この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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ダメだ…寒くて……寝て……しまい……そ………う………ガクッ(寝オチ


奥義57 懐かしいアイツと新しいアイツ

変なパンツをはいたヤツが帰ってきた

 

「誰が変なパンツだコラ〜〜〜〜!!!!」

「わっ!!!」

 

変なパンツと説明されたタカシは思いっきり叫んだ。突然の叫びに驚くカズマ

 

「見せてやるぞ!魔法効果が加えられたナイフを使用したザ・ナイフ拳の新たな境地を!!」ガサゴソ

「来るぞ!!」

 

背後からナイフを取り出そうと手を背中に回し

 

「…………」

 

ガサゴソ ガサゴソ

 

「失くした!!!!」くわっ

(ええーーーー!!!?)

 

まさかの紛失にカズマは心で絶叫した

 

「先制攻撃!!」バキャ

「ぐぼっ!!」

 

そのスキを突いたボーボボのパンチがキラリーノの顔面に直撃した

 

「くっ!このままではナイフ拳が使えない…!!!ならば別の手段で戦うまで!!」ダッ!

「あ!逃げた!!」

 

キラリーノはボーボボたちに背を向けて屋敷の中へ逃げた

 

追いかけたボーボボたちはキラリーノが廊下の角を曲がるところを見る。それを見たダクネスが言う

 

「あの先は行き止まりだ!」

「袋のネズミだ!!」

 

そう言うボーボボを追い越してネズミパッチが角を曲がると

 

「むっ!!どこにもいないぞ!」

 

首領パッチの言うように行き止まりにキラリーノの姿はいなかった

 

「ん?」

 

ふと奥の壁に何かが貼られていることに気づくカズマ

 

『このスイッチを押したら良いことがあるぞ♪ byキラリーノ&タカシ』

(うわーーーモロバレなワナだコレーーー!!!)

 

壁にはドクロマークのスイッチがあった。あからさまにワナであった

 

「さあボウヤの誕生日ケーキを買いに行きましょ」

「わーい、エレベーターのスイッチ押すー!!」ポチッ

「ためらいなく押したーーー!!!!」

 

ゴゴゴゴ…

 

首領パッチがスイッチを押すと行き止まりとは反対側の廊下の天井が落ちてきてボーボボ・カズマたちを閉じ込めた

 

「フッフッフ、元暗殺部隊のオレは暗闇の中が1番強いのだ。1人ずつなぶり殺してやろう…」

 

ドドドドド…!

 

「うわ!なんだ!?」

「カズマ、向こうよ!!」

 

《暗視》のスキルを使ってアクアが指差す方向を見る

 

「「「クエー!!!!」」」

「うわあああああああアヒルの大群が行進してきたーーーー!!!!」

 

押し寄せるアヒルの波にカズマは驚いた

 

(そしてこのアヒルの大群に交ざればヤツらの目をあざむくなど容易!!!)

「モロバレだぞ!!!」

 

補充したナイフを手に羽ばたいていたが完全にアヒル軍団から浮いていた

 

「鼻毛真拳奥義「喧嘩(クォーラル)ボンバー」!!!!」

「ぶ!!!!」

 

太い腕のラリアットがキラリーノの首に命中した。血を吐きながら倒れ込むキラリーノ

 

「ガハッ!ガハッ!」

「このヤロウ、次はオレだ!!!秘技「アヒルビーム」!!!」

「ぎゃあああああ!!!!」

 

タカシの開かれた口からビームが出てきて首領パッチに直撃した

 

「アヒルビームを喰らったヤツはアヒルになっちまうのさ!さあアヒルになれーーーー!!」

 

ボンッ!

 

やがて首領パッチは変身し、舞い上がった煙が消えて

 

「リンゴ!!!?」

 

その中にあった巨大なリンゴを見てタカシは目を飛び出させた

 

そしてリンゴが上下に割れるとニャーパッチが現れて下のリンゴの上で上のリンゴを支えながら腰を振り出した

 

「なんか見たことあんだけど!!!?」

 

某人気アニメのオープニングのラストを思い出させる光景にカズマは叫ぶ

 

ドドドドド…!

 

そんな時、凄まじい地鳴りとともに暗闇の奥から何かがやってくる。カズマが目を凝らして見たそれの正体は……大量のサカナを咥えた巻き貝(栄螺)だった

 

「ギリギリ過ぎんだろコレーーーーー!!!!」

 

危ないネタにカズマは戦慄した

 

「いくぞ鼻毛真拳奥義「大行進栄螺(さざえ)さん」ー!!!!」

「「「ぎゃあああああああ!!!!」」」

 

ボーボボを除いた全員を飲み込んだ栄螺の波は勢いよく閉じた壁に激突して破壊した

 

ドドドドド!

