君はルールを守る人?破る人?   作:3148

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シングル潜っていたら、ライコウにラランテスがリフスト二回外して、PP切れになったので初投稿です。

オリジナルキャラ、オリジナル設定、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。

それでも良いという方は、お付き合いください。


第三十一話

 三日後

 

 想定通り、その日は家族連れの観光客が押し寄せ、チケットが準備出来たのも幸運と言ったところだ。少し時間が遅れて待ち合わせの場所にグラジオがやってくる。

「すまん、カードキーを盗むのに時間が掛かった」

「船が出るまでまだちょっと時間がある。これに着替えて、服はこのバックの中に入れろ」

そういうと、グラジオは早速着替え始めた、が。

「こ、これはどうやって着るんだ?」

これだから箱入り息子は、と呟きながらヒトミは着替えを手伝う。

「ここに袖を通して、そうそう。それで、前のボタンを止めて……まだズボン履いてないじゃないか」

「い、今から履くんだ、焦らせるな!」

ヒトミは表情に不安を浮かべながら、着替えを待つ。

「……なんか、凄くスースーするぞ」

「我慢しろ、着心地まで考慮できるか」

折角準備しものに対してケチをつけられ、少し不機嫌になるヒトミ。

「そんで帽子を被って、オッケー!」

持っていた帽子を被らせて、パッと見は観光客にみえる。良く見たらばれるだろうけど、ヒトミに変装の技術を求めるのは難しく、時間は更にない。グラジオはテキパキとバッグの中に着替えとタイプ:ヌルが入ったボールを入れる。

「よし、いくぞ!」

「……手際いいな」

「ん、母上から身の回りはきっちり整頓しろと教わったからな。脱いだ後とかも、身の回りの片づけは身だしなみの一つだと」

ルザミーネの教育の厳しさが垣間見える。しっかりと教えを遂行出来ている事に感心しながら、ヒトミは笑みを浮かべる。

「どうかしたか?」

「いや、なんにも」

複雑な家庭環境の中でも、子供も親も頑張ってるんだな、と聞こえないように呟く。

 

 「アーカラ島行き、二人です」

「はいよ……そっちのオチビちゃんは子供かい?」

帽子を被ったグラジオが慌てふためく。

「俺が親に見えます? 親戚の子ですよ。観光に来たわ良いけど、人が多くてぐずっちゃってね」

「そいつは大変だ、船酔いしない様にちゃんと見てやらないとな」

「安全運転、頼みますよ」

そう言って、二人で乗り込む。終始緊張しっぱなしだったが、職員も対応に慌て過ぎててこっちを気にしている様子もなく、ばれている様子はなかった。港につくと、フラフラの足取りでグラジオが船を降りる。

「……大丈夫か、顔色悪いぞ」

「大丈夫だ、ちょっと揺れがきつかったが、陸地についてしまえば……問題ない」

船が苦手というわけでなく、緊張で余裕が無いだけのようだ。ヒトミは、あとはグラジオを送り出して仕事は終わりだと呟いた時、電話が鳴り始める。ヒトミの知らない番号だ。

「……もしもし」

「もしもし、ヒトミさんの番号で間違いないですか?」

どこかで聞いた様な声だ、だがこのタイミングで電話が来るのは怪しい。

「ヒトミですけど、そちらは?」

「失礼しました、ビッケです。グラジオおぼっちゃまは無事にアーカラ島に着きましたか?」

所詮は子供の浅知恵、計画はばれていたということだ。

「ええ、ちょっと緊張で顔色は悪いですけど、一人で歩ける程度には大丈夫ですよ」

「そうですか、それなら良かった。ついでで申し訳ありませんが、モーテルまでおぼっちゃまを連れていってもらえませんか、すでに家賃は振り込んでありますので、グラジオの名前で入れるはずです」

つまり、ビッケさんは脱出の協力者で、逆に言うとグラジオの管理もしていたことになる。手の内の範囲だからルザミーネも許容してたのだろうか。

「あ~、そういうことだったんですね。それはいいですよ。もう降りちゃいましたけど、乗り掛かった船なんで」

流石に此処まで来てはいさようならは後味が悪過ぎると、ヒトミが喋る。

「ありがとうございます。大変申し上げにくいのですが、グラジオおぼっちゃまはあまり世間についてうといところがありましてですね」

「……まぁ、なんとなくは察しが付きます」

「そこでお願いしたいのですが、おぼっちゃまの面倒を見て頂けないでしょうか」

ヒトミは困惑の表情を浮かべる。

「は……俺が?」

「はい、ヒトミさんなら信頼できますし、こちらから状況の確認も容易ですから。勿論報酬はお渡しいたしますし、お坊ちゃまの分も含め、不自由のない支援をさせていただきます」

「いやいやいや、俺についていったらスカル団になっちゃいますよ!? いいんですか?」

「そこはそう……用心棒とか、そんな感じで入団してない事にしてくださいな。それと、タイプ:ヌルは人に対して不信感が強いので、ポケモンの世話の仕方も手伝って頂ければ有難いのですが」

「……そうだ、プランB、プランBはないんですか」

「はい、ありません」

つまり最初から最後まで、ビッケの思惑通りということだ。グラジオがヒトミに話しかけてきた時点で違和感を覚えていたヒトミだが、ビッケ立案であるならば当然だろう。

「どうなっても、知りませんよ?」

「信じてますから、よろしくお願いいたします」

 モウドウニデモナーレ。

 




読了ありがとうございました。今回はポケモンのデータなどはありません。

ショタグラジオを誘拐したのは、ヒトミさんでした(笑)
このあたりからルザミーネさんの暴走がかそくしていった説はアリエール?
とまぁ、今回はここまで、次回もお付き合い頂ければ幸いです。
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