back to the world   作:ロキニス

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展開は速めです。あと数か月ぶりの更新です。


Back to the world ep7part2

「貴方はだれ?」

ルイズはまた夢を見ていた、それはあの時の過去の記憶ではない。場所は確かにあの中庭しかしそのに出てくる登場人物がワルドでもなくマーティでもない。

 

「ここは・・・?」

すると赤い服を着た男性が頭を撫でた、だが身長は記憶より大きい。

「~~~~」

「~~~」

「久しぶりだな。」

 

数人の人間と話し合っている、そこには青い服を着た自分と同じ桃色の少女見えるだがどこか違う。そこにギーシュのような男性もいるがギーシュの方がマシに見える服装をしていた。

「つまり~~?」

「そうだ~~~~~つまり~~~~~」

「~~の~~も?」

「つまり~~~だ。~~~~される前に~~~~~~じゃないような気がするが。」

「じゃが~~~~」

 

 

そこに一人の女性がいた、不思議なことにあのエルフのような気がする、しかし彼女からには恐ろしさのかけらを微塵も感じない。

 

「~~?」

「~~~~。」

 

彼女が手を向けそして呪文を唱えると同時に夢の世界から起こされた。

 

「ルイズ!ルイズ!?」

肩を揺さぶる金髪の女性が揺さぶり彼女を叩き起こそうとしている。

 

「えっあえ?」

その女性は給仕のようでみすぼらしい格好をしており、マーティがいたらまるでシンデレラのようだと言っていただろう。

 

「とりあえずここから逃げて!レコンキスタが攻めてきたわ!」

レコンキスタは事前のやり取りで確か明日まで攻撃はしないはず。

 

「何でよ!?何でレコンキスタが!?」

「約束を破った・・・」

「そんなことあり得ないわ!第一いくら反乱軍でも!」

「良い!?ルイズ!?今すぐ逃げるんだ!そういう考えは後からでも遅くはない!」

 

肩を揺さぶり華奢で細い腕をつかむ、給仕のせいなのか女性とは思えない強さでルイズをひきつれ走りまわる。

 

「早く!」

「ちょっと待って・・・速すぎる。」

「確か・・・このあたりに。」

その時彼女は周りを見渡してルイズに目を向けた。

 

「こっちにマーティがいるわ!それじゃあ!!」

「えっ!?ちょっと!?」

 

ルイズが呼び止めるが彼女はそのまま逃げるように去って行った、昨日は確かマーティに我儘を言ってそのまま寝てしまってどこにいるのか分らい状況だった。

「もう・・・何が何だかわからない。」

「ルイズ!」

そこにはワルドとマーティがやってきた、どちらとも息を切らしそして今の状況に対応しきれていないように見える。

 

「マーティ君、そしてルイズ。君たちは逃げなさい。」

「どうしてですか!?」

ルイズが抗弁するがワルドは耳を貸さずにマーティに目を合わせる。

「マーティ君、ルイズを頼んだ。」

 

マーティは首を縦に振りルイズの手を握ってそのまま走り出した、ルイズは抗弁をしているだが、口で言っている割にはあまり抵抗がない。ルイズ自身も分っていた私たちは足手まといなんだと。

 

「ここに行けば下に降りる船が・・・・ない。」

 

マーティは絶句した、ワルドに逃げるように言われたが逃げるすべを失ってしまった。目の前では反乱軍によって占拠された船しかなかったからだ。マーティは拳銃を抜いてそのままルイズを別の部屋に連れてそこに隠れた。

 

「とりあえずおとなしくなるまで待とうルイズ。落ち着いてから逃げる方法を考えて・・・ルイズ?」

「・・・」

 

いざ間近で人の死そして戦場を経験すると心は平穏ではないだろう、あのときのようなフーケの時とは違う、文字通りけた違いの死者と恐ろしさがルイズに駆け上った。

 

