この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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前話のサービスマンで感想が埋め尽くされていた。こんなにサービスマンが好評とは思わなかった


奥義18 デュラハンの呪い

「昨日はエライ目にあった……」

 

背中と尻が痛すぎてイスに座るのもキツいカズマをヘッポコ丸とめぐみんは視線で同情してた

 

「大変でしたねカズマ。まあ私はボーボボが乗り物に乗せてくれたおかげでカズマたちの愉快な姿を見ることができましたが」

「そうか。なら今度縛りつけたお前を馬車に引きずらせて愉快な姿を見ることにしようか」

「な、仲間にそんなことする気ですか!?鬼畜です!鬼畜のカズマです!」

 

カズマたちは会話し、ビュティとダクネスは朝食を食べ、3バカとアクアが宴会芸を披露していた

 

『緊急!緊急!全冒険者の皆さんは、直ちに武装し、戦闘態勢で街の正門に集まってください!!!』

 

その時、街中にお馴染みの緊急アナウンスが響き渡った

 

ただ事ではない放送の声に応じてボーボボ組とカズマパーティが冒険者たちがいる正門に集まると、そこには圧倒的威圧感を放つ首なし騎士(デュラハン)がいた

 

「……俺はつい先日、この近くの城に越してきた魔王軍の幹部の者だが……」

「幹部!!?」

 

驚くビュティとは反対にデュラハンは首をプルプル震わせて

 

「まままま、毎日毎日毎日毎日!!!おお、俺の城に毎日欠かさず爆裂魔法撃ち込んでく頭のおかしい大バカは、誰だあああああああ!!」

(((ええーーーーーーー!!!?)))

 

襲撃に来たのではなく苦情を言いに来た魔王軍幹部の姿に、集まった冒険者たちは心中叫んだ

 

「オレだ」

 

原因のめぐみんとカズマが冷や汗を流す中、冒険者たちの間からデュラハンの前に現れたのは、めぐみんに扮した首領パッチであった

 

「嘘つけ!貴様どう見ても人間ですらなかろうが!!」

「我が名はパチみん!この小説唯一にしてNo. 1ヒロインであり、永遠の純情ボーイなり!!」

「何やってんですかあのコンペー糖は!!!」

 

首領パッチのひどいモノマネにめぐみんが憤慨する。そしてデュラハンを恐れず前に出て、紅魔族特有の名乗りをあげる

 

「我が名はめぐみん!アークウィザードにして、爆裂魔法を操る者なり!」

「……めぐみんってなんだ。そこのコンペー糖といい、貴様ら揃って俺をバカにしてんのか?」

「ちっ、違わい!」

「その黒髪に頭のおかしい言動…紅魔族の者か。それに爆裂魔法だと…?そうか…貴様がぁ…!!」

 

親の仇のような目でめぐみんを見るデュラハンだが、デュラハンが抱えた頭部に何かが降って来た

 

「なんだこれは?…毛?」パラパラ

「生えろ〜〜、生えろ〜〜」

「!!!」

 

何かの正体は、デュラハンの背後でボーボボが落としていた毛だった

 

「生えろー!!!生えるんだー!!!!」

「生えるかーーーっ!!!!」

 

デュラハンはボーボボから距離を取り向き合う

 

「くっ、この俺の背後を取るとは…!!何者だ貴様!!?」

「オレの名はボボボーボ・ボーボボ!ボボボーボ・ボーボボ!ボボボーボ・ボーボボ!ボボボーボ……」

 

クルッと一回転し、デュラハンを指差し

 

「ボーボボなのかぁ!!!?」ビシッ

(いや、俺に聞かれても…)

 

幹部のデュラハンはそう思わずにいられなかった

 

「クククク、初心者の集まる街と聞いていたが、なかなかの実力者が隠れていたようだな……ならば騎士として名乗りをあげるのが礼儀というものだ!俺の名はベルディア!!!魔王軍幹部の1人にして、死の軍勢、アンデッドナイトを率い」

「長過ぎーー!!!!」バキ!!

「ぐばは!!!?」

 

デュラハンことベルディアはボーボボの怒りの鉄拳で首を吹っ飛ばされた。慌ててそれをキャッチして、ベルディアは怒る

 

「き、貴様、名乗り途中で攻撃をしかけるとは、恥ずかしいと思わんのか!?いくら冒険者でもやっていいことと悪いことがあるだろう!!!」

「ベルディアといったか。オレはキサマを許さないぜ」

「何!!」

 

今度はボーボボが怒りに吠える

 

「キサマにこの街は潰させん!!!このオレがキサマをぶっ潰してやる!!!」

「なるほど、そういうことか。しかし安心しろ。今回用があるのは……」

 

そう言い、ベルディアは首領パッチと口論しているめぐみんを見る

 

「貴様だ紅魔の娘!汝に死の宣告を!お前は1週間後に死ぬだろう!!」

 

めぐみんを指差して、呪いを放つベルディア。黒い光がめぐみんに迫り

 

「ヒロインは私よーー!!!」

「あっ」

「きゃあ!!」

 

トチ狂った首領パッチが死の宣告を代わりに受けた

 

「首領パッチ!!」

 

皆が注目する中、首領パッチのデコに黒い光が灯り、光が収まると首領パッチのデコには「無敵要塞ザイガス」の文字が

 

(無敵要塞ザイガス!!?)

