お隣さんは幼馴染? ~俺と果南と時々ダイマリ~ 作:グリーンやまこう
遂にサンシャインの2期が始まりましたね。私もさっきまで見ていました。
まず、最初に「えっ?」ってなって、OPに興奮して(めっちゃヌルヌル動いてた)、かなぁあああああんってなって、今度は「はぁっ!?」ってなって、かなぁああああああんってなって、EDでやられました。
果南がたくさん喋ってて最高でした(要するに、みんなよかった)。
果南達とプールに行ってから数日が経過していた。8月も半ばに突入し、連日猛暑日が続いている。
この暑さの中、元気なのは外で鳴いているセミくらいなものだ。猛暑の中、夏の訪れを告げてくれる彼らには本当に頭が下がる。まぁ、五月蠅いのは勘弁してほしいけど……。
とまぁこんな状態なので、俺は何もする気が起こらずクーラーの利いた部屋で一人ベッドに寝転んでいた。
今日は例年よりもさらに暑いらしい。地球温暖化にも困ったものだ。どうしてトランプさんはパリ条約から抜けてしまったのだろう? 温暖化が進んで地球が滅びればどうしようもないのに……。
しかし、嘆いていても夏の暑さは収まってくれない。だからこそ俺は、クーラーの利いた部屋でもうひと眠りするのである。
うん、意味が分からないな。なんて考えているところに、
「祥平~? 今大丈夫?」
返事を待たずして果南が俺の部屋に入ってきた。どうでもいいけど、大丈夫と聞いてきた意味がない気がする。もし、俺がエッチな本を読んでいたらどうするんだ!
「どうしたんだ、果南?」
エッチな本はどうでもいいとして、俺は起き上がってベッドの上に座り直す。
「一人でいても暇だから、祥平とどこかに行こうかなって思って」
「えっ……こんな暑い中、どこかに出かけるの?」
思わず本音が口に出てしまった。俺の言葉に、果南の顔が一瞬で不満げなものに変わる。
「何? 祥平は私と一緒に出掛けるのが嫌なの?」
「べ、別に嫌ってわけじゃないけど、俺は生粋のインドア派であって……」
果南の頼みとはいえ、こんな暑い中歩き回ってどこかに行くのはごめんだ。
しかし、果南はこんなことで引いてくれない。なぜか俺のベッドに、しかも隣に腰掛ける。そして、右腕に胸を押し当てる様な形で絡みつくと、
「ねぇ……一緒にいこっ?」
「……喜んで」
断れなかった。だけど、こればっかりは仕方がない。甘えた声と表情。右腕に感じるやわらかい感触。可愛い果南。こんなの、断り方を教えてほしいくらいだ。
もし断る方法を見つけたらノーベル賞を受賞できる気がする。
「ふふっ♪ じゃあ私準備してくるから、祥平も服を何とかしておくんだよ?」
そう言って部屋を出ていく果南。嵐のような展開で俺は果南と出かけることが決定した。さて、果南の言う通り今の服装で外を出歩くと、怪訝な顔で見られること間違いなしなので、早いとこ着ていく服を決めないと。
クローゼットからお気に入りのTシャツと7分丈のパンツを取り出し、急いで着がえを済ませる。
そのまま外に出ると、既に果南が扉の前で待っていた。
「お待たせ、果南」
「うん……どうやらまともな服に着替えてきたみたいだね」
「そりゃな。いきなりとはいえ、果南と一緒に出掛けるわけだし」
俺がそう言うと、果南の顔が少しだけ赤くなる。うん、嬉しそうに顔を赤らめる果南も可愛い。
そんな彼女はいつものポニーテールに、ノースリーブでボーダー柄のトップスと、ガウチョパンツを合わせていた。
何というか、最近果南の女子力が上がっている気がする。良いことなんだけどね。
「今日の格好も可愛いな」
歩きながら何気なく果南の服を褒める。多分、色々と考えてくれた服装だと思うし。
「そ、そうかな? こんな格好、したことなかったから少し心配だったんだ」
むしろ、心配する必要なんて全くない。ぶっちゃけ果南に似合わない服なんて、一つもないだろう。
「……でも、祥平に可愛いって言ってもらえてすごく嬉しいよ。ありがとう!」
うわぁ、なんだこの可愛い生き物。歯を見せて笑う女の子って可愛いよね?