「デロリアン・・・に乗ってこればよかったかな。」

「マーティ、ごめんさい。こんな世界に召喚して。」

 

いきなりの謝罪にマーティはルイズに驚いた、顔はうつむいており視覚情報の殆どがピンク色の髪に占拠されている彼女はヒックヒックと鳴き声のような声で泣く。マーティはルイズの罪悪感に対して気にしないように言ったがそれも聞き入れない、むしろ逆効果だった。

 

「慰めないで。」

「・・・」

 

今頃あの金髪の給仕はどうなっているのだろうか、反乱軍に殺されているのかもしれないそしてワルドも多勢に無勢で。

 

「僕たちはあくまでも大使としてここに来た、だから傭兵ではなく後から来た人ら、反乱軍の指導者が来てから姿を現せば安全だ。彼らはあくまでもアルビオンと戦いに来たのであって僕らのような外国人を襲いに来たんじゃないからね・・・ワルドがそう言ってた。」

 

ルイズは何故かその外国人の部分に異世界人を連想させてしまい、そんなことを連想してしまった自分に自己嫌悪に陥った。

 

「私、貴族失格よ。」

「そんなことはないよ、貴族にだっていろんな人はいる。失敗もするでも諦めたらおしまいだよ。諦めて初めて貴族が失格になると思う。」

「もう、私は諦めているわよ。」

「・・・」

 

マーティはデルフを抜きとりこの後の相談をしたが結局時間を潰しただけで根本的な解決にはならなかった。

 

「タバサがここに駆けつけてくれたら逃げれるかもしれない。」

「希望的観測だな。」

 

デルフはマーティに戦い竜を奪うように提案するものの乗りこなせれるのかということで、マーティ自身に却下された。

 

「こういう局面だと・・・何をすればいいのか・・・。」

 

悩んでいても埒が明かない時間だけが過ぎたときワルドがドアを開けた。

 

「ここに隠れていたのか。」

 

その時のワルドは頬に返り血を浴びたのか綺麗な服は真っ赤に染まっていた、だが時間が経っていたのか茶色に変色し始めている。

 

「ワルドさん、それは返り血ですか?」

「嗚呼、大使だと言ったのに聞かなくて止む得ずにだ。やはりここから独力で逃げることは困難だ。まぁ話はついたのだからその問題も解決したが。」

「それはどういう・・・」

「敵のクロムウェルと会って大使であることを証明した、将来敵にはなるだろうが今は危害を加えることはない。」

「敵を見つけて放っておいたのですか!?」

ルイズは立ち上がりワルドに怒鳴り声に近い声で質問した。

「ああ、そうだルイズ。私たちは兵士として来たのではない。大使として来たのだ。目的を忘れてはいけない。」

 

子供の時と違う、彼はルイズに冷たくそして現実的な言葉で突きつけた。

ルイズは一瞬ビクリと身体を震わせた、そしてルイズも分っていた。その選択は非現実的で無謀。

「ルイズ、一度帰ろうトリステインに。」

 

マーティもワルドと同じ意見だ、このまま残ってももう選択は一つしかない。手をつなぎ外へ出るとそこには銃と剣を持った傭兵であふれていたが手を出そうとはしない。そしてそこにはクロムウェルが立っていた。

 

「こんにちは大使のみなさん。レコンキスタの代表としてあなた方を無事祖国へ帰すことをお約束します。」

 

白々しい

 

ルイズは思った、だが声に出せたらどれだけ楽なのか。そして理解した、これが戦争なのかと。

 

 

 

 

「終わったね。」

「結局相棒は何もしなかったな。」

「仕方ないよ。」

 

アルビオンがどんどん小さくなっていく様を後部から眺めていると一つの懸念が浮かび上がった。

 

【挿絵表示】

 

「ウェールズ太子はもういないんだろうね。」

「まぁな。生きていたとしても牢の中だ。」

「牢の中でも生きて入ればいい方だよ。」

 

