ひなたぼっこの研究者 作:たんぽぽ
私はハリーに禁書の棚から取ってきてもらった本、『魔力と魂』の解読を終え、実践の段階に入っていた。
魔法使いは、空気中に存在する魔力を体の中に取り込み、魔法に変換することで魔法を使う。空気中の魔力を自分の魔力———エーテルに変換する器官がどこかにあるようだが、今は関係ないので置いておく。魔力器官は人によって様々な大きさであり、その大きさによって所謂『魔力の強さ』が決まるようなのだ。
間違いなく純血の家系とされる聖二十八一族とマグル生まれの魔力器官を、特殊な検査で比べてみたことがあるそうだが、結果は純血であろうとマグル生まれであろうと変わらず、個人差があるとのこと。しかし、魔力器官の大きさは遺伝することが多いらしく、純血の方が魔力器官が大きい確率が高いという。
さて、『魔力と魂』には、魔力器官の大きさを調べる簡易的なテストの仕方が載っていた。大雑把にしかわからず、間違っている可能性も高いようだが、とにかくやってみよう。
十分後。
上から、SS、S、A、B、C、D、E、Tとランクがある中で、私は下から三番目のDであった。Tじゃなかっただけマシだ。しかし、これからは魔法の使い方についてよくよく考えなくてはいけない。何が言いたいかというと、大きな
私は杖に魔力を溜めておくことを思いついた。まずは意識的に魔力を取り込む練習をしてから、その魔力の流れを杖に流し込む。そして魔法を発動させないまま、また新たに魔力を取り込み、杖に流し込む。
やってみて気が付いたのだが、これはかなり大きな魔法を使うことができる代わりに溜めの時間が非常に長くなる。実際の戦場では、溜めを行なっている時間は自分の身を守ることができない。これは最終手段に取っておいて、また別の方法も考えなくてはならない。
次に思いついたのは、空気中の魔力を上手く使うことだった。空気中の魔力を集め、その魔力に少しの
呼び寄せ呪文を試してみたが、魔力は呼び寄せられないようだ。となると、魔力だけを集めるというのは難しいかもしれない。そこで、空気ごと魔力を集めてみることにした。しかし、空気を操る呪文は存在しない。よって作ることに決めた。
『ハリー・ポッター』の呪文は、基本的にラテン語である。『空気』をラテン語に直すと……『アエール』。はい呪文完成。だが、呪文を作っただけでは魔法は使えない。それがハリポタなのだ。
どの呪文にも魔法式が存在する。呪文が難しければ難しいほど魔法式は複雑になり、多くなっていく。逆に言うと、簡単な呪文は単純な魔法式で済むと言うことである。例えば『ルーモス』などは、光系統の情報を組み込んだだけの魔法式になっている。
空気……というよりも、『気』を操る呪文は、最低でも『気』、『操る』の情報は必要になるだろう。後は試行錯誤を繰り返すのみだ。