お隣さんは幼馴染? ~俺と果南と時々ダイマリ~   作:グリーンやまこう

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ダ)まーた、とんでもない話を書いてくれましたね?
作)特別編だからいいと思いました。反省はしてません。
ダ)はぁ……そもそも、どうしてこんな話を書こうと思ったのですか?
作)いや、ヤンデレってこれまであまり触れてこなかったなって。いわゆる思い付きです。
ダ)思い付きで果南さんをあのような狂気じみた女にしないで下さい……。
作)もしかして、ダイヤ姉さんもヤンデレになりたかったとか?
ダ)絶対にありえませんわ!!

※今回の話は作者の思い付きと、妄想が大量に含まれています。読む際は注意してください。


特別編 ヤンデレる果南

 今回のお話は、もしも果南がヤンデレだったらという話(作者がやりたかっただけ)。

 

 

「いやー、鞠莉。今日は買い物に付き合ってくれてありがとな」

「ノープログレム! 私も色々見て回れて楽しかったわ!」

「確かに、後半はほとんど鞠莉の買い物に付き合ってたみたいだったもんな」

 

 

 そう話しながらマンションまでの帰り道を歩く。今日は珍しく鞠莉と二人だけで買い物に行っていたのだ。

 たまたま二人とも欲しいものがあって、それなら一緒に行けばいいんじゃね? ということになり、今に至るというわけである。

 まぁ、今も言った通り買い物が終わった後は、元気な鞠莉に連れまわされゲーセンや服屋など二人で巡っていた。楽しかったからいいんだけどね。

 

 

「じゃあまたね、祥平」

「おう、また何時でも誘ってくれ」

 

 

 そう言って俺たちは部屋の前で別れる。鞠莉が部屋に戻ったのを確認して、俺も部屋の鍵をあけようとしたのだが、

 

 

「あれっ?」

 

 

 開けたつもりが、なぜか逆に閉めていたみたいで扉があかなかった。その為、もう一度鍵をまわし直して部屋の中に入る。

 

 

(おかしいな。ちゃんと鍵は閉めたはずなんだけど……)

 

 

 首を傾げながら歩いていくと、見慣れた青い髪の彼女がベッドの上に座っていた。

 

 

「あっ、お帰り祥平」

 

 

 俺に気付いた果南が軽やかな身のこなしでベッドから降りる。そして勢いよく俺に抱き付いてきた。

 

 

「た、ただいま果南。どうした、こんな勢いよく抱き付いてきて?」

「別に、ただの気まぐれだよ」

 

 

 気まぐれだよと言った果南は抱き付いたまま、なぜか俺の匂いをクンクンと嗅いでくる。

 

 

「……あの女の匂いがする。これはちゃんと上書きしておかないと。それにお風呂でも――」

「か、果南? どうかしたのか」

「何でもないから安心して!」

 

 

 影のある表情から一瞬にして、いつも通りの笑顔に戻る果南。しばらく抱き付いた後、ようやく解放してくれた。

 

 

「今日は遅かったけど、どこかに行ってたの?」

「あぁ、そういえば言ってなかったっけ。今日は鞠莉と一緒に買い物に行ってたんだよ」

「……へぇ~、鞠莉と一緒にね。……どうして言ってくれなかったの?」

「えっ!?」

 

 

 思わぬ果南の言葉に俺は返答に窮する。

 そもそも買い物に行くこと自体、昨日の夜に決まったので言う必要もないと思っていたのだ。というか、果南の目が少しだけ濁っているような?

 

 

「いや、別に深い意味はないよ。ただ、急に決まったから言わなくてもいいかなって」

「ふぅ~ん。それならいいけど、今度からは気を付けてね」

「お、おぅ……そう言えば、俺の部屋の鍵って閉まってなかったか?」

「…………ううん。閉まってなかったよ。全く、祥平ってば不用心だなぁ」

 

 

 最初の間が少しだけ気になったけど、やっぱり俺の閉め忘れだったらしい。これからは気を付けないとな。

 

 

「祥平、晩御飯できてるけど食べる?」

「それじゃあ先に食べちゃおうかな」

 

 

 既に晩ご飯を作ってくれていたらしく、果南が晩御飯をキッチンから持ってくる。今日の晩御飯は豚の生姜焼きとサラダ。それに味噌汁。相変わらず美味しそうだ。

 二人で手を合わせ食べ始めたところで、俺は果南の指に貼られていた絆創膏に気付く。

 

 

「果南、その絆創膏」

「これ? ちょっと切っちゃってさ。でもこの一か所だけだし、深くはないから大丈夫だよ」

「それなら良かったけど、女の子に傷が残っちゃ大変だし気を付けろよ?」

「うん。ありがと、心配してくれて」

 

 

 それにしても、果南が料理で怪我って珍しいな。魚もさばけるほど、料理は上手なはずなんだけど……。それに味噌汁を飲んでいた時、果南の口角が少しだけあがっていたような?