マーティはここで再び歴史改変のことを考え出した、ここでもし攻めに来ることを過去に伝えたらどうなるのか。

 

確かに一方的な虐殺ではなくなるだろうが負けることは確実、加えて上手くいったとして自分はどうなるのか分らない、歴史の修正によって自分自身が消されるのかもしれない。

 

「マーティ君。」

着替え終えたワルドはマーティの隣に立ちアルビオンから立ち込める煙を見ながら質問した。

 

「少し私の昔話を聞いてくれるかな?」

「あ、うん・・・はい。」

「昔、母がいたんだがあることをキッカケにおかしくなってしまった。それのせいか私自身もノイローゼになりかけてな。その時に不慮の事故で死んでしまった、しかも私の手で起こしてしまったのだよ。」

「・・・」

「そして誓ったんだ。何が母親をあそこまで変えたのか。私は母をあんな目に遭わせた原因を突き止めそれを潰すと誓った。」

「何故そんな話を?」

 

マーティにはワルドの意図が分からなかった、するとそれを察したのかワルドはマーティにこう言い告げた。

 

「ルイズを含めもうこういう仕事をやらせてはいけない。こういう危険な目に遭わせるわけにはいかない。こういう物は私一人だけで十分だ。」

ワルドからの警告そして人生の経験の差と言う物を見せつけられたようにマーティは項垂れるしかなかった。そしてもう危険な任務の内容はたとえアンリエッタからの命令だとしても無視せよとの無言の警告でもあった。

ルイズに危険な任務を与えることになってもおそらくワルドが止めるだろう。

「・・・・はい。」

「マーティ君、もう私は君たちと同じ立ち位置にいることはできない。後・・・君のアメリカという国楽しそうだったよ。いつも遊びや流行の話しか出なかったがそれだけ遊びがあるということはそれほど豊かな国である証拠だよ。」

彼はそう言ってアルビオンを見る。

 

「これは彼らにとって始まりに過ぎない。彼らはハケドニア統一が目的だ。」

「ハケドニア統一?」

「そうだ、ハケドニアを統一し東へ住まうエルフと戦うのだ。」

「エルフ・・・北極でおもちゃを作っているイメージしかないな。」

 

その言葉に敏感に反応した、ワルドそしてその後ろで消耗しきったルイズがガタリと反応させるほど強烈な内容だった。

 

「今なんて言ったのマーティ!?エルフがおもちゃを作っているって!?」

「え、あ!?そ、そうだよサンタクロースのおもちゃを作っているって話だよ。あくまでもおとぎ話みたいなものだから気にしないで。実際にサンタはいないしエルフもいないよ。」

 

おとぎ話のようなものと聞いてガックシとルイズはため息をつくと同時にワルドは流石異世界人だなと呟いた。

 

しかし異世界にもエルフは存在するのか、異世界におけるエルフの立ち位置はどうなっているのかなと。マーティはおもちゃを作る小人を連想させながらハケドニアのエルフを想像した。

 

トリステイン城に数日の時間をかけて着く、何故かワルドのグリフォンが行方不明になったのだ、あの戦乱の為仕方のないことなのかも知れない。路銀を持っていた

ワルドに感謝しながらマーティはギーシュを含め皆は今どこにいるのかを考えた。あのまま捕まったのではないのか、それとも殺されたのではないのか。

 

ルイズも口に出していないだけでそれを懸念しているのか、だがその心配は杞憂に終わった、城の中庭で待ち受けていたのはその仲間たちだった。

 

「おかえり、学校サボっちゃったよ。」

ギーシュがそう言って手を振ると自然とマーティはホッと胸を撫でた。

 

“良かった無事だったんだ。”

 

信用していないわけではない、だが危険な戦いであったことには変わりはないもしものことを考えると心配で仕方なかった。

すると気づけばルイズは自然と涙を拭いていた、もう終わったんだ、やっと日常に返れると心の中から思ったのだろう。

するとワルドはルイズとマーティの目の前に立ち、二人だけで城に入るように勧めた。それに対してルイズは反対する、マーティは理由が分からなく聞き流しているだけだった。

 

