「ルイズ、ルイズどこにいるの?まだお説教が終わっていませんよ!」
魔法が使えないことに対して怒っている。何故自分は魔法ができないのか。中庭の池に逃げ込みそこで小さな小舟が浮いていた。
「グスッ!グスッ!」
小舟に用意した毛布に潜っていると、十代後半の貴族がつばの広い三銃士のような格好をしていた。
「泣いていたの?」
「子爵様いらしていたの?」
「君のお父上に呼ばれたのさ、あの話についてね。」
「いけない人ですわ。」
「小さなルイズ、僕のことが嫌いなのかい?」
「いえ、子爵様私はまだ小さいから良く分かりませんわ・・・私はまだ小さいですし。」
「子爵様。」
手を差し伸べたルイズの憧れの人はルイズの手を握ると同時にビービーと耳障りな音が鳴る。
すると彼はごめんごめんと呟き腕に巻いた黒い何かをいじる。
すると彼の姿は高身長でなくなり、赤いもこもこの服が特徴の奇妙な格好をした自分の使い魔マーティ・マックフライがいた。
「マーティ!?」
「ごめん、帰らなきゃいけないんだ。助けなくちゃいけない人が。」
「今から、今から帰るの?」
「駄目だよ、今いかないと間に合わないんだ。今を逃すと助けれない、今しか無理なんだ・・・過去は帰れないんだ。」
「待って!」
そこで現れたものはあの鉄の馬車だ、マーティの目の前で止まり彼を乗せる。
「それじゃあ行ってくる。」
「待って!!」
マーティを収納したそれはブロロと奇妙な音と共に爆発音と共に消えようとする。
ベッドから起き上がったルイズは周りを見渡すとマーティがまたもや奇妙な寝相で藁の上で眠りこけていた。
「ううっドク・・・」
「ドクか・・・どんな人なんだろ。」
マーティの親友はあれを何かに改造したことだけは分かった、どういう原理化知らないけど生ごみをあの車の動力に変換していることだけだった。
彼が出てきたときは何故凍っていたのか、そして何故あんなにデロリアンを取られたことに対して慌てていたのか、そもそもあれでしか救えない理由は何なのか。
「マーティ・・・」
本当に救いたい人がいるのにここへ召喚してしまったことへの罪悪感が押しかかるが、それは使い魔の試練として仕方のないことと割り振った。割り振らないと自身に降りかかる十字架の重みに耐えれる自信がないからだ。
翌朝
「使い魔の品評会?」
「そうよ、王女様が来るから・・・その使い魔に芸を。」
「芸ねぇ・・・」
「マーティあなたは何かできるの?」
「演奏とかなら・・・ここの人に気に入ってもらえる内容の音楽かは分らないけど。他は銃の早撃ち」
早撃ちの言葉に反応したのかデルフは俺の立場がなくなっちまうぜとぼやいた。
「鉄砲は危ないから却下、でもあなたの世界の楽器とここの楽器でどうなの?」
「ある程度は代用が効くけど、僕の楽器はエレキギターだからスピーカーがないとだめだね。」
「スピーカーっていうのは何なのか分らないけどそれがないと弾けないのね。」
「あっても接続ができるかどうか・・・案外あの宝物庫に道具一式あったりして。」
「楽観的ね・・・」
マーティが希望的観測を行っている間そういえばと思いつく。コルベール先生ならば何かできるのかなと思った。
早速休み時間になるとコルベール先生の小屋に行きその質問を繰り出す。
「ん~宝物庫に楽器かい?普通はだめだけど・・・君ならいいかな。ただし、本当の宝ならともかくガラクタみたいな物もあるからね。」
「ガラクタねぇ・・・」
一方広場ではカエルにリボンをつけたり火を竜巻のように巻かせたりなどそれぞれ見栄えがいい物ばかりだった。
「あら貴女はどうしたの?」
「マーティが楽器を探しに行っているの。」
「そう、でもどんな物?」
「エレキギターだって。」
「普通のギターと違うの?」
「多分ね。」
「貴女の使い魔って音楽出来るんだ?」
キュルケとルイズが言い争っている間タバサはあることを考えていた。それは彼女たちと同じマーティ・マックフライのことに関してだった。
彼女は図書館から引っ張り出した学問の本を読んでいた。
「間違いない、伝説の使い魔。」
彼女の疑問はこの時を持って確信を持ようになる。そして静かに時計の針は進んでいった、歴史という名の針が。
「これは・・・」
「ん、これは何十年も前にやってきた平民がどこかの貴族と食べ物と交換したと言われている。確か名前は“パイロット”。」
「パイロット何の?」
「“パイロット”って名前じゃないのかね?」
「僕の認識だとその・・・職業の名前です。他には?」
「彼は・・・確かタルブという村に行くとか言ってその場を去ったと説明書には書いているが・・・詳しいことは分らないね。」
「タルブの村ですか・・・」
「これを使うかね?一緒に渡された用途不明な物がいくつかあるが。」
