高1
「あなたが比企谷八幡ね」
たとえば、もしゲームのようにひとつ前のセーブデータに戻って選択肢を択び直せるとしたら
「喜びなさい」
人生は変わるだろうか?
「あなたを私の部下第1号にしてあげる」
答えは否である。
・・・
・・
・
高2年
林間学校と言えば学校でのイベントでもっとも大きいといっても過言ではない一大イベント。
はっきり言って修学旅行と何が違うのかは全くわからんが取り合えず学校外でのお泊りだ。
林間学校前はクラスの奴らがうるさくなり、正直うざい。
だがそんなことはどうでもいい。問題は他にある。
そう
班決めである。
「はい、じゃあこの時間は林間学校の班決めにします」
クラスの担任の先生がそう言った瞬間、クラス連中がいっせいに動き出した。
仲のいい奴と班になるために皆さん必死で頑張っておられる。
やっぱりボッチ最高、頑張らなくても班決まるしね。
余った人と…。
「男子4人、女子4人で一班になります。男女の組み合わせはくじで決めます」
ただでさえ男子ともまともにコミュニケーションがとれないのに女子とも同じ班になるとは、恐悦至極だな(白目)。
まあ、どっちにしても誰とも関わらないだろうしあいつ以外ならだれでもいい。
二十分ほどたつと男子、女子の4人グループが決まってきた。
俺はいかにも冴えないメガネ君と冴えないノッポ君に声をかけられてそこに入った。
クラスに男子は19人なのでこのグループだけ3人。たぶんこのクラスで一番地味な男子グループになっただろう。
「では、くじ引きを始めたいと思います。グループで一人くじを引きにきてください」
二人のどっちかにまかせるつもりだったが、メガネ君にはなしかけられた。
「比企谷君いってきてよ」
なんで俺が?とも思ったが断わるのもめんどくさく、少しは働くことにした。
「ああ、わかった」
教卓にくじがありそれぞれ番号が書いてある。
うぇいうぇいうるさい奴らからしたら好きな女子と一緒の班になれるかどうかの大切なくじだ。
「3」
俺が引いた数字を言うと、先生が黒板に書いていく。
まだ女子の方は3番がでていないようだった。
班なんて本当にどうでもいい。しいて言うならうるさい奴らとは一緒になりたくないが、まだそれも我慢できるだろう。
だができればあいつとは同じになりたくない。
せっかく落ち着いた感情がまた不安定になる。
「3番」
そんな願いもむなしく後ろから彼女の声が聞こえてきた。
教室からはうわぁ~と、残念がる男子の声をあげる。
そりゃそうだよな、こいつ顔はいいし。
「じゃあよろしくね」
「…あぁ、よろしく」
少しぶっきらぼうになったが、軽く返事をした。
「全く、運がいいのか悪いのか…」
こうして、高2の俺はまた小田切寧々と出会った。