この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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今回は2話同時投稿です。同時進行なのでお好きな方からお読みください

2つの話はちょくちょく繋がってるところがあるので良かったら探してみてね


奥義72 天と地 地編

一方首領パッチたち4人は地下鍾乳洞にて新たな敵と遭遇するのであった

 

「ようこそ。下の下の世界へ」

 

二足歩行で歩くモグラが伸びたツメを見せつけながら言う

 

「そんな、なんで地下にまで魔王軍が…?」

(これはオレ1人が目立ってヒロインの座GET(ゲット)のチャーーンス!)

 

怯えるビュティとは対照的に、首領パッチの目はギラギラ輝いていた

 

「我らは地上と地下でダブル活動よ。今回そこのイカれたアークプリーストを引きずり込んだのもこちらの作戦だ」

「ちょっと!誰がイカれたアークプリーストよ!」

「そしてオレこそはこの地底の主…」

 

モグラは体に力を込め、一気に解放する

 

「魔王軍暗殺部隊、白銀のモグ様だ!!」バリッ

「どゆことコレ!?ヌードになった!!」

 

するとモグラこと白銀のモグの背中が裂け、その中から女性下着を身につけたモグが出現した。唐突なヌード化にビュティは目を剥く

 

「イイヨーーーいいよモグちゃんーーキレイよーーー」パシャパシャパシャパシャ

「この人写真撮り始めちゃった!!」

 

そして首領パッチが無精髭を生やした顔でグラビア撮影を始めた

 

そのまま「モグ子のHな写真展」が開展したが、来場者数は0だった

 

「うわああ〜〜〜ん!私なんて!」がばっ

 

その事実に白銀のモグは泣きながら床に突っ伏した

 

「テメーら、よくもモグ様に恥をかかせたな!」

「オレ達の恐ろしさを教えてやる…!」

 

それを見ていたモグの部下たちは怒り出し、一斉に服を脱ぎ捨てる

 

「「「我ら、モグ様に仕えし「クロコダイル部隊」!!」」」バッ!

「部下の方がスゴイ変身遂げた!!!ワニってヤバイよ!!」

 

そのメタモルフォーゼっぷりにビュティは戦慄する

 

「ああ……ワ、ワニ……」ガタガタガタガタ

「こっちはトラウマ発症してる!!アクアさんしっかり〜〜〜〜!!!」

 

アクアのトラウマに関しては奥義19を確認してね♡

 

「大丈夫だビュティ!ワニは魚しか食わねえからよ」がじがじ

「真っ先に捕食されてるーー!!」

 

2匹のワニにかじられる首領パッチを見てビュティが叫ぶ

 

それを簀巻きで皿の上に乗せられている白銀のモグが見て笑う

 

「バカめ!!ワニは肉食なのさーーーーー!!!」

「隊長ももれなくエサになってるーー!!」

 

歯が食い込んで血を垂れ流しながらも、ワニの口の中にすっぽり収まった2人は悟る

 

『喰うか喰われるかとはまさにこのことだな…』

『ああ…』

「喰われる一方だよ!!」

 

ポツン…

 

「「……」」

 

大量のワニに囲まれた首領パッチと白銀のモグはたまらず無言になる

 

「殺し合え。戦って勝った方は見逃してやる」

「部下であるワニがしきった!!」

 

そしてワニたちに見られている中、首領パッチとモグは

 

『動物はみな、生きるために戦っているんだ』

 

互いに血を吐きながらも必死に殴り合いだした

 

「こ…これが自然界の掟というヤツなの!?過酷すぎるよ!」

 

あまりに切実な理由で戦う2人を見ていたビュティは感動すら覚えそうだった

 

「首領パッチくん、頑張って!!」

「たりめーよ!!ヒロインの座狙ってるオメーに負けるワケにはいかねーー!!!」ピョイン

「だから狙ってないよそんなの!!」

 

首領パッチはジャンプすると鍾乳洞の天井にぶら下がり

 

「どりゃあーーーー!!」ぐにゃん

「「「ぎゃああああ!!」」」ゴゴゴン

「スゴイ!!天井でつぶした!!」

 

天井の高さを思いっきり下げた。低くなった天井に次々と頭を直撃させるワニたち

 

「いぎゃあ!!」ゴン

「ってアクアさんもやられた!!!」

 

そしてアクアも巻き添えを喰らっていた

 

「ありがとうヒトデさん!!オレずっとワニ怖くて…!」

「いいっていいって♪」

 

モグの感謝の言葉を首領パッチは笑って受け入れる

 

『僕ら小動物…力を合わせて生きていきます』

 

断崖絶壁の上で2人の絆は結ばれた

 

どん

 

「あーーー」

 

そして首領パッチによって白銀のモグは突き落とされた

 

「友情決裂!!まずはその女どもからぶっ殺してやる!」

「きゃああ!」

 

泣きながら爪を立ててビュティとめぐみんに向かってモグはダッシュする。互いの距離は徐々に縮まり…

 

「悲しみパイルドライバー!!!!」ドゴーン

「「ぐばぶ!!!」」

「きゃあ!」

 

すると地上からジョーにパイルドライバーをかけたボーボボが地面を突き破りながらモグの上に落下した

 

「あれ!?今ボーボボがいたような…!」

 

思わぬ不意打ちにモグは倒れ、ボーボボはそのまま地上に帰っていった

 

「おのれ、もう許さん!!()れクロコダイル!!」

「ムダだぜ!周りを見てみな」

「何!?」

 

首領パッチに言われてモグは周りを見渡すと、大量の黒衣(くろご)を着た人たちが地面に横になってダラけていた

 

(クロコダイルが黒子ダルイになってるーーーー!!!)

