この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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カズマの胃のSAN値カウントダウン開始


奥義5 鼻毛に絡められたカエル

「ゴッドブロオオォォォーッ!!!!相手は死ぬ!!」

 

ピンクの羽衣に青を基調とした服と髪、そして美少女な見た目の女神アクアの渾身の一撃がでっかいカエルの柔らかい腹に衝撃を吸収され、アクアは焦りながら言った

 

「…カ、カエルって、よく見ると可愛いと思うの」

 

当然言語を介することもなく、人並み女神さまはジャイアント・トードに頬張られた

 

ちなみに彼女、打撃が効かないと聞いていてなおこの行動であった。しかも1回食われかけている。アホの子だった

 

「おま、また食われてんじゃねえええええ!!!!何がしたかったんだよあいつ!?ちょ、めぐみん、早くジャイアントトードを1箇所に固めるぞ!!」

 

女神アクアを転生特典の()として連れてきた日本人の少年、佐藤和真(さとうかずま)ことカズマは緑ジャージに土がつくのもお構いなしに土を蹴って叫んだ

 

そして黒マントに黒ローブ、黒ブーツに杖を持って、トンガリ帽子をかぶって杖を持った紅魔族随一の魔法使いのロリッ娘、めぐみんは眼帯を指で撫でながら笑みを浮かべた。 ちなみにめぐみんという名前は紅魔族特有の変な名前の1つであり、眼帯もオシャレでつけてるだけ

 

「任せてください。我が爆裂魔法をその目に焼き付けてあげますよ!」

「ヤメロォ!!撃つにしてもカエルが5匹、いや最低4匹集まるまで待」

「『エクスプロージョン』ッ!!」

 

ドッグオオオオォォォンッ!!!!

 

めぐみんが放った攻撃性能と魔力消費ガン振りのネタ魔法、爆裂魔法が平原に炸裂し、ジャイアントトードを吹っ飛ばした。爆裂魔法をこよなく愛す少女がカズマの制止を聞くわけがなかった

 

魔力を使い切っためぐみんがその場で倒れ伏す

 

「フッ…我ながら今日もナイス爆裂…」

「言ってる場合かあああ!!おまこれ、1日1回きりの爆裂魔法でカエルどもを一掃してすぐ逃げる作戦が台無しだろうが!!!」

「何を言ってるのです、それよりも早くアクアを助けなければ肥やしになってしまいますよ。だから私は邪魔なカエルを先に片付けて…あ、ヤバい。カエルどもが地面から出てきました。カズマ、早く私を運ヒュグ」

 

言っている途中で爆裂魔法の爆音で出てきた巨大なカエルにめぐみんはパクつかれた

 

「結局食われてんじゃねえか!!!」

 

怒りの声で非難するカズマ。そしてそんなカズマにも容赦なくジャイアントトード3匹は囲む

 

「や、ヤバい。アクアとめぐみんを食ってるカエルは向こうだし、俺の周りにはジャイアントトードが3匹もいるし!!」

 

カズマは思った。ちくしょう、俺の新しい人生はカエルに食べられて終わりなのかよ、駄女神や痛々しい爆裂娘を連れてきたばかりに…!!

 

ドドドド………

 

「うわっ!な、なんだ!?」

 

カズマは音がする方を見てみる。視線の先にはアクセルの街の門が開け放たれており、そこから土煙を巻き上げて何かがやってくる

 

増援!?それとも新手のモンスター!?そう思いカズマがよく目を凝らして見ると……

 

『ラジオ体操第46、よーい!!』

「「「おいっちに!さんし!ごーろく!しちはち!」」」

「うわあああああ!!!?何だああああ!!!!」

 

大きな台に乗り、何もかも弾き飛ばしながら、ラジオから流れる音楽に合わせてコマネチをするバレリーナ姿のボーボボ、首領パッチ、天の助の姿を目にしてカズマは大声で叫んだ。訳が分からなさすぎて混乱する

 

『南極でおどるニワトリの子!!!!』

「「ぎゃあああああああ!!!!」」

 

そしてボーボボは自分の鼻毛2本に首領パッチと天の助を絡めると、アイアンハンマーのように振り回してカズマを囲んでいたカエルを一掃した

 

