前回のあらすじ
公爵級悪魔の残虐ファイトがボーボボたちを追い詰める
「地獄の断頭台ーーーっ!!」
「こんなモロ悪魔将軍な技使ってないよ!!!!いや使っていたけれど!!」
ガサガサ
首領パッチとアクアのツープラトンを食らったバニルが戻ってきた
「ぐぅ、やってくれたな…!」
「分かったぜバニル、キサマの弱点が」
「バニルの弱点!?それって!!」
ビュティの問いかけに首領パッチが顔を赤くして答える
「おねしょすること」ぽっ
「聞いてない」
冷たい対応のビュティだった
「バニル、お前の見通しは自分と同格か同格以下の相手でなければ発動できない。だからお前はアクアの攻撃に対する反応が遅れたわけだ」
(そっか!チカラは落ちててもアクアさんは女神だから!!)
納得な説明を聞いてもバニルは不敵に笑う
「フハハハ!分かったところであんな残念女神など問題ではないわ!!だが念には念を入れて…」
そう呟くとバニルは1番近くにいたダクネスに迫って自分の仮面を無理やりかぶせる
「うわぁ!!!う、うぅ……」
「ダクネスさん!?」
「……フフフ、フハハハハハ!乗っ取り成功!我輩の仮面はつけた対象を操ることもできるのだ!!」
剣を宙に斬りつけるダクネスことバニル。その動きは普段のダメダメっぷりとは違い1流のレベルだった
「いかにクルセイダーと言えど人間の精神では『カズマ、ビュティ、体が乗っ取られてしまった!』我輩の支配からは逃『ああ、聖騎士の私が悪魔に乗っ取られるなど…しかしこれはこれで悪くない…!』やかましいわ!!!」
「緊張感ねーーーー!!!!」
どこまでもブレない性騎士だった
「どこまでも卑劣なヤツだぜバニル!!!オマエだけはオレたちの手で倒す!!!」
「トランスフォーム「アメ」!!」
「いくぜ、「
小さなアメ玉になった首領パッチは自らボーボボの口の中に入っていく。瞬間ボーボボから大地を揺らすほどの気が放たれる
「何だこれは!?この尋常ではないエネルギーは!?」
「うおおぉおおおおお!!!!」
カッ!
光が落ち着くとその場所には首領パッチをモチーフにしたようなイケメンの男・パッチボボが佇んでいた
「融合完了」パチ パチ パチ
「誰だ!!!?」
アフロの男と珍生物から生まれた存在にバニルは叫んだ
「やったー!最強の融合戦士パッチボボだ!!」
「融合して相手より格上になれば心を読まれることがなくなる!!」
パッチボボの登場にボーボボ組の全員が喜ぶ
「オレがこの姿でいられるのは1分しかない。速攻でケリをつけるぞ」
「何!!」
パッチボボは懐からキャベツとうどんを取り出し
『物質ハジケ融合!!「キャベツ」アンド「うどん」!!』バチ
その2つを融合させて新しい武器を作り出した!
「「ヘル・グラビティ・ハンマー」!!!!」
「ぐばぁ!!!何だこの重みは!!?」
キャベツをうどんで縛ったアイアンハンマーでバニルを連打する。ダクネスの防御力をもってしても貫通するダメージにバニルは戦慄する
「あのパッチボボっての、物を融合させるのか!なら……めぐみん!!お前の杖貸してくれ!!」
「え、この杖なかったら爆裂魔法の威力が下がるじゃないですか!イヤですよ!!!」
「もっと威力の高い杖にして返すって言ってんだよ!!」
その言葉にめぐみんはパッチボボの能力が頭に浮かんだ
「…なるほど。分かりました。杖は貸しますけど絶対ちゃんと返してくださいね!!!できなかったら弁償させますよ!!」
「分かった分かった!!!それと魔法を撃つ準備もしとけよ!」
杖を受け取ったカズマはパッチボボとバニルの戦いを見ながらチャンスを伺う…
一方戦いはパッチボボが優勢だった
「「ロケット花火」アンド「ゴボウ」。物質ハジケ融合!!」バチィ
大量のゴボウがランチャーミサイルのようにバニルに押し寄せる
「「サウザンド・ストライク」!!!!」バシュシュシュシュシュシュ!!
「この程度打ち落としてやる!!」
次々とゴボウミサイルを迎撃していく。とてつもない物量を捌き切るバニルの技量を褒めるべきなのか、ダクネスの身体能力に舌を巻くべきなのか迷うところだ
そんな時バニルの動きが一瞬固まる。どうやらダクネスが体を取り戻そうと対抗しているらしい。そしてまた動き出すとバニルは剣を振るいながら口を開いた
「ええい抵抗するなクルセイダーの娘よ!!いいのか?抵抗すればすればするほどキサマの精神に激痛が走り『ぐわあああ!!痛みだけがやってくる…こんな苦痛があったとは!』…な、なんだこの歓喜の感情は…?わ、わかった!せめてこの攻撃をすべて迎撃し終わってから抵抗しろ!!これほどの量の攻撃を喰らえばさすがのクルセイダーもショック死しかねないほどの痛みが『望むところだーーー!!!!』やかましいわーーーー!!!!」
内心でいがみ合ってる間にゴボウが次々と着弾
「ぐわぁぁぁああああ!!!!」チュドドドドドド!
