東方理念描 ~Outside Girl making full use of the phantom power. 作:とまとの妖精
本業(業?)は絵なので小説や音楽が出来るはずがないんです。所属のサークルも一人で継げるんじゃないかとか言われたけどね...
「...紫様」
私の背後にいる妖狐は私に声をかけた。
「えぇ、言いたいことは分かっているわ」
この美しく愛しき幻想郷を守るためにも、『博麗大結界』の緩みは即刻に直さなければならない。
「これはこれは、面白いことが始まりそうですわ。」
「面白がってないで、何とかしてくださいよ?結構危機に晒されてますからね?」
「分かってるわ、私は結界を治す。それに、この娘が私のペンを持っているのは分かっていることなんだから、それを奪い取るまでよ。簡単でしょう?」
『私の』ペンと言ったが、実際は私も拾っただけだ。
あのペンは----。その恐ろしい妖力故に私が探し出して封印しておいたが、この娘が神隠しでこちら側に来た時と同時に、
「...この娘はどうやらただ者では無いみたいね。危ないかも。」
「えぇ!?ちょっと、さっき解決は簡単なことだとか言ってましたよね?どっちなんですかぁ。」
「ふふふ、あなたは何も考えず私の命令を聞いて行動していれば良いのよ。」
「で、でも...」
私はおもむろに空中に手を置いた。
するとそこから少しずつ亀裂が入り、やがて人が三人は入れる程の裂け目が出来る。
「さぁ、行きなさい、幻想郷へ。あの道具を取り返すために、ね。」
「...分かりました」
私の
「あなたも、動き出しなさい」
私は眠る人形に声をかけた。すると人形は魂を得たかのように起き上がり、一人で立ち上がった。
「私の
「まぁ、あなたのお仕事は『外来人を楽しませること』だけれど。」
「...?どういうことでしょう?私が設計して取り返すのでは無いのですか?」
「いいえ。あなたはこのイザコザを更に複雑にする係。あの娘はなかなか頭が切れるから、もう少し難解にしてあげないと、面白くないでしょう?」
「...分かりました、では設計に入ります」
魂を宿らせた人形は、小さく礼をすると、何処かへ消えていく。いや、実際その先は分かっているので
「では、私も動き出しましょうかねぇ。」
私は藍の入ったスキマとは別にスキマを開き、入る。
向かうは博麗神社だ。
「よぉ霊夢、遊びに来てやったぜ」
「あら魔理沙、奇遇ね、私もちょうど霊夢に用事が」
「用が出来たんで帰るぜ」
最近新しい魔法の研究で忙しかったから「霊夢」が寂しがってるんじゃないかと心配して神社にやってきた。だが、そこには『今は絶対にいてほしくない奴』が神社に居座っていた。
結界の管理人、八雲紫だ。
紫はいつも居てほしくない時にいて、やっぱり居てほしくない時にいない。そんな奴だ。
今は冬だし冬眠しているだろうと思ったが...誤算だったか。取りあえず今は
「あら~、何処へいくつもりなのかしら?」
飛び立とうとしたときにはもう目の前に居た。こういう奴だ。まさに神出鬼没である。
「言っただろ?用事を思い出したって。」
「あら残念。じゃあもうその用事に行けなくなっちゃったわねぇ」
紫が強引に引っ張る。
「ちょっとちょっと?私に関係のない用事なら外でやってよ?あんたが居るからうちが妖怪神社って言われるのよ!」
「紫がいなくても妖怪神社には変わりないぜ」
私は逃げるのを諦めて大人しく紫に捕まることにした。こんな簡単につかまっちゃうんじゃぁ泥棒の名が廃れるぜ。盗んではいないけどな。