そこであった、いくつかの道具を見てこれは使えると判断した。
「もちろんです!」
・・・・
「相変わらず明るい月だなぁ。箒にのった魔女か自転車に乗ったETがやってきそうだ。」
「箒?何で箒なの?」
「僕らの世界だと女性の魔法使いは箒にのって飛び回るって考えていたからね。」
「変なの、確かあなたの国だと魔法使いはいないのね。」
「だから、箒に乗るって訳の分らないイメージができたのかも。」
「そういえば、ETって何?」
「ん?宇宙人のこと。」
「なにそれ?」
「まぁいいや、ETって作品があって・・・」
良く分からない単語に反応したルイズに分かりやすく説明すると、スケールの大きくて友情が咲く良いお話ねと感動していた。
「ところで、貴方は楽器見つかったの?」
「うん・・・ついでに元の世界に帰る手がかりも見つけたのかもしれない。」
元の世界に帰るという言葉を聞いてルイズはあの夢を思い出した。
「そう・・・帰れそうなの?」
「学院長を助けた人たちがどうやって帰ったかもわからないからね。」
するとルイズは怪訝な顔をして何で彼らが帰ったと思ったのと質問するとマーティはそんな気がしたとごまかした。
「タルブに行って何か聞き出そうと思う。」
「そう・・・」
マーティは固定化をかけられたギターを見て関心をした、さすが魔法だなと。ステンレスよりもすごいと実感している。そんなマーティのハキハキとした心とは対照的にルイズの心は暗く沈んでいた。
翌日。
「最強の系統は何であると思うかね?」
ギトー氏が行う授業では授業というよりどこか文庫本の内容を聞かされているようだったが、何かとわかりやすく説明していた。
「虚無でしょうか?」
「私は現実的な意味で問いているのだよ?ミス・ツェルプストー。」
「火でしょうか?」
するとギトーがそれを否定した。
「答えは・・・ない。」
「ないの・・・ですか?」
ギトーは軽く火球を打ち込むように指示するとキュルケは簡単な警告だけして火球を打ち込んだ。
すると火球は風系統の魔法で真上に打ち上げられまた何かの風系統の魔法で完全にかき消される。
「教室の中なので流石に本気で打ち込んではもらわなかったが、この通り戦いに向いて破壊力を持つと言われている火系統の魔法は消し飛んだ。何故か風系統がそれに勝っていたから?それともそれ以上のレベルの魔法を使ったからか?それらは違う。
ようは組合せによってドットでもトライアングルに勝つこともできるしまた工夫や状況によれば戦闘向きの魔法でなくとも、勝負に勝つための道が切り開けるということなのだよ。」
ギトーはレビテーションの魔法で一つのチョークを浮かばせる。
「例えばこのレビテーションは重い物を運ぶ時に使われるが時にはこのような使い方もできる。」
レビテーションを駆使し文字を書きそしてそれをポンと机の上に着陸させた。
「遠隔操作もできるしこれがもしナイフだったら飛んできたら危険以外何物でもない。ああ念の為に言うがそんなことはしてはならないぞ。」
すると変なかつらをかぶったコルベール先生があわやと言わんばかりに入って女王が一日早く到着することを伝えにきた。その姿からにはフーケを捕まえたときのような威厳は全くなかった。
「女王様かぁ・・・シンデレラや白雪姫みたいな人かな?」
「誰よそれ?」
「うちのおとぎ話に出てくる人。」
話をしながら門の場所まで行くとユニコーンとグリフォンが目に入った。
「おお、まるでイーグルみたいだ。」
「あれはグリフォンよ・・・そして。」
「ん?」
言葉を詰まらせたルイズを見たマーティは彼女の表情をみて聞くのをやめた。
そこから現れた馬車とその近衛をみると南北戦争を連想させるような制服を着た近衛兵がマスケット銃を掲げて道を作った。
「やれやれ、堅苦しいのは苦手なんだけどなぁ・・・こんなのであの曲を弾いて大丈夫かな・・・」
その夜。
マーティは舞踏会の時演奏していた演奏者と簡単な打ち合わせが終わった後部屋に行く途中で白雪姫に出てきそうな黒いフードをかぶった不思議な女性がルイズの目の前の部屋にいた。
「あの~すみません。何か用ですか?」
マーティは念の為に距離を取って質問すると彼女はあたふたし始めた、一瞬フーケだと疑ったがその様子からしてそれはないと判断した。
「ここはルイズの部屋ですか?」
「自分はマーティ・マックフライと言います。今はルイズの使い魔をしていますが・・・」
「お名前は?」
「それは・・・アンリエッタと言います。」
小声で周りに聞こえないように言うとマーティはアンリエッタと名前に反応を示すことができなかった。
「とりあえず中に入ります?」
「ええ。」
