君はルールを守る人?破る人?   作:3148

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カプ・コケコにラランテスを後だししたら、とんぼがえりで不利対面になった挙句行動できずに落とされたので初投稿です

オリジナル設定、オリジナル主人公、擬人化等がありますので、苦手な方はブラウザバック推奨です。
ちなみに擬人化は物語中盤からになります。

それでも良いというお方は、どうぞお付き合いください。


第二話

 「えっ、君がキャプテンなの?」

少女に近くのポケモンセンターまで案内してもらい、食事をとりながら現状の説明を行う。緑髪の少女が小さな石を取り出して応える。

「そう、私こそがシェードジャングル、草タイプの試練を取り仕切っているキャプテン、ウスユキさんです!」

両手を合わせてしゃがみ、ゆっくりと突き上げて最後にぱっと両手を広げる。

「……草Z技のポーズだ」

「アローラ! 物知りさんだね、えーと……」

「星野 一海(ほしの ひとみ)っていいます」

「ヒトミ君だね、よろしく!」

草タイプのゼットポーズは、植物の力強さ、生命力を現した動きだった。例えるとするならオーラと言えばいいのか、圧倒される何かが、その動きの中に確かに存在した。

「それで、気付いたらシェードジャングルに来てたって、ホント?」

「あっ、はい。目覚めたら草むらの中でした」

しかし、ゲーム内では草の試練のキャプテンはマオだった。見た目も明らかに違うし、陽気で活発な言動から少し子供じみて見えるかもしれないが、恐らく十代後半だろう。疑問に思ったのか、ヒトミは考え込む。

「うーん、ハラさんに昔人が流れついた事もあったとか、そんな話を聞いた事があった気がする……記憶喪失とかなんとか」

何か思い出そうと頭を抱えるウスユキ。

「考えてもしょうがない、いこっ!」

「ど、どこに?」

「島クイーン、ライチさんのところ!」

知っている名前を聞いたからか、少しほっとした様な気持でウスユキさんに手を引かれるがままに、コニコシティに連れて行かれる。

 

 ――ライチさん、若い!――

ゲームでは散々、独身であることを触れられていたが、見た目は二十代前半といったところだろうか。スラリと伸びた美脚と褐色の肌が、健康的な美を表している。

「アローラ! ライチさんちょっと相談があって~」

「えっ、もしかして恋の相談?」

「違いますよ~、まぁこの人の事で間違いないんですけど。記憶喪失の漂流者の話ってライチさん知ってます?」

「ああ、直接は会ってないけど、噂は聞いたね。今はもうアローラ地方にはいないはずだけど……もしかして、彼も?」

「話を聞く限りだと、そんな感じです」

お手上げです、といった風のポーズをするウスユキ。

「記憶喪失、って言う訳じゃないんですけど、とても遠いところからやってきたみたいで……この地方の常識とか、そう言った者が全くない状態なんです」

「ポケモンの事は知ってるんだけど、触った事がないとか、道具の使い方も分からないって言うんです。そんな地方あります?」

ライチは首をひねる。ポケモンの世界では、ずっと昔からポケモンと人間が協力して生きて来ているのだ、多少なりともポケモンと接触するはず、というのが常識なのだろう。ヒトミも別世界から来たと言う訳にもいかずに、言葉を慎重に選ぶ。

「周りが海に囲まれていて、人間だけで暮らしている独特な地方で育ったので……本や資料でポケモンについては知っているんですが、それ以上は初めてで」

ポケモンの世界から見れば、独特な地方であり、嘘ではない。何せ、ポケモンがいないのだから。

「う~ん、そんな地方は聞いた事がないけど、私の知識不足ね。帰る方法も分からないなら、どの道不便でしょうし、着いてきて」

図らずともライチと知り合いになれた事はヒトミにとって良い出来事だっただろう。島クイーンであれば、島に知らない人はおらず、羨望の対象であるため、ライチの協力を取り付けられた事は、今後生活するにあたって重要であることは想像に難くない。ヒトミは通してもらった居間でアクセサリを貰う。

「これが島めぐりの証、これがあればポケモンセンターとか、街の人々もある程度は協力してくれるわ。それと、ポケモンは持ってる?」

「あっはい、カリキリを捕まえました」

「へぇ、ポケモンを持ってないのに、捕まえたの?」

経緯をライチに話す、運が良かったわねと笑わる。

「それも、カプ・テテフ様のお導きかしら? じゃあちょっと、そのカリキリを見せてもらえる?」

ライチにボールの使い方を手ほどきしてもらいながら操作し、なんとかボールからカリキリを出す事が出来た。

「あれ、でかくなってる?」

最初に見た時は手のひらに収まるくらいだったのに、約30cm程まで大きくなっている。

「ふふっ、珍しいのね。特性あまのじゃくのカリキリよ、覚えたばかりのせいちょうを使ってたんでしょうね」

使えば使うほど縮んでいって手のひらサイズになっていたのだ。あの時、手を刺されても大した傷にならなかったのは、攻撃のランクが著しく下がっていたということになる。

「本来であれば、島キングか島クイーンが最初のポケモンを渡すのが習わしなんだけど、生憎島クイーンになったばかりで、わたせるポケモンもいないの、ごめんね」

「いえいえ、ここまでしていただいてむしろありがたいです」

ヒトミは頭を下げる。ライチのおかげでなんとかやって行けそうといっても過言ではない状態だ。

「生活費を稼ぐ必要もあるだろうし、私の知り合いの定食屋を紹介してあげる。人手が足りないって言ってたから、多分快く受け入れてくれるんじゃないかしら」

「ありがとうございます!」

ヒトミのポケモン生活アローラ編が順風満帆に進んでいっているように見えた。どうやらポケモンの世界に来たことに胸を躍らせ、今後に妄想を抱きながらライチの家を出ようとした時、ふと鏡に目が止まった。

「……どうかした?」

「い、いえ、なんでもないです」

動揺を抑え、笑顔でライチについていくヒトミ。ウスユキはキャプテンの仕事があるから、と此処で別れる事になった。今からライチの知り合いの定食屋さんを案内してもらうことになった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ヒトミの頭には、三つの疑問が浮かんでいる。

 一つ キャプテンがマオではない

 二つ ライチさんが島クイーンになりたてらしい

 三つ 俺の姿が、大体15~16歳の頃に戻っている

 此処から導き出される憶測は、信じがたいことに、ポケモンサンムーンの5~6年ほど前に自分が来てしまったのではないか、ということである。

「……大丈夫かな、俺」

 




読了ありがとうございました。
今回登場したポケモンのデータは変わらないのでありません。

ここからは登場人物についての説明になりますので、興味のない方は飛ばしても問題ありません。

シェードジャングル キャプテン
ウスユキ
17歳 緑色の髪とポニーテールが特徴。
行動的だが、思いやりのある性格。

アーカラ島 島クイーン
ライチ
年齢不詳(笑)
一応島クイーンなりたて、という設定です。
自分が知る範囲では、年齢、島クイーンになった経緯などは分かっていないので、設定と違っていた場合はオリジナルとしてご了承ください。

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