ひなたぼっこの研究者 作:たんぽぽ
クリスマス休暇が終わった。
私が警告したにも関わらず、ハーマイオニーは猫化したようだった。一度、お見舞いの品を持って訪ねてみたところ、私の差し出したものが気に入らなかったらしく、拗ねてしまった。ちなみにお見舞いの品として持って行ったのは、猫じゃらしやキャットフードなどだ。
そういえば、ハリーが再び『リドルの日記』を手にしたらしい。ハーマイオニーによると、ハリーが『嘆きのマートル』のトイレで見つけて拾ってきたとのこと。前回は全く調べることが出来ずに手放すことになってしまったため、今度こそ調べると息巻いていたそうだ。
時は変わってバレンタインデー。
スーザン、ザカリアスと共に大広間に入った瞬間、私はようやく思い出した。———今日は、ロックハートが暴走する日だということを。
スーザンとザカリアスが揃って自分の頬を引っ張り、目を開けてからこめかみをぐりぐりする。余程ショッキングな光景だったんだろう。
大広間は、一言で言うと真っピンクだった。壁はピンクに塗られ、ピンク色の紙吹雪がヒラヒラと飛んでいる。ロックハート自身もショッキングピンクの格好で、私は精神がおかしくならないうちに、通路を挟んだ隣のレイブンクローのテーブルでのんびり朝食をとっているルーナに『ザ・クィブラー』の雑誌を借りた。
ザ・クィブラー片手に紅茶を飲み、トーストをかじる。その際、耳は一時的に活動を休止させ、全神経を左手の雑誌に注ぐ。そうすることで、私はロックハートの演説を全スルーすることに成功したのだった。
ロックハートの用意した醜いカード配達のキューピッド達は、廊下を駆け回ってカードを届けていた。一校時目の変身術の授業中、私はずっと不安に思っていたのだが、私の予感は見事的中した。
キューピッドが授業中にも関わらず、教室に乱入して来たのである。
私がコガネムシに向けていた杖をさっとキューピッドに向けた瞬間、キューピッド達は一瞬で硬直した。さっと杖を一振りすると、勢いよく扉に向かって吹っ飛んでいく。もちろん、キューピッド達もロックハートの犠牲者であるために手加減はしている。しているけれど、授業を妨害しようとしたことは許せない。
ちなみにマクゴナガル先生は、私が乱入者を処理している間、黒板の方を向いて見ないふりをしていてくれた。
変身術を終えて次の教室に移動しているとき、私は原作通りにハリーが呪文でドラコ・マルフォイから『リドルの日記』を奪い返すのを目撃してしまった。