってる!」

「・・・こっち」

 

苦い顔で拳を握るクリス。振り上げた拳の置き所がわからず焦りは募る一方

 

『お前たち!キャロル達の居場所がわかった!すぐ向かってくれ!!」

「・・・応っ!」

「了解デス!」

「わかった!」

 

走る、走る、走る。オペレーターの指示通りに走り続ける三人

 

5分以上走っただろうか、遂に行く手の先に影が見えてくる

 

「早苗ッ!」

「ここまでよ!キャロル、ドクター!」

「なんだ、ようやくついたのか」

 

クルリと振り返るキャロル達一行。そしてウェルの肩には小柄な人影が担がれている

 

「早苗を放すデス!」

「ハッ!なんでボクがわざわざお前なんかの言うことを聞かなきゃいけないのさ?」

「前々から思ってたけどほんとにヤな奴デス!」

 

片手を上げ小馬鹿にした笑みで三人をみるウェル。言い方も仕草もヤケにムカつく

 

「そそくさトンズラこきやがって!これ以上はもう終いだ!!」

「ああ、終わりにするとも。そのためのパーツは既に揃っている!」

 

バッとキャロルがノイズを放つ。その後レイアだけを残し後退する

 

「待つデス!」

「ここは私が」

「オートスコアラーの務めを果たせ」

「バッハハーイ!」

 

二人の姿が消えていく。その背に担がれた凸守を連れて

 

「早苗えぇ!!」

「待って!」

「クソッタレが!」

「使命を果たす!」

 

追いかけようと手を伸ばすもレイアの放つ銭が三人を襲う。弾幕が止み再び見たそこにはキャロル達の姿も、凸守の姿も残っていなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、なぜコイツを連れてくる必要があった」

 

誰も居ないチフォージュ・シャトー。オートスコアラー達は既に全員が奏者の手にかかり、もしくは使命のためにこの場にいない

いるのはキャロルとウェル、そして意識のない凸守だけ

 

「ふん!このガキには色々と手を加えてあるんでねぇ。ボクの防衛装置にぴったりだと言うわけさ」

「・・・まあいい。それより、ネフィリムの力、貸してもらうぞ」

 

決戦の時はすぐ側まで迫っている

 

 

 

 

 

 

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