 

あまりの変身ぶりにモグは心の中で絶叫した

 

「これでお前の演劇はグダグダになる!」

「かぶけねえ!かぶけねえよ〜〜〜〜!」

 

歌舞伎のモグは舞台上でブーイングを受けながら叫んだ

 

「さあ、ここからは本気でいくぜ」コキ

 

拳を鳴らしながら首領パッチはモグを見据える

 

「フッ」

 

小さく笑みを浮かべ敵に向かって突撃する

 

「弱肉強食!!!」ズバ!

「ぎゃあ!」

 

そんな首領パッチをモグは長い爪で簡単に迎撃

 

バキ!

 

「ぶ!」

 

そこに地上からやってきたところてんボールが天井を突き破って首領パッチに直撃した。地上に戻っていく天の助

 

「ドリルクラッシュ!!!」ズバ!

「ぐぼば!!」

 

追撃を食らって地面に倒れ伏す

 

さらに隊員のワニがモグの頭部を噛みながら首領パッチを足蹴にする

 

「ハッハッハ、ヒトデなど激弱よ!さあ、食っちまおうか!!」ドゴ ドゴ

「こいよ。もっとこいよ」

「威勢のわりにメチャ弱い!!」

 

言葉だけは強気な首領パッチにビュティは突っ込んだ

 

そんな中、天井から伸びたカズマの手にワニが捕まるとワニは地上へと消えていった

 

「とどめの奥義「ドリルクロー」!!」ズバ!

「パッチ参った!!」

 

そのスキを突いてモグが攻撃を再開、回転のチカラを加えた爪の攻撃を受けた首領パッチは血を吐いて倒れた

 

「ぐへっ」

「首領パッチくん!!」

 

倒れた首領パッチにビュティは近づいて抱きかかえる

 

「大丈夫!?しっかりして!」

「お願い…私のトゲを、アルプスの風にのせて…」

「セカチュー!?長澤まさみ気取り!?」

 

首領パッチのお願いを聞いたビュティはそう言い返した

 

『では中継をつないでみます。アクアさーん!』

「ハイ!こちら地下鍾乳洞。戦いはまだ続いている模様です」

「あれ!?アクアさん!?」

 

背後で突如生中継を始めたアクアを見てビュティはびっくりする

 

「八つ裂きにしてくれる」

「首領パッチくんがやられちゃったよ!どうすれば…」

「私が回復させるから問題ないわ!『ヒール』!!!」

 

にじり寄るモグにビュティが怯えていると後ろでアクアが回復魔法を首領パッチにかける

 

「ゔぁ〜〜」ドロォ

「きゃあああああ!!!!」

 

するとなぜか首領パッチは溶けて、見ていたビュティは悲鳴をあげた

 

「クックック!どう足掻こうとキサマに勝ち目はない」

「それはどうですかね?」

「!」

 

とっさにモグは振り向く。そこには眼を紅く光らせて杖を構えるめぐみんの姿が!

 

「ようやく昼間に撃った爆裂魔法分の魔力が回復しましたよ!!」

「しまった!!まさかこのために時間かせぎをしていたというのが!?」

 

作戦に気づいたモグは冷や汗を流す

 

「うおおお!!!ならばキサマから斬り裂いてくれる!!」

「めぐみんちゃん!!」

 

爆裂魔法を撃たれまいと爪を立ててめぐみんに襲いかかる

 

ザッ

 

しかし首領パッチとアクアがモグの前に立ちふさがる

 

「よっしゃー!最後にアレやるぜアクア!!」

OK(オッケー)!!」

 

首領パッチの背中にアクアが手を当てるとアクアが《セイクリッド・クリエイトウォーター》で掌から水を噴水のように発射し、その勢いに乗った首領パッチがモグに迫る!

 

『ハジケリスト協力奥義「バカ水鉄砲」!!!!』

「ぎゃぱっ!」

 

スゴイ体当たりがクリーンヒットしたモグは腹に首領パッチをめり込ませながら地面に落ちる

 

「さあ、我が爆裂魔法でフィナーレです!!!」

「えっ!?待って待ってオレいるよ!!」

 

自己主張する首領パッチだが、時すでに遅し

 

『『エクスプロージョン』ッ!!!!!』

 

ドグオオォーン!!!

 

「「ぎゃあああああああ!!!!」」

 

首領パッチと白銀のモグはめぐみんの《エクスプロージョン》によって鍾乳洞の天井もろとも爆裂に飲まれてた

 

白銀のモグ:撃破

 

爆裂魔法によって地下の天井部分が崩れ、そこから外に通じる穴がポッカリと空いた

 

「あ、あそこから出られるよ!」

 

ビュティはめぐみんを背負いながらアクアと一緒に外に出た。外に出るとすぐ近くに横浜ジョーを倒したボーボボがいた

 

「ボーボボ!」

「無事だったか、3人とも」

 

仲間の生存を確認したボーボボは一安心したように笑う

 

「よし、明日に備えて寝るか」

「うん」

「そうね」

「はい」

 

なんとか夜の奇襲を退けたボーボボたちは就寝につくのであった

 

カズマと首領パッチはそのまま放置された




そろそろアルカンレティアに着きます

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