お隣さんは幼馴染? ~俺と果南と時々ダイマリ~   作:グリーンやまこう

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ダ)……もう何も言いませんわ
作)それは投稿が遅くなり過ぎたことですか?
ダ)まぁそれもありますけど(実に半年ぶりくらいの投稿)、私が言っているのは内容ですわ。最後の方がかなりまずい気がします
作)い、いや、あれはこの作品の良さを出したというか、何というか……
ダ)皆さん、最後の部分を読んで是非低評価をつけてやってください
作)そんな事になったら今度は一年間投稿をあけますからね!
ダ)だったらこんな話を書かないで下さい……

※最後の部分はちょっと『あれ』な表現が混ざっています。そうのが嫌いな方は読まないことをお勧めします。


14話 後輩がいると甘えるのは難しい 後編

「果南ちゃんの朝ご飯、美味しいね!」

「ふふっ、ありがと千歌」

 

 俺の隣で茶碗を持ちながら、ニッコリと笑顔を浮かべる千歌。俺の目の前には同じく笑顔を浮かべた果南がいる。

 

 果南と公園でイチャイチャした次の日の朝。俺とAqoursの面々は果南の部屋に集合していた。そんな中で言われたのが、先ほどのセリフというわけである。

 

 どうでもいいけどとにかく部屋が狭い。あと、どこを見渡しても女子女子女子。羨ましい光景に映るかもしれないが、居心地が悪いなんてもんじゃない。

 特に脚フェチの俺にとって地獄のような空間だ。ショートパンツを履いている子が多く、すらっとしつつ肉付きのいい生足が見える為、どこに視線を向けていいか分からない。

 

 ただただ眼福……じゃなくて、俺が男だってことをもっと意識してほしい。そんなわけで俺はダイヤ姉さんに視線を移す。

 

「……ふぅ」

「どうして祥平は私を見て落ち着いていますの?」

「いや、ダイヤ姉さんを見ると落ち着くなって」

「そ、そうですか? ありがとうございます」

「ダイヤ、祥平は多分バカにしてるから」

 

 ほくろをぽりぽりとかくダイヤ姉さんを果南が呆れ顔で窘める。

 

「それにしても果南ちゃんの作ってくれた朝ご飯、千歌ちゃんの言う通り美味しいずら~」

「ずら丸の言う通りね。果南って体育会系の印象が強かったから、料理出来るのがちょっと意外かも」

 

 千歌と同じくもぐもぐと朝食を食べながら、花丸ちゃんと善子ちゃんが料理の感想を述べる。

 

「丸はともかく、善子は私の事バカにしてるでしょ?」

「べ、別にバカになんて……っていうか、ヨハネよ!!」

 

 朝からハイテンションでツッコむヨハネちゃん。元気なのはいいことだよ。そんな中、なぜか含み笑いを浮かべた鞠莉が立ち上がる。

 

「ふっふっふ~、実をいうと果南は高校時代から料理を練習してたのよ!」

「ちょ、ちょっと鞠莉!」

 

 また余計なことを言い出しそうな鞠莉の口を、果南が慌てて抑える。しかし、その話は俺も初めて聞いたな。

 

「ダイヤ姉さん、ダイヤ姉さん」

 

 気になった俺は、鞠莉と果南がイチャイチャしてる間にダイヤ姉さんへ話を振る。きっとダイヤ姉さんならば話してくれるだろう。

 

「今の鞠莉の言葉ってほんとなんですか?」

「本当ですわよ。果南さんは祥平に美味しい料理を食べさせたいがために、ずっと練習してたんですの。私と鞠莉さんもよく料理の味見役を任されたものです。全く、昔から祥平一筋とはいえ少しだけ羨ましいと感じてしまいますわ」

「ダイヤ!!」

「最初はとんでもない味付けの料理が出てきたりして……うっ、頭が……」

「お、お姉ちゃん!?」

 

 顔色を悪くしたダイヤ姉さんの背中をルビィちゃんが優しくさする。うんうん、なんて尊い光景なんだ。

 ちなみに、あっさりと事実をばらされた果南は顔を真っ赤にさせている。しかし、俺は感動していた。果南、そこまでして俺の事を……。

 

