この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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誕生日を迎えて21歳になりました。時が経つのは早いというものです


奥義33 バビロンの戦士・ソフトン

アクア、天の助、ダクネスは屋敷の中を散策していた

 

「幽霊なんざ怖くねえぜ!ここはオレに任せとけー!!」

「待て天の助、あまりむやみやたらに動き回らない方がいい。強そうなヤツが出てきたら私が前に出る。私が全部受け止めて……くぅ…!」

「おらー!出てきなさい悪霊!!女神自ら浄化してくれるわよ!!」

 

そして好き放題していた

 

「ん?2人とも、前から何か来るわ!」

「ならば先にこっちからやるぜ!!アクア!」

「ええ!」

 

アクアは天の助の後ろに立つと拳を握りしめる

 

「いっけー!昨日ボーボボに教えてもらった、ところてんマグナム!!!」ドゴーーン

 

そして腕力を任せて天の助の体を殴ると、拳大のところてんがくり抜かれ飛んだいった

 

早いスピードで飛ぶそれは目標に徐々に近づき……

 

「グヘェ!!!?」

「「「あ」」」

 

歩いていた首領パッチに直撃した

 

一方その頃、カズマたちはソフトンとトースの戦いを見ていた

 

「さあ、贖罪の時間だ。ビュティたちを拐おうとした罪、ここで償ってもらうぞ」

「いちいち(かん)に障るウンコだーーーーーーっ!!!」

 

激情したトースは呼び寄せた亡霊たちと一緒に突貫する

 

「死ねーー!!!」

「お兄ちゃん!!」

 

ソフトンを心配する声をビュティがあげる

 

『バビロン真拳奥義「モロッコの流れ」』

「全部躱した!!!」

 

ソフトンはこれを流麗な体捌きですべて躱しきる。そして最後に突っ込んできたトースに向かって

 

「バ!!」

 

親指、人差し指、小指を立てた両手を腕ごと後ろに下がらせ

 

「ビ!!」

 

その両腕を前でクロスさせて

 

「ロン!!!」ド!

 

片脚をあげて倒れこむ姿勢で指をトースに突き立てた

 

「さあバビロンの名のもとにすべてを懺悔するがよい」

「ぐおお!なんだ!なにをした貴様!?」

 

苦しそうに呻くトース

 

「お前にバビロンの裁きを下す。己の体を見ろ」

「なに!!!」

 

ソフトンの言葉にトースが自分の体を見下ろすと

 

「何ィー!!!?体にウンコが刻まれているーー!!!!」

 

トースの透明な体にいくつもウンコの絵が浮き上がっていた。あまりの汚らしさに目を背けたくなった

 

「キサマが今までおこなった罪、そして魂の邪念が体に浮き出た証拠だ」

「お前なんて恐ろしい技を使うんだ!?これもう外出られねーじゃねえか!!!」

「……ビュティ、お前の兄ちゃんヤバイだろ。なんだよあの極悪な真拳。何より恐ろしいのがふざけることなく真面目に戦ってるってところだろ」

 

ここまで戦慄することは前にも後にもなかったとカズマはこの時思った

 

「我が怒りのバビロン真拳、とくと味わえ!」

 

懐から取り出したバビロン神が描かれた布を伸ばしてトースの全身に巻きつける

 

「なっ…!」

「バビロン真拳奥義「エリトリアの夜明け」!!!!」

「ぐぎゃあああああ!!!!」

 

布を引き抜くとウンコの絵のところからトースの体が傷つき、尋常でないダメージにトースは力尽きた

 

魔王軍Uブロック副隊長トース=撃破

 

「バビロンの慈悲があらんことを」

「カッコいいです!!」

「!」

 

そのソフトンの戦いぶり…というか紅魔族の琴線に触れる決めゼリフにめぐみんはソフトンに近寄った

 

「キミは?」

「我が名はめぐみん!紅魔族随一のアークウィザードにして、爆裂魔法を操る者…!」

「オレの名はソフトン。アイスクリーム屋を経営している」

「その頭で!!?」

 

突っ込んだのはカズマであった。アイスクリームのチョコ味に見えなくもないが、どうしてもウンコの方が優先されて思い浮かんでしまう

 

「お兄ちゃんはどうしてここに?」

「オレは強くなるためにどうすれば良いかバビロン神様に聞いた。そして修行として最適な場所であるとこの地に訪れたわけだ」

「へー」

「そういえばトイレの中に首領パッチくんもいたはずだけどどうしたの?」

「あいつならどこかに行った」

 