ルイズが何やっていたのと発言したと同時に驚愕の顔をした。何故そんな顔をしたのかと思うとその理由が次の単語で判明した。
「姫殿下!?」
「え?」
呆然とするマーティの目の前でどこかの芝居劇のような茶番を繰り広げる、邪魔したら悪いと思った彼は部屋から退出しようとするとキュルケの祖国の話が出た。
「そんな野蛮で成り上がりのどもの国に!?」
「そんなに嫌っているの?」
マーティは只ならぬ口調で動揺するルイズに質問を投げかけると当然と言って怒った。
「何があったのか?」
「話聞いていたの!?」
「いや・・・」
「もう!同盟のために結婚するのよ!」
「仲良くなる相手にそんな言い方はちょっと・・・」
「マーティさんは優しいのですね、でももしかしたらそれがなくなるかも知れないわ。」
「姫さまどういうことですか?」
すると彼女の抱えている胸の内を明かす。ウェールズ皇太子のこと、手紙のことそしてレコンキスタのことを。
「アルビオンか・・・革命ってまるでソ連みたいだな。」
「ソ連って何?」
アルビオンの状況を聞くとあまり王族や貴族が健在のこの世界ではあまりよろしくないだろうか。だが考えてみればギーシュのような人物がいるぐらいだからあり得るかもと思った。
「え~っと革命を起こしてできた国。堅苦しい国だよ。」
「野蛮なのね。」
「でも、君たちと同じぐらい堅苦しいよ。」
「あなたの国がラフすぎるだけじゃないの?」
「そうかな?」
「そうよ。」
「ところで、その手紙って何かの書類ですか?」
彼はずれた話を振出しに戻してアンリエッタに問いかけた、ルイズもハッとして戻る。二人だけの世界に浸っていた彼らを羨ましそうな顔で眺めていた。
「そういう物ではないですね。」
「ただ、材料としては危険ってことですね。」
マーティはそういってそれ以上は追及しなかった、勝手に予想は立てているがおそらく内容はラブレターだろう。
「マーティ。」
「僕も行くの?」
「当たり前よ。」
「危険かもしれないのに?」
「だから私たちに頼んだのよ!」
「明日にお披露目会があるというのに・・・」
「それどころじゃないでしょ。」
「OKデロリアンから何か使えそうな物を取ってくるよ。」
ガタッ
ドアを開けると何かにあたる音があった。そしてそこには頭を擦っているギーシュがドアの前に立っていた。
「ギーシュあなた立ち聞きしていたの!?今の話を!?」
「違う!違う!聞いたけど立ち聞きしに来たんじゃないんだ!謝りに来たんだ・・・・」
ギーシュは申し訳なさそうな顔をしてマーティを見つめた。
「あの決闘の時、君の言ったことは正しかった。モンモランシーには謝った、ただ一番謝らないといけないシエスタにはまだだったからその・・・」
彼の言いたいことを理解したマーティは仕方ないという表情をして頭をかき、未だ尻餅をついた体勢のギーシュに右手を差し出した。
「・・・分かったよ、手伝うよ。君が反省していることは分るし。」
「ところで、また話がずれていない?ギーシュに聞かれたのはまずいわよ。」
ルイズはギーシュに聞かれた問題の解決を探したが、マーティの予想外の一言であっけを取られた、それは「仲間が増えたと思えば?」
すると王女様はクスクスと笑い良いですわよと言って了承する、それだけではなく彼がどこかの軍人一家であったこと、もう一つは彼らの仲がよさそうだったからだ。
ルイズに絶対の機密事項よと釘をさす中マーティには何故かアンリエッタの表情が寂しそうに見えた。アンリエッタはひと段落つくとルイズにある物を渡す。
「一つはこの手紙、そして一つは水色のルビー。手紙はウェールズ皇太子に母からもらった水色のルビーは私の使いであることを証明するのに使ってください。」
「わかりました。」
ルイズは彼女に誓いを立てた。
お披露目会当日
「現在タバサさんの一番得点が高いです!」
キュルケの使い魔の火炎放射は渦が巻き、モンモンランシーは音楽と共に使い魔と踊る。それぞれの特性と個性が広がっていてお祭りの気分になっていた。
「お祭りと言えばやっぱり音楽だよな。」
舞台の近くで準備をするマーティとそしてそれの準備を手伝うギーシュ。そこにはシエスタと一緒に働く姿があった。シエスタは結果的に許した、厨房の皆もシエスタの声でそれを許した。
ギーシュは胸につっかえていた物がすっきりした彼はせめてのお礼だとして楽器の並べる手伝いをしてくれている、スピーカーは意外に重いのでマーティ達は非常に助かった。
「このスピーカーっていうのはここでいいの?」
「うん、細かいことは僕がやるよ。有り難うギーシュ。かなりヘビーな道具だからね、助かったよ。」
「ああ。」
マーティはコードをデロリアンのコンセントにつなぎギターにもつなぎ簡単なチューニングをする。
