この素晴らしい世界にハジケリストを!   作:ジャギィ

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タイトル通りの狂気回です


奥義73 やっぱり亀ラップ

魔王軍暗殺部隊の襲撃を撃退したボーボボ・カズマ一行はアルカンレティアに向かっていた

 

ガタン ゴトン

 

「イッテテ……あれ?確かオレ、なぜかボーボボにやられて…」

 

気絶していたカズマは馬車の出入り口の上で起き上がる。見ると太陽はだいぶ上まで登っていて馬車もゴトゴト揺れていた

 

「だれかが馬車に乗せてくれたのか…」

 

〜〜〜♪

 

「ん?」

 

ふと聞こえたBGMの方にカズマは首を向ける

 

すると隣で並走しているソフトン号の上にいたボーボボが棒きれで首領パッチの頭をリズミカルに叩く姿が

 

片膝をつき額に“ラッパー”と書かれた状態の首領パッチの傍らには、カズマがカネのつもりで集めていたカメの入ったバケツがあった!

 

さあ、みんなお待ちかねの亀ラップが始まるよ!

 

 

 

YO(ヨー)、そこの道行(みちゆ)(にい)ちゃん♪(ねえ)ちゃん♪」スパン スパン

「この時代つき進むスタイル、確立、独立♪」

 

指輪をいくつもはめた手で指パッチンしながらラップを繋ぐ首領パッチ

 

「時代の反響♪1人の絶叫♪」

「この亀社会に生まれたオレ達若者♪それでも耐えぬくオレのスピリットデメリット♪」パァン パァン

 

ボーボボもラップを口ずさみながら首領パッチを叩く

 

「これって友情?愛情?亀参上♪EYA(イヤーー)ーー♪」

 

親指、人差し指、小指だけを伸ばした両手を体の前で揺らしながら腕を目の前で交差させる

 

「この矛盾の中で、生きてる僕達苛立ち♪許せなく、やるせなく、亀助(かめだす)け人生♪」

 

ラップが続く中、ボーボボはバケツを持ち

 

「さあ立ち上がるなら今♪道進むなら今♪」

 

ポイ

 

中の亀ごと放り投げた。近くの池にバチャバチャと落ちてく亀たち

 

「これって純情?正常?亀参上♪EYA(イヤーー)ーー♪」

 

再び腕を前でクロスさせる首領パッチ

 

「理不尽な貴婦人なキャベジンな状態♪」ポタポタ

 

そんな首領パッチの上からボーボボが涙をこぼす

 

「なんで亀ラップなの?なんで亀ラップなの?」

 

今更ながら号泣しつつ尤もな質問を投げかけるボーボボ

 

『なんでかな〜〜?』

『なんでだろーー?』

 

舌を出しながら疑問を口にする2人。知るか

 

『それはね、それはね』

『それは?それは?』

 

左右に揺れながらバカたちは語り合い

 

「メケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケ」

 

変な顔になった首領パッチが意味不明な言葉を羅列する

 

「んーーーーー」

 

それを見たボーボボは自分の両耳をつまみ

 

「マジでーーーーーー」パカー

 

引っぱると下アゴもものすごく伸びた

 

『うそうそ、本当はね、本当はね』

『本当は?本当は?』パカパカ

 

パーにした手を顔の真横に置き顔を隠したり見せたりしながら首領パッチの言葉に耳を傾ける

 

「ニョーーーー、ニョーーーー」

 

すると首領パッチは顔の上と下を掴んで縦長に伸ばしたり縮めたりを繰り返す

 

一瞬の無言

 

「コペポーーン」カパ

「「「ニョーー、ニョーー、ニョーー、ニョーー」」」

 

ボーボボのアフロが開き、その中のたくさんのオレンジの豆っぽいのが首領パッチの真似をする

 

「「「ニョー、ニョー」」」ガッ

 

ニョーニョーする豆たちを首領パッチが鷲掴みし

 

「鬼は外!!!」ポイ!

