インフィニット・ストラトス ~鴉は再び羽を広げる~ 作:外道野郎
---………ッ……体が痛むな…クソッタレ……まあ、生きているだけでも儲けモンか。
…っと、コイツは鉄か?ということは建物の中か……救助されたとはいえ、ACを置くような床に寝かしてくれるのはあまり好きじゃないな…。
彼は状況確認をする為に体を起こしながら周囲を見渡す。
「……どこだ?ここは」
思わず口にしてしまった。周りを見渡すも灯りは殆どなく、廊下から差し込んでくる灯りのみであり、ACでも置いてあるのかと思ったそこはあまりにもこじんまりした所だったからだ。
「ネクストがあるようなところでもない…か。ノーマルもないし、なんだ…?この部屋は」
天井の高さ的にノーマルも収容は出来ない場所だし、何より近くにカタパルトがある雰囲気もない。あるのは嗅ぎ慣れた鉄の匂いぐらいだった、オマケに人の気配もない。取り敢えず、起き上がろうとすると体に違和感を感じた。
「…っしょっと…?体が意外と動く?昔みたいだな」
体が軽かった。汚染抜きとしても40代となってる俺は身体能力は低下していた筈だった。体がまるで20ぐらいの時と同様に動けるような感じがあった。まあ、嬉しい事ではあるがまずはこの変な場所がどこなのかを突き止めなければ話にならない。人の気配も無い事がかなり怪しいが……なんなんだ?救助されたとしたら、この状況はおかしいとしか言えない。
「まずは動く事が先……ねぇ」
考えても始まらないと考えた彼は辺りに何か無いかと探すと
「……なんだコイツは」
大きさ3m程度の人型の鋼鉄の塊があった。
「ACではなさそう…だな。しかしまた、なんだこれは?全体的装甲は貧弱過ぎるな。作業用のパワードスーツでもないようだが…」
彼は暗い為か全貌の見えないスーツを見ながらそう言った。
彼がそう言った機体は《ラファール・リヴァイブ》。作業用のパワードスーツなんてものではなく、インフィニット・ストラトス、通称ISと呼ばれる代物だった。
宇宙空間での活動の想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。彼が知っている兵器であるアーマード・コア、通称ACとは別の物である。ISは乗るではなく、装着するようなものでもちろん小型のモノであり、その攻撃力、防御力、機動力を初めとするありとあらゆるものが通常の兵器とは一線を超えており、宇宙進出よりも軍事利用されているのが現状であったりする。
しかし、彼はそんなものは知るわけもない。そもそも、彼の世界にこんなものはなかったのだから当たり前とも言える。
罠の気配もない為か、ついつい興味本位に手を伸ばしてパワードスーツに触れる。
「…なんだこれは」
ひんやりとした金属の感触。しかし、鉄というわけではないようにも見える。そして、そのまま少し摩ると
ヴン
という音と共に突然、起動した。
触れた手から脳へと繋がる一本の線のような出来た感覚、ネクストに乗る時につけるAMSを繋げた時のような情報を頭に一方的にぶち込まれる感覚がした。気持ちが悪い感覚のせいか少しよろめいてしまう。
「チッ…」
しかし、休む暇もないのか。突然、廊下の方から気配を感じた。直ぐに彼は廊下の方に向き、少しでも体勢を整える。その次の瞬間だった。真っ暗だった部屋が明るくなる。
「そこで何をしている!」
そう怒鳴り込みながら長髪の黒髪をしたスーツ姿の美人が入って来る。霞スミカを思い出させるようなキリッとした雰囲気と、少し目付きは鋭いが整ったアジア人顔、少し身長もアジア人としては高い。俺も世話になった有澤重工の社員の顔に似ているとなると、日本人だろう。
と彼は観察をしながら何人なのかを見ているが女の方は、この世界において最強とも謳われる者はこの男に対して不信感を持っていた。パイロットスーツのようなものを着ており、そのスーツの下でもわかる鍛えられた体格、それに何より
「(何故だ…殺意を向けているというのにこの男は普通でいられる…?)」
大して取り乱してもなかったからだ。
本来ならば、彼女の殺意にも近い気は相手の小便を出させるほどに恐怖を与える事が出来る。しかし、彼は、彼の世界の兵士達から言わせてみれば、こんなものは普通としか言えない。しかも、彼は伝説のレイヴンと言われた男だ。本当の殺意を知らない女としか彼は見えていない。もちろん、彼は戦闘狂という訳では無い為に直ぐに頭を下げる。
「すまんな、起動させる気はなかったんだ。そして、こちらに敵意はないとだけは言っておこう。」
そう言うが目の前の日本人の美人は驚愕した顔をしていた。まるで何かありえないようなものを見た時のような顔にいた。そんな彼女が口を開くのは少し間があった。
「……質問だ。お前は男だよな?」
「……お前は俺が女に見えるのか?仮に見えたとしたら眼科に行くことを勧めよう。しかも飛びっきり良いところにな」
流石に自分よりもかなり若い女にこんな事を聞かれるのは俺も頭に来るものがあったのか昔の時のように憎まれ口を叩いてしまう。フィオナに止められていたのに…直らんな。
目の前の男はそう憎まれ口を叩くも彼女にはそんな言葉はあまり耳に入っておらず、ただ、少し混乱している頭を整理しながら素直な感情を表した。
「驚いたな…一夏以外で男でISに乗れる者がいるなんてな」
その言葉に彼は首を傾げた。
どういう事だ?男なのに……?性別が関係あるのか?