 

 

「ところで、今日はダイヤ姉さんと鞠莉は一緒じゃなくていいのか?」

「今日は二人とも大丈夫だって。連絡が来てたから大丈夫だよ。……どうして私といるのに他の女の話をするのさ」

 

 

 一瞬、ゾクッとするような低い声が聞こえてきた気がして果南を見たのだが、彼女はいつも通りの笑顔を浮かべている。

 俺の勘違いだったのか? 少しだけ違和感を覚えつつ、ご飯を食べ終え少し休んだところで、

 

 

「お風呂も沸いてるけど、もう入っちゃえば。今日は疲れたんでしょ?」

「確かに、今日は鞠莉に色々引っ張りまわされて疲れたから、お言葉に甘えることにするよ。全く、鞠莉の奴もう少し手加減しろって」

「…………また私以外の女」

「果南?」

「……何でもないよ。ほらほら、電気代がもったいないから」

 

 

 果南の言われるがまま、俺は浴室へ向かう。そしてお湯につかってからふと考える。

 

 

(さっきから果南の様子がおかしんだよな)

 

 

 見た目は何も変わっていないのだが雰囲気というか、影のある表情をすることが多い気がするのだ。それこそ、ぼそぼそと俺の聞こえない様に呟くことも多い気がするし……。

 ただ、これに関しては俺の思い違いかもしれないので、あまり気にしないことにしよう。

 

 その後はゆっくりとお湯につかり、そろそろ体を洗おうと立ち上がったところで、

 

 

「お邪魔しまーす」

「はいはい……って、果南!?」

 

 

 どういうわけか、果南が浴室の中に入ってきた。しかも彼女はタオルで身体を隠すようなこともしていないので、生まれたままの姿になっている。

 全てがあらわになった彼女の姿に、俺は顔を赤くしてテンパることになった。しかし、果南は果南でキョトンとしている。

 

 

「果南だよ?」

「いやいや、果南だよじゃなくて! どうしていきなり入ってくるんだよ!?」

「別に幼馴染なんだからいいじゃん。それに私は祥平になら見られても大丈夫だし」

「俺は大丈夫じゃないんだけど……」

 

 

 同年代の女性が見れば、みんながみんな嫉妬するようなスタイルの彼女。そんな果南を見て反応しないわけがなく、俺は急いで彼女から背を向ける。

 

 

「……さっきも聞いたけど、どうして入ってきたんだよ?」

「いやー、祥平が今日歩いて疲れたって言ってたからお背中を流してあげようと思って」

「それならせめて水着かなんかを着てきてくれよ」

 

 

 水着を着て浴室に入ってきても大問題だけどな。しかし、彼女にはもう色々してもらっているので今更感が強い。

 それに彼女に出て行けといったところで、きっと駄々をこねて出て行かないだろう。仕方がないので俺はタオルで股間部分を隠しつつ、浴室に置いてある椅子に腰を下ろす。

 

 

「……それじゃあなるはやで頼む」

「ふふっ、祥平も素直じゃないんだから♪ まぁいいや。それじゃあお言葉に甘えて」

 

 

 そう言って果南は持ってきていたタオルにボディソープを含ませ泡立てる。そして優しい手つきで俺の背中を洗い始めた。

 

 

「どうですか~?」

「あぁ、めっちゃ気持ちいいよ」

 

 

 人に背中を洗ってもらうのなんて子供のころ以来だが、これが意外と気持ちがいい。そのままされるがままに背中を洗ってもらう。しかし、2,3分経った頃だろうか。

 

 

「……そろそろ良いかな」

「へっ? いいかなって……うぉっ!?」

 

 

 背中に感じるとんでもなく柔らかい感触。果南がいきなり抱き付いてきたのだ。

 

 

「ちょ、果南! いきなり何をして」

「なにって、祥平の背中を洗ってあげてるだけだよ? ……こっちの方がタオルより気持ちいいでしょ?」

 

 

 そう言いながら果南が胸を上下に動かしてくる。更に時折コリっとした感触を背中に感じ、浴室の暑さと相まって頭の中がクラクラしてきた。

 

 

「ふっ……んんっ……、あ……っ」 

 

 

 艶っぽい果南の声により一層興奮が高まってくる。言うまでもなく、俺の分身は臨戦態勢になっていた。

 

 

(……どうして果南はいきなりこんなことを?)

