FAIRY TAIL ~魔導騎士と星の姫~   作:ジャージ王子

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お久しぶりです。多忙のあまりいつの間にか2ヶ月も更新できていませんでした。申し訳ないです。ただ、書き始めた以上は終わりまで続けたいと思っていますので温かい目で見守っていただければ幸いです。




第12話 火竜の一本釣り

黒い煙をもくもくと吹きながら列車が揺れる。

 

「おおう…」

 

揺れる。

 

「うぐぅ…」

 

揺れ…「だぁ!うっとしい!」

 

只今、対面式の2人用席にアルト、ルーシィ。その向かいにエルザ、グレイ。通路を挟んで隣にナツとハッピーという状況である。

 

「乗り物酔くらいで情けねぇ。いっそのことお前だけ走れ」

 

列車に乗ること数十分、常に隣からうめき声が聞こえており、遂にグレイも我慢の限界に至った。

 

「まったく、世話がやけるな」

 

そんなグレイを制すように微笑みながら立ち上がったのはエルザ。彼女はそのまま隣の座席に移動すると、ナツの対面に立つ。

 

「「「?」」」

 

何をするのかと周りが見守る中、彼女はナツに愛おしそうに手を伸ばし

 

 

 

 

 

 

拳を叩き込んだ。

 

 

 

「ふん!」

 

「「「!!!」」」

 

鈍い音を放った後、力なく倒れるナツ。

 

「これで少しは楽になるだろう」

 

「ガード越しで気絶するって相当だぞ…」

 

「というか殴る必要あったの…?」

 

「さて、どこまで話したか」

 

周りのざわめきは気にも留めず、むしろ清々しさを感じる態度で話を進めようとする。

 

「たしか鉄の森(アイゼンヴァルト)とかいう闇ギルドがどうのって話だ」

 

「そう、その鉄の森(アイゼンヴァルト)が“ララバイ”と呼ばれる魔法の封印を解こうとしている、という話を聞いた」

 

「まあ、闇ギルドの奴らなんだから、ろくな魔法じゃねえだろうな」

 

「ね、ねぇ、さっきから言ってる闇ギルドって、何?」

 

いよいよ話についてこれなくなったルーシィが控えめに尋ねた。

とりあえずその目線はアルトに向けられていたので自然と彼が答える形になる。

 

「まずギルドってのはそれぞれの地方ごとに連盟に所属してるんだ。ちなみにウチのマスターが今行ってる定例会はその連盟の集まり。んで、闇ギルドは何かしらの問題を起こして連盟を外された非正規のギルドのこと」

 

「何かしらの問題って?」

 

その質問にはアルトに変わり、エルザが答えた。

 

「主に魔法を使った犯罪だな。そして鉄の森(アイゼンヴァルト)も本来は禁止されている暗殺の依頼を請け負っていたため6年前に連盟を追放された」

 

「そ、それってすごい危険な集団じゃない!」

 

「だからこそ、放っておいたら何をしでかすか分からん」

 

一連の説明を聞きグレイが1つの結論を出す。

 

「つまり俺達が今回やることってのは…」

 

その言葉にあぁと肯定をしエルザが言葉を続けた。

 

鉄の森(アイゼンヴァルト)に乗り込むぞ」

 

「面白そうじゃねえか」

 

「一丁暴れるとするか」

 

グレイ、アルトともに好戦的な反応を示す中、

 

(来るんじゃなかったー!)

 

後悔に苛まれる者が一名。

ルーシィは好奇心が身を滅ぼすという言葉をその身で体現しかけているのである。

 

「ねえねえ」

 

そんな、冷や汗が止まらないルーシィにハッピーが話しかける。

 

「ちょっと今話しかけないで…」

 

「ねえってば」

 

「あー、もう何よ!」

 

「ナツ、列車に置いてきちゃった」

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

さて、今の状況を説明しよう。彼らは話しながら移動しており既に列車を降りている。

その際に1つの忘れ物をしてしまった。

 

そう、気絶した(させられた)ナツである。

 

((((やっちまったーっ!))))