「果南ちゃん、昔からずっと祥平君の事好きだったもんね! これが恋のなせる技ってところかな?」

「曜もうるさい!!」

「祥ちゃんはいいお嫁さんを見つけられて幸せ者だねぇ~」

「ほんとだよ。俺はいいお婿さんにならないと」

「結婚式にはAqoursのみんなをちゃんと招待するんだよ?」

「もちろん。Aqoursの皆さんにはとびっきりのおもてなしをしてあげるから」

「千歌と祥平も、それ以上からかったらぶつよ!?」

 

 口ではおっかないことを言ってるけど、絶賛涙目で頬を真っ赤に染めているため全く怖くない。むしろ頭を撫でてあげたい。

 

「へぇ~、果南さんって意外と可愛いところあるんですね!」

「り、梨子まで……。もう、やめてってば……」

 

 キャラ的に梨子さんが果南の事をいじるとは思わなかった。そんなわけで、みんなに可愛い可愛いと連呼され、果南は頭から湯気を出さんとする勢いで顔を真っ赤にさせる。

 祥平的には、両手で顔を覆っているところがポイント高い。そんな果南に我慢できなくなった俺は頭をよしよしと撫でる。

 

「ほんと、果南は可愛いなぁ」

「う、うっさい! もうみんな食べ終わってるみたいだし、祥平は食器洗うの手伝って」

 

 照れ隠しのためか左手をむんずと掴まれ、そのままキッチンのシンクへと連行される。

 

「なぁ、流石に狭くないか?」

「別に詰めれば問題ないよ。ほら、もっとこっちによって」

「へいへい」

 

 絶対に狭いと思うんだけど……頭の中でぶつぶつ言いながら果南と一緒に食器を洗う。

 

「こうしてみるとあの二人ってほんと夫婦みたいね。ねぇ、祥平さんと果南はいつもあんな感じなの?」

「いつもあんな感じですわ」

「いつもあんな感じね。特に二人っきりの時はもっとやばいわよ」

「確かに、昨日も公園でイチャイチャしてたずら」

「お兄ちゃんもそうだけど、果南ちゃんもすっごく甘えてたしね」

 

ガチャン

 

 花丸ちゃんとルビィちゃんの言葉を聞いた瞬間、果南の手から食器が滑り落ちた。床にぶつかったことで派手な音を立てる。

 

 動揺を隠しきれない果南は、壊れた機械の様に『ギ、ギ、ギ』と首を動かす。もちろん顔は真っ赤。

 ちなみに、俺は割れたお皿の破片を拾ってます。掃除機も持ってこないと。

 

「な、ななな、何で昨日の事をみ、みんなが知ってるの!?」

「果南、指とか大丈夫? 怪我してない? 動くと危ないからしばらくそのままね」

「あっ、う、うん。別に怪我とかしてないから大丈夫だよ。心配してくれてありがと……って、祥平はどうしてそんなに冷静なの!?」

「まぁ、何となく視線は感じてたし」

 

 掃除機をかけながら答える。ぶっちゃけ近くの草むらからコソコソ話す声も聞こえてたからな。

 

「うーん、やっぱり祥平には敵わないわね!」

「いやいや、それほどでも」

「照れるところ間違えてるよ!! というか、気付いてたんなら教えてよ!!」

「だって、果南が夢中になって抱き付いてきたから言うに言えなくて。それに俺も果南の身体を堪能したかったから」

「わー、祥ちゃんってばやらしー」

「何を言う。欲望に素直なだけと言ってくれ」

 

 ニヤニヤとした視線を向けてくる千歌に、俺は胸を張って答える。男が欲望に素直で何が悪いだ。

 しかし、俺の言葉を聞いた梨子さんは苦笑い。曜はドン引きしていた。幼馴染の一人が冷たい。

 

「……昨日、誰が見に行こうって言ったの?」

 

 あっ、このトーンはまずい。本気で起こってるときのトーンだ。果南の変化を感じ取ったのか、残りの面々がごくりと生唾を飲み込む。

 

「え、えっと……」

「もう一度聞くね。誰が見に行こうって言ったの?」

「ま、まま、まりちゃんとダイヤさん!!」

 

 あまりの迫力にあっさりと白状する高海さん。まぁ、怒った時の果南は怖いからね。仕方ないね。

 一方、犯人として名前をあげられた二人は果南をみてガタガタと震えている。毎度毎度、懲りないな~。

 