 

 

 しかし、それを考えている暇を与えないかのように果南の身体の動きは激しくなる。

 

 

「……消さないと。あの女の匂いを……」

 

 

 果南の不気味な呟きは、興奮によって思考が回らない俺の耳には届かない。そんな状態のまま、果南は献身的に身体を動かす。

 

 

「……んっ、これくらいでいいかな?」

「はぁ……むしろやりすぎなくらいだよ」

 

 

 息も絶え絶えになりながら、俺は呟くようにして言葉を発する。一方、果南はあれだけ動いていたのにも関わらず、頬が少しだけ火照っているだけで特に変化を感じない。底なしの体力とは思っていたけど、これほどとは……。

 

 

「……疲れてる暇はないと思うけどな」

「どういう意味……っ!?」

「ふふっ、ピクッてしてる♪」

 

 

 顔は見えなくても果南の瞳が怪しく光り出したのが分かるような声色。

 彼女の右手が、タオルを押し上げるように反応しているモノを優しくつかむ。それだけで前かがみになってしまう俺を見て、果南はますます楽しそうな声を上げる。

 

 

「軽くつかんだだけなのに……よっぽどさっきのが気持ちよかったの?」

「……あれをされて、不快だと思う男は世界中で一人もいないと思うよ」

「それならやったかいがあるってもんだね♪ ……私としてはもっと先の事もしてあげたいなって思ってるんだけど?」

 

 

 俺の身体にピッタリと密着しながら甘い言葉を囁く。一瞬、誘惑に負けそうになるも俺はギリギリのところで踏みとどまり、果南の両肩を掴んで距離をとらせる。

 

 

「こ、これ以上は駄目だ! というか、どうしたんだよ果南? さっきから様子がおかしいぞ!?」

「……そうかな? 私はいつも通りなんだけど」

 

 

 いつも通りの果南ならこんなことをしないはずだ。それに、瞳もこれほど暗く濁ってはいない。

 

 

「と、とにかく、俺はもう上がるからな! 背中をタオルで洗ってくれたのはありがとう」

 

 

 一目散に浴室内から退散し、着がえを済ませる。

 ある意味激動だった風呂を終え、俺は椅子の上にぐったりと座り込んだ。

 

 果南の様子が明らかにおかしいのは分かる。俺の事を好きとは言っても、普段の果南は裸で浴室に入ってきたりしないし、ソー〇嬢みたいなことも絶対にしない。

 つまり今の果南は明らかに以上だ。しかし、どうしてそのような状態になっている理由については全く持って分からない。

 

 

「どうしたもんか……」

「どうかしたの祥平?」

「うおっ! な、なんだ風呂から上がってたのか」

 

 

 突然声をかけられた俺は少々大げさに驚いてしまう。それもそのはずで、彼女の気配を全く感じていなかったからだ。

 一方果南は風呂上りということで髪をタオルで拭きながら、少しだけショックを受けた表情を浮かべる。

 

 

「……傷つくなぁ。私は普通に声をかけただけなのに」

 

 

 そう話す彼女の瞳は先ほどよりもさらに煌めきが失われ、暗く濁っているように感じられた。

 

 

「ところで祥平、喉が渇かない? さっきまで結構長い時間お風呂入ってたわけだから」

 

 

 果南の言う通り、結構長い時間(果南のせいでもあるのだが)浴室内にいたためかなり喉が渇いていた。

 さっきまで考え事をしていた分、余計の喉の渇きを感じる。

 

 

「お茶、持ってきてあげたからこれ飲みなよ」

「おっ、準備がいいな。それじゃあありがたく」

 

 

 その時の俺は、何も疑うことなくお茶の入ったコップに口をつけ一息で飲み干した。多分、余程喉の渇きを感じていたのだろう。味も特に問題はなかったし、警戒感が薄れていたのかもしれない。

 

 しかし、果南の様子がおかしい時点で色々と察するべきだった。

 