ビュティとソフトンが話し合う中、廊下の奥から首領パッチと合流したアクアたちがやってきた

 

「アクアさん!」

「あ、いたわ!アンデッドでも悪魔でもないゴースト臭いニオイだと思ったらやっぱり魔王軍の手下……ってひゃあああああ!!?」

「ど、どうしたアクア………っ!!?お、お前は誰だ!?なんという…そ、その…汚らわしい頭で……」

「せっかくこれから住む屋敷に汚物を連れてくるなんて、言葉通り汚いわね魔王軍は!!!これでも食らいなさい!『セイクリッド・クリエイト・ウォーター』!!!」

 

ソフトンを見たアクアは鼻をつまみながら聖なる力の水をソフトンにぶっかけた。それをヒョイっと避けるソフトン

 

「ストップ!この人私のお兄ちゃんだから!」

「ビュティ、あなたのその優しい心はあなたの良いところだけどあれは色々アウトよ!!!だいたいあの汚物とあなたは全然似てないじゃない!せめてアニメ版と同じくピンク色だったらまだ信じられたのに……」

「そんな理由で認められてもイヤだよ!!ていうか色々とアウトなのはアクアさんの方だから!!」

 

メタな話を喋るアクアを説得するが、押しのけられる

 

「水の女神の名のもとに、浄化してトイレに流してくれるわ!!『セイクリッド・クリエイト・ウォー」

 

バキン!!!

 

「「マッスルドッキング!!!!!」」ドゴン!

「「「ぐばぁ!!!!」」」

「空からマッスルドッキングが降ってきたーーー!!!!」

 

余計なことをしようとするアクアの上から亡霊2体にマッスルドッキングをかけたボーボボとヘッポコ丸が現れた。技をかけられた亡霊2体と下敷きになったアクアは血を吐き出してその場でぶっ倒れた

 

「相変わらずだなボーボボ」

「おおソフトン!!お前もここに来ていたのか!」

「お久しぶりです!」

「つーかボーボボ、そいつらいったい誰だ?」

 

何も知らない天の助が問いかける

 

「魔王軍Uブロックの隊長と護衛だ。ビュティたちを拐うために副隊長がそっちに行ったと聞いたが、どうやらソフトンがやってくれたらしいな」

「あんたたちが今回の幽霊騒動の原因ね!!どうしてこんなことをしたのか言いなさい!今なら楽に浄化してあげるわ!」

「アクア、お前もう言ってることがチンピラのそれになってんぞ」

 

カズマのツッコミを無視しながらアクアはガクガクUブロック隊長を揺らす

 

「さ、さすがベルディア様を倒した男…2人がかりでも相手にすらならんか……」

「お前が今回の騒動を引き起こしたのか?」

 

ボーボボの言葉を肯定する

 

「そうだ、この街の共同墓場に強い神聖属性の結界を誰かが張っていてな…おかげで亡霊集めに手間がかからなかった」

 

ーーその言葉を聞いたアクアがビクッと反応した。そしてそれを見逃すカズマではない

 

「……おいアクア」

「……はい」

「……お前、結界張ったのか?」

「……張りました。共同墓場にわざわざ浄化しに行くのがめんどくさくなって、なら亡霊自体入らなくすれば良いと思ってぃああああああああああ!!!?」

 

アクアの自白を聞いたカズマは後ろ首を掴んで《ドレインタッチ》で体力と魔力を吸い始めた

 

「ふふふふ、貴様は終わりだボーボボ。貴様が勝てたのはベルディア様が正々堂」

「長過ぎっ!!!!」バキャ!

「ええっ!!?」

 

何かを言いかけた隊長とついでに護衛をボーボボは殴りつけた

 

名も知らぬUブロック隊長とその護衛=撃破

 

「これで今回の騒動は解決といったところか」

「ボーボボ、どうやらここにも巨悪は存在するらしいな。オレもともに戦わせてもらう」

「お兄ちゃん…」

 

小さく呟いて、ビュティは首を振った

 

(んーーん、この戦いが終わるまでは、お兄ちゃんって呼んじゃダメだ)

「おかえり、ソフトンさん」

「…ああ、ビュティ」

 

ソフトンがボーボボ組に加わった!

 

「くっさーー!!ウンコだけにくっさ〜〜〜!!くちゃいくちゃい!何が「おかえり、ブリブリ太郎さん。はい紙…」で」

「トイレから再会気分だ、バカ!!」

「せっかくの再会をジャマしないでよ!!!」

 

感動の再会は首領パッチと天の助によって台無しにされた




次はサキュバスの話と思います

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