伝説のレイヴンも次々とこんな事が続くと顔には出さなくても、少しは混乱してしまうのは当たり前の事だった。
「別に変なところを弄ったわけじゃない。保証しよう」
「……なんで、お前は"男なのに動かせているんだ?"」
…どういうことだ?男だからなんだと言うんだ…?まあ、考えても仕方ない、こうなれば行動は一つだ。
「取り敢えず、互いに状況を整理しよう。どうも話が噛み合わない」
彼はすぐに対話の要求をした。彼女もその気はあった為に殺意を抑えながらその言葉に答えた。
「…わかった。抵抗さえなければこちらも手は出さん」
「話が通じるので助かる」
こうして彼等は直ぐに場所を変えて話し合いを行う事にした。整備室から移動し、その間は彼と彼女の二人だけで行動していた。無論、彼は敵意を出さずに敵ではないという意思表示をしながら移動している為に彼女も敵意は剥き出しの状態ではなくなってはいるがハッキリと言えば、彼女の悩みの種が増えたという事だけは彼女も心の底から溜息をつきたくなるほどにわかっていた。
「(悪くない身体だ。それなりの身のこなし、こちらの注意もやめてない。警戒心もなかなかだが……正直過ぎるのが難点だな)」
「(なんだこの男は…?考えが読めない、しかしド素人とは思えんな、歩き方といい、何気ない目配りもドイツの奴等に似ている……となると軍人か?)」
互いに別々の事を思いながらも個室の対談室へと移動した。どうやら外は夜らしくあまり状況確認出来なかったことが彼にとって嫌な事であったがこの手の不利な状況には慣れている彼はすぐにどう嘘をつくか迷っていた。
茶もなく、互いに机を挟んで互いに向き合う。何を言うか、どう見繕うか、どう吐き出させるかと様々な感情が机の挟みあったりしていた。腹の探り合い、どちらが先に言うかのタイミングの取り合いもある。だが、これでは状況が発展しないと思った彼はすぐに口を開ける。
「監視カメラの無い部屋で良かったのか?」
やはり気付いていたか
彼女は別に驚くわけでもなく、その言葉に寧ろ納得するようにいた。
「どうせ、監視カメラや盗聴器の類があるとなると貴様は嘘つくだろう?なら、簡単だ。初めから無い部屋に連れてきた方がこちらとしても楽だからな」
「ほう…若いのにわかっているじゃないか」
彼はニヒルな笑みを浮かべながら言うと彼女は少しイラついたのか、顔の表情を強ばらせながらその言葉に対して答えた。
「私とあまり変わらぬ年の者が随分と目上の目線から言ってくるな?」
彼女は少し怒っていた。彼女の現職は教師であるために怒るなどの行為はあまりしないようにしていたが流石にニヒルな笑みを浮かべながら言われるのはくるものがある。
しかし、彼はその言葉に対して鼻で笑いながら、傭兵特有の悪態をつく。
「どうやらお前の目は本当に節穴らしいな。いや、頭も中もか?いくらなんでも自分の二倍は生きてるような相手に対して言うような台詞ではないぞ?小娘」
流石にそれはない、節穴にも程がある。何を見ているんだ?
