ひなたぼっこの研究者 作:たんぽぽ
・ハーマイオニーside
『———
さて、動物をこよなく愛するあなたが落ち着いたところで、『ドラゴンを食べる』という手段が却下された場合の処理の仕方をご紹介しましょう
———』
「今度こそ処理って言い切ったな」
『———
体が大きく獰猛で、一般的には『怪物』と呼ばれるとっても愛らしい動物をこよなく愛するあなたの友人の中には、ドラゴンに関わりのある仕事をしている方の知り合いがいらっしゃるのではないでしょうか。その方に手紙を出し、真夜中に天文台で箱に詰めたノーバートを引き渡すのがよろしいかと思います。
———』
「僕の兄のチャーリーだ。チャーリーはドラゴンに関係のある仕事をしてる。チャーリーに手紙を出そう」
「そうね。ハグリッドもそれで良いわよね? ドラゴンを食べちゃうわけにはいかないし」
「ああ」
さすがにドラゴンを食べるという手段は取りたくないのだろう。ハグリッドはしぶしぶ頷く。
解決策が見つかって、私達は舞い上がっていたのかもしれない。だから、最後に書かれている一文を気にも留めなかった。
『———天文台から寮に戻る際は、透明マントをお忘れなく。』
この、大切な一文に。
*
「———っていうことがあったのよ」
「寮からは一人五十点、計一五〇点の減点。さらに、後日に罰則もあり、ですか」
『ドラゴン全集~ドラゴンの孵し方から老後まで〜』のお陰で、原作とは違ってロンは怪我をせず、一緒に天文台へ行ったようだ。ロンが怪我をしなかったために、ドラコ・マルフォイがこの騒動に関わることも無かったようだが。
とりあえず、天文台で引き渡すところまでは成功したようだが、私の……ミステリズ・ガールの最後の忠告までは読まなかったようである。
「そうよ。お陰で私達はグリレイハッフルの嫌われ者だわ」
スリザリンを除く寮をそのように略すのはいかがかと思うが、私は愚痴には付き合う主義なので、とりあえず紅茶を出した。
「ありがとう。……何とか手っ取り早く点数を稼ぐ方法は無いかしら」
「それは難しいですね。けど、それが書いてある本なら知っていますよ」
「本当!?」
「ただし、薦め難い本ですが」
「それでも構わないわ!」
えぇ……。本当に薦めたくないんだけどなぁ。そこまでして名誉挽回したいか。ならいいか。
「手前から二番目の通路、マダム・ピンス側の本棚、一番下の段の左端。『スクイブのためのクイックルスペル解説本』の隣にある『ホグワーツにおいて点を荒稼ぎする方法~絶体絶命編~』がよろしいかと。ただし、実践できるとは限らないですけどね」
私は大きくため息をつくと、司書のマダム・ピンスに見つからないうちに紅茶を片付け、図書館を後にした。
・ハーマイオニーside
あった。出版社は……『虎七味社』で、著者はまた『ミステリズ・ガール』ね。どれどれ……。
一、教師に錯乱の呪文を掛ける。二、教師に服従の呪文を掛ける。三、脅す。って、無理に決まってるじゃない。リズーーーーーーーーーーッ!!!
・side out
だから言ったでしょ、オススメ出来ないって……。