「それじゃあ、鞠莉とダイヤ姉さん以外は俺の部屋にいったん移動しようか」

「ど、どうして祥平さんは今の果南さんを見て平然としてるんですか?」

「えっ? そりゃ、俺はどんな果南でも大好きだからだよ」

「うわぁ……惚気るタイミング、絶対に間違えてるよ祥平君。今の言葉を聞いて果南ちゃん、耳真っ赤だし。あれだとあんまり怖くな――」

「よ~う?」

「な、何でもないであります! よ、ヨーソロー!」

 

 そんなこんなで俺は、ダイヤ姉さんたち以外を俺の部屋へと無事誘導する。

 

「これでよしっ。じゃあ果南。終わったらまた声をかけてくれ」

「うん。二人にはきちんと反省してもらうね」

「しょ、祥平、救いの手を……」

「さぁーて、俺はみんなの相手をしないと」

『しょ、祥平!!』

 

 俺が部屋を出た後にすぐ二人の悲鳴が聞こえてきた。

 

 

 

 

☆ ★ ☆

 

 

 

 

「酷い目にあいましたわ……」

「まだ頭がズキンズキンする……」

「自業自得だよ! 全くもうっ!」

 

 頭を押さえるダイヤ姉さんと鞠莉に、ご立腹の果南。どうやらあの後、果南のげんこつが二人の頭に炸裂したらしい。

 ちなみに今はマンションを出て、東京へと向かっている最中だった。

 

「それにしても、祥ちゃんってばどうしてそんなに俯いてるの?」

「……千歌達全員と知り合いだって思われたら刺されかねないからだよ」

 

 げんなりした顔で呟くも、千歌は「ほえっ?」と可愛く首を傾げるばかり。

 

 自覚がないかもしれないが、彼女たちは揃いも揃って美人。そんな目立つ9人と一緒に行動していればもちろん視線が集まるわけで、

 

『あいつ、あんな可愛い子9人と一緒に居るけど、まさか……』

『9股とか、今どきの芸能人よりやばいな』

『きっと裏では9人をとっかえひっかえしてるに違いないわ』

 

 俺はものすごい風評被害を受けているのだった。というか、現実的に考えて9股なんかしてるわけないだろ!

 

「ねぇ、お兄ちゃん。これからどこに行くの?」

 

 そんな中、ルビィちゃんが袖をくいくいと引っ張ってくる。可愛い仕草だなと頬笑みを浮かべていると、

 

『お、おいっ! あいつ、あんないたいけな少女にお兄ちゃんって呼ばせてるぞ』

『こんな公衆の面前で酷いプレイだな』

 

 もう何も言うまい……。げんなりしながら今日の行き先を千歌に尋ねる。

 

「そういえば、俺もどこに行くか聞いてないな。おーい千歌。今日はどこに行くんだ?」

「今日は適当にぶらぶらするだけだよ!」

「要するにノープランってことですか」

「の、ノープランじゃないよ! 今だって、梨子ちゃんと一緒に行く場所を決めてるんだから!」

 

 ぷくっとほっぺたを膨らませる千歌はさておき、俺は一緒に予定を決めている梨子さんに声をかける。

 

「梨子さんは元々東京に住んでいたんですっけ?」

「はい。それと、祥平さん。私の事は梨子で構いませんよ。同い年なんですし」

「そうですか? なんか梨子さんって落ち着いてて、大人っぽいんで敬語を使っちゃうんですよね。それこそ千歌とか曜と違って」

『それってどういう意味?』

 

 ジトっとした視線を向けてくる二人。そのままの意味だと言ったら頬をつねられた。痛い。

 

「…………」

「ひぃっ!? か、果南さんがすごく冷たい目をしてる……」

「お、女の嫉妬は怖いずら……」

「うゅ……」

 

 なんだか背中に冷たい視線を感じるけど、まぁ気のせいだろう。

 

「それじゃあ気兼ねなく梨子って呼ばせてもらいますね。俺の事も好きに呼んで大丈夫ですから」

「ふふっ、祥平君ってばまた敬語になってるよ?」

「あれっ?」

 

 口元に手を当て上品に微笑む梨子。やっぱり美人だから絵になるなぁ。これが田舎出身と東京出身の違いか。

 

