セリューを始末しスズカとメズをナハシュ達に預けスザクはナイトレイドアジトに向かった。
「残り2人の羅刹四鬼とイェーガーズのセリューを始末した。セリューの帝具のヘカトンケイルはセリューの自爆でなくなった」
「そうかご苦労。欲を言えば回収が望ましがったが仕方ないか」
「すまん」
「いや気にしなくていい。これでボリック暗殺の確立が上がったのだからな」
「決行は何時だ?」
「あと1週間後に月に1度、大聖堂で夜通し祈りを捧げる日がある。その日に決行する」
「分かった。2日前にまた尋ねる」
「お前達はこれからどうするんだ?」
「今までと同じだ」
そう言いスザクはナイトレイドアジトを出た。
「あのボス。エスデスを倒すにはどれくらいの力が必要と見てるんですか?」
スザクが去った後ナジェンダはメンバーを集め、スザクの報告を話した。話終わった後タツミは疑問に思った事を聞いた。
「5万の精兵とブラートを含む帝具使い10名以上」
「そんなに・・・!?」
「無論私達革命軍だけならな」
「へ?」
「骸だ。アイツはエスデスと互角だと思う。もし骸達フリーウイングと協力出来れば、骸を含む帝具使い全員でエスデスを倒せるだろ」
「骸の所の帝具使いは最低でも7人ですよね?それとナイトレイドの帝具は7つ」
「チェルシーのは暗殺向きだ。大臣には有効かもしれんがエスデス相手は危険すぎる。つまり私達とフリーウイング合わせて13人の帝具使いがいると言う訳だ。最もフリーウイングに何人帝具使いがいるか分からないが」
「フリーウイングにある帝具は骸の思考創造 アイキャップ」
「それと一斬必殺 村雨と死者行軍 八房」
「後三獣士の軍楽夢想 スクリーム、二挺大斧 ベルヴァーク、水龍憑依 ブラックマリン」
「それに五視万能 スペクテッド」
「厄介な物ばっかね」
「ああ、特にスペクテッドが厄介だ。軍として機能しなくなる」
「なんにせよ今はボリックの事だ。骸はこちらをサポートしてる。イェーガーズ2人に羅刹四鬼を始末している。なら私達はそれに答えるべきだ」
ナジェンダの言葉に全員頷きその日は解散した。
そしていよいよ決行の日
陽動班のナジェンダ、スサノオ、ブラート、レオーネ、チェルシー、タツミ(バイクの様なヘルメットを着用)が中庭で騒ぎをおこし、突入班アカメ、ラバック、マイン、シェーレはエアマンタで大聖堂に突入という事になっている。
現在ナジェンダ達が中庭で兵士達と戦っている頃、エアマンタに乗っているアカメ達の元にランが強襲し落下中だった。
「このチャンスは逃しません」
ランはマスティアの羽を射出した。
「このピンチは逃さない」
マインはパンプキンで反撃し、羽を撃ち抜いてランにもダメージを与えた。ランは撤退の前に4つの羽でマインを狙ったがアカメが阻止した。
「・・・アンタやるわね」
「この位朝飯前だ。リーダーの特訓はもっと厳しいからな」
そう言うアカメは遠くを見つめていた。
「そんな事言ってる場合じゃないでしょう!このままじゃ皆墜落死するって!」
ラバックは糸を使いエアマンタを即席のマットにした。
落下の衝撃は全部エアマンタの体が吸収しアカメ達は無事だった。
「手前で落とされたか。大聖堂に急ごう」
「行かせねーよ。お前らの相手は、この俺だ」
アカメ達の前にウェイブが現れた。
「なら俺達が相手してやろう雑魚」
ウェイブを囲う様にナハシュ、タエコ、コルネリアが現れた。
「赤とナイトレイドは大聖堂に。ここは私達が」
「頼む」
アカメとマインとシェーレは大聖堂に向かったがラバックは残った。
「何の真似だ?」
「おんぶにだっこみたいだからな、俺も協力するぜ」
「いいんじゃない。3人より4人の方が確実だし」
「来いよ殺し屋ども・・・ランにまでダメージ与えやがって・・・これ以上仲間を失うのはごめんだ・・・!何人でも相手してやる。もう誰1人傷つけさせやしねぇ・・・!!グランシャリオオオオオオオオオオ!!」
ウェイブはグランシャリオを纏い構えた。
「行くぞ」
ナハシュの号令で4人は同時に動いた。まず最初はコルネリアが粉砕王で仕掛けた。
「粉砕王!!」
しかしウェイブはすこし体を左にずらし、コルネリアの腹に一発入れ、コルネリアを森の方へと飛ばした。
「ぐっ・・・」
コルネリアは咄嗟に硬化させたが間に合わずダメージを受けた。
次に左右からナハシュとタエコが斬りかかるが防護フィルムで防ぎ2人を蹴り飛ばした。
ギチッ
ウェイブの後ろからラバックがクローステールで拘束するが無理やり破りラバックを蹴り飛ばした。
ー強い
そうナハシュ達は思った。
(不味いなこのままでは撤退どころかやられるぞ)
(どうするチーフ?)