「いつでもOKですよマーティ。」
マーティは軽くうなずきマイクに話しかけると倍増された音声がスピーカーから響く。それに対して驚いた生徒が何人もいたが構わずに続ける。
「この音楽はその・・・僕の故郷の音楽です。もしかしたら感性が合わないかもしれないけど最後まで聞いてください。」
マーティは勢いよくテンポのいいギターの音楽を弾く、今まで聞いたことのない音とリズムとテンポを聞いた生徒達は自然と身体が揺れる。
ルイジアナのかなり南方ニューオーリンズのほど近く
深緑の森の奥深く
粗末な木の小屋が建っている
そこに住むのはジョニー・B・グッドという田舎者の青年
勉強、読み書きはできないが
驚くようなギターを弾く
最後には1955年で皆にドン引きされたあのパフォーマンスは行わず綺麗に終わらせた。
演奏が終わると盛大な拍手と冷めない空気が残った。
しかし残念なことに優勝はタバサになった、理由は審査員がこの音楽を雑音に近い何かだと決めつけ低い評価しかなかったからだ、故に二位だった。しかし感性の違いと切り捨てていたマーティはそれでもよかった。隣にうれしそうに立つルイズを見ていたらこれでも良いと思えたのだ。
「ダーリーン結構変わった曲だったけどよかったわね。多分ゲルマニアだったら優勝だったわよ」
「何よ、審査員にケチつけるの?」
「別にぃ~ところでダーリン、このギター変わったギターね。」
「うん、自分のじゃないけど。」
「誰のなの?」
「分らない、彼が何かのパイロットでタルブの村に行ったらしい。」
「タルブですか?」
シエスタはタルブという単語に反応した。
「それ・・・私の村です。」
「へぇ~・・・・ってええ!?」
マーティとルイズは同時に驚き同時に驚愕の顔をした。
「どうかしましたか?」
首をかしげるシエスタを横目に小声でマーティとルイズと会話をした
「・・・ルイズ例のアレ終わった後に行ってもいいかな?」
「何でこのタイミングで聞くのよ?」
「さっきまでタルブまでの案内人がいなかったから保留にしていたんだ、早めに聞いた方が良いでしょ?」
「ええ、そうね。」
「・・・・あ!シエスタ一つ聞いてもいいかな?」
「はい。なんでしょうか?」
「その村に空飛ぶ乗り物とかないかな?」
「はい。竜の羽衣っていう空飛ぶ乗り物があるって聞いています。」
その時マーティに確信と同時に聞いていますという曖昧な言葉が耳に刻まれた。
出発当日、門の出入り口でシュールな光景が映っていた。
「巨大モグラ。」
「僕の使い魔だよヴェルダンテ!」
巨大なモグラに抱き着くギーシュ、悪くはないが何故かシュールな光景と感じた。
「連れて行ける?遅いような気がするけど・・・」
「いや、大丈夫だよヴェルダンテは地中だと速いんだ。」
ギーシュが抗弁をしていると宝石に反応し、ルイズのつけている指輪の方向へ向かっていった。
「あっ!ちょっと!?」
ルイズに近づき襲いかかるようにモグラは鼻をひくつかせる。するとどこからか強風と一緒に飛ばされる。
「ぼ、僕のヴェルダンテが!誰だ!?」
悲惨な目にしか合っていないモグラの使い魔を横目に現れたのは凛々しく恰好の良いグリフォンが現れた。
「すまないね、私の婚約者が襲われているのをみていると見て見ぬ振りが出来なくてね。私の名前はワルド子爵だよろしく。」
そこにはいかにも騎士と感じさせる男性がグリフォンにまたがっていた。
「マーティ。マックフライですよろしくお願いします。」
「君は、確かガンダールヴの使い魔だね?」
「はい。」
「君は確かかのフーケを捕まえたらしいね。」
「いえ、捕まえたのはコルベール先生です。」
「だがコルベール先生は君の助けがなければ無理だったと言っていたよ。」
彼はそうマーティを褒め称える。
「さて、彼女は例のアレがあるからグリフォンに乗せるが・・・残念ながら君たちは。」
「馬ですか?」
「ああ、そうだ。」
「わかりました。元からその予定でしたので。」
・・・・
「行きましたな。」
オスマンとコルベール、そしてアンリエッタ姫がそれを見てため息をついていた。
「ご無事ならばいいのですが」
「信じましょう、彼らを。」
「そしてその生徒たちを戦に駆り出さないよう、強くならなければなりませんね。」
ギーシュと共に馬でグリフォンについて行こうとするが無論空中移動の為距離は離れていく。予め地図を渡されたがそこまで行ける自信がない。コンパスを使って確かめているがその地図は見て分かるように大雑把で信用に値するのか分らない。だがグリフォンが目で確認できない程の距離になると旋回しまた移動を開始するという作業のおかげでバラバラになることはなかった。
