――きーんこーんかーんこーん。
四限目を終えて、お昼休み。
明石先生に持ってきてもらった予備のジャージに着替え、大和と教室に戻る。
この学園は全寮制で朝食と夕食は食堂を利用することになっているが、昼食はお弁当が用意される。
教室に入ると、既にクラス全員分と私の分が教卓の上に運び込まれていた。お弁当は食堂で作ってもらい各クラスの当番が教室まで運ぶことになっている。初日の今日は曙だったかな。
「……あんた達、大丈夫だったの?」
「ええ、水温もそう低くありませんでしたから。心配してくれてありがとうね、曙」
その曙が戻った私達にすぐ問いかけてくる。気が強い子だが、こういう優しさも持っているようだ。教師に対しあんたと呼ぶのはその内矯正しないとだけれど。
「べ、別に心配なんかしてないわよ、クソ教師!」
はいはい。
にこにこしながら、顔を赤くして否定する曙に和む。もうちょっと素直になればもっと可愛いのに。教師に対しクソと呼ぶのはその内……今回は可愛かったから許す。
さて、お昼だお昼。
前の授業が訓練だったこともあり、お腹と背中が急接近中だ。
朝夕もそうだが、昼食も食べ放題というのがここの良い所だ。艦娘は大型の艦種程食べる量が多い傾向にある。私も結構食べる方なので、駆逐に合わせた量では物足りないので助かる。
「ほら、大和も二つくらい食べるでしょ?」
「は、はい。ありがとうございます……頂きます」
トレーに重ねられたお弁当、その内二つを大和に手渡す。
大和も一つでは足りないだろう。とはいえ女の子、あまりたくさん食べるのは恥ずかしいという意識があるのは理解できるのでこちらから薦める。
事前に頼んでおいたお弁当の数は九個。他の生徒達は一つずつ、それでも結構多めの量が詰まっているので駆逐ならお腹一杯食べられる。
「あれ、三個も余ってますけれど」
「先生の分です」
「えっ」
「先生の分です」
自身のお弁当を手にトレーの中を覗き込み、問いかけてきた漣に応える。
マジかよ、という顔をされるがこれでも八分目ですよ。
「ではお弁当は行き渡りましたね? はい、いただきます」
「いただきます!」
全員で手を合わせる。
食事を共にするのは大切だ。同じ釜の飯を食う、と言うが連帯感を生んだり親密になる為の近道にもなる。
しかし今日は初日、生徒達も初顔合わせとなっている者が多い。教室の中央にテーブルを集めて大きな卓を作って生徒にはそちらで食べてもらう。私は教室の隅、教員用の机で食べる。まずは生徒達が仲良くなるのが先だ。
食事をしつつ、生徒達の様子を伺う。あ、この鶏の唐揚げ味が染みてて美味しい。
午前の授業内容やらについてお喋りしつつ、食事を進める五人。
既にある程度クラス内の役割というか、キャラクターが互いに把握出来始めているようだ。
浜風は真面目でソツがない……しかし幸せそうに食べるなぁ。
磯風も優等生的で、クールな印象……偶にこっちへ視線を向けるのは何故だろうか。
曙は誰にでも噛み付くが、誰にでも不器用に優しい……あ、漣の頬についた米粒取ってあげてる。
漣は天真爛漫、周囲を掻き乱すタイプだ。こらこら、曙の唐揚げを奪うとか恩を仇で返すんじゃない。
大和は……控えめ。会話には積極的に入れずにいるようだ。お、浜風が構っている。よしよし。
二つ目のお弁当に手を付け始めつつ、思案。
そう悪くはない。
今の所致命的に相性が悪い所は見当たらない。大和は少し心配だが、彼女の遠慮に乗っかってコミュニティから外そうというような子達ではないように思えた。
大和といえば、艤装の件もだ。
軍が一度匙を投げている以上、恐らく艤装制御の不得手は相当根深い。