「……ど、どういたしまして」
ドギマギしながら返事をする。動揺が果南まで伝わっていないか心配だ。まぁ、顔は真っ赤なので果南にバレバレだと思うけど……。
「祥平ってば、顔真っ赤だよ?」
やっぱりばれてました。仕方なく、俺は果南から視線を逸らす。しかし、果南は俺を見逃してくれない。
「えいっ♪」
俺の右腕を抱くようにして腕を絡ませてきた。そして、悪戯っぽい笑顔を浮かべる。
「今日はデートみたいなものだし、こうしても問題ないよね?」
はい、何も問題ありません。渾身の笑顔と上目遣い。
今日の果南は何時にもまして可愛さのレベルが高い気がする。可愛さの天井はどこにあるんだ一体。
「じゃ、じゃあ、改めて行こうか?」
「うんっ!」
ギクシャクとロボットのような俺とは対照的に、果南は嬉しそうに頷くのだった。
☆ ★ ☆
「へぇ~、こんな所にも色々お店があるんだな」
「知らなかったでしょ? ここの通りって意外と知られてないんだけど、いいお店がいっぱいあるんだ」
大通りから少し外れたところにあるお店の通り。
大きなお店ほど派手さはないが、どこのお店からも落ち着いた雰囲気を感じる。それに人通りもあまり多くない。最高じゃないか!
「ここの通りには喫茶店をはじめ、雑貨のお店だったり、食器を専門に販売してるお店まであるんだよ」
「なるほど……まさに穴場って感じだな」
「一年生の頃も鞠莉達と一緒に来たりしたんだ! あっ、ここが食器専門のお店ね」
指差す方には、おおよそ食器専門店とは思えないお洒落な外装をしたお店。
「家にある食器のいくつかはこのお店で買ってるんだ~。ねっ、祥平! 少しだけ寄っていってもいい?」
断る理由もないので俺は頷く。
店内は全体的に落ち着いた雰囲気の色で統一されており、変な圧迫感はない。戸棚には様々な食器が並べられている。
へぇ~、あんな食器もあるのか。こんなお店に入ったことは一度もないので、少しだけ新鮮だ。
きょろきょろと店内を見渡す俺。
「祥平ってばきょろきょろして、田舎者みたいだよ?」
「俺は生粋の田舎者だからいいんだ。それに、果南だって田舎者だろ?」
「う、うぅ、確かに内浦は田舎だから否定できない……」
からかわれたり、からかったりしつつ二人で店内を歩き回る。もちろん、手はつないだままだ。
「あれ? この食器って、家にもなかったっけ?」
俺はとある食器を手に取る。それは、いつもサラダなどを盛り付けるサラダボウルだった。
「うん、前来た時に気に入っちゃってね。その場ですぐに買ったんだ!」
確かに柄も形もいいので、果南が気にいるのも納得できる。前々からこの食器はお洒落だなと思っていたし。
「祥平も気に入った食器があったら言ってね」
「まぁ、気に入ったとしても買わないけどな。料理作るのは果南だし、俺には宝の持ち腐れになっちゃうよ」
「それもそっか」
苦笑いを浮かべる果南。
その後は適当に店内をぶらぶらしていたのだが、果南がとある食器の前で立ち止まる。
「何かいいものがあったのか?」
「う、うん……これ」
視線を向けると、そこにはカップル用のマグカップが。なるほど……。
「べ、別に無理にとは言わないよ! 祥平だって、自分のマグカップ持ってるわけだし。でも、私たちってお揃いの物を持っていないわけで、だから、その……」
要するに、お揃いの物が欲しかっただけらしい。素直に買いたいと言えない果南も可愛いなぁ。
一応、年上ということもあって遠慮しているのだろう。俺は顔を真っ赤にしてアワアワしている果南の頭をポンッとなでる。
「いや、俺も新しいカップが欲しいと思ってたし、ちょうどよかったよ。まっ、使うのにはまだ早い季節だけどな。でも、それだけお揃いの物が欲しかったんだろ?」
図星をつかれたらしい果南の顔がさらに赤くなる。
そんな彼女を見てニヤニヤしていたら、「祥平のバカッ!」と言われ背中を叩かれた。い、痛い……。叩かれた背中をさすりつつ、俺はマグカップを手にする。
「んじゃ会計を済ませてくるから」
「あっ、ちょっと待って。私も半分お金出すよ」
