奇跡のなくパーティーに   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
久しぶりの投稿になります。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


宴22 戦人とベアトを尾行しよう

「俺とベアトで森まで行って薬草を採ってこいって?」

「はい。道案内はベアトにさせますので戦人くんには荷物持ちをと」

 

ある昼くらいの事。

ワルギリアが戦人とベアトにお使いを頼んでいた。

 

「それなら別に俺らじゃなくても山羊達に頼めばいいんじゃねぇか?」

 

棚を掃除していた山羊を指差しながら言う戦人。

すると山羊がお腹を抱えながら倒れた……

 

「は? 集団食中毒で無理?」

「では戦人くん、お願いしますね♪」

「だいたい山羊が何を食ったら食中毒になるんだよ……」

「古い本ですかねえ~」

 

いやいや不自然過ぎるでしょ……

絶対に仮病を使わせたよね?

 

「ていうかなんで薬草なんているんだ?」

「ええ、それが……」

 

戦人の疑問は尤もだった。

ワルギリアが理由を話そうとした時……

 

「戦人ぁ! 実験台になりなさい!」

 

扉が乱暴に開き入ってきたのは、何やら怪しげな薬を持ったラムダだった。

それを見た僕は何となく察した……

 

「この通りラムダデルタが使っているので減りが早くて……」

「やっぱし……」

「おい…まさかそれを俺に採りに行けと……?」

 

 

てなわけで……

 

 

「とりあえずリストを渡しておきますね」

「まぁこれくらいなら……」

「ベアト? ハンカチは持ちましたか?」

「お師匠様しつこいよぉ……」

 

今更だけどワルギリアってベアトの事になると過保護なとこあるんだよね……

なんていうか保護者っていう感じがするし……

戦人とベアトが出かけるのを見送りながらそう思った直後、ワルギリアの目がギラリと光り今度は不敵な笑みを浮かんでいた……

なんか見ててめっちゃ怖い……

 

「さあさあ、作戦開始ですよぉ…! 2人きりにしてよりお互いを意識させるんですっ!」

「…は? どゆこと?」

「そういえば穹はあの時いなかったわよね? えーと……」

 

羅奈によるとハロウィンの気分を楽しんだ時にヱリカがベルンに使おうとしていた惚れ薬が間違ってベアトに当たってしまい突然のデレ期的な状態になったらしい……

最終的にはワルギリアの手作りお菓子『鯖クッキー』を食べて元に戻ったとの事。

 

「てな事があったのよ」

「…あのさ鯖クッキーって美味しいの?」

「私は美味しかったけど、ラムちゃんは口に合わなかったみたい」

「いやだって生臭いのよ~?」

 

どうやら鯖クッキーは通好みのお菓子だという事が分かった。

ちなみにベルンはヱリカの首を絞めていた……

 

「山羊達に仮病を使わせたのも作戦の内です!」

 

それはその場にいた僕でも分かってたよ。

 

「でもそんな簡単にうまくいく~?」

 

ラムダがそう言うと……

 

「任せてください! 私が陰でサポートしますから!」

「「「いやいや!? ほっかむり必要!?」」」

 

ほっかむりを装備したワルギリアが真顔で言い切った……

これには僕やラムダと羅奈も声を揃えてツッコんでしまった。

 

 

 

ーー屋敷から少し離れた森にてーー

 

 

 

戦人とベアトを尾行に来た僕達。

ちなみにメンバーは羅奈、ベルン、ラムダ、ヱリカ、そして発案者のワルギリアである

 

「なぁこういう時こそ魔法だろ?」

「うむ、そうだな。さっさと終わらせるか」

 

様子を窺う限り、

頼まれたものを早く終わらせようとベアトが魔法を使おうとしているようだ……

すると突然ベアトがコケたではないか

 

「おいベアト、大丈夫か?」

「ぐぅ…何もない所でコケよった……」

 

確かにベアトからすればドジっただけだと思うだろう。

だが実を言うと……

 

「フフフ…そう簡単には終わらせませんよ♪」

 

ワルギリア(ベアトを転ばせた主犯格)が笑っていたのだから……

 

「「うわぁ……」」

 

羅奈とラムダもドン引きである。

ぶっちゃけ言うと僕もである……

どうやらタダでは終わらせないようだ……

魔法を使うとコケると勘違いしたベアトは戦人の提案で歩いて行く事にしたようだ。

 

「そういえば昔お師匠様に聞いた事があったな」

「何をだ?」

 

引き続き2人の尾行をしているとベアトが何かを思い出したようだ……

 

「うむ、一時的に魔力を奪う薬草があるとかなんとか……」

 

ふーん、そんな薬草があるんだ……

魔女の世界はまだまだ広いなと僕が思ってると……

 

「お、おい…なんでそんな大事な事…魔法が使えないアイツらなんかゴミ以下!! それがありゃアイツらをぎゃふんと言わせられる!」

 

戦人がはっちゃけ始めた。

あのー…それって僕も含まれてないよね?

