成層破戒録カイジ   作:URIERU

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カイジ、入学……!

IS学園入学初日……!キラキラとした純白の制服を身に纏う女生徒たち……!

これからの学生生活への……不安……希望……期待……!

それらに胸を膨らませて、登校……!

 

 

ところかわって……教室……!1年1組、伊藤開司のいるクラス……!

 

「(うへぇ~、たまんねぇぜこのきゃぴきゃぴした空気……)」

 

わいわいとした女たちの醸し出す空気……それとは対照的なある種の緊張した空気……!

織斑一夏と伊藤開司、その席の周囲に漂っている空気と、二人の挙動を窺うような雰囲気……!

耐え難い空気に耐え、じっと待つ二人……!そこへ現れる救世主……!

 

「席についてください。SHRをはじめますよ」

 

ばいんっ……!っと周囲の空気をにぎわせて入ってきた女性……担任、山田真耶……!

まさしく、胸……!巨乳……!破壊的豊乳……!

その他が有象無象に見える……圧倒的巨乳……!

 

「えぇと、みなさん席につきましたね。改めて、おはようございます!」

 

「………………」

 

無言……静寂……圧倒的無反応……!めげる……折れる……心……!山田真耶の心……!

溜まる……涙……じわ……じわ……とその双眸に……!

 

「おはよーございまーす」

 

どこか気の抜けた調子で、カイジ……挨拶……自らこの場の空気を破って……挨拶……!

 

見ていられない……ふわふわとした空気を出す……この先公……泣くなよ……!

なんでこんなことで……泣きそうなんだよ……!

泣き出したら……つかねーだろう……収拾が……!

って、そんな顔するほどのことかよ……!

 

気の抜けた挨拶にも関わらず……喜色……!満面の笑顔……圧倒的笑顔……!

 

「はい、ありがとうございます!では、自己紹介から始めましょう!出席番号順に窓側の子から」

 

そういわれて始まる、自己紹介タイム……!恒例の行事……!

そして思い出す……伊藤開司……!いは自己紹介の順番が早い……!圧倒的早さ!

 

「伊藤開司です。趣味は競、じゃなくてギャンブルだ」

 

ざわ……ざわ……と賑わいだす空気……そして、気付く……!

周囲の信じられないものを見るような視線……!

競馬は言いなおした・・・が、言い直した先はギャンブル……!

まだ高校生には許されているはずもないギャンブル……!

女に圧倒的不人気な……ギャンブル…!

それを公言……!この、教室で……!自己紹介で……!

 

「え……伊藤君って何歳なの……?」

 

「趣味がギャンブルなの……?」

 

周囲に流れる不審な空気……!ギャンブル漬けともいえたカイジ……!

その感覚は狂っていた……!それを思い知らされる……!

 

「いや、ちげーって……!そうじゃなくて、みんなが思ってるようなのじゃないんだ。ほら、こうあるだろ。友達同士でちょっとした勝負事をしてゆb、じゃなくて給食のおやつを賭けたりとか、さ。そういう平和なやつだから。血が流れない奴……!」

 

「血……!?血が流れるって何……!?パチンコとか競馬とかそういう金じゃなくて・・・もっとやばいやつなの……?さっき指っていいかけたし……そういう裏のみたいな……」

 

「あ……わかるかも……伊藤君って入ってきたときからちょっと匂い違うっていうか、こうアウトローな感じあるし……」

 

ざわ……ざわ……と盛り上がっていく女生徒……圧倒的な盛り上がり……!

そこへ現れる、新たな救世主……!

 

「一体なんなんだこの騒ぎは……廊下まで騒ぎが伝わってきているぞ。山田君、会議が少し長引いてな。あいさつを任せて済まなかったな」

 

「はい、お疲れ様です。ではあとはお願いしますね、織斑先生」

 

先ほどまで騒がしさは一転……静寂に包まれ、織斑先生の挙動を窺う生徒たち……

「諸君、私が担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になるIS操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。逆らっても構わんが、私の言うことは絶対に聞け。いいな?」

 

まるで軍人……!教練所の教官のような挨拶……!

それもそのはず……競技用と称してはいても立派な兵器……!

一機で街壊滅に至らせることも可能な……広域破戒兵器の扱いを学ぶのだから、当然……!

 

「きゃあああぁあぁあ、千冬様!千冬様よおおおおお!」

 

「お姉さまぁ!ずっとお慕いしていましたわ!」

 

ガラスが割れんばかりの歓声……絶叫……狂声……熱狂……!

圧倒的人気……ブリュンヒルデ……!この学校へは、ブリュンヒルデに会うために……!

ただそのためだけに入学を目指すものが数多くいる事実……!信者……圧倒的信者……!

 

「全く毎年騒々しいものだ。私のクラスにだけ馬鹿者を集めているんじゃないだろうな」

 

暴言……普通の教師には許されない暴言……!

だが、信者には違う……!鞭……愛の鞭……恍惚の表情を浮かべる信者たち……!

 

「(なんだこいつら、気色わりぃな。何考えてやがんだ……?まともなやつはいねーのかよ、この学校は……)」

 

自分のことは棚に上げるカイジ……!このクラスで最も異色なのはカイジである……!

 

「自己紹介は伊藤までか、時間がないからあとは各自ですませておけ。織斑は自己紹介はしろ」

 

「千冬ねぇ!なんで俺だけ!?ていうか、なんでこんなとこに!」

 

「学校では織斑先生だ馬鹿者。みな、お前の事を気にしているからな、とっとと済ませろ」

 

またもざわ……ざわ……と賑わいだす教室……!だが、それを制するように一喝……!

 

「静かにしろ、面倒な詮索はするな。そこにいるのは私の弟、それだけだ」

 

「織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

織斑一夏の挨拶……!次の言葉をいまかいまかと待つ女生徒たち……!

 

「以上です!」

 

がたっ……!がたっ……!と席から崩れ落ちる女生徒たち……!

ゴスっ……!ひときわ鈍い音が鳴り響く……!

その音は出席簿……凶悪……殺人的加速……!驚異的威力……!

 

「いってぇええ!なにすんだよ千冬ねぇ!?」

 

「馬鹿者!織斑先生だ!」

 

再度振り下ろされる鉄槌……!昏倒……織斑一夏、気絶……!

 

「全く、自己紹介もまともにできんのか貴様は……ん……?」

 

「織斑先生、もう少し加減なされては……」

 

あまりの容赦の無さに絶句……!信者たちもこれには唖然……!

流石に受けられない……あの威力……!

 

「む……ここのところ仕事量が劇的に増えてな、ストレスが溜まっていたようだ」

 

「そ、そうですか。お疲れ様です……」

 

「(((怒らせちゃダメ、絶対……)))」

 

「さて、さっきも言った通りあまり時間がない。1限目は時間通りに始める。HRは終わりだ、解散しろ!」

 

入学式初日……HR終了……!

 

 




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