私も苦労したが、建造組だからという可能性もある。ドロップ組でかつ戦艦の大和があそこまで制御が上手くできないというのは、何らかの原因があるのかもしれない。
とりあえず今日の放課後からマンツーマンで練習することにしたが、どこまで教えられるだろうか。
艤装制御に関しては感覚によるところが大きい。例えて言うなら自転車に乗れるようになるような。
一度感覚を覚えてさえしまえば、後は簡単なのだが……逆に言えばそこまでが苦労する。
啖呵を切った以上必ずできるようにしてみせる。が、実際付っきりで見てみないことには。
場合によっては同じドロップ組である先輩、矢矧先生に助けを求めることも必要かもしれない。
「せんせー、お昼の後は自由時間でいいんですよね?」
「はい、校庭や図書室も解放しています。でも午後の授業に間に合うよう戻ってきて下さいね」
「キタコレ!」
三つ目、最後のお弁当を食べ進める私に尋ねてきた漣は返答を聞くとお弁当を掻き込み始めた。
授業と授業の合間は十分の休憩、お昼は食事の時間も含めて一時間だ。私も学生の頃休み時間が待ち遠しかったなぁ、と思いつつ、今現在教師の私は休み時間などない。ないったらない。
食事を終えたら教員室へ行って日報を書いたり、生徒に配布するプリントを作成しなくてはならない。
今晩は私がクラス担任になったお祝いに先輩がご馳走してくれるそうだから、出来るだけ仕事は早く片付けておきたい。放課後には大和との特訓もあることだし。
「ご馳走様でした」
「……あの、先生。何時もこんなに?」
「? ええ、大体これくらいは」
あー、美味しかった。
空になったお弁当箱三個を片付ける私に、浜風がおずおずと尋ねる。
「その……太りません?」
「いくら食べても太らない体質なので」
ひっ。
言った瞬間、浜風の顔から一切の感情が消え失せ無表情になる。しまった、事実なのだがこれはあまり人に、特に同性相手には羨ましがられ過ぎる体質なのだった。
そうですか……と無表情のままお弁当を片付ける浜風。ご、ごめんね? 心の中で謝る。声に出せば煽っているようなものだ。引き攣った笑顔で黙っているしかない。
弁当箱を元のトレーに戻す。空いた弁当箱を食堂に戻すのも当番の仕事だ。
曙によろしくね、と伝えて職員室へ。
廊下を歩いていると既に何人もの艦娘達がお昼休みを満喫しているようだ。
私を追い抜いて駆けていく駆逐艦娘に廊下は走らないように、と注意するが元気の良い返事と共に駆け去った。聞けよ。
A組の島風か……艦娘の衣服は特別製、型毎に制服と言うべき衣服があるのだが『アレ』はどこのどいつの趣味だ。流石にここではジャージでも着せておいた方がいいのではなかろうか。
V字って……と頭が痛くなりながら、教員室に入る。クラス担任以外は教員室でとる人が多い。先輩も丁度食べ終わった所のようだ。
今朝のお礼というわけではないが、食後のお茶を用意しよう。
先輩は食後、コーヒーを何時も飲んでいるので給湯用スペースに置いてあるインスタントの瓶を取り出す。先輩のマグカップと自身のにそれぞれ中身を落として、と。角砂糖の入った瓶から先輩の分に一つ、私の方は二つ。
給湯ポットのお湯が十分であることを確認して、マグカップへ注ぐとすぐさまコーヒーの香りが立つ。軽く掻き混ぜてから両手に持って席へ。
「お疲れ様です、矢矧先生」
「あら。ありがとうございます、品野先生」
お弁当箱を丁度片付け終えた先輩にマグカップを差し出す。
「ん……砂糖の数、覚えていてくれていたんですね」
「何時もお世話になってますし、これくらいは!」
先輩……矢矧先生には何かと面倒を見てもらっている。この学園で教師となった直後、右も左も分からない私に何から何まで教えてもらった。覚えやすい教材の作り方や、生徒との距離の取り方など。