 

「こりゃもう一刻も早くその薬草を手に入れるしか……!」

 

ないだろうと言おうとした瞬間、

戦人の頭上に巨大な大木が落ちてきた。

それを行ったのは……

 

「誰がゴミ以下よ」

「失礼しちゃうよね!」

 

ラムダと羅奈だった……

というか戦人は大丈夫だろうか?

 

「で? 本当にそんなのあるの?」

 

ベルンが訊くとワルギリアはおとぎ話のようなものだと言った。

するとそれを聞いたヱリカは……

 

「大丈夫ですよ我が主! 主が魔法を使えなくなったとしても私が責任を持っte……」

「うるさいわね、戦人達に聞こえるでしょ」

「ガボォ!!」

 

なにかをヱリカの口にぶち込んだ。

そして昏倒した……

 

「…ベルン何を食べさせたの?」

「そこら辺に生えてたキノコよ、まぁ死にはしないんじゃないかしら?」

 

キノコの色が凄く毒々しい紫だったのは気にしてはいけない。

ベルンが死にはしないんじゃないと言ってるんだし……

 

「はっ!? よく考えたら主のキノコを食べるって興奮しますね!!」

「ねえヱリカちゃん復活早くない!?」

 

いつの間にかヱリカが復活していた。

ほんの数秒前のだよね? 倒れたの……

近くに生えてた花の蜜を吸ったら元気になったらしい……

状態異常治しの蜜ってところかな?

せっかくなので僕達も吸ってみる事にした。

 

「あっ意外と美味しい!」

「ほんとだー♪ しかも甘さも控えめで好きかも♪」

「それに心なしか疲れも取れてる気がするわ……」

「あらホント♪」

 

初めて花の蜜を初めて吸ってみたけど実際こんな味なのかな?

 

「私が見つけたんですよ! この古戸ヱリカga……ぶふぇっ!!」

 

突然ヱリカが吐血した。

するとベルンが……

 

「効き目が切れたみたいね」

 

と言いながら締めくくった。

どうやら完全に治す蜜ではなく一時的に治す蜜だという事が判明した……

 

 

 

その後も戦人とベアトを窺ってみるも何の変化も無かった。

あのままでも別にいいんじゃないかなと思った時……

 

「なかなかいい感じになりませんねえ……こうなったらベアトの足に怪我をさせて戦人くんにおぶらせて……」

 

ワルギリアがとんでも発言をし始めた。

そこまでしてやる事……?

ほらぁ…ラムダと羅奈も引き攣ってるし……

そんな様子のワルギリアを見ていたヱリカが……

 

「愛弟子を怪我させてまでくっつけようとするなんて最低ですね」

「グハッ!!」

 

珍しくまともな事を言った。

 

「はぁ…そうですね、確かにあの2人はまだあのままでいいのかもしれませんね」

 

正気に戻ったのかワルギリアも諦めたようだ。

屋敷に帰っておやつでも食べましょうとなりワルギリアが魔法を使おうとしたが何故か何も起こらなかった……あれ?

 

「あ、あら? 魔法が使えなく……」

「わ、私もっ!」

「ラムちゃん…そんな訳が……あら? 私も使えなくなってる!? なんで!?」

 

ワルギリアだけでなくラムダと羅奈もだった……

僕も魔法を使おうとしてみたがやっぱり何も起こらない……

 

「もしかしてさっきの蜜が原因……?」

「「「あっ……」」」

 

ベルンの一言に声を揃える僕と羅奈とラムダの3人。

一時的に魔力を奪う薬草ってもしかして……さっきの花の蜜!?

どうしよう…ベアト達は魔法で戻っちゃったし……かといって僕達は地図すら持って来てない……

 

「お任せくださいっ!」

 

するとヱリカが自信満々に言った。

何か当てがあるらしい……

 

「私なら主が来た道を鼻で辿る事ができますから!」

「「「気持ち悪いけどなんか頼もしい!」」」

 

よし!

今はヱリカだけが頼りだと思い僕達は彼女を先頭にしてついて行く事になった。

 

 

 

 

 

 

そして歩いて10分経過したのち……

 

 

 

 

 

 

「よ、よく考えたら近くに主がいたら臭いが混ざって嗅ぎ分けるの困難ですよね…?」

「「「おい!!」」」

 

 

そして結局、

蜜の効果が切れたのは24時間後でした☆

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますのでよろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

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