FAIRY TAIL ~魔導騎士と星の姫~ 作:ジャージ王子
フィオーレ王国東方、マグノリアの街。
人口6万人。古くから魔法も盛んな商業都市である。街の中心にそびえたつ教会“カルディア大聖堂”を抜けると、この街唯一の魔導士ギルド“
「わぁ…おっきいね」
ハルジオンの街から(逃げ)帰ってきたアルト達はルーシィを
「ようこそ
ハッピーがルーシィを歓迎する。実際このギルドに入かるにはルーシィが想像してたような面接などはない。マグノリアに向かう途中にルーシィがアルトに試験なんかはあるの?と聞いた時は彼らに盛大に笑われてしまった。
「まぁよっぽどの悪人じゃなければ基本、来るもの拒まずかな」
その言葉通り建物の中はとても賑やかだ。
「ただいまー!!!」
ナツが荒れながら扉をくぐり3人もそれに続く。
「ただー」
「ただいま」
「あら、ナツ、ハッピー、アルトも。おかえりなさい」
白銀の髪の女性が出迎える。彼女こそ
(ほ、本物のミラジェーン!あ、挨拶しなくちゃ!)
「あ、あの・・・」
「てめぇ!
ナツの雄叫びによりルーシィの言葉はかき消されてしまった。
「あら、ナツが帰ってくると早速お店が壊れそうね」
「いや、もう壊れてるな」
ミラジェーンが微笑みながらそう言うとアルトがツッコミをいれる。そんな2人の前では乱闘が始まっていた。
「あ、そうだ。ミラ、彼女ウチに入りたいらしいんだ」
「は、はじめまして!ルーシィです!」
「新入りさんのルーシィね。私はミラジェーン。ミラって呼んでね」
アルトのフォローもあってなんとか自己紹介に成功したルーシィはふぅと息を吐く。すると背後から男が走ってきた。
「ナツが帰ってきたって!?てめぇ・・・この間のケリつけんぞ!」
突然の乱入に呆気にとられるルーシィ。なぜなら彼はパンツしか身に着けていなかったからだ。いわゆるパンツ一丁である。
「グレイ・・・アンタ、なんて格好で出歩いてんのよ」
「はっ・・・!しまった!」
黒髪の女性に注意されグレイは赤面する。
「これだから品のないここの男どもは・・・」
いやだわ。とつぶやき、黒髪の女性は自身と同じ位の大きさはある酒樽を豪快に呑んでいく。
「・・・・・・」
「くだらん」
今度は学ランのような服を着た巨漢が現れた。
「よぉエルフマン。今日も漢だな」
「おぅ!漢ー!」
アルトと巨漢が会話をしているが、もはやルーシィには意味すらわからない。
「ん?騒々しいな」
そう言いながら女性を侍らせた男がやってきた。
「あ、“彼氏にしたい魔導士”上位ランカーのロキだ!」
「まざってくるねー♡」
連れの女性にそう言い残しロキは乱闘騒ぎの中に入っていった。
(えぇぇ・・・)
「ねぇアルト、これって大丈夫なの?」
「初めてだとビックリするよな。でも、ナツが暴れるのも、グレイの脱ぎ癖も、カナの酒好きも、エルフマンの漢も、ロキの女たらしだっていつものことさ。それにこの騒ぎもな」
「でも、今回はちょっとマズいかも」
「「へ?」」
ミラの言葉に2人が騒ぎの方を見ると何人かが魔力を溜めている。
「もしかして魔法!?」
「もしかしなくても魔法だな」
「なんでアルトはそんな落ち着いてんの・・・」
「だってほら、後ろ」
「?」
アルトが指さした方を見ると、そこには巨人がいた。
「やめんかバカタレ!!」
「でかー!?」
巨人の一喝により騒ぎが止まる。・・・ただ1人を除いて。
「だーっはっはっはっ!みんなしてビビりやがって!この勝負は俺の勝ぴ・・・」
調子に乗って騒いだナツが巨人に踏まれてしまった。
「あら、いらしたんですか?マスター」
「マスター!?っていうかナツは放置!?」
マスターとはギルドマスターの通称で、その名の通り魔導士ギルドの総長を意味している。
「む、新入りかね」
「は、はい」
ルーシィが怯えながら返事をする。
「ふんぬぅぅぅぅぅ・・・」
ゴゴゴ・・・という音ともに巨人が唸る。ルーシィはその状況に放心寸前である。
そして、巨人はだんだんと縮んでいきルーシィよりも小さな老人へと姿を変えた。
「えぇー!?」
「よろしくネ」
驚くルーシィに軽く挨拶をする。この小柄な老人こそ
「とうっ!」