(クロメを待とう。デスタグールでならどうにかなると思う)
ナハシュ達は一度集まりこれからどうするか小声で話した。
その頃ナジェンダ達は大聖堂に入りエスデスと対峙していた。ブラートは透明化を使ってチェルシーはネズミに変身しているため、エスデスの前にはナジェンダ、スサノオ、レオーネ、タツミだ。
「久しぶりだなナジェンダ」
「エスデス・・・」
「もはや骸と手を組むとは思わなかったぞ。骸はどこだ?あいつには借りが沢山ある。それを返したいのだが」
「さあな骸の役目はこの作戦の前で終わった。奴が何処にいるか私も知らん」
「まぁいい。折角来たんだ私の帝具をご馳走してやろう!その後拷問室で色々話そうではないか」
「遠慮しよう、お前とはあまり口を利きたくない」
「つれない奴だな、折角奥の手も編み出したと言うのに。凄いだろう」
エスデスは最後のセリフをドヤ顔で言った。
「さて、いくぞ」パチン
エスデスは攻撃する前にボリックの周りを氷で囲った。そして巨大な氷を落とした。
それをスサノオが槌で粉砕しエスデスが放った無数の氷剣を槌から刃を出し回転して防ぐも幾つかを受けてしまうがすぐ修復した。
「お前報告にあった生物型帝具か?これは俄然面白くなってきたな!」
4人は同時に動いた。エスデスは最初にスサノオを氷で貫き背後から襲ってきたレオーネの蹴りを屈んで避けレオーネをレイピアで貫いた。
ナジェンダが義手を飛ばすと同時にタツミが斬りかかるも避けた。その隙に全員が一端エスデスから距離をとった。この時ブラートはボリックの近くまで近づいた。
「面白い奴等だ確保するとしよう」
そう言いエスデスは地面を凍らせた。ナジェンダ達は飛び避けるが直後エスデスがナジェンダの背後を取り首裏に手刀を当て気絶させた。
それに気づいたレオーネが壁を蹴り、エスデスに仕掛けるが背中にかかと落としされ落とされてしまう。
すぐさま槌で追撃したスサノオだったが、エスデスによって氷の中に閉じ込められてしまった。
最後にタツミが仕掛けたがエスデスは蹴り飛ばした。蹴り飛ばされたタツミは気絶した。
「やはり気になる。(妙だな私はこいつを殺したいとは思わない。こんな事初めてだ・・・)まぁいいその顔を見よう」
エスデスがタツミに近づき仮面に手を付けようとした瞬間エスデスは殺気を感じその場から離れた。
ブラートはボリック暗殺をチェルシーに任せて、エスデスに面が割れて困るタツミを助ける為動いた。そして透明化を解きエスデスと対峙した。
「インクルシオか・・・!100人斬りのブラートお前とは戦ってみたかったぞ!!」
エスデスは威圧感全開でそう言った。
次回決着です!!