オリジナルキャラ、オリジナル設定、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。
それでもよいという方は、お付き合いください。
スカル団の船に乗り、地下一階に船を止め、エーテルパラダイスの中に入る。中はゲームと変わらず、まっしろな外観とコンテナが幾つも置いてある。警備員は疎らに居て、少し待つと迎えが来た。
「さすがグズマさん、お早い御着きで。この方が……例の?」
「ああ、そうだ。連れて行ってやってくれ」
迎えと言うのは、ザオボーだ。どうやら、まだ局長という立場ではないらしく、名札にも現場長という肩書が添えられている。
「それと、ルザミーネ様から呼び出しがありました。いつもの場所でお待ちしております」
「了解、それじゃあ、先に行かせてもらうぜ」
そう言ってグズマは先にエレベータに乗りこむ。恐らく向かうのは2階の扉の先、ルザミーネの部屋だろう。
「初めまして、私はザオボーと申します。以後お見知り置きを」
丁寧に頭を下げ、ヒトミをエレベーターに招き入れる。ゆっくりと移動し、地下へと向かって行く。やがて移動が終わると、真っ白い空間に出た、その先には扉があり、研究室があるのだろう。エレベーター自体が職員しか地下に行けない様にしてある以上、ここに警備員がいることはない。手荒な真似をして連れてこられたわけでもなければ、ポケモンを没収されている訳でもない。
「……なぁ、ザオボーさん。少し話をしないか?」
ザオボーが立ち止まり、振りかえる。
「ええ、いきなり呼ばれて困惑しているでしょうから、構いませんよ」
穏やかに話す姿に、警戒している様子はない。
「俺は、何の目的で呼ばれた?」
「はぁ、グズマさんも説明不足だったんですね。私たちはアローラ地方の独特な現象について、研究をしているのです。ウルトラホールと呼ばれる別次元との関わりを調べる為に、ね」
「ウルトラビーストを、ウツロイドをアローラに呼び出す為に、か?」
ここで初めてザオボーが驚愕をあらわにする。
「何故……それを知っているのです」
「本当は俺を人体実験にするつもりじゃないのか? くそっ、そう簡単には思い通りにはさせねぇぞ!」
「ちょ、ちょっと待って下さい! 落ち付いてください、何か勘違いをされていますよ、貴方は!?」
慌てふためくザオボー。ザオボーは基本的にポケモンバトルを好んで仕掛けるタイプではない。更に今ポケモンを持ち歩いている様子でもなかった。
「確かに、血液検査やCTスキャンなどに協力して頂きたいとは考えておりましたが、危険な事はありませんよ。それにウルトラホールの現象については過去の記録が少なく、まだ手探りの状態です。どういう状況でウルトラホールと対面したのか、入った後どうなったのかを教えて頂くだけで充分なのですよ」
ザオボーが焦った様子でヒトミに説明を始める。
「それに……ウツロイド? ですか、それについては私も初めて耳にしました。それはもしかしてウルトラビーストの名称ですか? まさか、出会った事があるのですか?」
「なん……だと?」
エーテル財団はポケモンの保護と同時に、UBやウルトラホールについて研究していたはずだが、時間軸的に過去であるのでまだ見つかっていない、という可能性もある。さらに言えばまだグラジオは逃げ出していないし、コスモッグを連れてリーリエが逃げ出していると言う事もないはずだ。
「……なぁ、ザオボーさん。確かに俺はウルトラホールについて、あんた達よりも知ってる事があるかも知れない。もしかしたらあんたにとって有益な情報の可能性もある」
「そうでしょうね、先ほどの会話でも十分、そう感じました。出来れば協力して頂ければ有難いのですが」
「幾つか条件がある、俺もその研究について知りたい事がある。今どれくらいまで研究が進んでいるのかとか、どれだけの規模で動いているのか……ウルトラホールの研究については、あんまり表沙汰にはしてないんだろう?」
こんな海上の施設に立てる必要性は少ない。秘密や研究内容について、情報が漏れないよう、管理をしやすい様に態々この場所を選んだのだろう。そうでなければ、インフラが整ってる陸地の方が、費用も安く済むはずだ。
「……私達は法に触れる様な事はしておりませんよ?」
「ああ、知ってるよ。違法ってことはないだろうな、ただ、知られたくも無いだろ?」
ザオボーが考え込む。ヒトミの情報を得たいがために呼んだのだ、非協力的な態度をとられるのは困るのだろう。
「勿論、俺も協力しないとは言っていない。だけど、ザオボーさん、アンタも俺に協力してほしい。財団じゃない、ザオボーさんあんたに、だ」
「それは、どういう意味でしょうか」
ヒトミはニヤリと顔を歪める。
「俺はあんたに協力する、だから、それに関する情報は全て、アンタから財団に伝えてくれれば良い。そして俺は、アンタに協力してもらい、エーテル財団の研究について調べさせてもらう。生憎俺は、名前が知れ渡るのはあんまり好きじゃないんだ」
ヒトミの言ってる事を理解したのか、ザオボーさんも口元を歪める。
「いいでしょう、利害関係が一致する限り、私とあなたは協力する。そう言う事でいいですね」
「グッド! お互いウィンウィンの関係でありたいからな」
そうしてヒトミは、エーテル財団とのツテを手に入れる事が出来た。
読了ありがとうございました。今回もポケモンのデータなどはありません。
ポケモンバトル書きてぇなぁ、俺もなぁ……
とりあえず、この小説を書いてて思った事は、この先6VS6バトルは絶対に書かないということでした。
情報量多すぎて、矛盾ですぎぃ!
あまり愚痴を書いても仕方ないのでこのあたりで、次回もよろしければお付き合い頂ければ幸いです。