 

「……全部のんだね」

 

 

 自分にしか聞こえないような声で呟く果南。この呟きの意味が分かるのは、それから30分から1時間ほど果南と雑談をした後だった。

 

 

「ふわぁ……なんか急に眠くなってきたな」

 

 

 猛烈な睡魔に俺は何度も目を擦る。時間的にはまだ9時を回ったくらい。普段なら睡魔くらいなんてことないのだが、今日の睡魔は特別協力で気を抜くとすぐにでも眠ってしまいそうだった。

 

 

「悪い果南。なんか急に眠くなってきて、ちょっとベッドで横になるから、一時間くらいしたら起こしてくれないか?」

「うん、いいよ。大丈夫?」

「眠いだけだから全然大丈夫だよ」

 

 

 話しながらベッドに向かい、俺はタオルケットを身体にかけて横になる。

 

 

「じゃあごめん、一時間後に……」

 

 

 ベッドに横になった瞬間、より一層睡魔が強くなりあっという間に夢の世界へと旅立ってしまう俺。

 その間際、

 

 

「……おやすみ祥平」

 

 

 そう言った果南の瞳からハイライトが失われていた。

 

 

 

 

☆ ★ ☆

 

 

 

 

 それからどのくらい眠っていただろう?

 

 

「んっ?」

 

 

 身体に重さを感じた俺はゆっくりと目を開ける。すると、

 

 

「あっ、おはよう祥平♪」

 

 

 なぜか下着姿で馬乗りになる果南と目が合った。

 状況が呑み込めないまま身体を起こそうとしたところで、もう一つの異変に気付く。

 

 

「な、なんだこれ!?」

 

 

 手足が手錠のようなものでベッドに拘束されていたのだ。身体を動かそうにも全く動かせない状態。

 俺は混乱する頭のまま果南に向かって叫ぶ。

 

 

「おいっ、これはどういう事だよ!?」

「どういうことって、別に大したことじゃないよ。……祥平が私だけのものになるよう、拘束しただけ」

 

 

 寒気がした。

 

 彼女の口角は怪しく持ち上がり、目のハイライトはもちろん消えている。

 いつもニコニコと笑顔を見せてくれる彼女の面影はもうどこにもない。

 

 これは話し合いが通じる状況ではないと悟った俺は、慎重にこうなった経緯を聞きだすことにする。

 

 

「どうしてこんなことを?」

 

 

「祥平がいけないんだよ」

 

 

「えっ?」

 

 

「今日もそうだけど、最近は鞠莉と一緒に遊ぶ機会も多かったじゃん。服から鞠莉の匂いがしたから、多分腕とか組んで楽しんでたんだろうなって。私を放っておいてさ。ねぇ、どうして? 祥平には私がいるんだよ? 祥平は他の女じゃなくて私と一緒に遊んでいればいいじゃん。それとも私じゃ満足できない? それなら満足できるようにもっと好き勝手していいんだよ? もちろん、祥平が私の身体を望むのなら喜んで差し出すし、私ならどんなプレイでも受け入れる。祥平の事が好きだから当たり前だよね。ねぇ、祥平は何を望むの? あんな女にたぶらかされたりしないよね? ねぇ聞いてるの祥平? ……ねぇってば!!」

 

 

「い、痛いって果南……」

 

 

 果南は狂気に近い表情で俺に迫り、肩を壊れるくらいに掴んでくる。これはもう俺の知ってる果南じゃない。果南の顔をした別の誰かだ。

 一人で思考を完結させていることを見るに、俺の声はほとんど届かないだろう。

 

 

「お、おい果南。一度この手錠を解いてくれないか?」

「駄目だよ。そうやって私を騙して、またあの女の所に向かうつもりでしょ? そんなの絶対に許さないから。祥平はずっとこうして私の傍にいればいいの。……それに、あの女を思い出させようとするその口にチャックをしなくちゃね」

 

 

 そう言って俺の唇を奪う果南。更に、間髪入れずに舌が咥内に侵入し、俺の舌と絡まり合う。

 

 

「んちゅ……、んぅん……ぁっ……」

 

 

 抵抗のできない俺はされるがまま、果南と舌を絡め続ける。しかし、嫌とも思えないのが男の性というべきか。

 そのまま5分、濃厚なキスを交わす俺達。

 

 

