屋敷騒動を解決したボーボボたちは新たな仲間ソフトンとともに冒険者ギルドへ向かった
道行く人の視線を集めながらボーボボたちはギルドにたどり着いた
「お、カズマたちじゃねえか!どうだ、1杯……」
入り口近くのテーブルで酒を飲んでいたボーボボ、カズマたちと交流のあるパーティ。そのパーティの一員であるダストがカズマたちの方を向いて…硬直した
続いてリーダーのテイラー、弓を持ったキース、ウィザードの女の子のリーンが入り口を見て…正確にはボーボボたちと一緒に来たソフトンを見て、硬直
「「「ウンコだーーーーーー!!!!」」」
そして3人の男は大声をあげた
その大声に反応した冒険者たちがソフトンを見て、また声を上げる
「ウンコだ!!ウンコがいるぞ!!」
「なんだあいつは!人か!?モンスターか!?」
「待て!あのウンコ、ボーボボさんたちと一緒にいるぞ」
「なんだ、ボーボボさんの仲間か」
「じゃあ大丈夫だな」
ボーボボの仲間と分かると屈強な男たちは全員テーブルに座って酒盛りを再開した。ギルド職員たちも揃って落ち着きを取り戻す
「賑やかなヤツらだな」
(アンタが来たからだよ)
元凶であるソフトンにカズマは内心突っ込んだ
「ソフトン、この1000エリスを渡せば向こうのカウンターで冒険者登録ができる」
「よし、行くか」
ボーボボが指差した方に向かってソフトンは歩き出した。首領パッチは巨大とんがりコーン、天の助は消しゴムのケースを身に纏いながら勝手に着いていく
ソフトンがその場から居なくなった後、ダストが耳打ちする
「おいおいカズマ、いったい誰なんだよあのウンコは?」
「ビュティの兄ちゃん」
「「「ビュティの!!!?」」」
どう見ても接点がない2人が兄妹という事実に目を剥く。リーンがビュティに近づいて聞く
「ビュ、ビュティ!あのすごい頭の人がお兄ちゃんって本当なの!?」
「え、うん、ソフトンさんは私のお兄ちゃんだよ」
「ええーっ!!?似てない似てない!全然似てないよ!!!せめてあのぐるぐる頭がピンク色かビュティの髪の色が茶色だったらまだ信じられたのに!!」
「だからそんな理由で信じられてもイヤだから私!!!!」
アクアと同じことをリーンに言われるビュティ。そんなビュティの髪にマスクをしながら茶色い塗料のスプレーを構える首領パッチ
「ハッハー!ウンコの妹にはウンコ色の髪がお似合いだぜ!!!」プシュー
「きゃ!!何すんのよ!」
「小娘の分際でヒロインの枠取ってんじゃないわよ!!お前なんか脇役のウン小娘で十分じゃい!!!」
ブチンッ
「ウンティ、ウンティ。ウンコの妹のウンティッティ〜♪」ガシッ
ふざけてハイになってる首領パッチは、この時気づけなかった
ビュティがキレていることに……
「んだとこのガキャーー!!!!!」ぶん!
「ぎゃあ!!!!」
「ビュティがキレたーー!!!!」
修羅の形相で掴んだ首領パッチを投げ飛ばすビュティ。そして首領パッチの両脚を掴んで辛口マスタードが入った樽の中に何度も何度も叩き込む
「なめてんじゃないわよ!!!!!」
「おぶっ!!!おぶっ!!!がぼっ!!!」ベチャッベチャッベチャッ
((
今まで見たことのないキレっぷりはカズマとヘッポコ丸が泣くほどのすごさだった
(カズマ、ヘッポコ丸!早くビュティを止めてください!!!正直怖いです!ベルディアや冬将軍なんかよりもずっとずっと怖いです!!!)
(ふざけんな!どうして俺らに白羽の矢が立つんだよ!ダクネス、お前が止めてこいよ!今なら痛い思いができるぞ!!)
(さ、さすがの私でも今のビュティを止めようとするのはちょっと……)
ビュティの暴走は5分間続いた…
「あ〜あ、喉乾いちゃった。ジュースでも飲もうっと!」
「…………」ビクンッビクンッ
5分間マスタードに出し入れされた首領パッチが痙攣する姿を見て、結局ビュティもボーボボ側なのだと思い、そして絶対にビュティを怒らせないようにしようとカズマたちは心に誓った
そんな中、アクアは面白くなさそうな感じでソフトンを見ていた
「なんでソフトンを睨んでんだよアクア」
「……だってアイツ、バビロン教徒だし」
「あん?…そういやあの人の真拳もバビロン真拳だったな。そのバビロンって神様も知り合いなのか?」
「そーよ。ぜぇったいに私とはソリが合わないけれど」
アクアの言葉にカズマが聞く
「なんで?」
「だって
「お前はもう少し抑える努力をしろ」
欲望全開なアクアに対して辛口で返すカズマであった
「それに、ある時期から急にウンコの置物とか部屋に置き始めたりしたし……」
「何があったんだよバビロン神!!!?」
ウンコを飾る神様の美的感覚に恐怖心を抱くカズマだった
「何かあると文句言ってくるから、その度に仕返ししてるわ。ポテチの残りカス部屋に捨ててやったり、スマホの充電器勝手に借りてやったり。でもアイツだってチョコ味の溶けたソフトクリーム置いて行ったりするのよ!!アイツの方がひどいに決まってるでしょ!!」
「2人とも神様のくせにやってることがしょーもねえよ!!!」
ヒマを持て余した神々の遊びにカズマはただでさえ低い神様への好感度がさらに下がった
一方ソフトンたちは…
「それでは、こちらのカードに触れてください」
「分かった」
準備を終わらせたソフトンはカウンターに置かれたカードを触れた
「す、すごいです!!!すべてのステータスが平均を大きく上回っています!!さすがにボーボボさんと比べるといくつか負けてはいますが、それでもこのステータスならほとんどの職業になることができます!どのような職業がよろしいですか?」
「ふむ…なら、この“クリエイター”と言うものを選ぼう」
「クリエイターですね!ではクリエイター…っと。冒険者ギルドへようこそソフトン様。スタッフ一同、今後の活躍に期待しています!!」
ビュティが笑顔でソフトンに近寄る
「おめでとう、ソフトンさん!」
「よし!オレからプレゼントをやろう!!」
ボーボボがそう言うと後ろを向いてガサゴソし出して
「ゾウどうぞ!!!」ドゴン
「きゃあああああ!!!」
アフリカゾウをソフトンに手渡した。当然重さに耐えきれないソフトンはゾウごと床の下の落ちた。床から頭だけを出して戻ってきたソフトンにビュティが心配の声をかける
「大丈夫!?」
「ああ、心配ない」
「「「ソーフートン!ソーフートン!ソーフートン!」」」
ふと周りを見てみると、ギルド内の冒険者全員がソフトンコールを発していた
「「「ウーンコ!ウーンコ!ウーンコ!」」」
「止めなよ!!!!」
途中で3バカがウンコールを叫んでいたのをビュティが止める。しかし、男というのはバカで悪ノリするものである
「「「ウーンコ!ウーンコ!ウーンコ!」」」
まさかのウンコールが轟く。女性冒険者は侮蔑の視線をぶつけるが、全体8割くらいの男性冒険者の熱いコールが長く響き
「ウンコーーーーー!!!!」
ソフトンは見事それに応えた
これにより、ソフトンと冒険者たちの間に熱い友情が結ばれた
熱いウンコへの友情