君はルールを守る人?破る人?   作:3148

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レーティングバトル第二シーズンが始まりましたが、ポケモンを起動させていないです。塵魔とか天眼たんが楽しいからあかんのや(目逸らし

ちいさくなるやとける系の特殊で擬態とか技にならないかなぁとか、カメレオンの擬態が変幻自在なら、カマキリも変幻自在ワンチャンあるやんとか無理矢理な理論が一瞬頭をよぎったので初投稿です。

オリジナル設定、オリジナルキャラ、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。

それでもという方はお付き合いください。


第三十七話

一年後

 

 「本当に、こっちに引っ越してきたヨウがチャンピオンになってしまったよ。全く、お前はどこまで分かってたんだ?」

テレビ通話でククイが爽やかな笑顔で話す。悔しかっただろうが、全力で闘えた事が楽しかったのだろう。

「馬鹿言え、いつだって今の事しか分からないよ。ただ、ククイはいつだって挑戦者だっただろ? だから、チャンピオンの椅子に座ってるイメージが湧かなかった、それだけだよ」

ククイは豪快に笑う。

「確かに、言う通りだな! 椅子に座ってるより、外にポケモンと出掛けてる方が俺らしいな! だが、また挑戦してやるぜ」

「きっと返り討ちだよ。チャンピオンだってまだまだ強くなるからな」

「それは最高だな、そうやって高めあいたいよ。ところで、お前はまだ帰ってこないのか? ウルトラホールの件も片付いたんじゃないのか?」

「それこそまさかだよ。これからウルトラビーストの捕獲で、そっちに人員が漸く着いたところさ。全く、現地に行ければこんな手間はなくて良いんだけどな、設備が良くなっても、操作する人間がいないなんてお笑い草だぜ」

「あ〜、そういえば、そうだったっけ?」

エーテル財団の協力もあり、ウルトラビーストの周波数を捉え、位置を解析する機械が出来上がったのだ。それも、無駄に技術を投入して、各地に設置した設備から情報を発信すれば、遠隔地でも正確に知る事が出来るのだ。

「確か、固有周波数を確認出来る技術者がいないんだって?」

「信じられるか? グラジオのやつ、早いけどどっか抜けてるのは変わりやしないんだぜ? ウルトラビースト研究施設ならアローラ地方に作れって話だろうに」

ヒトミは盛大なため息をつく。別に急いでアローラ地方に戻る必要は無いのだが、おかげでハンサム達への連絡が遅れるわ、リラからの着信で睡眠妨害をされるわで散々だ、とヒトミは愚痴をこぼす。アローラとイッシュには時差があり、下手をすると深夜に連絡が来る事もある。

「ははっ、グラジオといえば、ルザミーネさんの代わりに頑張ってるよ。あと、この前ヒトミの事話したら自分に知らせなかった事に怒ってたな」

「いや、その頃まだあいつスカル団の用心棒してただろ。連絡先なんか俺が知るか」

「そう言ってやるなよ、やっぱりいなきゃいないで寂しいのさ。むしろ、こんなに離れてるのに覚えてて貰えるなんて良い事じゃないか」

どこか忘れられているかも知れないと、不安を覚える事はヒトミが思う事はあったようだ。ククイの話を聞くと安心した表情になる。

「とにかく、俺には俺のやる事があるのさ。当分帰る事は出来ないよ」

「そうか、それでも連絡ぐらいとってやれよ。あと、良かったら、チャンピオンとも会ってみないか?」

ククイが自慢する、ヨウという人物。アローラ地方の現チャンピオン、島巡りを終え、頂点に立っても、更に上を目指し続ける奴だ。

「いいや、遠慮しておくよ。どうせ、お互いトレーナーをしてたら、いずれぶつかるさ」

「違いないな、それじゃまたな」

ククイとの通話が切れる。それとほぼ同時に、暖かいコーヒーが机に置かれる。

「ありがと、ハイリ」

『いえいえ、当然の事ですマスター。それよりも、疲労の色が見えますので、休憩されては?』

デスクワークばかりで、目の疲労も溜まっていることを漸く自覚し、額をおさえるヒトミ。休むかどうかを考えたが、頰を叩き気合を入れ直す。

「いや、リラとハンサムは今闘ってるんだ。休むのはその後、じっくり休むよ。悪いな、ハイリ」

そう応えると、すっと背後の気配が無くなる。きっと気を利かせて、離れてくれたのだろう。

「……頑張らないと、な」

刻一刻と過ぎていく時間が、焦りを生む。いずれ、その時が来る時の為に備えなければならない。

 

「ヒトミさぁん!!」

余りの声のうるささに、思わず電話を落としてしまった。

「徹夜で疲れてんだよ、大声は勘弁してくれ」

「あ、すいません。で、でも、ウルトラビースト全て捕獲出来たんですよ!? 勿論、チャンピオンの協力あってのことですけど!」

そうか、やっぱりチャンピオンだな、とヒトミは呟く。

「それより、リラも結構無理したんだろ? 報告関連はこっちで進めてるから、ハンサムと一緒にバカンスを楽しんでいけよ」

明らかな喜びの声が聞こえる。実際、ウルトラビースト関連について、経過観察という事で、リラとハンサムは急な案件が無ければ待機してもらう事になる。なにより、上部への報告よりも大幅に短縮された期間でやり遂げたのだ。というか、エーテル財団のウツロイドの件に掛かった時間を考えれば、二週間で全て捕獲してしまうなどと、予測出来るはずがない。

「で、ヒトミさんはいつこっちに来るんですか!?」

「あ〜、うん。まぁ、その内な」

「そんな、こっちに用事があるって言ってたじゃないですか! 来てくださいよ〜」

電話の向こうで肩を落とすリラの姿が目に浮かぶようだ。

「分かってるよ、そんなに焦らせるな。絶対行かなきゃいけないんだから、もうちょっと待ってくれよ」

「絶対ですよ! 約束ですからね!」

そうして、リラの電話が切れた。恐らく、残りの事務仕事は他の奴に任せても良いだろう。ネクロズマに関しては放っておいても無害だし、何よりヨウが捕まえに行くだろうから。

 

「よう、グラジオ。久しぶりだな」

かつて同棲した懐かしい弟分からの電話に喜びと少しの寂しさを覚える。

「全く、連絡一つ寄越さないでその態度はなんだ! 本当に社会人なのか! またファストフードばかり食べてるんじゃないだろうな!」

依然と何一つ変わらないやり取りに、思わず笑みが零れる。

「くっ、そんな馬鹿な事を言ってる暇はないんだ」

そうだろうな、とヒトミは応える。そうでなければ態々ヒトミに連絡して来るなんてあり得ない。

「ヨウが居なくなったんだ、アローラのどこにも! 今島全体で探しているんだが、見つからないんだ!」

きっと、藁にも縋る気持ちで掛けて来たのだろう。グラジオにとっても、ある意味恩人なのだろうから。

「さぁ、さっぱり事情は分からないが、仕方ない。俺も探しに行くよ、人手は多い方が良いだろう?」

「ほ、ほんとうか!? 頼む、あの馬鹿を見つけてくれ!」

そうして、ヒトミはアローラに帰る準備をする。荷物の整理と、出立の準備。部屋を引き払い、必要なもの以外はすべて処分する。

「……パソコンのデータは見られないようにしないとな」




読了ありがとうございました。今回はポケモンのデータなどはありません。

ようやく、アローラ地方に帰ります。これまでの間に色々とあったのですが、それはまた別の機会に書こうと思います(書くとは言ってない

それでは今回はここまで、次回もお付き合い頂ければ幸いです。
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