「…………」

「か、果南さん、スマホが、スマホが! 画面が酷い事になってますわ!!」

「凄まじい嫉妬ファイヤーね」

 

 果南の方からメキメキという音が聞こえてくるけど、まぁ気のせいだろう。そんなこんなで俺たちは電車を乗り換えつつ、最終的に到着した場所は……

 

 

 

 

 

「スカイツリーに来たかったのか?」

「うんっ! ここは色々な意味で思い出に残ってる場所だからさ」

「そっか」

 

 千歌の言葉に数人が複雑そうな表情を浮かべていたが、何も聞かないでおいた。どんなことがあったのかは知らないけど、あえて触れないでおくことも時には必要だろう。

 

「それにしても、俺は初めてきたな~」

 

 眼下に広がる東京を眺めながら呟く。こうして下を眺めていると、本当に人がゴミのように見えるから不思議だ。意味もないのに叫びたくなる。

 

「お兄ちゃんお兄ちゃん! こっちの方がいい景色だよ!」

 

 笑顔でルビィちゃんが俺の服の袖を引っ張る。

 

「ほんと、ルビィは祥平さんの事が好きなのね。いや、好きというよりは懐いてるというべきか」

「祥平さんといる時のルビィちゃん、すっごく嬉しそうずら!」

「お兄ちゃんはすっごく優しくてカッコいいからね! だから大好きなの!」

「いやぁ、そう言ってもらえるとお兄ちゃんも嬉しいよ」

 

 俺がだらしなく顔を緩ませていると、

 

「ルビィは渡しませんよ?」

「……分かってますってダイヤ姉さん」

 

 物凄い圧をダイヤ姉さんがかけてきた。この人眼がマジである。

 そんなに心配しなくてもルビィちゃんは取らないから。というか、肩の力抜いて。めちゃくちゃ痛くて肩が壊れそうです。

 

「今度はダイヤが嫉妬ファイヤーね!」

「まりちゃん、実は今の状況を見て楽しんでるでしょ?」

 

 鞠莉と曜がこちらを見て何かを話している。話してる暇があったら、このシスコンお姉さまを何とかしてほしいものだ。マジで肩が壊れそうだから。

 

「ねぇ祥平。ちょっとこっちに来てよ。ダイヤも、いつまでもルビィをとられたことに嫉妬してないで」

「嫉妬なんてしてないですし、まだルビィはとられませんわ!!」

「あー、はいはい。善子達、ダイヤをよろしくね」

「わ、分かりました……ってヨハネよ!」

 

 いよいよ肩がやばくなってきたタイミングで、果南が無理やりダイヤを俺から引き剥がすと、床がガラスになっていて下が透けて見えるところまで引っ張っていく。

 

「どうしてここへ? 確か果南ってこういう所苦手だったよね?」

「……だから連れてきたの」

「へっ?」

 

 小声で何かを呟いた後、果南は自ら透けている床の上に立つと、俺の右腕に絡みついてきた。

 

「……苦手だけど、これなら怖くないし」

「…………」

 

 プイッとそっぽを向く果南。それだけで全てを察する俺。

 要するに果南は、俺の腕に抱き付きたかっただけだろう。電車内でも嫉妬から冷たいオーラを発していたし。

 そう思うと余計に果南の事が可愛く感じ、俺は微笑まし気な笑みを果南に向ける。

 

「……どうしてそんな微笑ましげなのさ?」

「いや、果南は可愛いなって」

「なっ!? きゅ、急に可愛いなんて……千歌たちもニヤニヤしてないの!!」

 

 見ると千歌、曜、梨子が俺たち……主に果南を見てニヤニヤしていた。分かるよその気持ち。

 

 可愛い果南に癒された後は浅草に行ったり、秋葉原に行ったりした。夏休みと言うこともありどこも人が多くて大変だったのだが、特に秋葉原が大変だった。

 

『ねぇ、あれってAqoursのメンバーじゃない?』

『似てると思うけどな……』

 

 彼女たちと歩いている周りから聞こえてくるひそひそ声。

 よく考えると、彼女たちはラブライブの優勝グループ。顔がばれているのも当然だし、そんな彼女たちが秋葉原を歩いていれば噂されて当然だろう。

 