「あの使い魔君はどうかな?」
「どうって?どういう意味ですか?」
「そのままの意味だよ。」
「なんとも・・・思っていないです、ただの使い魔です。」
「そうか。」
ある程度馬で走っているとどうだろうか、いきなり草むらからマーティ達を襲った。
「弓矢!?」
マーティは倒れるように落馬しデルフを持ち周りを見渡す。
「マーティ隠れるんだ!」
ギーシュは即席で作った青銅の壁に隠れるように指示する、そしてマーティは隠れた。
「一応弓矢は防げる。」
「弓矢はね・・・問題は相手にメイジがいるかだ。あとは出方をみるしかない。」
マーティはipodのカメラ機能の電源を入れて身を隠しながら周りを確認すると、ほとんどが草むらに隠れて確認できなかった。
「大丈夫か!?」
旋回したワルドが杖を持ち援護の態勢に移る。
「相手はどこだ?」
「山賊か、もしくは貴族派の敵?」
マーティはデルフ地面に置き胸にある物に持ち替えようとしたその時だった。
突風が起きすべてを薙ぎ払ったそしてそこからいかにも山賊という外見の男たちが上空から落ちた。
「えっ!?」
そこである生き物を見た、いつも世話になりかつグリフォンより頼りになりそうな生き物がいた。それは青くて何度か結果的に助けられた使い魔だった。
「シルフィード!?タバサにキュルケ!?」
彼女たちが登場すると次々と盗賊は倒されて、最終的にワルドまで参戦すると完全にそれは沈黙した。
「何でここにいるの?」
「あ~ら、何かと楽しそうなことをしていそうじゃん?」
キュルケはルイズを見るとその言葉を繰り出しからかいだした、まだそれに過剰に反応するがいつものやり取りをみてマーティは安心する。
「仲間が増えた。」
「だね。」
ギーシュとマーティが顔を合わせてそれだけを言った。
するとタバサはマーティの所へ来て裾を引っ張る。マーティは正直タバサのことが苦手だったが無視するわけにもいかずそのままついて行った。
「な、何かな?」
頭をかきながらマーティはタバサを見つける、メガネを介して見えるその眼から恐ろしく決意が見え、マーティは身震いした。
「あの乗り物を貸せとは言わない、でも復讐を行いたい。だから手伝ってほしい。」
「復讐・・・ね。ヘビーになってきた。」
後ずさりする、今まで以上にシリアスな話になった今の空気は時間が止まったようになった。
「この人らはただの物取りだそうです。」
尋問を終えたギーシュがワルドに報告するとワルドは頷く。
「そうか、ならば先を急ごう。」
縄でグルグル巻にされた盗賊を見てマーティは自分の出番はないなと実感した、加えて何かの違和感を抱いた。
「ここに置いていくの?」
「ああ、そうだが?」
「ここに置いて行ったら干からびちゃうよ。」
「心配するな、ここは道だ。そのうち誰かが通る。」
「そう・・・ですか。」
腑に落ちないマーティはため息をつきそのまま彼らをおいて立ち去った。
ラ・シェールで一番豪華な宿に泊まるがマーティはあまり好きにはなれなかった、豪華な物は嫌いではないがビフの作った1985年の時間軸を連想した。その時間軸はあまりよろしくなく、どちらかと言えば嫌な思い出しかなかった。
「そういえばこの近くに船なんてあったっけ?」
一度コルベールの所へ行ったとき世界地図(ハケドニア限定)を見た際地形的にもこの地域に海はなかった。
「やあマーティ君、明後日まで船が見つからないみたいだ。」
ワルド子爵が入室すると同時に告げたのは今後の予定だった。
「そう、有り難う。ところでワルド子爵は・・・もし復讐を手伝ってほしいと言われたらどうする?」
「復讐、随分と物騒なことを言うね、君は。君は誰か恨んでいる人間がいるのかね?」
「いや、僕じゃないかな・・・。」
「訳ありか、相談があったら私に話しかけたまえ。」
それだけ言うとワルドは部屋から立ち去った。
・・・
「ルイズ、二人っきりで話がしたいんだ。」
「え?」
ワルドに連れられたルイズは使い魔の話に移った。
「ガンダールヴ、一応耳にはしていましたわ。」
「知っていたのかい?」
「はい、コルベール先生と会話しているところをたまたま・・・」
「立ち聞きはあまり宜しくないな、だがマーティにはそのガンダールヴがある。文献によれば武器を持つだけで強くなれる。」
「武器を持つだけで、ですか?」
ゴホンと咳をしてワルドは話題を振り戻す。
「少し、話がそれたね。君はそんなすごい使い魔を召喚することができたんだ。だから心配することはない。その・・・結婚しよう、君ならハケドニアの歴史に名を残す偉大なメイジになるだろう。」
ワルドの告白はルイズの心をかき乱した。そして様々な情景が思い浮かぶ、小舟の光景から面倒見のいい父親そして。
『マーティ』