「姫様に結果を報告して初めて仕事を終わる、私の役目は護衛であり君たちの仕事を代行する者ではない。ルイズ、最後まで貴族の務めを果たすんだ。」

 

ルイズとマーティは城の中を歩きアンリエッタが待つ部屋に着く。

 

三人だけになった部屋に重苦しい空気が流れ込む、皇太子の生死に関しては不明自分たちは隠れることしかできなかったこと、そして最後に敵の用意した船で地上まで降りたこと。

 

「そう、大変でしたのね。ルイズ御免なさいこんな戦争に巻き込んで。」

戦争に巻き込んでしまったことへの謝罪そして任務遂行が予想以上に困難であったことだった。

 

これで、もう危険な仕事はない。もうこれで嫌な思いをしなくともいい、そして“マーティの帰る方法を考える”しかしそれは本当に可能なのか、見つけることができるのか本当に・・・

 

気付けば城の外で呆然と立っていた、もう疲れた何もする気が起きない、いつも救ってもらってばかりで自分一人では何もできない・・・私はどうすれば良いの答えてマーティ。

 

城の外に出たマーティ達はタバサの風竜に乗り学園への帰路についていた。そして放心状態で精神的に危ないことになっているルイズをそっとキュルケに任せてギーシュはマーティに話さなければならないことを話す。

 

「どうしたの?」

「実は信じられないと思うけど聞いてほしい。」

ギーシュは真面目な顔で大事な何を伝えようとする。

 

「何かあったの?」

マーティはギーシュの表情から内容が深刻であると思った、いや実際この任務を請け負った時点でそして戦場から帰ってきた時点で深刻なのだろうが。

 

「皇太子は死んでいる。」

「!?」

 

マーティは何でギーシュがそこまでの確信を持っているのか分らなかった、頭をかきながら聞く、どうしてそこまで確信を持てるのか。

 

「実は、死んだ場面を殺される場面を僕らは目撃したんだ。そして誰に殺されたかというと・・・・」

 

その時マーティは何故かあの血まみれの服を連想した、何故だろうか根拠がなかったただ単にその人の服しか見ていないからそれを勝手に連想したと思いたかった。

「ワルド伯爵なんだ。」

「・・・それは何かの間違いじゃ?」

「いや本当だその時ウェールズ太子はよけたんだけど首に当たって返り血がワルドに浴びた。君もその後のワルドに会っているはずだから分かるはずだ。」

 

あの返り血のことを知っている、何故ギーシュが?答えは考えなくとも分かるそれはギーシュがさっき言った“殺される場面を見た”つまり現場にいた。

 

「そんな・・・」

ヘビーだと言うこともままならなかった。

 

「それだけじゃない、本命はこの後なんだ。ウェールズ太子をクロムェルがやってきて・・・・」

「本命?これが本命じゃないのか?」

「ああ、クロムェルがやってきて何をしたと思うマーティ?」

「指輪を奪った?」

「そんなのがどうでもよくなるぐらい大変なことだよ、マーティ城が見えなくなったら地上に降りるからその時にルイズに立ち直るように説得して欲しい。」

ギーシュは放心状態のルイズを見てもう一度マーティに視線を戻す。

 

「ルイズの力が必要?」

「ああ、ルイズじゃないとできないことだ。」

「分かったけどその前に本命の内容を知りたいんだ。」

 

流されるばかりで嫌だったのかそれとも元気を出させるために“ルイズ”を動かすことがうれしかったのか、マーティにやる気と余裕ができた。

その時に違和感を感じた、何故ルイズのためにそこまで働いているんだろうと。

だがそんな考えはすぐに振り払う、いや吹き飛んだ。

 

「ウェールズ太子を生き返らせた。」

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