初めての副担任も先輩のクラスだった。プライベートでも一緒に呑んだり、偶の休日に遊びに行ったりしている。良き先輩であり、良き友人といった関係。
私も既に艦娘ではあるがドロップ組、正真正銘艦娘である先輩といると人と艦娘は変わらないのだ、と信じることが出来る。
「四限は訓練でしたよね? どうでした、C組は」
「あ、相談したいと思ってたんですけれど」
そう、大和のことだ。
何しろドロップ組の戦艦、その艦娘であそこまで不得手というのは前例がない。駆逐と同じ指導方針で大丈夫か、不安だった。
「大和が、ですか……」
現状を伝えると、先輩が少し思案する。
入隊前の基礎訓練はこの学園の大きな目的。まだ初日であっても重要な問題だった。
「C組の五限は私の体育ですので、陸上での運動能力も確かめておきますね」
あ、そうか。何にせよ、まずは知ることから。何が原因かはそれからだ。
ただ単純に運動音痴なのか、それとも。
私の時は軍での訓練、スパルタだったからひたすら練習で気づけば出来るようになっていたが、学園ではそれ以外の方法が取れるかもしれない。
「お願いします、先輩」
「……そうね。私は、矢矧だもの」
一瞬、目を丸くした後。どこか、遠くを見る先輩。
艦の記憶。
それは全ての艦娘に宿る、大戦時の記憶。元人間の建造組である私にも薄っすらとその記憶が宿っている。
……坊ノ岬沖。この縁も、それが引き寄せたのかもしれないというのはセンチメンタルに過ぎるだろうか。
ともあれ、先輩に放課後の訓練前に様子を教えてもらうようお願いして他の仕事にかかる。
次、五限目はA組で歴史、六限は授業がないのでこの時間に日報を片付けて……。
午後のスケジュールを組み立てる。
放課後は大和との特訓。夕方に寮の点呼、夜に見回り、と……夜にお祝いしてくれるそうだけれど、流石にお酒はダメだなぁ……。
「ああ、寮の仕事は香取先生にお願いしてます。折角のお祝いです、楽しんでください」
思い出したように先輩がタイミング良く教えてくれる。こういうさり気無い気遣いも本当にイケメンだこの人。
感謝しつつ、香取先生にもお礼と埋め合わせをせねば、と胸に誓う。頂いた厚意はしっかり平らげて返す主義だ。
そうなると夜がとても楽しみだ。先輩も手料理を用意してくれるそうだし、同期の足柄……足柄先生もお祝いしてくれるとのこと。
よし、やる気が更に高まってきた。気合いれていくぞ、おー!
◇
放課後。
生徒達が思い思いの時間を過ごす時間。
「い、いきます!」
入学初日、それを蹴ってでも志願した大和。
気合をいれてプールへ足を進める。それを、私は水上で迎える。
……結局、先輩の体育の授業では特に問題は見当たらなかったようだ。むしろ優秀なくらいとのこと。
しかしちょっと力が入りすぎたようだ。ずるん、と足を滑らせたように体勢を崩した大和の両手を取って、身体を支える。
今回は戦艦用艤装、馬力だけなら十二分にある。ぐ、と大和の両手を引いて身を起こす。
「す、すみません……」
「大丈夫。大和型の艤装は出力の最大値が途轍もなく大きいのを、まずは認識して下さい」
大和の手足は震えている。まるで、水を怖がるみたいに力が入ってしまっている。
戦艦型、それも大和型となればそのパワーは強大な物となる。
力んでしまって最大値に早く近づけたいと思うのは性だが、莫大な出力を扱うには忍耐が必要だ。
じっくり、じっくりと出力を上げる必要がある。大和型戦艦、その本領。圧倒的な出力と火力による制圧力を発揮するのはその後だ。
「えっと、つまり」
「力を入れずにリラックスして下さい。立って歩くだけならそれで充分です」
大きな力を解放する。
