「琴音く~ん! 一緒に帰ろう!」
本日の授業がすべて終わり、帰りの支度をしていると、教室の入り口からアキ君の声が聞こえた。
手を振って、返事をすると、アキ君も手を振り返してくれた。
「あら、明久君。私も一緒にいい?」
「もちろん。秀吉もすぐ来るよ」
「明久、俺も途中まで一緒させてもらうぞ」
「…………オレも」
優子ちゃん、雄二君、康太君と少し遅れてきた秀吉君を交えて、一緒に帰路についた。
「そういえば、翔子ちゃんは一緒じゃないの?」
「ああ、翔子は塾だと」
「霧島は塾通いじゃったか」
「真面目ね」
{優子ちゃんは通ってないんだっけ?}
「通ってないわ。そこまで成績がひどいわけでもないし。(ボソッ)あれ読む時間が無くなるし」
「? 優子ちゃん、何か言った?」
「いいえ、何も」
皆との会話を楽しみながら、ゆったりと歩いて行った。
「んじゃ、俺と康太はこっちだから」
「…………また明日」
「雄二、康太またね」
「また明日なのじゃ」
「気をつけて帰りなさいよ」
{さようなら、また明日}
二人に言葉を返し、手を振りながらボクらはまた歩き出した。
途中で優子ちゃんが図書館によると別れ、三人でアキくんの家の近くまで来た時だった。
「あれ? これ何だろう?」
アキくんが拾ったのは、青いひし形の石。
{宝石かな?}
「きれいじゃのぅ」
「うん。誰かの落とし物かな?」
誰かの落とし物なら交番に届けないと、と話していると、
「それを渡してください」
黒い服に薄いピンクのスカートを履いて、黒のマントを身につけた金髪の女の子に話しかけられた。
「「「…………」」」
「ジュエルシードを渡してください」
ジュエルシードとはさっき拾った石の事だろう。
だが、ボク達が気になったのはそのことではなく、
「……君ってレイヤー?」
「へっ?」
こんな街なかでマントにミニスカ何て言う服を着ている事だった。
「まだ、春になったばっかで寒くない? 身体冷やして体調崩すよ?」
「女子が肌を出しすぎるのもいかがなものかのぅ」
「………(手話中)」
「「コスプレは家の中かコミマみたいな会場でやりなさい」だって」
「えっと……」
同い年くらいのボクらに注意されてか、ボクが手話でアキくんに翻訳してもらってるからなのか分からないけど、女の子はちょっと戸惑ってた。
「まあ、それで平気ならいいけど。それよりえっと、ジュエ……なんだっけ?」
{シュエルシード、だよ。たぶんさっき拾った青い石じゃないかな?}
「そうそれ、で、これがどうしたの?」
「お主の持ち物じゃったのかの?」
「えっと……その……わ、私の探し物なんです。渡してもらえませんか?」
「「{いいよ?}」」
「へっ?」
アキくんが石を渡すと、女の子はちょっと驚いたような顔をしていた。
「もともと、誰の落とし物なんだろう? って言ってたとこだったし」
「持ち主が来たのなら渡すのが当たり前なのじゃ」
「………(コクコク」
「あ、僕は吉井明久。小学校3年生」
「同じく木下秀吉じゃ。こっちは八神琴音。声帯に異常があって話せんが、仲良くして欲しいのじゃ」
「……(ニコニコ」
「わ、私はフェイトです。フェイト・テスタロッサ」
「フェイトちゃんか、かわいい名前だね」
「うむ、よろしくなのじゃ」
お互いに自己紹介をして、ボクらはわかれた。
初めての人とすぐに話せるのはアキくんがいるからだよね。フェイトちゃんともなんとなくまた会いそうな気がするし。
フェイトちゃんに手を振りながらそんな事を考えていた。
Side F
母さんに頼まれて集めていたジュエルシード。
反応があって駆け付けたらジュエルシードを三人の男の子が持っていた。
でも、すぐに渡してくれて、それに初めてなのに色々心配してくれた。
「不思議な子達だったな」
母さんやリニス、アルフには散々心配されたけど、なんとなく二人とはちょっと違う温かさがあった気がする。
「また、会えるかな」
そんな期待を抱きながら、私はアルフの待っている場所へ向かった。
作「はい、ようやく第五話投降…じゃなくて投稿しました」
琴「遅かったね」
明「一週間ぶりだったよ」
琴「おや、アキ君いらっしゃい」
明「琴音君、遊びに来たよ」
作「にぎやかになったね」
琴「いいから話してないで続きかいてよ」
明「また一週間かける気?」
作「……ゴメンなさい」
琴・明「「それではまた次回お会いしましょう」」
作「またとられた……(涙」