君はルールを守る人?破る人?   作:3148

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最近、ラランテスがリフストを外すようになったのは、のんきチョッキラランテスが自分に嫉妬しているからか、もしくは冷静めがねラランテスがまだ懐いてくれていないのかと妄想することで敗けてもしょうがないかな、と思えるようになったので初投稿です。

オリジナルキャラ、オリジナル設定、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。

それでも良いという方は、お付き合いください。


第三章 第三十三話

 「行ってしまうのか、ヒトミ」

「なんだ、寂しいのか?」

そう応えるとグラジオがふんぞり返る。

「誰が寂しいものか、五月蠅い奴がいなくなって清々するさ。スカル団の用心棒も、俺一人で充分だしな」

タイプ:ヌルが言う事を聞くようになったおかげで、戦力としてはかなり使えるようになった。なにより、その知識と行動力はスカル団に大いに貢献してると言っても良い。なおかつ、グズマからはルザミーネの息子と言う事で特別扱いもされているのでこれからの事に心配はないだろう。

「ようやく、はみ出し者を卒業してまともな職に就いた訳だ。応援しない訳にはいかないだろ」

「いや、グラジオ。お前が言う台詞じゃないから、お前もはみ出し者だから」

「ふん、特に私生活に関してはだらしないの一言に尽きるからな。俺がいないからと言って、自炊や整理整頓を怠るなよ」

「お前はおかんか! ったく、調子に乗るとすぐこれだからな……まぁ、ビッケさんにも伝えてはいるし、プルメリ姐さんにも言ってあるから、困った時は頼りにするんだぞ」

そういうと、少し困った顔でグラジオが返事をする。

「俺は……一人でも生きていける」

「強くならなきゃいけない、か。まぁ、それもいいけどな」

グラジオは未だに、タイプ:ヌルを一人で助け出せなかった事、もっと早く気付いてやれなかった事、最初の一匹の事について悔やんでいる。あの時、自分にも力があれば、と後悔しない日はなかったのだろう。

「その辺は……まぁ、いいや。あいつが何とかしてくれるだろ。強くなって悪いことはないしな」

「ヒトミに言われなくても、強くなる」

「そうだな……いつか、いつか俺より強くなって、タイプ:ヌルの本当の姿を見せてくれよ」

そう言うとグラジオは鼻を鳴らす。

「当然だ! 俺とタイプ:ヌルは最強になるんだからな!」

「ははっ、これはもう心配いらないな。じゃあ、元気でな!」

 

サンムーンでの物語まで、後一年

 

 ジリリリ

目ざましの音で目が覚める。もう朝か、寝惚けた頭のまま歯を磨き、顔を洗う。すると見計らったかのように電話が鳴る。

「ヒトミさん、今日は研究の結果が出る日ですよ!」

「そんなに大声言わなくても聞こえてるよリラ」

「この結果次第では、アローラ行きのメンバーが決まりますからね。勿論、ヒトミさんも行きますよね!」

なぜかうきうきとして感じでリラが喋る。他の人と会話をする時はクールな感じなのに、ヒトミの時だけは子供の様だ。

「俺はいかねぇよ。誰がサポートすると思ってるんだ。ハンサムさんが話に上がってたし……上が増員を呑んでくれればいいんだけどな」

そうヒトミは言うが、実際のところ可能性は低い。

「そんなぁ、ヒトミさんと一緒にバカンス……もとい、捜査を楽しみにしてたのに」

「いや、事件なんだから楽しみにするなよ。あんまり気を抜くと大怪我するぞ」

特にリラは危険な役割なのだから、とは言わなかった。

「知ってます、任せて下さい!」

 

「提出して貰った資料は見させて貰ったよ。ウルトラホール、ウルトラビーストの危険性について、確かに対策をするべき事だろう」

幹部の一人が、手元の資料を確認しながら返答する。それに対して、リラの表情は明るくなった。

「ただ、緊急性は認められないな。何より、アローラ地方への人材を手配については時間がかかる。今の所は否定的な意見が多いと、考えられます」

急にリラの表情がくもり、立ち上がる。

「ウルトラビーストが出現してから対応していたのであれば、被害は抑えられません! そんな悠長な対応では……」

リラの言葉の途中で、ハンサムが遮る。

「勿論、リスクについても考慮しております。一人、現地の参考人をお呼びさせて頂いても構いませんでしょうか」

会議室内がざわめき、議長が言葉を放つ。

「必要とあれば、構いませんよ」

その言葉を聞くとハンサムの合図と共にヒトミが現れた。

「彼はリラと同じく、アローラ地方にウルトラホールから現れた人間です」

あれが例の人物か、と一瞬ざわつき、ヒトミの発言に耳を傾ける。

「えー、ウルトラビーストの対策の緊急性と提案について、お話させて頂きます。ただ仮説や確証のない点もありますので、出来れば最後までお聞き頂ければ幸いです」

そうして、一度礼をする。

「私は資料にもありましたが、星野 一海(ほしの ひとみ)と申します。まずは事の緊急性から、エーテル財団は既にウルトラビーストの様な存在を管理下に置き、ウルトラホールを人為的に発現出来る段階まで研究が進んでいると思われます」

「なぜそんな事が分かる!?」

否定派の一人が、声を荒げる。

「信じ難いとは思いますが、その捕獲に私も関与していたからです。しかし、ウルトラビーストであると証明する方法もないので、エーテル財団からの発表はないと考えていいでしょう」

「な、なんだと?」

「私が知っている限りでは、あと1〜2年以内に、ウルトラビーストを発生させる事件が起こるでしょう。まだ発生させる事が出来てもコントロール出来るとは言えない状態ですからね」

「それでは、君の意見を信用して人材を派遣するべきだと? 馬鹿馬鹿しい、そんな事が出来る訳がないだろう?」

反対派が切り返す。

「大規模の派遣となれば、手続きにも時間がかかり、リスクも高くなります。そして、それについて対策を提案させて頂きます」

議長が反対派を抑え、続ける様に指示する。

「まず一つ目、現地のウルトラビーストへの対応は現地のトレーナーへの協力依頼にて対応します。これによりポケモンを渡航させる手続きは最小限で済みます」

「そんな事が出来るのかね」

「アローラ地方には島キング、島クイーンと呼ばれる……他地方の四天王の様なトレーナーがおり、また守り神とされている強力なポケモンも存在します。管理下に置く事は難しいとは思いますが、ウルトラビーストに対しての脅威は私達よりも理解していると思われます」

過去の事例と合わせて、交戦の記録があると告げる。

「二つ目ですが、そこにおられるリラ特別捜査官はアローラ地方が出身国となっています。比較的容易にポケモンを連れて行く事が可能です。現地民の誘導や、情報規制に人材は必要ですが、そちらポケモンは不要ですので、こちらも派遣は容易であると考えられます」

成程と、議会の場が静まる。

「時期と派遣内容については私が言及出来る立場ではありませんが、迅速な対応が必要な以上、現地民の協力と少数の手配を行なって置く事が有効ではないか、と提案させて頂きます」

そうして、ハンサムから詳細についての資料を会議室内に配る。ヒトミが出来る事は全てややり終え、後はハンサムとリラがどこまで押し込めるか、結果を待つしかない。




読了ありがとうございました。今回はポケモンのデータなどはありません。

アローラの事件が起こるまでの間、ヒトミはアローラから出て、ハンサム達と行動していた、という設定です。

今回はここまで、次回もお付き合い頂ければ幸いです。
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