成層破戒録カイジ   作:URIERU

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カイジ、決戦……!

そして時は過ぎ……代表決定戦……矢の如し……光陰……!

カイジ……重ねてきた努力……知略……その披露の場……!果たして……カイジ……!

 

 

そしてここは控室……織斑らが今か今かと専用機の到着を待っている……!

しかし、来ない……いつまでたっても……!納入遅れ……あってはならない遅刻……!

 

「遅いな……仕方ない、順番を変更する。初戦は織斑vsオルコットから、伊藤vsオルコットとする……!」

 

くそ……!いきなり計画が崩れちまったか……

当初の予定じゃ織斑が先にぼこぼこにされて……

次に俺が油断しきったオルコットを叩く作戦……!

でも、仕方ねぇ……考えてなかったわけじゃねぇ……!

万が一にも織斑がオルコットに迫った場合……!

次の試合には確実に残ってねぇ……油断……慢心……!

ならいっそ初め……しょっぱな……!一週間前と変わらない慢心……!

そのオルコットを叩く……!

 

「当日の納入予定も守れないなんて、ずいぶんお粗末な企業だこと……!常識だろ……納期……間に合わせることくらい……!」

 

確定……!納期がぎりぎり……遅れるなんてことになるってことは……

やっぱり想定してやがったんだ……!

この代表決定戦があるかもしれないってこと……!

それで急遽、予定を組み替えやがった……!

恐らく本来の納期はクラス対抗戦に間に合わせること……!

それじゃあそもそも対抗戦をぶっつけ本番……!

そういう鬼畜具合だが……多分ありうる……それくらい、あの女……!

 

「まぁこっちも想定済み、それくらい……!準備は万端……!出られるぜ……いつでも……!」

 

そういい、ピットに向かっていくカイジ……!

そこへ声援をおくるものはいない……

 

「伊藤君!頑張ってくださいね!この一週間、授業も放課後も真面目に取り組んでいたことを先生は知っていますからね!」

 

……いた!ただ一人……カイジに舞い降りた天使……!山田真耶……!

 

「っへ、やってやるぜ……!伊藤開司、打鉄……出るぞ……!」

 

打鉄を纏ったカイジ……飛び出す……勢いよく……!当然、失う……!コントロール……!

 

 

「おわああぁぁぁああ」

 

回転……廻旋……旋回……周回……!ぐるぐると……みっともなく登場……!カイジ……!

 

「ぶーぶー、引っ込めー!」

 

「織斑君を出せー!あんたの出番じゃないわよー!」

 

当然……暴言……苦言……罵詈雑言……本来一回戦目は織斑一夏とその専用機……!

みな期待……ブリュンヒルデの弟……その初試合……!

が、出てきたのはカイジ……!みっともなく体勢を崩したカイジ……!

 

「あらあら、あなたが最初になったんですわね。それにしても大丈夫なんですの?試合は取りやめてわたくしが空中散歩のエスコートをして差し上げましてよ?」

 

「いや、結構だ……!この一週間嫌ってほど、空中には浮いてたんでね……!それよりも、勝負だ……!この場に出てきた理由はそれだけ……!」

 

「ふふん、あなたはまぁ、代表候補が優秀ということは分かっておられるようでしたから、特別にハンデを差しあげてもよろしくってよ?機体の件はどうにもなりませんでしたし、それに先ほどの無様なダンスをする相手に本気を出しては品位を疑われてしまいますわ。あなたのいう対等な条件ってところかしら?」

 

「っけ、ハンデだ……?なにを私はさも優しいみたいな雰囲気出してんだ……!鬼畜じゃねぇか、お前たち女……!人の面を被った悪魔……!所詮、お前が言った通りの品位が疑われるってそれ……!結局自分本位……!俺の事を慮ってるんじゃねぇ……!自分の評価を気にしてるだけのくせして……すり替え……!あたかも、人の心配をしてる風……!」

 

「言うに事欠いてこのわたくしの配慮を悪魔呼ばわりとは……!わたくしの小間使いにするにしても少々しつけが必要なようですわね……!」

 

……少しあおりすぎたか……?でも、まだ大丈夫だ……!

奴は見ている……俺のみっともない出撃を……!

そしてこの空気……!完全に俺のアウェー……!奴も感じ取ってる……!

観客が望んでるのは俺をいたぶること……!これでいい……!

 

「っへ、お前に野良犬を飼いこなせるかってんだ……!」

 

「もういいですわ、落ちなさい。わたくしとブルー・ティアーズの奏でるワルツで!」

 

正面からの射撃……馬鹿正直な……一直線……!が、カイジ……躱せず被弾……!

 

「大口叩いてあんな分かり切った攻撃もかわせないなんてださーい」

 

「そんなやつぼこぼこにしちゃってー、オルコットさーん!」

 

「(全く外野が騒々しいですわね……これではさすがに予想以上に品位がないと言いますか……あなた方もわたくしから見ればこのみっともない男性と特に変わらない腕前でしょうに……)哀れですわね……クラスメイトからは罵られ操縦もおぼつかないなんて……」

 

カイジ……ライフルを向ける……抵抗……戦意……失っていないことを示すように……!

 

「あら、戦意は失っておりませんのね。いいですわ、動かなくなった相手に打ち込むような真似はさすがにしたくありませんから…!」

 

それからは避ける……時折かすめながらも……致命傷は……!絶対防御は発動させない……!

カイジも応戦……!射撃はするが当たらない……動対動の射撃、まず当たらない……!

 

 

ピット内部……試合を分析しあう教師、二人……!

 

「なかなかに避けていますね。オルコットさんの遠距離戦の技術は代表候補生の中でも上の方なのに」

 

「ずいぶんと手を抜いている、いや、抜かされているからな」

 

「抜かされている?オルコットさんが、手を抜いている、というわけではないんですか?」

 

「山田先生も見ただろう、伊藤のあの無様な出撃を」

 

「まぁたしかに、完全に体勢を崩していましたけど……」

 

「では、ピットから進むときはどうだった……?伊藤はいつから体勢を崩した……?」

 

「っあ……!」

 

「そうだ、あいつはわざと体勢を崩したんだ……!でなければ、開始位置の手前で体勢を整え直せるわけがない。オルコットも伊藤が躱すにつれて狙撃の精度を上げようとしている。が、あの出撃シーンが心の足枷になっているのだ、本気を出せないように(さらに言えばアリーナそのものの空気、それをも味方につけている……アウェーを味方につけるとは……面白い……!だが、このままではジリ貧だぞ……さらにBT兵器へはどう対応してみせる……!?)」

 

 

睨みあう……カイジとオルコット……どうなる、勝負の行方……!

果たして策は実るのか……カイジ……!

 

 

 

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