「いい気味だわあの悪魔!!さあパッチボボ!早くあの悪魔を倒しちゃいましょ!!!」
「ああ、そうだな」ヒュンヒュン
アクアにそう返しながら投げ縄を振り回すパッチボボ
「え、何その投げ縄?何で私見てんの!?」
アクアはなんとなく悟ったがもう遅い。パッチボボの投げた縄にアクアはしっかり捕まった
『物質ハジケ融合!!「アクア」アンド「ロープ」!!』バチッ
融合が完了すると、アクアは拘束された状態で大砲の弾になっていた
「ちょっなにこれ!?ロープ要素全然ないじゃないの!!!」
わめく駄女神を無視してパッチボボはロープ要素である導火線に火をつけ、アクアを発射!
「「セイント・ゴッデス・キャノン」!!!」
「「ぎゃあああああ!!!!」」ドゴーン!
聖なる
「お、おのれ…!どれほど攻撃しようが、この体には傷1つ付かんぞーーー!!!」
剣を構えてパッチボボに振り下ろそうとするバニル
しかしパッチボボは冷静に落ちてた天の助を捕まえて、それをダクネスを操る仮面に叩きつける
「なっ!!!」
『物質ハジケ融合!「天の助」アンド「バニル」!!』バチ
“ハジケ融合”によって天の助とバニルの本体である仮面が融合され
『悪魔の加工食品「ところバニルの助」!!!!』
「何だこれはーーーーー!!!?」
そこには天の助の体にバニルの顔がついた新生命体が誕生していた。バニルの助もといバニルは驚愕の声をあげる
「バ、バカな。こんなことが…」ガクッ
「オマエの負けだ」
「……フハハハ、甘いな!我輩はチカラが強いのだ!!!例え体が弱くとも魔力は健在よ!!!」
そう言いながらバニル人形を生み出そうとする
ポンッ
全身ぬで埋め尽くされたバニぬ人形が生まれた
「キモいわーーーーーー!!!!」ベシャ
ぬの侵食にはさすがのバニルも怒りを覚えずにはいられなかった
「物質ハジケ融合!「ウニ」アンド「スーパーボール」!!」
トゲの生えたスーパーボールを手にするとパッチボボは勢いよく投げつける
「「ウルトラバウンド・クライシス」!!!!」
「ぐああああああ!!!!」
スーパーボールの衝撃とトゲの痛みがバニルを襲う
「みぎゃあああああ!!!!」
「ぐはぁ!!!!」
「アクアさんとダクネスさんも巻き添えに!!!!」
巻き込まれた2人を見てビュティは声を張り上げた
「残り時間も10秒を切った。そろそろ終わらせるぞ」
「パッチボボーーー!!!」
カズマの大声に振り向く。すると杖をくくりつけた矢を飛ばすカズマと後ろで詠唱するめぐみんの姿が見えた
「頼む!!!」
「任せろ」
小さく笑うとパッチボボはブーメランと首領パッチのトゲを出して
『物質ハジケ融合!!!「矢」アンド「ブーメラン」!そして「マナタイトの杖」アンド「首領パッチのトゲ」!』
すれ違いざまに同時融合を行う。すると矢はブーメランのように曲がってカズマのもとに帰ってきて、矢についてた杖は先端に首領パッチみたいな装飾品が追加されていた
「さあ、我が爆裂魔法を食らうがいいです!!」
「させるかーーーー!!!!」
めぐみんに猛スピードで接近するバニル
ガシッ
しかしパッチボボは後ろからバニルの頭を掴んで走り出し、爆裂魔法に直接叩き込む!!
『ハジ毛真拳協力奥義「ハジケプロージョン」!!!!!』
「ぐわあああああああああああ!!!!」
首領パッチみたいな爆炎に飲み込まれたバニルは
(我輩の夢がこんなところで終わるとは……無念…ッ!!!)シュゥゥゥ…
天の助と一緒に本体の仮面を砕かれて消滅した
シュゥゥゥ……ボンッ!
そしてパッチボボの融合も解除されてボーボボと首領パッチの2人に戻った
「やったー!!!バニルを倒したーーー!!!!」
「私たちの大勝利よー!!」
魔王軍幹部・見通す大悪魔バニル=消滅
ビュティたちが勝利の余韻に浸る中、ボーボボ・カズマ・首領パッチ・めぐみんは亡き天の助に黙祷した
「仇はとったぞ天の助…」
『いや殺したのオメーらだろ!!!?』
青空に浮かぶ天の助が4人に怒鳴った
次回あたりで閑話を加えて第3章は終わりとなると思います