「無事か少年」

 

カズマが目を開くと周囲には3匹のカエルと首領パッチと天の助がひっくり返って倒れていた。目の前には長身の黄色いアフロ男がいる

 

「…え、あれ?まさかアンタ1人でカエル全部倒したのか!」

「いや、オレ1人で倒したわけではない。オレと首領パッチ、そして天の助の友情がオマエを救ったんだ」

「アンタの仲間も倒れてるんだけど…」

 

カズマが言うとボーボボは拳を握りしめて怒りを表す

 

「おのれ邪神アクアめ、よくもオレの仲間を…!!絶対に許さん!!!」

「いや、アクアは関係なくないか!!?つーか邪神!!?」

「ボーボボー!!!」

 

少し遅れてビュティとヘッポコ丸も追いついてきた。カズマはこの男の仲間だからまた変な生き物が来たのでは警戒して振り向くが、この世界らしくない服装を除けばいたって普通な見た目だったことに安堵した

 

「って、そーいやまだアクアたちが捕まってんだった!!」

「え!?アクアさんが?どこに!」

「あれ」

 

カズマが指差した方向には、足をカエルの口から出した状態でビクンビクン悶えるアクアとめぐみんの姿

 

「カエルに捕食されてるーーーー!!!!」

 

女神の予想外の状況にビュティは驚いた

 

「どっちがアクアだ!!!」

「え、なんでアクア…」

「バカー!!!!」

「えぇ!!?」

「早く教えろ!!!」

「なんなんだよアンタ!?あ、アクアは奥のカエルが食ってるやつがそうだ!!」

 

カズマが指をさしながらそう言うと、ボーボボたち3人はカエルたちの方は飛び込んでいった

 

「あいつら俺の仲間なんだ!!助けてくれ!!!」

「任せろ!オレはカエルの弱点を熟知している!!」

「おお!!さすがボーボボさん!!」

 

ヘッポコ丸が歓声をあげる。そしてボーボボは天高くジャンプして、光とともにジャイアントトードの上に落下する

 

ジャイアントトードを踏みつけたボーボボは巨大ナメクジの姿になっていた

 

「鼻毛真拳奥義「カエル苦手黙示録」!!!!」

「ナメクジって逆にカエルの大好物だろ!!!!」

 

ジャイアントトードをプレスするが柔らかいからか中身までダメージはなく、口からぬるぬるのめぐみんが吐き出された。それをカズマが回収する

 

「めぐみん!」

「めぐみん!!?本名かそれ!!?」

「おい、私の名前に文句があるなら聞こうじゃないか」

 

ある意味お約束な反応に対してめぐみんはヘッポコ丸にドスのきかせた声を返した。ぬるぬるのロリッ娘だからちっとも怖くない

 

「あ!カエルがボーボボに!!」

 

アクアを食べているカエルに向くボーボボだが、口の中が空になったカエルがボーボボに舌を伸ばす

 

だが我らがボーボボは冷静にそれを対処すべく

 

「鼻毛真拳基本奥義「首領パッチガード」!!!」

「わああああああ………パクパチッ」

「首領パッチくんー!!!!」

 

首領パッチを盾にしてカエルに食わせた。その隙にボーボボは鼻毛を飛び出てるアクアの足に絡めて引っ張り出す

 

「ぷはぁ!!!やったわ!誰かが引っ張り出してくれたのね!今ならこのアクア様が最大級の賛辞を……」

 

そしてボーボボはアクアを空高く上に上げて

 

「どっこいしょーーーー!!!!」

「くぶっ!!!」

「アクアーーーーーー!!!!」

 

地面に頭から叩きつけてめり込ませた。上半身は完全に土に埋まっていて、その暴挙にカズマが声を荒げた

 

「邪神アクアよ!!女神エリスの名の下に、キサマを成敗してくれるわ!!!」

(ええーーーーーーー!!!?)

 

埋まった駄女神と叫ぶアフロ男を交互に見ながら、カズマは今日何度目かもわからない困惑に陥った




ちなみにカズマはビュティたちを服装でこの世界の人間でないことを察していますが大変な時なので考える暇もありません

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