この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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ギャグって書くの難しいですね。だんだんキレがなくなってくるのを感じる


奥義13 午前のキャベツ祭りさぁー!

ボーボボたちは、勝手に特攻していたダクネスの姿を発見した

 

「ダクネスさん!」

 

声をかけるも束の間、ダクネスは初心者殺しと呼ばれる虎のような巨大な獣に押し倒された

 

「くっ、う、動けない……!」

「グルルルゥ…」

 

低く唸りながら口元から飛び出た牙を覗かせる。誰がどう見てもピンチと言える状態であった

 

「マズイよボーボボ!あのままじゃダクネスさんやられちゃう!」

「今助けるぞ!!」

「く、来るな!!私のことはいい!」

「え!?」

 

鼻毛を伸ばしたボーボボに対して毅然と言い放ったダクネス。もはや絶体絶命であるにもかかわらず、彼女は必死に抵抗を続ける

「これは私の問題だ。私がやらねば…そ、それに……」

 

ふと、ビュティとヘッポコ丸が気づく。よく見ればダクネスの息は妙に荒くて、顔を真っ赤にして興奮していた

 

「このまま、私の鎧を紙のように裂かれて、周りのモンスターと共にこの肉体を思うがまま蹂躙し尽くすつもりなのだろうが、そんなことになったら絶対に気持ち…そんなことをされても絶対に私は屈しないぞ!体を支配できても、心は絶対に負けない!さあ、早くやってくれ!さあ!」

「ボーボボ、あの人ヤバイよ!!!いろんな意味で!」

 

目撃したドMクルセイダーの性癖にビュティとヘッポコ丸は鳥肌がたった。1番マトモだと思っていた人が1番ヤバイ変態性の持ち主などと、誰が予想できたであろうか

 

「おい!誰かダクネスを襲っているモンスター以外全部を1箇所におびき寄せてくれないか!!」

「え!ダクネスさん放置する気!?」

「あんなド変態にいちいち構ってられっか!!」

「ハゥ!肉体と精神の同時責め…さすが私が見込んだ男だ…!」

 

変態ダクネスはカズマの罵倒に快感を感じた。心なしか初心者殺しが少し後ずさった気がする

 

「めぐみんの爆裂魔法であのモンスターたちを一掃する!!どこか遠くに集められないか!?」

「「「ならばオレたちが行くっきゃねーーーー!!!」」」

「三輪車で!!!?」

 

ビュティの言うように、3バカは三輪車を漕ぎながらモンスターの方へ爆走していった

 

「はや!!!」

 

カズマの作戦を成功させるべく、ボーボボと首領パッチと天の助は超高速三輪車でモンスターの群れに突っ走っていった

 

「よし!ダクネスの回復ができるアクアをここに置いとくから、ヘッポコ丸はアクアたちの護衛と討ち漏らしたモンスターの迎撃を頼む!」

「任せろ!」

「アクアはダクネスの回復!できんだろ女神なら!」

「当たり前でしょ、いったい誰に物を言ってるのかしら。「ハイネス・ヒール」!!」

 

挑発じみた指示をしっかりとこなし始めたアクア。なんとも単純である

 

「カズマ、オマエはどうするつもりなんだ」

「さっきクリスに《窃盗》と一緒に《千里眼》ってスキルを教えてもらってるから、そいつでモンスターの動きを見て、めぐみんに爆裂魔法を撃つタイミングを教える!」

「ヘッポコ丸、もっともらしいことをカズマは言ってますけど、要は自分は楽して面倒ごとを解決したいだけですよ」

「そそそそ、そんなわけねーし!?ありえねーし!?」

 

どうやら図星のようだ。上ずった声であからさまに動揺している

 

「そんなことより、そろそろボーボボたちがモンスターとぶつかるぞ!」

 

自分のサボり事実を誤魔化すために、今にもモンスターの群れに突っ込みそうなボーボボたちを指差す

 

「ここはオレが先にいくぜ!プルプル真拳奥義「アメーバ空域」!!!」

 

ボーボボと首領パッチの前に出た天の助は三輪車から飛び出すと、ところてんの体をアメーバ状に変えてモンスターを飲み込んでいく

 

「おお!あれでモンスターを一纏めにするつもりか!」

 

天の助の思わぬ活躍にカズマは感心して

 

「あ。そういや体積足りなかった♪」

「オイ!!!」

 

1体目の半分も飲み込めてない天の助を見て、さっきカズマが思った天の助への高評価を撤回した。あいつ使えねえ

 

「よし!オレが足止めしている隙を狙え!!」

 