「いや、別に俺が全額出すから、果南は外で待ってて――」
「それじゃ駄目なの!」
全額負担するといった申し出を遮る果南。何か問題があったのかな? 首を傾げると、
「だって、せっかく二人でお揃いのものを買うんだから、お金も二人じゃないと意味ないでしょ?」
分かるような、分からないような……。しかし俺は納得してしまった。
多分、俺も果南と同じ立場なら金額を半分負担すると言った事だろう。
「そ、それに、二人で食器の為にお金を出すってなんだか夫婦っぽい……」
「ん? 何か言ったか?」
「な、何でもない!!」
ぶんぶんと果南は首を振る。しかし、気のせいじゃなければ夫婦って単語が聞こえてきた気が……。深く考えるのはやめよう。意識したら恥ずかしくなってくるし。
「じゃあ、取り敢えず会計だけは俺が全部するよ。その後、お金を出してくれればいいから」
「うん、じゃあよろしくね」
一度手を離して俺はマグカップの会計を済ませる。外に出ると、すぐに果南が駆け寄ってきた。そしてもう一度手をつなぎ直す。
「ありがとう、祥平」
「どうしたしまして」
マグカップのお金は帰ってから受け取るとして、次は少し休憩したいということで近くにある喫茶店へ行くことになった。
どうやら今から行く喫茶店も行きつけらしい。5分ほど歩くと、それらしきお店が目に入る。
「ここだよ!」
カランコロンという音と共に店内に入ると、ふわっとコーヒーのよい香りが鼻腔をくすぐった。
店内は昔ながらの喫茶店という雰囲気で悪くない。そのまま店主らしき人に二人用の席を案内され一息つく。
「いいお店だな」
「でしょ? ここはコーヒーも美味しいんだけど、パフェも絶品なんだ~」
果南の話ではそのパフェとやらがおいしいらしく、ついつい食べ過ぎてしまうんだとか。まぁ、彼女はいつも朝走ってるから太るということはないだろう。一緒に来るダイヤ姉さんと鞠莉は知らないけど。
「それじゃあ、俺はコーヒー。後は果南おすすめのパフェを注文しようかな」
最終的に俺はマンゴー、果南はストロベリーのパフェを注文。コーヒーは食後にって感じだ。
「そういえば、祥平と二人きりって何気に久しぶりだよね」
「まぁ、二人きりで出かけるのは久しぶりだろうな。デート以来だと思う」
しかしあの時は四人ほどに尾行されていたので、完璧に二人きりかと言われれば微妙だけど。俺は当時の状況を思い出して苦い顔になる。
すると、俺の顔を見た果南がぷくっと頬を膨らませた。どうやら二人きりが嫌だったと、勘違いをしているらしい。
「違う違う。俺が今苦い顔を浮かべてたのは、あの時ダイヤ姉さんと鞠莉に尾行されてたことを思い出してたんだよ」
「あっ、その事を思い出してたんだ。言われてみれば私たち、尾行されてたね」
「……今日は流石にいないよな?」
「今日は二人とも用事があるらしくて、朝早くに出ていったから大丈夫だよ」
果南の言うことが本当なら大丈夫だろう。別に信頼していないわけじゃないけど、ほら鞠莉って予想外の事を起こしそうだから怖くて……。
俺がぶるぶる震えているうちにパフェが運ばれてきた。
「わぁ~、美味しそう!!」
「果南って、スイーツで喜んだりするんだな」
「ちょっと、それってどういう意味!? 私だって普通に女の子なんだからね……」
「カップル用のマグカップを欲しがるくらいには女の子だもんな。あっ、これは女の子って言うよりも乙女って感じ?」
「しょ、祥平!! 恥ずかしいこと言わないでよ!」
「さぁーて、美味しそうなパフェだなぁ~」
「無視しないで!!」
いじられた影響で果南の顔が真っ赤になる。ちょっと声が大きいかなと思ったのだが、意外にも店内のお客さんからは温かい視線を向けられていた。「若いっていいわね」という感じに。店内の年齢層が高かったことに救われたみたいだ。
「まぁまぁ、怒ってばっかりだとせっかくのパフェがまずくなるぞ?」
「誰のせいで怒ってると思ってるの! もうっ、知らない!!」
プイっと果南がそっぽを向いてしまう。やばい、いじるのが楽しくてついついやり過ぎてしまった。