ワルドと同様魔法が使えないときいつも慰めていた、そして魔法の可能性を教えてくれた。
『何で、何で私はマーティのことを思い浮かべるの?』
彼にはジェニファーという彼女がいる恋人がいる、なのに何故だろうか。
「どうやら、君の心の中に誰かが住み着いたみたいだね。」
ルイズの動揺した姿を見てワルドはそういったがルイズの答えは意外な物だった。
「いえ、結婚しましょう。」
ルイズはマーティを戻すべき対象として、そして自分の心に決別をした。
「相棒、お前のその銃変わっているな。」
「名前は分らないけど、この拳銃・・・ドクが使っていた銃なんだ。」
回転式の西部劇に出てくる拳銃はマーティの腰に巻きつける。
「おうおう、さみしいぜ相棒。」
「でも一番使い慣れた武器だからね、点検しないと。」
「へぇ~それがあなたの世界の銃ね?」
ルイズは珍しそうにマーティの銃をみるとルイズはある言葉を思い出す、アメリカだと一家に一丁は銃を持っていると言ったあのキュルケの言葉に。
「本当に不思議な銃。ていうか、どこにあったの?」
「デロリアンの中、あの中身ごちゃごちゃしているからね。何が入っているのか分らないよ。」
「全く自分の物でしょ?しっかり把握しておきなさいよ・・・マーティ。」
彼女は最後に力弱く彼の名前を呟いた。
翌日
「君と少し決闘をしないかな?」
ワルドの第一声がそれだったため驚いた、何故こんなことをするのか。
「何故ですか?」
「いや、君はかのガンダールウだと聞いたからね。少し実力を確かめたいんだ。」
「すみませんが、パスで。」
マーティは即座に断りを入れて部屋に戻ろうとするとワルドに手をつかまれた。
「マーティ君はルイズの使い魔なのだろ?」
君には守ろうと言う意思がないように見えると言いたいのかもしれない。彼のような騎士からすればそう見えるのだろう、だがマーティは違う、急に連れてこられかつこのような危険な状態に何度も経験している。(元から危険な状態に何度も遭っているが)
それを悟ったのかワルドはため息をして剣から手を離す。
「少し話をしようか、決闘はしなくてもいい。」
ワルドはついてくるように指示するとベランダへとたどり着いた。
「君は異世界から来たと聞いたが本当か?」
ワルドはマーティの服装を見ながら聞くとマーティ肯首した。ワルドは内心で納得すると少し聞かせてくれと頼んだ。この世界のインテリはみんなこうなのかとマーティは内心で文句を浮かべながらコルベールと同じ内容を説明するただしタイムマシンの説明だけを省いて。
「ふ~む、できれば国の情勢も聞きたかったな。」
「ソ連って国と仲が悪いってイメージしかない。あとベトナム戦争とか、俳優が大統領になったりとか。」
「やはり戦争はどこの世界でもあるんだな、しかし大統領か・・・まるでレコンキスタのようだな。」
「まぁアメリカには貴族なんてものいないからね。僕の世界だとみんなそうだよ。イギリスにも王様はいるけど結局議会が全部決めてしまうね。」
マーティは政治に疎くなんとなしに学校で習ったことを軽く説明した。
君はこのあとはどうするのかと聞くと彼はタルブの村へ行き聞こうかと考えていることを打ち明ける、理由として自分以外の人間がこの世界に迷い込んでいると話した。
「君以外の者がこの世界に・・・」
「ええ、そのうちの二名には直接会ったことが・・・うん。」
「会ったことがあるのか?」
「ええ、まぁ・・・(命を狙ってきたとは言えないな。)」
「世界は意外に狭いな。」
ワルドはそこであることを伝える、ルイズと結婚することを伝えた。マーティはおめでとうと伝えるがワルドは何も思わないのかと問いなおした。
「正直いえば少し驚いているけど、この世界のことは良くは分らないし・・・16だと結婚するんだっけこの世界の人は?」
「ああ、そうだ。だが君の気持はどうだ。ルイズは少し決心が揺らいだ、それには理由がある。」
「・・・あ~それは?」
「君だ、君が住み着いている。なのに君は知らんぷりだ。」
「・・・ヘビーだ。」
「ヘビー?何故だ。確かに君はルイズの使い魔だがそれと同時に同居人でもある。なのにヘビーとは。」
「僕には彼女がいます。ジェニファーっていう。」
「ああ、成る程。」
ワルドは納得して会話に戻る、そこからはマーティにとってあまり面白味の感じられない内容ばかりであった。世界の常識や生活様式そして詳しい政治の内容を聞きにきたが若者のファッションなどは兎も角として、そういったものには疎いマーティにとっては苦痛の時間以外何物でもなかった、マーティは初めて模擬戦を行った方が楽だと後悔した。
「というわけでおめでとう、ルイズ。」