と彼は思っていると、彼女は少し溜息をしながら携帯を取り出し、カメラをインカメラに切り替えた後に目の前の彼に渡す。
「よく見るのはお前だ。貴様は直ぐに脳関係で病院に行ったらどうだ?」
その言葉に彼は少し笑って返すと彼女の携帯電話を受け取り、自身の姿を確認する。シワもなく、荒れてない肌をした髭すらもない青年がそこにいた。
彼はこの場所にて、初めて顔を歪めるほどの驚きがあった。だって、画面に映っているのは紛れもなく、自身がよく知っている男だったからだ。
「……なんで、20ぐらいの頃の俺が映ってやがる」
細工してあるように見えないし、俺のレイヴン時代の写真は出回ってすらない、というよりそんな事知っていれば目の前の女はこんな態度をしない……ってことは本当の事なのか?……ありえるのか?
彼はその驚きの表情と、驚きの声をあげ、画面を三度も確認した程には取り乱した。
そして、そんな風になっている彼に対して、彼女も驚きを隠せない。
「(嘘をついてるようには見えん…まさか……いや、そんな小説のような事があってたまるか)」
彼女の視点から見れば少し驚いただけの彼だったが、彼女にしてみれば少し取り乱せば、それなりに心の中がわかる。それは剣の道を突き進んだ彼女だからこそ、わかることだ。そして、その言葉に対して、彼女の脳が導き出した答えは事実を言っているという事だけだった。だからこそ、彼女も驚きの感情が隠せていない。
少し互いに沈黙の間が続くが、その沈黙を破るように彼女は口を開いた。
「……貴様、それはどういうことだ?」
と、言いながら思考を働かせていた彼に対して質問を行うと、彼は我に返ったようになり、携帯を彼女に返しながら、その質問に対して答えた。
「…信じられないかもしれんが肉体だけ若返った」
彼が思考を働かせて、受け止めた事実は彼女も薄々思っていた事であった。
「俺は今年で43の筈だ。汚染の影響で一度は記憶障害になったから、名前はわからんが年齢は機械でチェックしてもらっていたから、それは確実だった筈……なんだが、どうも若返ってやがる」
嘘をついてる様子はないようだな。
そう、目の前の彼の言葉に対して、確かな確証を得た彼女は頭を整理するように言う。
「……汚染というのは後で聞くが、つまりお前は本来は43なのにかなり若返って、20の姿になったんだな?」
「そういうことだ」
彼女は思わず頭を抱える。
どう考えても、異常事態なのだから仕方の無いことだが流石に仕方の無いことだろう。オマケに記憶障害すら患っていた男だった事に彼女は更に悩んだ。
どうやって処理をすれば良いんだ。
ISの起動が出来る、まるで軍人のような雰囲気を持っている、更にそこにオッサンだが若返ってしまったという事実が加われば仕方の無いことなのかもしれない。だが、彼女も仕事はやる者だ。質問は続けなくてはならない。
「…貴様が言っていた汚染というのはどういうことだ?」
彼女は当然、その事を聞いた。
そして、その質問に対して彼は首を傾げる。
「コジマ粒子の汚染だ。リンクスとしての適合率は俺は粗悪品のようなものだからな、長年戦ってもいればこうもなる」
彼にとっては当然の答えをした。リンクスとしては粗悪品である自身はコジマ汚染を受けやすく、精神崩壊していないだけでもマシな方だと思いながら。
だが、その言葉に彼女は首を傾げる。聞き覚えのない単語が出たからだ。リンクス、コジマ粒子の二つの単語だ。そんなものに彼女は覚えがない。身に覚えもなく、聞き覚えもない。しかし、目の前の男はさも当たり前のように言ってきている。どういうことだ?と彼女はまた少し混乱に陥った。
そんな彼女の内心なんて知らずに彼は言葉を続けた。
「ストレイドを撃墜したんだがエンジントラブルで落ちてしまってな。救助してくれた事には感謝している。……まあ、この若返りについては考えないでおく…が、先に質問させてくれ。お前達は何者なんだ?あんなパワードスーツを持ってるところは聞いた事ないぞ?」
と、彼は続けざまに意味不明な事を言っていたが、彼女の耳には不明な言葉が入ってきた。『あんなパワードスーツ』とISの事を言っていたのだ。しかも、知らない言ってくる。嘘はない、だが彼女にとっては到底、理解出来るものではなかったからだ。
「まさか貴様、ISの事を言っているのか?」
「あのパワードスーツはISってのか。製造はここか?」
本当にISの事を知らないようであった。
「違う。というより貴様、質問権は与えたつもりは無いぞ……まあ、良い。こちらも存分に話を聞けるからな」
これについては彼もわかっていたのか、どんとこいという感じの顔になりながら彼女の質問に答える事にした。
「良いぜ?で、俺に対してどんな質問があるってんだ?」
聞くことは山ほどあるがまずはあの質問からだな。
と、彼女は質問する内容を決めて、直ぐに目の前の彼に対して質問をした。
「お前は本当に何者なんだ?