それは快感だ。露になった絶大な力は溺れ易く、周囲の全てが霞む。そう、自身の周りの味方さえも。
力を過信し、溺れた者の末路。その力に縋ってしまった者の末路。
決まっている。だから、忠告しなければならない。
「落ち着いて、周囲を見て」
「……先生」
私がいる。大和を、貴女を支えている。
だから、ゆっくりでいい。
大和の腕を掴む掌から感じる強張りが抜けていく。
その足元、あれだけ波立っていた水面が穏やかになっていく。
――立てた。
小さな、一歩ですらない最初。
私の心に歓喜が沸き上がる。
「先生、私――っ」
感極まったのか、大和がいきなり両腕を反射的に上げる。
あ。
その成果に油断した、すっぽ抜けた大和の腕。それに跳ね上げられて私もバランスを崩す。
プールの水面に大きな水飛沫が二つ、上がる。
あばば、自身の艤装を強制解除しながら暴れる大和の艤装を解除。すぐさま底に沈む艤装を尻目に、大和の背に腕を回して水面へと上げる。
水深は浅いからそうそう溺れはしないが、まだまだ先は長そうだ。
……私のジャージはこれで二着目、予備は後一枚しかない。
次は水着用意しよう。
◇
「クラス担任、おめでとー!」
「おめでとうございます、小町」
ありがとうございます。
私の夢の成就。それに祝福をくれる二人に、感謝しながら杯を打ち鳴らす。全ての仕事を終えて学園の敷地内にある教員の寮、私の自室。
三人、麦酒を呷る。この場は酒飲み揃いだ、グラスはその一息で干される。
小さなテーブルには所狭しとご馳走が並んでいる。全て先輩の手製だ。
豚の角煮に鯛の塩釜焼き、それに彩り豊かな手毬寿司。私もそこそこ料理の腕に覚えはあるが、レパートリーは洋食寄りだ。こういった和食が嬉しい。
「とっておきを持ってきたわよ。がんがんいきなさい、小町!」
もう一人、私の同期である足柄は秘蔵っ子を持ってきてくれたらしい。
?……祭、磨、その先へ。日本酒のようだが、私はあまり詳しくない。けれど日本酒党の足柄がとっておきと言う以上すごい物なのだと思う。勧められるままにお猪口で受け取る。
「んく……っ」
くい、と喉に落とす。
芳醇な米の香り。するりと胃に落ちてく。
「ぷぁ……おいひい」
間違いなく上物。知識はなくとも舌は悦びを訴えている。
吐息と共に脱力する、お酒は好きなのだがあまり強くはない。
「ほら、小町」
「いただきます、せんぱい」
先輩が皿に料理を載せて差し出してくれる。
早速手毬寿司から頂く。ちょうど良い酢加減、漬けにしたマグロと新鮮な大葉がマッチしている。上に少しだけ載せた細切り生姜の噛み応えが心憎い。
「おいひい」
「うふふ、良かったわ」
箸が止まらない。
お祝いとはいえ、遠洋で捕れるマグロが気楽に手に入るようになったのはここ数年だ。豚の角煮、お肉だって生産が一時縮小されたから庶民には手が届かない食材となっていた。
全て深海棲艦による襲撃の影響だ。連中は軍艦だろうと漁船だろうと区別なく襲う為、奴らが現れてから漁業は近海で怯えながらしかできなくなったし、穀物の輸入が難しくなった為それを大量に消費する畜産も厳しくなったのだ。
それも、艦娘登場とその参戦によって巻き返している。燃料は未だ節制しなければならないが、深海棲艦の跋扈する前の生活に戻りつつある。
艦娘の大量配備、それを指揮する提督の速成。歪みを孕みながらも戦線は安定しつつある。
「はふ……」
いけない。今日は私のお祝いをしてくれているのだ、あまりこういうことは考えないようにしないと。
でも、私達は艦娘の教師……生徒達はここを卒業すれば即座に鎮守府へと着任していく。
つまりは彼女達を戦争に送り出すということ。
私も、建造組とはいえ艦娘だ。戦う力があり、戦う義務がある。それは理解している。