ルイズに会ったマーティは結婚のことに関しておめでとうと言うがルイズの顔はさえなかった。
「どうしたのルイズ?」
「何か思わないの?」
ルイズは何かを確かめるような顔をしてマーティに質問するがマーティはその質問の意図が分からなかった。
「あ~何かあったの?」
「いや、そんなんじゃないけど。」
「小さな頃からの憧れだったんでしょ?」
「・・・ええ。」
「長い間会っていないから、もう少し間が欲しいとか?」
「そう・・・かもしれない。」
マーティは自分のことに関して気にかけていないとしか思えない発言にガッカリするしかなかった。
『何よ、何でマーティのことでそこまで考えないといけないのよ・・・』
ルイズはマーティに対するモヤモヤで一杯になり自分の本当の気持ちが分からなくなってきた、もしかしたらマーティのことがと考えてしまうが彼には愛している女性がいる。
そんな彼を困らせるようなことはしたくなかった。
その時だった、聞き覚えのある音がドスンという音が聞こえると外が騒がしくなった。
「あ~何かあまり聞き覚えたくのない音がきこえたんだけど・・・」
「賊が来た!」
他に宿泊していた宿泊客の声を聞いたマーティは急いでデルフと拳銃を持ちワルドの所へ向かうと他のみんなもそこに集まっていた。
「マーティ君我々だけでも行くぞ!」
そこで聞いたワルドの回答は酷な物だった。
「先に行くんだマーティ、ルイズ!君たちの任務を果たすんだ!僕らはここで喰いとめる!」
「ギーシュ!?」
初対面の時とは全く印象の違ったギーシュを見てタバサとキュルケは意外そうな顔をした、だが任務を全うしなければならないマーティ達にとってはそれがベストな方法だろう。
「ただの盗賊にしてはおかしい、おそらく我々に妨害をかけてきたんだろう。証拠にメイジもいる。」
ワルドは指差してゴーレムの方へ視線を向けた、つられてマーティも見ると驚いたことにそのメイジとはあのフーケだった。
「フーケ!?」
「へぇ~マーティじゃないか。」
にんまりと笑ったフーケの視線は不思議とすぐにワルドに視線を移したような気がした。
「先に行って、ここは私たちで十分だから。」
タバサが大きな杖を持ちマーティに話しかけるとマーティ達は心に引っ掛かることはあっても了承した。
「分かった!」
早速タバサ、キュルケを先頭にフーケを相手に戦い始めた、だが相手はトライアングルで実戦経験が豊富なフーケ。そうそう簡単には解決はしなかった。
「ギーシュ!蔓であのゴーレムを絡みとって!」
「えっ!?何で!?」
「良いから!!」
キュルケの考えは理解できなかったがギーシュはそれに従うしかなかった、もしかしたらトライアングルにしかできないような大技を出すのか、それともただの足止めなのか。
ギーシュは訳の分らないまま魔法を発動させ絡めさせる。
「こんな蔓じゃ何もできやしないよ!」
フーケは高笑いをするがキュルケは平然としていた。
「ええ、そうね。」
すると錬金の魔法でその蔓が油に変化する、それをみたフーケは今火系統のキュルケが何をしようとしていることに気が付いた。
「やっやめ!?」
彼女が逃げ出す前に火を放ちゴーレムは火だるまになった、キュルケはクラスだけではなく工夫も戦いのうちだと教えてくれたあのギトーに感謝しながら距離を取る。
「フーケが逃げた。」
タバサは遠くで上手いこと逃げ出したフーケとその傭兵たちを見ながら二人に伝えた。
「ギーシュ、マーティ達は確かアルビオンに行くのよね?どうやって行くの?」
「船だと思うけど・・・もう間に合わないかも。」
「・・・」
三人はどうやってマーティとルイズに追いつくか行き当たりばったりな状況で考えた。
一方マーティは空飛ぶ船の甲板上で下界を眺めていた。こうやって静かに空を飛ぶのは初めてで初めての感覚だった。
「船が空を飛ぶなんて・・・ヘビーだ。」
「あなたの世界の船は違うの?」
「ん?まぁね。空は飛ばないよ。普通に海を走るし。飛ぶ船といえば・・・フック船長の船位だよ。」
「一応あるんだ・・・それにも“エンジン”を積んでいる?」
「まぁ、そうだねエンジンじゃないと思うけどそれっぽい物は積んでいる。だから世界一周旅行だって行ける。」
マーティとルイズは微妙にずれた会話を繰り広げた。
「一度乗ってみたいわね。」
「退屈かもしれないよ、それ以外はここの船と同じだし・・・ギーシュ達来れなくなったね。」
マーティは置いて行ったギーシュやタバサ、そしてキュルケに申し訳がなかった。
「大丈夫でしょ、タバサの風竜だっているし。」
「そっか・・・」
その時だった、雲の奥から巨大な島が見えた。
「ジャックと豆の木みたいだ・・・」
「マーティよく何かに例えているけど私には全く分らないわ。」