コジマ粒子も、リンクスも、ストレイドも聞いた事がない」
その言葉に彼は反応した。聞き覚えがないという言葉に、だがそれはありえない。知らない人類なんているわけないぐらいの言葉だからだ。だが、目の前の彼女が嘘をついてるようには見えなかった。
「……お前、記憶障害とかそういうのはないよな?」
その質問に対しての答えは首を横に振るであった。
「逆に問うぞ。お前はISを知らないんだな?」
その質問に対して、彼もまた首を横に振るのが答えだった。
そして、その答えを境にまた無言の間が空く。互いに本当になんなのかがわからなかった。これで嘘一つでも混じっていれば別だが嘘は互いに言ってなかったのがこの間を作らせた原因だろう。強者であったがためのことだった。
---そして、長い間が続きに続きそれは10分以上経っていた頃に彼は口を開いた。
「…もしかすれば、俺は異世界に来てしまったのかもしれない」
突拍子に思い付いた言葉ではない、彼なりの考えの上での仮説だった。本来ならば、話し相手の者は花で笑うような言葉であったが彼女は真面目にその仮説を聞き入った。
「外を見なければ確証は得れんが、俺がいる世界というのはアーマード・コア、通称ACによっての戦争が主体となっていてな。元より俺もそのAC乗りの一員だ。だが、先程言ったコジマ粒子という粒子の発見から更に技術が進歩してな、まあ、詳しい話は後にするが国家解体戦争が起きた世界だ。だがここは恐らくは違うだろう?」
彼の世界の事情を語られると、彼女は妙に心中で何故か彼の言った異世界という話が納得出来てしまった。
だからか……ここまで話が噛み合わんのは
そう、彼女は思い。納得出来たが彼女はそのままある質問をする。
「…何故そう思ったのか、聞いても良いか?」
彼女がそう思ってしまうのも無理がなかった。そこまでの答えが何故導き出せたのかと。
だが、彼の世界を知っていれば誰もが答えを出せるものだった。そう、簡単に
「……ここがあまりにも平和的過ぎるからだ。俺の世界には平和な空間などないからな」
平和な空間だという点だった。あまりにも殺伐としていないのだ、この場所が
そして、その言葉と彼の目で彼女は心の底から納得した。
「……それで納得しよう。取り敢えずは互いに情報交換だ」
「ああ、まずは俺の方からだな」
彼は語った。
彼が青年の頃には政府の統括が殆ど失われており、ACとは元々は「圧倒的な火力、制圧力を実現する人型汎用兵器」として開発されていた事を。自分は元々はそのACに乗る傭兵として戦場を渡っていたことを
そして、30ぐらいの頃にはコジマ技術の進歩によってアーマード・コアネクストの完成によって、国家が一ヶ月で解体されて六社の企業よって世界の統括がされた事を、自分がネクストに敗北をした後にアナトリアの人に助けられ、運良く適性があった為にネクストを乗る為にリンクスに乗ったことを、そして……リンクス戦争があり、その結果がアナトリアが滅び、戦友を失ってしまいその時から記憶障害になっている事を、そして一度は戦場から去ってしまった事、しかしまた戦場に戻り白い閃光になっていた事、獣と戦った事を彼は彼女に語る。長くはない、しかし短くもない、完結的に重要な所を全て言うと彼女の顔は段々と暗くなってくる。
「(そんな世界はあまりにも……残酷過ぎる)」
本当に残酷な世界であった。惨く、酷く、救いのない世界としか言えなかった。人々の幸福に繋がる筈の技術が進歩も結局、行き着いた答えというのは自分達の空を穢すことで終わるだけだったという答えに、彼女の心は悲しさでいっぱいとなる。
「さて、こちらの話は済んだんだ。お前さんの話をしてくれ」
そんな悲痛そうな顔となっていた彼女にこれ以上は考えさせないようにとの彼なりの配慮が入る。彼女はその言葉に反応すると直ぐにこちらの世界の事を語った。