仕方がないので俺は自分のマンゴーパフェを一口スプーンですくうと、果南の前に差し出す。
「はい」
「…………」
しばらく躊躇っていたが、無言でパクっとスプーンを加え込んだ。
差し出されたパフェをもぐもぐと咀嚼する果南。
「どうだ? 美味しい?」
「……うん」
「じゃあ、機嫌直してくれないか?」
「……もう一口」
「一口だけでいいのか?」
「一口だけでいいよ。だってパフェが食べたいわけじゃなくて、あーんされたいだけだし……」
思っていたより数倍可愛いセリフが返ってきた。やばい、顔がにやける。
自分の顔を何とか真面目な感じにして、もう一度彼女にパフェを差し出した。
☆ ★ ☆
「いやー、結構量あったから食べきれるかなと思ったけど、意外と食べられちゃったな」
「そう? あれくらい普通の量だと思うんだけど」
「いやいや、あの量は絶対に多いって……」
やっぱりスイーツは別腹と言うことなのだろうか? 俺はあれ以上食べたら大変なことになっていただろう。
ちなみに俺たちは今、再びお店の並ぶ通りを仲良く歩いている。あれから果南の機嫌もすっかり直り、パフェを食べさせてもらったりしてお店を出たのだ。コーヒーも大変美味しかったです。
「えっと、この後はどこに行こうか?」
「うーん、時間的にもう帰ろ……って、あれ?」
果南が少し驚いたような声を上げる。足を止めた先には何やら雑貨屋っぽいお店。
「ん? どうかした?」
「いや、このお店は初めて見たから。前回来た時にはなかったのに」
「じゃあ、最後にここを少し見て帰ろうか」
店内に足を踏み入れると、外からの見た通り雑貨屋みたいだった。
「色々なものが置いてあるね~」
果南の言う通り店内には一度は見たことあるものや、なんだこれ? というものまで多くの商品が並んでいる。何となく、ヴィレッジ〇ァンガードっぽい。
キーホルダーや、雑貨などの商品を物色していると、
「これは……部屋の中でプラネタリウムを体験できる装置?」
俺はその商品を手に取って眺める。
パッケージの説明だけで見ると、どうやらこの商品を使うことで部屋の中にプラネタリウムを作ることができるらしい。本当なのかと勘繰ってしまうが、本当にできるのなら面白そうだ。
「なぁ、果南。これを買ってみないか? 部屋の中にいてもプラネタリウムを体験できる装置」
別の商品を見ていた果南に声をかける。
「えっ! そんな装置があるの?」
案の定、果南はプラネタリウム体験装置に興味を示す。というか、目を輝かせていた。喜び方が子供っぽくて可愛い。
「パッケージはそう書いてあるんだよ。どのくらい綺麗か分からないけど、面白そうだから買ってみようぜ」
「うんっ!」
嬉しそうに果南が頷く。そのまま商品を持って会計へ。
これで高かったら二の足を踏んでたところだったけど、幸いなことにそこまでぶっ飛んだ値段じゃないからな。
最後にもう一度店内をぐるっとした後、俺たちは帰路につく。昼前に出かけたのだが、周囲はすっかり夕焼け色に染まっていた。
「うぅ~ん。最初は渋ってたけど、出かけてよかったな。気分転換にもなったし」
「毎日毎日、部屋に閉じこもってマンガ読んだり、ゲームしてるよりはよっぽどいいと思うよ」
「耳が痛い……」
俺の返事に果南はくすくすと微笑む。
夕焼けに照らされて微笑む彼女はとても絵になっていた。映画のワンシーンみたいである。
「……これからはたまにでいいから、今日みたいにデートしようね」
絡ませていた指に少しだけ力がこもった。見ると果南は上目遣いで俺の事を見上げている。
だから、その上目遣いは反則だって言ってるだろ……。俺も彼女に答えるよう、絡ませていた手を改めて握り直す。
「もちろんだよ」
力強く頷いた俺を見て果南も笑顔を浮かべるのだった。
☆ ★ ☆
その日の夜。
「お邪魔しまーす」
「いらっしゃい」
マンションに帰ってきた俺たちは晩御飯を食べ終えた後、再び部屋に集合していた。理由はもちろん、プラネタリウムを観賞するため。
鞠莉とダイヤ姉さんは適当に誤魔化しておいた。まぁ、鞠莉にはばれてるだろうけど。