「・・・そうだけどってあれ?何かあの船こっちに近づいていない?」
不審船ともいうべきか、その船はまっすぐこっちに向かってきていた。
「空賊だ!」
船員が騒ぎ始め逃げようとするが大砲の威嚇射撃を受けて停船してしまった。
「もう破産だ・・・」
船長はこう垂れている間マーティはその空賊に対して違和感を感じた、今までタネン一家を相手にした時に感じた賊としてのオーラが感じられなかった。どちらかと言えば別のキビキビした何かを感じた。
「あのエドナの世界で見たような感じ・・・」
別世界の1986年の町を連想していると何やら騒動がおきる、どうやらルイズと空賊が騒動を起こし動けなくなっているようで、それに加えてマーティ達も巻き込まれ同じ倉庫に押し込められてしまった。
「ルイズ、怒るのは分るけどこの状況はないんじゃないのかな?」
マーティはこの状態になった原因に指摘をするがそれが原因で火に油を注ぐ結果になり、会話が不可能な状況に陥った。
「あ~ワルドさん、ここの人たち何かおかしいです。」
マーティは話し相手をワルドに変え違和感の内容を話すとワルドは納得し始め熟考に浸り始め一つの予想が浮かび上がる。
「もしかしたらこれは空賊じゃなくて王党派の船なのかもしれない。」
「どういうことですか?」
ルイズは何故その答えに至ったのか不思議に思った、するとワルドが続けて答える。
「マーティ君の言っていた違和感とはおそらく歩き方とキビキビした行動だろう、本物の空賊というのはなんだかんだで野暮ったいものがある。しかし今のこの空賊はどうか歩き方に至っては背筋を伸ばして行進する軍人そのものだ。」
「よくそこまで観察していましたね・・・」
マーティは違和感を感じただけでそこまでの答えに至っていない、半目になりながらワルドの観察能力の高さに素直に驚いた。
「そういうわけだ、今からここの頭に会いに行くぞ。」
ワルドが靴でドアをたたき話すすめるとすんなりと頭に会うことができた、その頭は驚いたことにルイズが探していた皇太子本人で任務の内容上ワルドに退室をしてもらった。
その時の話で何故空賊に化けているのかというと物資の補給のためだという。
雲の間をかいくぐり、アルビオン王国につくと同時にマーティは安堵してそのままごろりと壁にもたれかかった。
「随分とヘビーだ・・・」
マーティはしまいっぱなしにしていたデルフを取出し会話をする。
「お前さんヘビーって言葉好きなんだな。」
マーティがだらけている反面ルイズはウエールズ皇太子に無礼を承知で手紙の内容を確認する。
「皇太子殿下、これは恋文ではないでしょうか?」
「嗚呼、そうだ。」
ウエールズは手紙を握りルイズに渡す、次に宝箱から何かを出そうとすると一瞬固まりルイズの方へ視線を向ける。
「ルイズ、二人きりで話したい・・・」
城内ではマーティは無理に明るくふるまっている貴族たちが目に入る、明日から戦場になるこの場所は今空回りの会場へと変わろうとしていた。
「レコンキスタ・・・どっかで聞いたことがあるような、ないような。」
「おめぇさんの世界でか?」
「ああ、うん確か・・・授業で習ったんだ。アメリカの建国時だったかな?その前だったかな?」
「自分の国の歴史ぐらい憶えてろよ、授業ってことはおめぇそこそこ良い家の人間だろ。」
「いや、そういうのじゃないよ。普通の家で普通の高校生だよ。」
マーティはこういう時にドクがいればと思った、どんな時代でもどんな時でもドクは傍にいてそしてマーティと助け合った、例え敵に回った時があったとしても。
「デルフ、今回も何かしらタイムパドラックスの力が働いてこの戦争を未然に防げると思う?」
「・・・何だマーティ、おめぇさんここの人間を救いたいのか?あのタイムマシンって機械は便利だけどよ。おめえの話を聞く限り自分から歴史を変えようとするのはやめた方が良いと思うぞ。」
「・・・だよね。」
するとノックが響き静かにドアが開いた、そこに現れたルイズはその静けさと比例しとても静かだった。
「ルイズ、どうしたんだい?」
「何でここの人たちは死のうとしているの?」
「・・・・」
「ねぇマーティ、あの時のようにフーケの時のように何とかならない?」
ついタイムトラベルは危険だと言いかけたが何とか抑え別の言い訳をする。
「フーケの時・・・無理だよ。あれは武器があったから、今回は戦争そのものだし泥棒を捕まえるのと訳が違うよ。」
マーティはこれからの起きる出来事を思うと今すぐにでもタイムトラベルをしたいと思った、だがそのリスクは大きすぎた。フーケの時と違い本来の歴史を潰すわけにはいかなかい。
マーティは思った、もし自分がこの世界に召喚されなかったらどうなっていたのだろうと。