友が宇宙に夢を見て作った物こそがISだという事、そして自分もそれに協力していた事、しかし結局は軍事利用されてしまった事、それからというもの世界が変わってしまい女尊男卑の社会となってしまった事、しかもISに携わった事で弟が誘拐されてしまった事、そしてそんな弟に適性があった事を彼女は話す。彼女は淡々と語っていたが後半になるに連れて、その目には曇りがあった。まるで自身への戒めも兼ねているようにだ。だが彼は深くは追求はしない、その時が来た時にとっておく。そう考えた彼は何も質問もしなかった。
そして、ようやく彼等の考えが一致する。答えは出た
「やはり異世界か」
「……そうだな」
彼が彼女が住んでる世界へ飛ばされたということだった。それはまるで夢物語のようであったが彼等の結論はこれだったのだ。確証を得たように彼らは妙に納得しているような顔でいる。互いに納得をして、また別の事に頭を働かせていると
彼女はある一つの決断をした。
「……なあ、貴様。このIS学園に入学しないだろうか?」
突拍子もなく、放たれた言葉に彼も少し驚いてしまった。
「…確かに話を聞く限りじゃお前の弟に次いで俺が2番目の適合者となるが……良いのか?俺はオッサンだぞ?」
今更になってハイスクールに入学する事もあったが異世界だというのにそんなのんびりしていて良いのかという考えもあったりする。
しかし、その質問は彼女も想定済みなのか、直ぐに答えた。
「IS学園に入学している間は他国からの干渉はない、それに立場も作ることが出来るし、衣食住に困る事はないしな。貴様にとっても悪い話ではないだろう?」
「まあ…確かにそうだな。……というよりかはそれぐらいしか安全でいる方法はない……か」
話を聞く限りだとそうであった……というよりかは彼にはその案が良すぎるのだ。異世界にいるために住民票すらもない為にこの先は不安でしかない。ならば、危ない橋を渡るよりも確実な橋を渡ると彼は考え、頭を下げる事にした。
「恥ずかしい話だが先程の非礼を詫びよう。そして頼む、俺を入れてくれ。卑しい話だが甘い汁を吸わなければならない立場なのでな」
その対応に彼女も驚いてしまう。やめてくれ…という事も出来ないというのがデカかった。それにこの展開は彼女にとっても嬉しいことだから断る事も出来ない。
「元よりそのつもりだ」
頭をあげた彼に対して言った。彼はその答えに少しの笑みで返すと
彼女は何かを思い出したように口を開く
「そういえば、自己紹介が遅れていたな。私は織斑千冬だ。お前は何と呼べば良い?」
その言葉に彼は少し悩んでしまう。名前を覚えていないのだ。悩んでしまうのはごく普通の事であったが彼はとある名前を突発的に思い付く。
だが、彼も少し自身に対して皮肉のような名称であった。リンクスからはそれで蔑まれた事をまだ覚えている。しかし、彼にとっては思い入れのある名称でもあったからだ。
「…そうだな。"レイヴン"と言ってくれ」
彼は少し笑いながら答えた。
アナトリアの傭兵の紹介はこんなもので
名前:アナトリアの傭兵、unknown、レイヴン
年齢:43
性別:男
出身:ヨーロッパ圏
身長:176cm
体重:74kg
詳細
伝説のレイヴンとも謳われるほどの腕を持った元レイヴン。国家解体戦争において国家側に参加したが敗北したが奇跡的にこれから長年の相棒となるフィオナ・イェルネフェルトによって救助されて生き残る事は出来た。ここから先はAC4の設定と同じなので書きませんがジョシュア、セロ戦後にはネクストから離れて束の間の休みをしていたという設定です。ラインアークに流れた彼等はラインアークの事情を知ると再びネクストの世界へと戻るがレイヴンは満足に戦えない為に補助AIを乗っけて戦闘。しかし、ラインアーク襲撃の任務では補助AIが作動せずマニュアル操作で戦闘、そして敗北。設定通りに救助された後に人類虐殺ルートに入った首輪付きを倒す為にホワイト・グリントを起動させたという感じです。
搭乗機は03-AALIYAHベースにした内装を他社のに任せた機体を4時代には使い、faでホワイト・グリント。首輪付き狩りの為に旧ホワイト・グリントという感じです。