あれからマリューとナタルは、満足そうな表情でブリッジに行き第八艦隊との合流を急いでいた。モリスは自分の艦に戻っており、アークエンジェルと並行しながら飛んでいる。
モリス「AI、後どれくらいで第八艦隊と合流できる?」
AI『後三十分ほどで合流できます』
モリス「三十分か…周囲に敵艦は?」
すると、別のAIが答える。
AI『今現在、周囲にはアークエンジェル以外に反応はありません』
モリス「了解した。しかし…」
AI『艦長?』
モリス「いくら神に貰ったとはいえ、お前らみたいに色々な性格のAIがいるなら、そろそろ名前でもつけようかと思ってな」
AI『名前…ですか?』
1つのAIが話す。
モリス「ああ。折角この世界に来て、ギャラクシーエンジェルの紋章機とルクシオールを貰ったんだ。なら、それにちなんだ名前がいいと思ってな」
AI『はぁ…』
モリス「…決めた。お前らは今日から、アルモとココだ。ま、見事にGAのキャラの名前をパクったけどな」
こうして、二つのAIの名前が決まったのであった。
モリス「ま、まだ決まってない連中は後程出いいだろ。基本はお前達と話す事が多いしな」
そう言うと、ブリッジに警報が鳴り響く。
モリス「報告!」
ココ『Nジャマー反応!四時方向より敵艦確認!オレンジ・アルファーにローラシア級です!!』
モリス「紋章機出撃準備!本来は、人が乗ってる方がAIとリンクして力を発揮するんだが…」
アルモ『仕方ありません。流石にあの方も人までは呼び出すことは出来ませんので』
モリス「分かってるよ。アークエンジェルに通信を繋げ」
アルモ『了解です』
すぐにアルモは、モリスの指示でアークエンジェルに通信を繋げた。
マリュー『モリス艦長!』
モリス「落ち着けマリュー!こちらでも敵艦を既に確認済みだ。しかも、向こうはMS三機投入していたとはな」
ナタル『あいつら…チィ!合流を目前として!』
モリス「ストライクの発信準備を急がせろ!こちらも既に紋章機の発進準備中だ!!」
マリュー『は、はい!』
そしてアークエンジェルも、ストライクとメビウス・ゼロの発信準備を急がせるのである。
ココ『敵機確認!ローラシア級から高エネルギー反応!』
モリス「狙いはアークエンジェルだ!本艦は、アークエンジェルの背後に周り楯になる!後方にエネルギーシールドを集中させろ!!」
アルモ『了解!!』
ルクシオールは、アークエンジェルの後ろに回り込む。
ココ『敵艦から攻撃…来ます!』
モリス「艦全域!衝撃に備えろ!!」
艦全域とは言っても、艦に乗ってる人間はモリスとフレイだけである。まぁ、他のAIがフレイに指示を出しているので心配はない。
モリス「ぐっ!?」
ココ『敵艦の攻撃直撃!ですが、シールドで防げたので無傷です!!』
マリュー『モリス艦長!』
マリューから通信が来る。
モリス「そっちの回避アルゴリズムは解析されてるみたいだぞ?」
マリュー『その様ですね』
敵のMSは、3機が集まり敵艦の砲撃を隠していた。
モリス「…アルモ!今回出すのはトリックマスター、ハーベスターの2機だ!残りの4機はアークエンジェルの護衛だ!」
アルモ『了解しました』
モリス「見た感じ、向こうは3機しか出撃していない。イージスやクルーゼがいないなら、それで十分なはずだ」
そして、2機の紋章機が発進された。
モリス「トリックマスターはMSの1機を相手に!ハーベスターはメビウス・ゼロのフォローだ!」
『了解』
紋章機六機は、各機モリスが指示した通りに動く。
ムウ『まだ他にもあったのかよ!!?』
モリス「ああ。流石に出し惜しみはしてられないからな。今回は六機全て出撃させた」
ムウ『ありがたいことで』
そう言いながら、再びブリッツとの戦闘に戻るムウ。しかし、流石はMS。動きが素早く紋章機と引けを取らない。すると、アークエンジェルのオペレーターが叫ぶ。
『艦長!ブリッツに取り付かれました!』
マリュー『何ですって!?』
モリス「くそっ!ミラージュコロイド・ステルスで近づいたか!」
アルモ『艦長!あのままでは紋章機で攻撃が出来ません!』
ギリッと口を噛むモリス。すると、ストライクが今までにない動きでアークエンジェルに近づき、取り付いてるブリッツを蹴り飛ばした。そしてすぐさま、背後から来たデュエルの攻撃をかわし、ダガーで胴体部分を貫いた。
モリス「なんて奴だ…」
ココ『ブリッツ、デュエル、バスター離脱していきます』
モリス「そうか。なら、警戒レベルを引き下げて紋章機を帰還させろ」
『『了解』』
何とか無事に艦隊と合流できモリスはホッとする。
モリス「俺はアークエンジェルに行く。後の事は頼んだぞ。何かあれば向こうから指示を出す」
そう言い残して、ブリッジを後にした。通路でフレイと出会う。
フレイ「モリスさん」
モリス「…もういいのか?」
フレイ「はい。何とか気持ちの整理が付きました」
モリス「そうか…俺は今からアークエンジェルに行くが、一緒に来るか?」
モリスがそう言うと、フレイは首を横に振る。
フレイ「いえ、私は良いです。まだ、キラ達とは会いにくいので」
モリス「分かった」
そう言うと、モリスはブローチの様な物をフレイに渡す。
フレイ「これは?」
モリス「通信機だ。俺も右胸に同じのを付けている」
そう言いながら、自分の右胸の部分を見せる。
モリス「これからこの艦にいるんなら、渡しておいて損はないと思ってな。この艦、無駄に広いし…」
フレイ「フフッ、確かにそうですね。公園に食堂、ラウンジに温泉に娯楽室にジム、挙句の果てに映画館まであるんですもの。驚いちゃいました」
モリス「ま、初めてこの艦を見れば誰でも同じ反応をするよ」
呆れながらモリスはフレイに言う。
モリス「因みにこの通信機の使い方は、横のボタンを押しながら話したい相手の名前を言えば、その相手に繋がるから」
フレイ「随分と簡単なんですね」
モリス「まぁな。じゃ、俺は向こうに行ってるから、何かあれば通信してくれ」
フレイ「分かりました。いってらっしゃい」
フレイに見送られ、俺はアークエンジェルへと向かったのであった。