 

「なんということだ!おいそこの係員、列車を止めてくれ!」

 

「そんな無茶な!?」

 

「仲間の為だ。これ以上の理由があるか?」

 

「乗客1人の為に列車を止めるなんてできませんよ」

 

「くっ…」

 

言っていることは係員の方が正しいのは明らかなのだがエルザも簡単に折れようとしない。

そんな彼女に緊急停止信号のスイッチが発見されてしまった。こうなってしまえばやることは1つである。

 

「ハッピー!あのスイッチを入れろ!」

 

「あいさ!」

 

ジリリリリリリリリリ!

 

街中に警報のような鐘の音が鳴り響く。

 

「あたし、今まで見てきた妖精の尻尾(フェアリーテイル)の皆がまともに思えてきた…」

 

「俺は最初からまともだろ」

 

「そういうことは服を着てから言ってね」

 

「いつの間に!?」

 

鐘が絶え間なく響き、ルーシィとグレイが言い合いを続ける状況でアルトは1人呟く。

 

「収拾つくのか、これ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

†††††

 

何はともあれ、魔力を動力とする乗り物魔導四輪車を手に入れた一行は線路沿いの道を走りながら列車を追い始めた。

 

「見えた!あの列車だ」

 

屋根の上で座るアルトが目視で列車を捉える。

 

「また走りだしちゃうよ!」

 

ハッピーの言う通り、先程まで停止していた列車が再び動きだすための音を立て始めていた。

 

「さて、どうするかな…って、は!?」

 

次の一手を考えていたのもつかの間、突然列車の窓を突き破りナツが出てきた。そのまま慣性の法則にしたがい、後ろから追っていたアルト達に突っ込んでくる。

 

「ったく。アクア!」

 

すかさず水の剣を錬成し刃から魔力でできた水を作る。

 

「行け、リキッド!」

 

水はそのまま伸びていき鞭のようにナツを捕えた。

 

「あらよっと」

 

「うをおおおおおお!?」

 

ナツをいなして勢いを殺した後で地面に落とす。

 

「いてっ」

 

「火竜の一本釣りってとこかね」

 

「ナツ!無事だったか!?」

 

魔導四輪車からエルザ達が降りてくる。

 

「無事なもんか!列車で酔うし、変な奴にはからまれるし…!」

 

「変な奴?」

 

「ん、あぁ。たしかアイゼン…ヴァル…ト?とk「馬鹿者ぉ!」ふぁっ!?」

 

エルザのビンタによりバチィン!と小気味良い音を立てながらナツが吹き飛んでいった。

 

「飛んだなー」

 

「感心してる場合か」

 

鉄の森(アイゼンヴァルト)は私達が追っている集団だと言った筈だぞ!」

 

「初耳だぞ、それ」

 

「なぜ私の話をちゃんと聞いていなかった!」

 

無論、エルザがナツを気絶させていたからである。

 

「とにかく、あの列車を追うぞ。おいナツ、そいつどんな奴だった?」

 

「んー、特徴はあんまなかったな…そういやドクロみたいな笛持ってた、三つ目の」

 

「三つ目のドクロ!?」

 

「ルーシィどうかしたか?」

 

「その笛、その笛がララバイだ!呪歌(ララバイ)…“死”の魔法!」

 

「「「!!!」」」

 

事態は彼らが想像していた以上に大きく、そして加速していた。




どうも、ジャージ王子です!
前回に引き続き今回も錬金魔法の説明をば。

錬金魔法は強力である反面、魔法石を反応させることができる特別な因子を持つ者にしか使用できない欠点があり、使用には高度な魔力コントロールが必要。その為誰にでも使える換装魔法が登場してからは衰退の一途をたどり、もはや絶滅したとまで言われている。

こんな感じですかね。こうやって読むとかなり臭い設定ですね(汗)
次回はアルトの錬金魔法について説明できればと思います。
以上、ジャージ王子でした。ではでは( ・_・)ノシ
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