 一応、ラブライブ優勝当時よりは全員大人っぽく成長しているのだが、それだけでは限界がある。変装だってしてないしな。

 

「なんかすごい見られてる感じがするけど、どうしてだろう?」

「お前はもっと自覚を持ってくれ」

 

 のほほんとした顔でキョロキョロしている千歌にツッコミを入れる。君はリーダーなんだからもっと自覚を持ってください。

 

「わぁっ! ずっと探してたアイドルグッズがあるよお姉ちゃん!」

「何ですって!? 見せてくださいルビィ」

「ま、待ってよ二人とも~」

 

 この姉妹もいつも通りだった。花丸ちゃんが慌てて二人の後についていく。ほんとスクールアイドル大好きだね。

 

「リリーは同人誌ショップに行かなくてもいいの?」

「どどどど、同人誌って、ななな、何かしら善子ちゃん!?」

「同人誌?」

「そう、梨子はよく家で色々な同人誌を……」

「サイレントチェリーブロッサムナイトメア!」

「んがぁっ!? 痛い痛い!!」

 

 気付いた時には梨子が、意味不明な技名と共に善子ちゃんにヘッドロックをかましていた。痛そう(小並感)。

 

「梨子、善子ちゃんが死んじゃうからその辺に」

「ま、全くもう善子ちゃんは!」

「よ、ヨハネ、よ……」

 

 いつも通りの言葉と共に崩れ落ちる善子ちゃん。最後まで自分を貫いててすごいと思う。

 

「それにしても梨子、同人誌が欲しいのなら買ってきてもいいぞ。俺はそういうの気にしないから」

 

 彼女の耳元でそっと伝えると、梨子は顔だけでなく耳まで真っ赤になる。

 

「わ、私は同人誌なんて好きじゃないわよバカッ!!」

「壁ドンも顎クイも俺はいいと思うぞ」

「っ!? もう、祥平君なんて知らないっ!」

「あっ、待ってよリリー」

 

 いじり過ぎたのか、梨子はプンプン怒りながら同人誌ショップのある方向へ歩いて行ってしまった。やっぱり好きなんじゃん……。善子ちゃんが梨子の後を走って追いかけている。

 

「祥平、千歌達どこに行ったか知らない?」

「えっ? 千歌達ならそこら辺に……って本当にいない」

 

 気付くと千歌と曜、それに鞠莉もいなくなっていた。いるのは果南だけ。

 

「全く、みんな好き勝手に行動するんだから」

「まぁ、時間はあるし大丈夫だろ。最悪スマホに連絡すればいいわけだし」

 

 ため息をつく果南をまぁまぁとたしなめる。それに俺にとってはある意味好都合だ。俺はそっと果南の左手に自分の右手を絡ませる。

 

「ちょっ!?」

「二人きりだし、ちょっとくらいいいよな?」

 

 そう言って笑顔を見せると、果南は顔を赤くして俯く。

 

「……ち、千歌たちが来るまでだからね?」

 

 ぽしょぽしょと呟く果南。だけど絡む指の力はさっきよりも強くなっていた。

 

「それじゃあ、ちゃんと千歌たちに集合場所と時間を連絡しておかないとな」

 

 その後、俺と果南は時間まで手を繋いで歩きつつ過ごしたのだった。

 

 なお、手を繋いでいた姿を鞠莉に激写され、いじられたのはまた別のお話。俺は恥ずかしくなかったけど、果南は終始顔を真っ赤にしていた。

 

 

 

 

☆ ★ ☆

 

 

 

 

「ふぅ……」

 

 秋葉原から帰ってきて夕食を終えた俺は、風呂を済ませ自室のベッドにダイブする。千歌たち6人は既に新幹線で内浦に帰っていった。

 時間に直すとそこまで一緒に居たわけではないのだが、もの凄く濃い時間を過ごした気がする。まぁ、メンバーも相当濃いからな。疲れを感じるのも無理はない。

 ただし千歌たちは全く疲れを感じさせないほど元気で、お土産を選んでいる時も楽しそうだった。最後に見送る時もぶんぶん手を振ってたし……。

 

「祥平、入ってもいい?」

「いいよ~。てか、もう入ってるじゃん」

 

 いつの間にか部屋に入って来ていた果南にツッコミを入れる。何もしてなかったけど、何かしてたらどうするんだ! 