「それじゃあ早速準備をして」
箱から本体と説明書を取り出し、準備を始める。これで出来なかったらどうしようかと思ったが、割と簡単に設置できたので助かった。
「よしっ、準備できたから電気消すぞ」
「あっ、ちょっと待って!」
電気を消そうとした俺を果南が呼び止める。
「えっと、その、どうやってプラネタリウムを鑑賞するのかな?」
「どうやってって、普通に座って見ればいいんじゃね?」
「……べべ、ベッドに寝転んで見ない?」
「……なんですと?」
うちの果南がとんでもないことを言い始めた。
「えぇーと、それは本気で言っておりますか、果南さん?」
「っ!? も、もちろん、本気だよ!!」
顔は真っ赤だけど、どうやら本気らしい。どうしたもんかとしばらく悩む俺。悩みに悩んだ末、
「じゃあ、ベッドに寝転んで見ようか」
果南の提案を飲むことにした。彼女が本気なら断るわけにはいかないだろう。
断ったら男としての名が廃るってもんだ。
「よしっ……果南、先にベッドの中に入ってくれ。俺は電気を消してからはいる」
「う、うん……分かった」
俺の言う通り、果南が先にベッドへと潜り込む。……あの、どさくさに紛れて布団の匂いを嗅がないでくれますか?
取り敢えず布団の件は置いておいて、部屋のカーテンを閉めた俺は装置のセットをして電気を消す。そして、
「じゃ、じゃあ、入るからな」
「うん……」
俺は果南の待つ布団へ。……なんでこんないい匂いがするんだよ。最初は目が慣れていないため、耳や鼻のほうが敏感に反応する。つまり……そう言うことだ。察してくれ。
そして目が慣れ始めると、今度は果南の整った表情に目を奪われてしまう。目線を下げるとぷっくりとした彼女の唇が……。
キスをしたいという欲望がむくむくと湧き上がってくる。俺は急いで目をそらした。正直プラネタリウムどころじゃなかったのだが、無理やり意識をプラネタリウムへと向けるべく、視線を上にあげる。
「おぉ……想像以上にちゃんとプラネタリウムだ」
「確かに……ちゃんとプラネタリウムだね」
本物の夜空とかプラネタリウムに比べたらはるかに劣る。それでも、部屋で楽しむ分には十分すぎる装置だった。
意外と綺麗で、俺と果南はしばらく目を奪われる。
「部屋にいるのに星空が見えるってなんだか不思議だね」
しかし、星を見ていたのは2~3分ほどだった。
「……ん?」
ふと、左手にやわらかい感触を感じる。顔を横に向けると、果南が何かを求める様な視線を向けてきていた。
再びキスをしたいという欲望が湧き上がってくる。
……駄目だ。こんなの我慢できるわけがない。
「……果南」
彼女の名前を呼び、青い髪をくしゃっとなでる。
「んんっ……」
甘えるような声。とろんと潤む紫色の瞳。煽情的なその表情。
俺は彼女の頬にそっと手を添える。果南の瞳がゆっくりと閉じられた。
そのまま俺は彼女の唇に優しくキスをした。
「んっ……」
10秒ほどの軽いキスをし、俺たちは唇を離す。
キスはプールの時以来だが、随分久しぶりに感じた。
「……祥平」
そこで果南が俺の背中に腕をまわし、顔を胸に埋めるようにして抱き付いてくる。
「ごめんね、我慢できなくて……」
「いや、俺も布団に入った時からずっとキスしたいって思ってたから」
正直、まだまだ足りないんだけど……。
「……ほんと?」
顔を埋めながら訊ねてくる。俺は彼女の身体を抱き締め返した。
「ほんとだよ。むしろ、もっとしたい」
果南の耳がこれ以上ないくらい真っ赤に染まっている。言った張本人も死ぬほど恥ずかしかったが、本音なので仕方ない。
「…………」
しばらく黙って抱き付いていた果南だったが、ゆっくりとその顔をあげ、
「……いいよ。私も、もっとした……んぐっ!?」
言い終わる前に俺は彼女の唇に貪り付いていた。
その後、理性を総動員させてディープキスだけでとどめた自分を褒めてやりたい。
何とか今日中にと、必死になって書きました。……ひたすらイチャイチャしてただけってのは否めません。後悔はしていない!
感想やお気に入りなどお待ちしております。