「!!!!」

 

その行動にショックを受けたボーボボは口から小さい関取を首領パッチに吹き出す

 

「プププププププププ」どすこい どすこい

「ビビビビビ」

 

ほっぺを何度も関取に張り手された首領パッチはその場で崩れ落ちて

 

『ミラクル痛いっちゃ』

 

キラキラした目でそう言った

 

「もあーーー、もあーーー」

 

そんな中、ボーボボはクシャミしそうに口を丸くする

 

「はっちゃけろ〜〜はっちゃけろ〜〜」

「もあ…もあ…」

 

ぐるぐる目の首領パッチはボーボボの鼻をねこじゃらしで刺激する

 

「もあっぷ!!!」

 

当然ボーボボはクシャミをした

 

MO() UP(アップ)。メガネのクリーニングに最適です』

 

メガネのレンズを拭きながら首領パッチはそう告げた

 

「スキ有り!!!!!」がばっ

「イヤアアアアアアア!」

 

直後、ボーボボは首領パッチのスカートをめくり首領パッチは悲鳴をあげた

 

「ちゅっちゅっ、ちゅっちゅっ。スケベ発見。スケベ発見」

 

デフォルメされた首領パッチはアヒル口でボーボボに問いかける

 

「このへんにスケベが来なかったでちゅか?」

「来なかったでちゅ」

 

白々しく自分じゃないと答えるボーボボ

 

「ポーーーー、ポーーーー」トントン

『ありがとうっス。自信でるっス』

 

胸?をトントン叩く首領パッチに対してぐるぐるメガネをかけたボーボボがお礼を言う。何が伝わったというのか

 

ボフン!!!!!

 

「!!!」

 

その時首領パッチの中身が爆発して片目が飛び出す

 

さらに目の穴から小さい首領パッチが出てきて「おひらき」の旗を持って亀ラップの終了を伝える

 

「やっだもーーん☆やっだもーーん☆」

 

しかしボーボボは亀ラップを続けるとわがままを言う

 

『ん〜〜〜〜〜〜。しょうがない子ねーーーーーーー』

 

口紅をつけた首領パッチがパイプを吸って寝転がりながら仕方なさそうに呟く

 

『じゃあ最後までつきあってあげるっちゃ。特別っちゃよ』

『うれしいでございまーす。うれしいでございまーす』ぷりぷり

 

ケツを向けて振りながら、前屈状態で後ろを見るボーボボ

 

『『パラレルやっちゃってーー!!!!パラレルやっちゃってーー!!!!』』

 

そのまま2人の大はしゃぎは最高潮に達し

 

ドゴーーーーン!!!

 

どこからかやってきた魚雷ガールの一撃によって吹っ飛ばされた

 

 

 

「…………」

 

それを見ていたカズマは無言になり、馬車の中で大爆笑するアクアを一瞥すると

 

「…寝るか」

 

夢だと思って眠りについた

 

そして3時間後

 

馬車は人気のある場所についた。そして馬車からみんなが降りるとボーボボが言う

 

「着いた」

 

そこには水と温泉の都アルカンレティア…ではなく、多くの人が入っていく遊園地があった

 

(((遊園地が建ってるー!!!!)))

「水と温泉の都がー!!」

 

女神の悲痛な叫びが青空に響いた

 

「この村では夏になると都が遊園地に変わるのじゃ」

 

ヒゲを蓄えたおじいさんになった首領パッチが体を杖で支えながら言う

 

「村長、しっ!!しっ!!」

「スマンスマン」

 

村の秘密を言う首領パッチ村長に黙るようボーボボが指摘すると村長は笑って流す

 

「フォッフォッフォ、村おこし村おこし」

 

遊園地に入る大勢の人を見ながらご満悦になる首領パッチ

 

その時、遊園地の中からネズミにブタ鼻がついている奇怪な被り物をしたキグルミがボーボボ・カズマたちの前に立つ

 

「ようこそ夢の楽園「アルカンレティア遊園地」へ。ボクは夢の案内人ケガールだよ」




一晩で遊園地と化してしまったアルカンレティア!!一体どこの加工食品のしわざなんだ!!!(なすりつけ

なおアルカンレティア遊園地の方が人気の模様

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