 最近はインターホンを押すこと自体、珍しくなっている気がする。

 

「鞠莉とダイヤ姉さんは?」

「疲れて部屋に帰っちゃった。だからもう寝てるかもね」

 

 ダイヤ姉さんはともかく、鞠莉もとは……。やっぱり久しぶりに会うとはしゃぎすぎてしまうのかもしれない。

 

「それにしても今日は疲れたね~」

 

 そう言って果南は俺が寝転んでいたベッドに腰を下ろす。果南も風呂を済ませてきたのか、髪が少しだけしっとり濡れていた。

 

「確かに疲れたけど、楽しかったな。千歌たちとも久々に会えたし、Aqoursの子たちとも仲良くなれたし」

「私も久し振りにみんなと会えてよかったよ。でも」

 

 言葉を切った果南が俺の横に寝転ぶと、ギュッと身体を抱き締めてきた。

 

「祥平成分が足りない」

「なんじゃその成分?」

「私が定期的に摂取しなきゃいけない成分」

 

 可愛い(意味はよく分からない)ことを言いつつ、胸にスリスリと頬を擦り付けてくる。そのたびにふわっと漂う甘い香りが鼻腔を刺激する。

 

「そんなに足りなかったのか?」

「うん……だって、千歌たちがいたらこんなこともできないし」

「ほんと、意地っ張りだな果南は。後輩の前でも我慢せず、こんな姿を見せたらよかったのに」

「うっさい」

 

 今度は覆いかぶさるようにして抱き付いてきた。やわらかい彼女の肢体がこれでもかと密着する。

 

「重くない?」

「全然。果南の身体がやわらかすぎて困ってるくらい」

「もう……祥平のえっち」

 

 ギュッと抱き締め返しながら答えると、果南が少しだけ頬を染める。しかしその言葉とは裏腹にもっと自身の身体を押し付けてきた。果南の胸が押し付けられ俺の胸板でふにょんと形を変える。

 

 果南は胸元の緩いTシャツを着ているため、その間から覗く胸の谷間に目がいってしまう。しかも、先端のピンク色の部分がチラッと見え……どうやら下着をつけていないようだ。

 

 

 

(あっ、やばい……)

 

 

 

 魅惑的な果南の姿に、そこまでギリギリ保っていたものが遂に反応してしまう。

 もちろん、身体を密着させていた果南にはバッチリと気付かれた。下腹部辺りに俺の反応したものが当たり、果南の瞳が怪しく光る。

 

 

 

「…………へんたい」

「そんな服着て覆いかぶさってくる果南が悪い」

「だけど、反応されなかったらそれはそれで悔しいかも」

「こんなことされて反応しないやつはよっぽどだよ」

 

 

 

 そこで一度会話が途切れ、一分ほど無言の時間が続く。

 無言になっても俺のモノが収まる様子はない。むしろ、もっと――。

 

 

 

 

 

「ねぇ……してあげよっか?」

 

 

 

 

 

 沈黙を破る彼女の言葉。大事な部分は言葉を濁しているものの、濁した部分が分からないほど俺は鈍感じゃない。むしろ言葉を濁していることによって背徳感が増し、淫猥な言葉となって脳を揺らす。

 

 緊張、そして期待から心拍数が跳ね上がる。してもらっている姿を想像した俺は、思わずごくりとつばを飲み込んだ。

 

 

 

 

 

「祥平……私、頑張るから」

 

 

 

 

 

 恥ずかしがりながらも、高揚感が伝わってくる声色。口からちろりとのぞく舌がやけに色っぽい。

 そして、果南の言葉を断れるほどの理性は俺の中に残っているはずもなく、

 

 

 

 

 

「果南……してほしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後は果南にされるがまま、顔や胸に溜まっていたモノをぶちまけたのだった。




 読了ありがとうございました。というか、期間をあけすぎて大変申し訳なかったです。アニメが終わるまでに一話あげようと思ってたんですけどね……。あと、映画化おめでとうございます。今から楽しみです。

 さて肝心の話の方は、最後にやり過ぎた感じもしましたが、久しぶりの投稿ですし後悔はしていない。
 次回もいつになるか分かりませんがよろしくお願いします。
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