「大丈夫か?」

「やさしいのね」ポッ

(どうなるの!?どうなるの!?)

 

今までにない事例にベルディアは混乱する

 

「くっ、ならばもう1度!汝に死の宣告を!お前は1週間後に死ぬだろう!!」

 

再度めぐみんを指差して死の宣告を放つが、めぐみんの襟口を掴んでダクネスが入れ替わり、死の宣告を代わりに受けた。黒い光が一瞬ダクネスを覆う

 

「その呪いは今はなんともない。若干予定が…というかそのトゲ小僧が大幅に狂わせてくれたが、仲間同士の結束が固い貴様ら冒険者にはむしろこちらの方が堪えそうだな。よいか紅魔族の娘よ。このままではそのクルセイダーは1週間後に死ぬ。そう、貴様の行いのせいでな!これより1週間、仲間の苦しむ様を見て、自らの行いを悔いるがいい!!」

「そんな…ダクネスさんが1週間後に!?」

 

それを聞いたダクネスは慄き叫ぶ

 

「な、なんて事だ!つまりお前は、この私に死の呪いをかけ、呪いを解いて欲しくば俺の言うことを聞けと!つまりはそういうことなのか!」

「「「「えっ」」」」

 

カズマ、ビュティ、ヘッポコ丸、そしてベルディアの声が重なる

 

「魔王軍の幹部に脅されて、抵抗しても次々と変態プレイを強要して私を辱める気か!!なんと夢にまで見たシチュエーション…!!!そういうわけだみんな!私は行きたくない、行きたくないのだが……脅されては仕方ないから私はベルディアについていくぞ!!」

「やめなよダクネスさん!!!デュラハンの人困ってるから!!!!」

 

そう言って全員でダクネスを止めると、ベルディアはホッとしていた。当然の反応である

 

「と、とにかく、これに懲りたら爆裂魔法を俺の城に撃ち込むのはやめろ!!そして紅魔の娘よ!クルセイダーの呪いを解いて欲しくば、俺の城の最上階まで……むっ!!」

 

ベルディアがその場で軽くジャンプし、ボーボボの鼻毛を躱した

 

「ダクネスだけ元に戻せ」

「オレは!!?」

「貴様もあのクルセイダーの仲間ということか?いいだろう、キサマは城の最上階にいる俺を倒すことができれば呪いを解いてやろう!!貴様との戦いを楽しみにしているぞ!クククククッ、クハハハハハハッ!!!」

 

ベルディアはそう言うと街の外で待機させていた首のない馬に乗り、そのまま城へ去っていった

 

そして多くの冒険者が街に戻る中、1人だけ城の方へ向かうめぐみんをカズマが止める

 

「おい、まさか1人で城に行く気か?」

「止めないでくださいカズマ。今回ダクネスがああなってしまったのは私の責任です。ちょっと城まで行って、あのデュラハンに直接爆裂魔法を撃ち込んでやりますよ」

「なら俺だって責任はあるだろ。俺も毎日一緒に行きながら幹部の城だって気づかなかったマヌケだしな」

 

そしてそこにボーボボたちも混ざる

 

「待て。2人だけで魔王軍の幹部に挑むのは危険だ」

「オレたちも協力させろよ」

「ザイガス!!!ザイガス!!!」

 

頼もしい仲間の協力にカズマとめぐみんは希望が湧き出て

 

「よっしゃー!!あいつにオレたちの力を見せて」

「『セイクリッド・ブレイクスペル』!」

 

天の助が最後に締めようとしたのを割り込む形でアクアがダクネスに浄化魔法をかけて、ベルディアの呪いを解除した

 

「この私にかかれば、デュラハンの呪い解除なんて楽勝よ!!どう?どう?今回私、かなり役に立ったんじゃない?」

 

ドヤ顔で言うアクア、それを見たボーボボ、カズマたちは互いに顔を合わせ……ボーボボがアクアを鼻毛で巻きつけ

 

「オレたちのやる気を返せーーーー!!!!」

「ぎゃああああ!!!!」

 

独楽のようにアクアをぶん回した。目を回しながら回転するアクアは、そのまま川にダイブした




ザイガスは1度出したからどうしようかと思いましたけど、どうせ知ってても笑えるのがボーボボだしと思って入れました

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