back to the world   作:ロキニス

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更新は一話で書いたように恐ろしく遅いです。


back to the world ep2

「きゃあ!!」

 

爆発と同時に現れた何かは猛スピードで彼女の横を通り過ぎキイィと甲高い音を鳴らし学園の土を耕しながらそれは止まった。

 

「な、何よこれ?」

 

周りにいる生徒たちは笑うことよりも驚愕した、爆発だけならばともかくついでとばかりに現れたものは銀色の鉄の箱らしき何かが飛び出したのだ、猛スピードでしかもそれはまるで意思を持つかのように曲がり止まった。

 

「ゴーレム?」

 

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薄気味悪さが感じられるが自分が召喚したものだ、彼女の教師コルベールの表情は心なしか少しウキウキしているように見える。

 

その箱みたいな物体はドルルと鳴き声なのか不思議音を出し全体から白い煙を吹いている、先ほどの爆発のせいで熱せられているのか、近づくと不思議なことに熱気ではなくむしろ冷気を感じさせた。

 

「これは・・・凍っている?」

 

彼女の教師コルベール先生は流石に警戒したのか杖を構えて構えを取りルイズを後ろへ下がらせる。するとプシューっと大きな音と白い煙が二つの長方形の何かから噴出した。

するとどうだろうか中からウィーンと不思議な開閉音を鳴らしながら不思議な服を着た男性が出てきた。

 

「あれ?ここは・・・。」

 

赤くモコモコと膨らみを見せる不思議な上着に青いズボンと白い靴を履いており非常に奇妙な人物だった。

 

「ハハハッ!!流石ゼロのルイズ平民を呼び寄せやがった!!」

 

先ほどの沈黙が嘘のように感じさせる言動を生徒の一人が言うとまたもや皆が笑いの嵐を起こした。

 

「も、もう一回召喚させてください!」

 

「それはダメだ。ミス・ヴァリエール。」

 

そのやりとりをみてマーティは混乱した、何せ夢でみた内容と同じなのだ、もしこのまま話が進めばあの夢のとおりに左手に何かが刻まれるのでは。

流石にそのままということはないだろうが、デロリアンに乗り込み逃亡を図ろうとする。しかしふわりと浮遊感を感じた。

まるでデロリアンが急降下した時のような浮遊感に似ている、だがその浮遊感とは別にどちらかといえばフワフワしていると表現した方が的確かもしれない。

 

「あ、あれ!?」

 

足が空回りをして地面を蹴る感覚がない、理由はマーティの身体が浮いているのだ。

 

「ハハ、ダメじゃないか最後まで待たないとモテないぞ。」

 

キザな美少年がバラを持ちながらくいっとバラを動かすとルイズと名乗る少女の目の前に抵抗もできないまま連れてこられた。

 

すると少女は逃げられては堪らないと思ったのかすぐさま契約の準備に映る。

 

「わが名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール五つの力をつかさどるペンダゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ。」

 

「ちょっちょっと待ってくれ話し合おう!!」

 

ジタバタ手足を動かすがその努力も実らずそのまま契約が執行された、左手に走る痛みと苦痛を夢と同じく味わう。

 

このまま夢のとおりに一生彼女の下僕になるのか、冗談じゃないドクとの冒険が走馬灯のように駆け巡る。

 

ここで諦めては捕まったドクに対してもそして自分に対しても今までの冒険に対しても申し訳が立たない。

 

「うん?変わったルーンだねギーシュ・グラモン君彼をこっちまで引き寄せてくれ。」

 

するとギーシュと呼ばれた彼はもう一度バラを振ると黒服をきた中年男性のところまでマーティは寄せられた。

 

「な、何なんだ?」

 

「ふむ、珍しいルーンだなところで君あれは何かな?」

 

彼はちらりとデロリアンの方へ視線を向ける。

 

「あ~それは映画の撮影用の車だよ。」

 

「車?まぁ今は時間が時間だしな今度じっくり教えてくれ私の名前はジャン・コルベールだ。」

 

頭が禿げあがった彼は信じられないことに空を飛ぶ。

 

それと同時に周りの人間も宙に浮いた、そして逆にマーティはドスンと地面にたたきつけられた。

 

「ルイズお前は歩いて来いよ!」

 

「あいつフライはおろかレビテーションすらできないんだぜ。」

 

「その平民にアンタはお似合いだよ。」

 

まわりの生徒らしき人物らはその少女をバカにしながら例の建物へと飛んで行った。

 

「・・・ドク今度はホバーボードなしで人が空を飛んでいるよ、これはヘビーになりそうだ。」

 

すると羞恥心にまみれた少女と二人っきりになって置き去りになってしまった、夢だと彼女の使い魔か下僕になるのだが実際はどうなんだろう。

 

流石に年下の女の子に怒鳴るわけにもいかない、また夢を理由にして醜態を見せるわけにもいかないとりあえずマーティは話しかけることから始める。

 

「あ~君はルイズっていうの?」

 

すると何かに気が障ったのか目つきが鋭くなり睨みつけながら怒る。

 

「そうよ!私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、ヴァリエール家の者よ!そして貴方のご主人様!」

 

ご主人様と単語を聞いて正夢だと判断した彼は周りを見渡す、一体ここがどこなのかそして今は何年なのかそして今の自分はどうなっているのか。

 

少なくとも今は相手の言うことを聞こうとマーティは判断した、理由としてはさっき彼らは空を飛んでいたからだ。

 

何か機械を背負っているようにも見えなかったので自分の知らない何かを持っていると判断する、下手に行動するとかえって危険をさらしかねない。

 

「君も空を飛ぶの?」

 

「名前は?」

 

「マーティ・・・マーティ・マックフライ。」

 

