この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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P検準二級の試験は明日………

でもそんなこと関係なく投稿!!


奥義7 新たな仲間!!

戦いの末ジャイアントトードを制したボーボボたちは今、ギルドに向かって歩いていた

 

「「「………」」」キュルキュルキュルキュル…

 

戦車になって向かっていた

 

((なんで?))

 

ビュティとヘッポコ丸の浮き上がった疑問がキャタピラ音で返される

 

いわばケンタウロスみたいに戦車から体を生やしているボーボボたちは、カウンターでクエスト報酬を受け取るカズマたちに追いついた。カエルの粘液でベトベトなアクアが泣きぐずりながらカズマに文句を言う

 

「うええん…今日は本当に厄日だわ…。またカエルに食べられるし、頭から地面に埋められるし、なんか変なニオイが染み付いてるし……カズマのせいよカズマの…」

「なんで俺なんだよ…俺だって今日、メチャクチャ変なやつらに会って疲れてんだよ。まあ、夜話すことになってるからまた会うんだけど……ハァ」

「ハァ!?何アンタ、あんな魔王軍の奴らと話すことなんてないわよ!!いきなり女神である私に攻撃してくるなんて大罪よ大罪、出会い頭浄化魔法食らわせてやるわ!!」

 

後ろでキーキー怒るアクアをカズマは怒鳴り返す

 

「おまっコラ暴れんな!もし本当に魔王軍だとしたら、俺らを見逃す理由がねえだろうが!!つーかお前を助けてジャイアントトードを倒したのもそいつらだぞ!」

「バカねえカズマったら。そんなの、女神の私に恩を売って変な要求をする気満々じゃない。オレオレ詐欺とかに引っかかるタイプ?」

((うわぁ、ものすごく誤解されてる…))

 

ビュティとヘッポコ丸は、怒らせたカズマに火であぶられているアクアを見ながらそう思った。めぐみんは先の一つでのんきにご飯を食べている

 

キュルキュルキュルキュル…

 

「…ん?」

 

カズマがふとキャタピラのような音に気づいて振り向くと、視線の先にはさっき別れたばかりの変な集団がいた。バカ3人は戦車状態で銃をこちらに向けている

 

(戦車になってるーーーー!!!てか銃向けられてるーーーー!!!)

 

未曾有の危機に戦慄するカズマだった

 

「あ、あのアフロ男だわ!よくもさっきはやってくれたわね!今度こそ浄化し尽くしてくれるわ!!『セイクリッドーー」

「「「目標を射殺する!!!」」」ダダダダダダッ!!!

「うっきゃああああああ!!!?」

「あぶなっ!!!」

 

ボーボボたちに気づいたアクアは宣言通り浄化魔法をブッパしようとするが、それよりも先に一斉射撃でアクアも文字通り蜂の巣にする。カズマは持ち前の高い幸運値で1発も弾丸が当たらずに済んだ。代わりに幸運値最低のアクアに全部命中した

 

「何してんだよボーボボ!!」

「正当防衛 オレたち 悪くない」

「やりすぎだよ!!近くにカズマくんもいたんだよ!?」

 

ビュティの純粋な心遣いにカズマは思わず涙を流した。そんなやりとりに天の助が割り込む

 

「大丈夫」

「え?」

「オレの手元には風呂一つ分のところてんがある。たとえ死んだとしてもこのところてん風呂に死体を沈めれば…」

「ところてん臭くなるだけだよ!!!!」

 

このところてん男は何を持って大丈夫と思うのだろうかとビュティは思った。そして当然のごとく無傷なアクアは、ヒロインと女神様がしてはいけないゲス顔で怒りを表した

 

「もう許さない!こうなったら逃げ場がないように、この街丸ごと浄化してくれるわ!!『セイクリッド・ターン・アンデッーー」

「いい加減にしろこのアホ女神」

「いったァ!?」

 

街丸ごと強烈な浄化魔法を放とうとしたところでカズマに頭を叩かれて魔法が中断してしまった。アクアは涙目でカズマに詰め寄る

 

「ちょっと!私今日だけで散々な目にあったのに、カズマさんは追加で叩いてくるの!?ていうか誰がアホ女神よ!!」

「お前のことに決まってんだろーが!町全体を巻き込むような魔法打とうとしたら止めるに決まってんだろうが!!俺たち全員巻き込む気か!!?」

「そんな心配はいらないわ。私が使おうとしたのは対アンデット用の魔法よ、間違ってもこの街の人たちに被害はないわ……うん?」

 

そこまでいって、アクアはボーボボ(with戦車)の前に寄ると顎に手を当て考え、そして驚いた

 

「……この人たち、よーく反応を見てみると魔王軍のアンデットみたいな邪悪さが感じないわ。それどころかこのアフロの人に至っては女神に匹敵するような神聖な力を感じるんですけど、どういうこと?」

「ハァ?お前と同じくらいの…マジで?」

「マジよマジ、大マジ。ねえ、アンタたち一体何者?」

「よいしょ」

 

するとボーボボは戦車から降りてカズマとアクアの前に立つ。首領パッチと天の助は互いに体と機体がぶつかり合って着替えに手間取っている

 

「私たち、エリスさんに頼まれてこの世界に来たの。アクアさんを助けてやってって」

「エリス?エリスって女神で銀髪でパッドの?」

 

酒場の隅で1人の盗賊がビクリと体を跳ねさせるが、ボーボボたちは誰1人気づかなかった

 

「オレの名はボーボボ。この世界の毛の平和の乱れを感じ、魔王とやらをぶっ潰すためにやってきた」

(旅行気分で来たとはもう言わないんだ…)

 

流れでアクアの支援を任されたわけだが、元をたどれば旅の終わりを祝う旅行だと言ったらカズマたちはどんな顔をするのだろう

 

「だが、今のオレたちはオマエたちと仲間になるためにここに来た。一緒に魔王を倒そう!!カズマ!!」

「…あ、あぁ!頼りにさせてもらうぜ、えっと…」

「ボボボーボ・ボーボボだ」

「ボーボボ!頼りにさせてもらうぜ!!」

 

かなり変な奴だと思っていたが、こんなに友好的で強い仲間たちを送ってくれたエリスと呼ばれる女神にカズマは心の底から感謝した。どこぞの汚水の駄女神とは大違いだ

 

そういって右手を差し出してくるボーボボの笑顔を見て、カズマは安心したようにその手を握り返し

 

「甘ったれるなーーーーーー!!!!」

「ぎゃああああああ!!!!」

「ええええ!!!!なんで!!!?」

 

強烈な鼻毛真拳が炸裂して、宙から床に叩き込まれた。ビュティのツッコミを流してボーボボは床に這いつくばるカズマにキレる

 

「オレたちはライバルだぞ!!それをニヤニヤ笑って利用しようとするとは、オマエにプライドはないのか!!!」

「先に仲間だといったのはボーボボさんですよ!!!?」

「そーそー、オレたち仲間だよな。ほら、チーカマ買ってこい」

「ボーボボ組加入を祝いして、ところてん推進セットをプレゼントだ」

 

倒れたカズマに首領パッチはパシらせ、天の助は腐ったところてんを推進するとんがり帽子とタスキを無理やりつけさせる

 

大爆笑しているアクアをよそ目に、ビュティがカズマに言う

 

「ごめんなさい。ボーボボたち、いつもこんなのだから…」

 

その言葉を聞いてカズマは軽く絶望した

 

そして、こんな奴らを送りつけたエリスという女神を絶対にひどい目に合わせてやると誓った




エリス様への熱い風評被害!なお近いうちにひどい目にあわされる模様

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