 

流れる栄螺の上でサーフィンしながらボーボボはバルターが捕まっていた肉のところまで移動し

 

「わあああああああ!!!?」

 

肉ごとバルターを飲み込んだ。そしてそのまま森に突入!

 

「どこまで行くんだよッ!!!」

「風に聞け」

 

カズマの叫びに意味不明な答えを返すボーボボであった

 

「おのれボーボボー!!!!」グルグル

「白鳥の舞ー!!白鳥の舞ー!!」グルグル

「ゲ!!!変態出た!!!」

 

必死に磯の香りをかき分けてキラリーノはバレリーナのように回転しながらボーボボを強襲した

 

「《スティール》」

 

ガッ

 

「打倒ペンギンズ!!!」

「「ぎゃば!!!!」」ドゴン!

 

そしてカズマの魔球ジャイロドンパッチに妨害され、首領パッチと仲良く吐血した

 

「キャッチアンドリリース!!!!」カキン!

「「グペェ!!!!」」

 

さらにボーボボは飛んできたボール(首領パッチ)をキラリーノに向かって打ち返した

 

「ハァハァ…バカな!あの時よりずっと強い!!ありえない!このオレが3回も負けるなどー!!!」

 

それでも懲りずにナイフを手にキラリーノはタカシと一緒にボーボボを抹殺すべく迫る!

 

『「コンタクト合衆国」!!!!』

「「ぎゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」」

 

しかし捨て身の攻撃もボーボボの鼻毛真拳の前に敗れ去った

 

キラリーノ&タカシ=撃沈

 

ボーボボたちを乗せた栄螺波はスピードを緩めず森の中を突き進む

 

「オイボーボボ!!どこに行くなんだ!?」

「元凶に会いに行くぞ」

「元凶!!?」

 

その頃ビュティたちは屋敷への帰路についていた

 

「ボーボボたち、今ごろ終わってるかな」

「どうでしょうか。正直カズマの作戦が不安で仕方ないのですが」

「にゃあ〜」

 

めぐみんのトンガリ帽子の中から顔を出した黒猫の使い魔・ちょむすけが同調するように鳴いた。ちなみにちょむすけ、メスである

 

ドドドドド……!

 

「ん?なんだこの音?」

 

地鳴りのような音が響いてきたのでみんなが振り返ると、視線の先には栄螺ウェーブの上で食卓を囲むボーボボ・カズマたちがいた

 

「きゃああああああああ大量の栄螺の上に乗って現れたーーーー!!!!」

 

あまりの急展開にビュティは大きな悲鳴をあげた

 

「ぐっはぁ!!!」ベシャッ

「ダクネス落ちた!!!!」

 

ずっと波に飲まれていたダクネスは弾かれるように地面に転がった

 

バッ!

 

「パチアラクレチン!!!!」ドゴ

「おぶ!!!」

「めぐみんーーー!!!?」

 

栄螺から飛び降りた首領パッチからボディプレスを喰らっためぐみんは吐血。そのまま首領パッチに捕まってボーボボと共にどこかに行ってしまった

 

「どこ行くんだよボーボボ!!!」

「早くめぐみんを追いかけるぞ!!」ダッ

「わ、私を放置していくのか!?だが、これはこれで悪くない…」

 

ドMの妄言を聞かなかったことにするビュティたちだった

 

そして10分後…

 

「あら、ここって以前攻略したダンジョンじゃない?」

 

ボーボボたちがたどり着いた場所、それはかつてカズマたちが攻略したキールのダンジョンだった

 

そのダンジョンの入り口付近に大勢の魔物がはびこっていた

 

「誰だ!!?」

 

魔物の1人…いや、悪魔と思わしき風貌の男がボーボボたちに気づく

 

「キサマはボボボーボ・ボーボボ!!!Pブロック隊長たちが暗殺に向かったハズだぞ!!」

「やはりあの男はお前たちの差し金か」

 

ボーボボは魔物たちの奥を見据えながら口を開く

 

「キラリーノがオレのことを知っていたとしても人間には疑心暗鬼の魔王軍がそれを信じるなどありえない……1人の男を除いてな」

「ほう?それはよもや我輩(わがはい)のことか」

 

魔物たちが道を譲ると奥から1人の男がやってきた。黒いスーツの長身の男であり白と黒が半分ずつの口元が開いた仮面をつけていた

 

「いかにも、我輩こそが諸悪の根源にして元凶!魔王軍の幹部にして悪魔たちを率いる地獄の公爵!この世のすべてを見通す大悪魔バニルである!!!」

 

手を大げさに広げてそう言う仮面の悪魔・バニルを見てカズマはフッと笑う……そしてすぐにキレた

 

「なんで見合いにきたらまた大悪魔、しかも魔王軍幹部が出てくんだよおーーー!!!!」

 

カズマの轟きは青空に吸い込まれていった




フライング登場のバニルさん!!!フハハハハ〜〜!!次回を楽しみに待て読者諸氏の皆よ!!!

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