明らかに役立ってないくせに天の助は偉そうにそう言い放ち

 

「分かったーーーー!!!!」

「「「グルァァァァァ!!?」」」

「ぎゃああああああああ!!!」

「ブルドーザー!!!?」

 

それを聞いたボーボボと首領パッチは超弩級重機でモンスターたちを味方ごと容赦なく轢いた。どこからともなく現れたブルドーザーを見てカズマは叫ぶ

 

「首領パッチ先輩、今夜飲みに行きませんか?」

「おぉ、なら米澤のおでん屋に行くべ!」

 

「HA HA HA !」と陽気に笑い合いおいしいおでん屋の話をしながら、追加でダクネスと初心者殺しも巻き込む

 

「グルァァァァァ!!?」

「ぐっはぁ!!!」

「ダクネスさんーーー!!!!」

 

思わずビュティは悲鳴をあげた。ちなみに天の助とモンスター一行はとんでもないダメージに吐血しながら転がっているがダクネスは無傷である

 

「ああ、なんてことだ!貴族の娘である私が、モンスターと一緒にゴミクズのように扱われるなんて!しかもこんな作戦をいとも容易く実行に移させるとは…!さすがだカズマ!!お前の外道っぷりには涙すら出てくる!!」

「おおい!!?そこで俺の名前を出すんじゃねぇ!!ブルドーザーに関してはあいつら(ボーボボと首領パッチ)の独断だからな!」

 

否定してみるもすでに手遅れ、周囲の冒険者たちは恐れ慄く目で「外道」「鬼畜」と漏らしながらカズマを見ていた

 

「つーかヤベエぞ!ダクネスがいるせいで爆裂魔法を撃つことができねえ!せめてボーボボたちだけなら……!」

「暗き漆黒の深淵よ、闇の雷と共に現れ、愚かなる者たちに爆裂の鉄槌を…」

 

ボーボボたちがいるのも御構い無しに、めぐみんは爆裂魔法の準備を始める

 

「オイコラ、勝手に魔法の詠唱始めてんじゃねえ!クソ!ど、どうすりゃ良いんだ!!」

「カズマーー!受け取れーーーー!!!」

「え?」

 

カズマが迷っているその時、ボーボボが声を張り上げて鼻毛を動かす。その鼻毛は、興奮しているダクネス………が乗っかったロードローラーをカズマ目掛けて投げつけた

 

「何ィィィーーー!!!?」

 

降ってくるロードローラーか、それを投げつけるほどの鼻毛の力か、あるいはそんな物をパスしてきたボーボボか、どれに対してかは分からないが、カズマは目が飛び出しそうなほど驚愕した

 

「ぎゃああああああああ!!!」

 

ボーボボに対しての怨嗟の声を吐きながらカズマは必死で逃げた。とっさの逃走と持ち前の幸運のおかげで、気絶したもののロードローラーにプチッと潰されることはなかった

 

そして今、めぐみんを止める者がいなくなったことにより、頭のおかしい爆裂娘のリミッターが解除された

 

「ーー世界の果てまで震わせ、我が魔力!『エクスプロージョン』!!!」

 

詠唱を終えると、ボーボボたちがいるところに大きな魔法陣が現れて、縦一線に全てを巻き込む爆裂魔法が炸裂した

 

「「「ぎゃああああああああああ!!!!」」」

「きゃあああああああ!!!!」

 

ブルドーザーを粉砕し、大地すら抉る威力はボーボボたちにもひとたまりなく、全てを纏めて消し炭に変えた

 

「……ふう。今回も、良い爆裂でした」

「いや、そんなこと言ってる場合じゃないだろ!!ボーボボさんたちがーーー!」

 

魔力切れで倒れ込んで、賢者モードになってるめぐみんにヘッポコ丸は突っ込む

 

居ても立っても居られずヘッポコ丸は爆心地に向かって走り

 

「「「5月19日はつくしの日ーーー!!!!」」」

「うわぁ!!」

 

その途中でつくしに扮したボーボボたち3人が地面からニョキッと飛び出てきた

 

「これぞ鼻毛真拳「つくし三兄弟」」

「ボーボボさん!無事だったんですね!!」

 

もっともあれくらいの爆発でハジケリストたちが死ぬとは思えないけどと、ヘッポコ丸は心の中で思った

 

「おっしゃー!このまま今夜はトマトピザ祭りじゃーーー!!」

「キャベツは!!?」

 

そのまま復活したボーボボたちはキャベツ狩りに勤しんだ




爆発オチならぬ爆裂オチ

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