通常なら偽名を使うところだったが急だったので偽名を思い浮かべるより先に自身の名前を告げてしまった。

 

「ふ~ん、ところでこれは何?」

 

「さっき言わなかったっけ、映画の撮影用の車だよ。」

 

「映画?撮影?車?」

 

彼女はそんな単語を聞いたことのないとでも言わんとばかりにそれぞれの単語を疑問形で投げかけた。

 

「まぁ車だよ一応普通に走ることはできるよよかったら送ろうかい?」

 

「送るこれで?」

 

ルイズは疑わしげにそれを見る。

 

マーティは先ほどのフライのおかげでこの世界のことを未来の世界だと思っていた、何せ空を飛んだのでそれ以外に考えられない。

 

確かに自分の知る時間軸とは違いがありそうだが自動車ぐらい見られても別にかまわないと思った上に何か突っ込まれても映画の撮影と言い切れば良いと判断した。

 

「丁度見えるか見えない位置にある塔があるでしょ?あそこまで行って。」

 

そこには夢で見た物と全く同じ建造物が建っていた、距離は大体三百メートル前半だが歩くのは面倒だ、しかし自動車で移動する距離ではない。加えて駐車もしなければいけない。

 

「OK、ところで駐車場はどこ?これ停めたいんだけど。」

 

「駐車場?そんなものないわよ、私の塔の近くにでも停めておきなさい。」

 

「OK」

 

マーティは駐車場がないことに少し不審に思いながらルイズをデロリアンに乗せる、最初はアイドリングのせいか少し怯えたような表情を見せるが貴族の面子もありそのまま乗り込む。

 

ルイズがキョロキョロ車内を見渡す、無論こんな内装も含め外見を持った車は世界中探してもないだろう。

 

マーティが車内に乗り込みアクセルを踏み込むとルイズは驚いた顔をした。

 

「なっ何これ走っているの!?」

 

彼女は驚きと興味に駆られて質問攻めを繰り出した、それに対してマーティは自動車がない時間軸に来たのかそれとも自動車が時代遅れの時代に来てしまったのか。

タイムサーキットを見てみると不思議なことにさっきまでいた2015年のままで止まっていたことに気付く。そしてマーティはまた壊れたのかとこの時点では思っただけだった。

 

「何だいこれは!?」

 

「どうしたのよ。」

 

「いや、だって月が二つも・・・」

 

「はあ?月は二つあって当たり前でしょう?」

 

今度はマーティが驚かされる番であった。

 

「何てヘビーだ・・・」

 

夜になるまでここの地名から社会情勢を大まかに聞いていたがなんと信じられないことに月が二つ夜空に映し出されていた。

 

「ちょっと質問の内容を変えよう、さっき他の生徒が飛んでいたけどそれってホバークラフトとか使っていない?」

 

すると心なしかルイズの顔が一瞬厳しくなったように見えたが快く説明してくれる。風系統の魔法と問い、魔法使いのことも聞きメイジと貴族の説明をしそして平民との差を説明される。

一つ一つ聞くと驚くべきことなのだがある意味彼の言うヘビーな体験をしているので思った以上に驚かなかった、むしろ驚かなかった自身に驚いた。

 

「それで貴方は?ハケドニアすら知らないなんておかしいわよ東方から来たの?」

 

「東方って日本(JAPAN)じゃないんだからそれはない。」

 

「JAPAN?」

 

「極東の国・・・と言ってもここには存在しないだろうけど。」

 

「どういうことよ・・・。」

 

するとお返しかとばかりに自身のことを説明する、アメリカと呼ばれる連邦国家に住んでおりそこである事件に巻き込まれて逃げようとしたところここに召喚されたと。無論タイムマシンのことは説明していない流石にそこまで正直には話すほどではなかった。

 

「信じられないわね・・・」

 

「そりゃ自分だって第一月の数が違うからNASAでなくてもここが異世界だってわかるよ。」

 

「NASA?何それ?」

 

「宇宙に関して調べるところ。」

 

「天文学に関しての研究施設ね、まぁあなたが異世界からやってきたことは信じるとしても使い魔としての仕事はやってもらうわよ。」

 

「使い魔の仕事って洗濯や掃除とかするの?」

 

「それは召使のすること!使い魔っていうものは主人の目となり耳になる能力を貰い主人の望むものを見つけ主人を守ることよ!!」

 

「もっと普通の言葉で説明して。」

 

現代語訳と捉えることもできるが仮にゆとり世代のマーティがゆとりではなくてもこのことを理解できる人はいないと思われる。

 

「主人の目となり耳となるっていうのは私とあなたの視覚と聴覚が私に聞こえたり逆にあなたに私の聴覚と視覚が聞こえたりするハズだけど私達は無理そうね。」

 

「いやむしろ出来なくて助かると思う。」

 

「もうっ!次の主人の望むものは魔法に使う秘薬のこと。」

 

「プルトニウムのような何か普通じゃない物とか?」

 

「プルト何とかって物は分からないけど異世界から来たあなたには無理ね。そして最後だけど一番簡単主人を敵から守ることよ。」

 

「育ち良さそうだしそんなに狙われるようなことはなさそうだけど?」

 

「・・・もう召使で良いわ。」

 

ルイズはふてくされたような顔をしていきなり服を脱ぎだす。

 

「おい!何しているんだ!?」

 

「何って着替えよ?」

 

「ここの世界の人はみんなこんな人ばかりなの?」

 

マーティが半分呆れたような顔をしながらまるで小さな娘の世話をするように着替えさせる。

それに心の中で気づいたルイズは一人でやると喉まで来たが今更になって止めるように言えずそのまま着替えさせてもらった。

 

この日を境に着替えは自分でやろうとルイズは決心する。




次は6/10に投稿します。(ストーリー構成難しいなぁ・・・)

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