かけ声とともにマカロフがくるくると回りながら後ろへ跳躍する。
が、柱に頭をぶつけてしまった。そのまま柱の上に立ちながらマカロフは全員を見下ろす。
「まーたやってくれたのうお前達。見よ、評議会から送られてきたこの文書の量を」
そういって持っていた書類の束を見せる。その厚さから量は数十枚はあるだろうと思われる。
(評議会。魔導士ギルドをたばねてる機関じゃない)
ルーシィもその内容がどんなものなのか耳をかたむける。
「まずはグレイ・・・密輸組織を検挙したまではいいが、その後街を素っ裸でふらつき、挙げ句の果てに干してある下着を盗んで逃走」
「いや、だって裸はマズいだろ」
「まずは裸になるなよ」
微妙に弁明しきれてないグレイの言葉にエルフマンがつっこむ。
「お前もじゃぞ、エルフマン。要人の護衛中に要人に暴行」
「“男は学歴よ”なんて言うからつい・・・」
「次にカナ。経費と偽り某酒場で呑むこと大樽15個。しかも請求先が評議会」
「バレたか・・・」
「ロキ。お前は評議員レイジ老師の孫娘に手を出す。しかも某タレント事務所からも損害賠償の請求がきておる」
次の言葉を言おうとして書類を捲ったマカロフが目に見えて落胆した。
「そしてナツ・・・デボン盗賊一家を壊滅するも民家7軒を破壊、チューリィ村の歴史ある時計台の倒壊、フリージアの教会全焼、そしてハルジオンの港半壊」
(本で読んだ記事はほとんどナツだったのね・・・)
「こういうことにならないようにお前に付き添ってもらっとるんじゃぞ、アルト」
「いや~、俺だって努力はしてるんだけどな~」
はははと渇いた笑いを出しながらアルトは目をそらした。ちなみにハルジオンの港半壊については彼も共犯である。
「他にもアルザック、レビィ、クロフ、リーダス、ウォーレン、ビスカ・・・。貴様等ぁ・・・ワシは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ・・・」
全員が気まずそうに顔を背ける。
「だが、評議員などクソくらえじゃ」
そう言って持っていた書類を魔法で燃やし、下へと捨てた。すかさずナツがそれをキャッチしてもしゃもしゃと食べ始める。
「よいか、魔法は奇跡の力などではない。我々の内にある気の流れと、自然界に流れる気の波長があわさることではじめて具現化される。それには精神力と集中力を使う・・・いや己が魂の全てを注ぎ込むことが魔法なのじゃ。上から覗いてる目ん玉気にしてたら魔道は進めん。評議員のバカ共を怖れるな。自分の信じた道を進めぇい!それが
ウオォォォォォォ!
マカロフの言葉に全員が人差し指を天高く挙げたのだった。
†††††
その後、先ほどの乱闘が嘘だったかのように宴が続いている。
「じゃあ、マークはここでいいのね?」
「はいっ!」
そう言ってルーシィは右手の甲に桃色のマークを押してもらった。
「アルトー!見て見て
「おぉ、よかったなルーシィ。でもなんで右手なんだ?」
「えっ、そ、それは秘密・・・かな」
顔を赤らめながら言うルーシィにアルトは?マークを頭に浮かべる。
(アルトが左手にマーク付けてるからなんて言えない・・・!)
ルーシィが乙女モードに突入する中、アルトがそういえばと話かけた。
「ルーシィはまだギルド入ったばかりで仕事とかわかんないだろうってことで、俺が付き添うことになったから」
「へ?へぇぇぇ!?」
「あ、もしかしてナツの方が良かったか?」
「ううん!ぜっ全然!全然アルトがいい!!」
「そ、そっか」
ルーシィの勢いにアルトはたじろいでしまう。
「まぁ、改めてようこそ
「うん、こちらこそよろしくね!アルト!」
こうして、
今夜もまたマグノリアは楽しげな笑い声に包まれていた。
どうも、ジャージ王子です!
先週はゴッドイーターの新DLCやったり、朗読劇観に行ったりしてましたー。朗読劇はですね、あまりの感動に号泣していまいました(T_T)役者さんって凄いです、本当に。なんか近況報告になってしまいましたね(汗)ということで締めます!
引き続き感想や指摘があればぜひコメントして下さいm(_ _)m
以上、ジャージ王子でした( ・_・)ノシ