「んむ……んちゅ、……ちゅっ……んっ、……ぷは。ふふっ、キスもいいけど、そろそろ祥平のを確認してあげないとね」

「や、やめ……」

「やめなーい」

 

 

 聞く耳を持たない果南は馬乗りの体勢から少しだけ下に移動し、俺のはいていたズボンを容赦なく下げた。

 そして俺のモノの状態を確認した果南は再び怪しく微笑む。

 

 

「……祥平ってば、こんな状況でも興奮してるんだ?」

「…………」

「何も言わないってことは図星なんだね」

 

 

 そう言うと果南は、今までつけていたブラジャーとパンツを何の躊躇もなく脱ぎ捨てる。

 

 

「でも嬉しいよ。あの女じゃなくてしっかり私で興奮してくれたんだから。それじゃあもっと気持ちよくしてあげるね。……あむっ」

「うぁっ!」

 

 

 逃げることのできない俺の口から情けない悲鳴が漏れた。

 そのまま口と胸で一回された俺は、行為後特有の脱力感に襲われる。

 

 

「はぁ……はぁ……」

「ふふっ、祥平は疲れてるみたいだけどこれからが本番だから」

 

 

 こっちがゾクッとするような笑顔で微笑んだ後、果南はゆっくりとした仕草で俺にまたがると、

 

 

「じゃあ……一緒に気持ちよくなろうね祥平」

 

 

 その後は俺の意識がなくなるまで身体を重ね続けた。

 

 

 

 

☆ ★ ☆

 

 

 

 

「……祥平ってば寝ちゃったみたい。でもちょうどいいか。これからの事を考えたら祥平に起きてられると面倒だからね」

 

 

「祥平をたぶらかす悪い女は私がちゃんと処分してあげなきゃ」

 

 

 銀色に煌めく鋭利な刃物を片手に果南は立ち上がる。

 

 

「それじゃあ行ってくるね祥平。あの女を処分して……もう絶対に私の傍から離れられなくしてあげるから」

 

 

 ガチャンと扉を閉める音が妙に冷たく部屋の中に響いたのだった。

 

 

 

 

☆ ★ ☆

 

 

 

 

「……っていう話を書いたんだけど、どうかしら?」

「いや、どうかしらって言われても、これはもう狂気でしかないだろ……俺、完全に襲われてるじゃん」

 

 

 げんなりした俺が鞠莉に向かってため息を吐く。身体を重ねたところとか、刃物を持った果南のその後は表現の都合上カットしたけど、結構生々しい表現もあって余計に疲れた。

 

 

「そ、そうだよ! 鞠莉と祥平が一緒に出掛けただけで嫉妬するなんてありえないし、そもそも私はあんな風にやばい女じゃないから!!」

 

 

 声を上げるのも納得で、鞠莉が描いた小説(らしきもの)の果南はかなり狂気じみていた。いや、本当に。

 というか、書いた張本人でもある鞠莉は最後、悲惨な最後を遂げているのだがいいのだろうか?

 

 

「それに、これだと私が祥平に依存する痴女みたいじゃん!? あ、あんな風に私は自分からく、咥えたり、跨ったりしないから!!」

「あら? 確かにヤンデレの部分は色々と設定を追加してるけど、痴女って部分はあながち間違ってないんじゃない?」

「間違ってるよ!! 祥平も何とか言ってやって!!」

「……ごめん。水着を買いに行ったときとか、それこそ千歌たちが遊びに来た時の事を考えたら否定はできない」

「しょ、祥平!! あの時は抑えられなかったから仕方ないというか……」

「やっぱり果南は常に祥平のモノを狙う性欲お化けだったのね。鞠莉悲しい」

「私の性欲は普通……だよ」

 

 

 どうしてそこで怪しくなるんですかねぇ。

 確かにあの時の事は俺だって悪いかもしれないけど、果南もノリノリだったからな。そこで俺たちと距離をとっていたダイヤ姉さんが震える声で尋ねる。

 

 

「か、果南さんは、私たちが祥平と仲良くしていたら包丁で滅多刺しにするのですか? 私はまだ死にたくありませんから、今後祥平と仲良くしないように――」

「絶対にしないから!!」

 

 

 顔を真っ赤にして叫ぶ果南。何というか、果南がただただダメージを負っただけの気がした。

 




 久しぶりの投稿にもかかわらず、このような話を書いてしまい申し訳ありませんでした。
 しかし、作者としては新鮮で楽しかったです。

 もしよろしければ次回もお願いします。
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