兵役を終えたことを機に、安定し始めた戦線もあって一線こそは引いたが。
もし、私の力が必要となるのならば。
……厭うつもりはない。
「なーにアンニュイな顔してんのよ、小町ぃ」
「酒臭ッ!?」
気づけば足柄が私の肩を抱いて擦り寄っていた。片手には先ほどの酒瓶……もう三分の一以下になっている。私のお祝いじゃなかったのか、それ。
「あーもう、あんの『要塞』が本当に可愛くなっちゃってもぉー」
「やめ、やめてよ足柄……」
『要塞』。
誰が呼んだか昔の、現役時代の私の渾名。うら若き乙女に失礼な話だ、未だに言い始めた奴を探しているが分からず。いつかぶん殴ってやろうと思っているのだが。
「……足柄は小町と同じ部隊にいたのですよね?」
「そーそー、この子があんまりにも夢語っちゃうからさぁ。学校の先生ってのが面白そうに思えちゃってね」
感染させられたのだぁ、艦船だけにぃ、と笑い転げる足柄。彼女は昔から酒が入ると知能が低下する。
「ちょっと、懐かしいな……あんまり、いい思い出は少なかったですけど」
現役、つまり私が艦娘として深海棲艦と戦っていた頃。
今よりずっと戦況は悪く、沈んでいった仲間も数多い。建造組は兵役消化での引退が認められているが、足柄は転属希望によって教師となった。私には素振りを見せなかったがだいぶ苦労したはずだ。たぶん、先輩も。
建造組は改造を受けるとはいえ完全に艦娘となるわけではなく、ドロップ組のように長く戦い続けられないのも兵役がある理由だ。私は今も力を残してはいるが、現役時代のような働きはもうできないだろう。
そんな私が、これから戦場へ向かう生徒達に何かをしてあげられるというのは傲慢なのかもしれない。
でも。
彼女達が戦場で、迷い立ち止まってしまった時。
一歩を踏み出す切欠、自身の中にある柱。それを作り上げる助けになりたい。
その一歩が、敵の砲弾から身を守る一歩になるかもしれない。戦友を守る一歩になるかもしれない。
出来る限り働いて少しはマシな戦場を残せたかもしれないが、それでも安全な戦場なんてありはしない。
自身がここで教鞭を執ることについて、未だに折り合いを付け切ってはいないしたぶん答えは出ないと思う。
この戦争が何時終わるかも分からない。願わくばその日まで、一人でも多く『戦後』に生きていて欲しいと願うばかりだ。だから、戦う以外にも何かを、生きる目的を。夢を、見つけて育てて欲しい。
「……小町は、艦娘の学校で良かったのですか?」
先輩は、鋭い人だ。
艦娘の学園、その教員となること。
その誘いがあった時も悩みに悩んだ。教師になるのは学生時代からの夢だったが、艦娘を生徒とするこの学園の存在は訓練学校という顔が第一。もう一つの目的である常識や認識の齟齬矯正というのはあくまで余禄、最低限施せばいいというのが実際の所だ。
ここの教師となることを選ぶ前、何度も自身に問いかけた。
あの戦場に送り出すのに、手を貸すのかと。
人間の子供達の教師となるのが、元々の夢ではなかったと。
背を押してくれたのは、『あの子』。
――さんのせいとになりたかったです。
悩むことを止めずとも、後悔はしていない。
だからこうして胸を張って言える。
「はい。生徒が人間だろうと艦娘だろうと……先生は先生です。偶々艦娘と縁があっただけ、です」
ちょっと茶目っ気を出して応えると、先輩は柔らかく微笑んでくれた。
それから。
結局足柄はお祝いの酒を瓶で直接呑み始め、先輩と私も杯を重ね続けた。
おしゃべりは何時までも途切れることなく私の狭い部屋には空き瓶が、空き缶が散乱。
最終的にいつの間にか全員で雑魚寝、二日酔いの頭痛と共に朝を迎えることとなった。
お酒はほどほどに。