スマホのマップに表示された場所は私が通う高校だったみたい。校長室で校長先生から色々と説明を受けたんだ。学校のシステムは地球とあんまり変わらないみたいだったよー!
まぁこの星、一年中、夜の星だから真夜中に学校に来てるみたいでちょっと違和感あるかなぁ…。
そして、
「あっ、」
「あっ、」
「「ああーっ!」
教室での自己紹介の時、さっき助けた女の子と再会っ!
…っていうのが今までの簡単な流れ。
「あっ……さっ、さっきはありがとう!」
青髪ツインテールもどき(頭の右と左の鬼の角の先から髪が生えてて、ツインテールみたいになってるんだ)の女の子、名前は『ピカ・トーラル』ちゃんって言うみたい。
私の予測通り、鬼の種族の女の子だったよ。髪も目もは青色で、ここが人外の世界なんだなぁって実感。服装は白っぽいワンピースで清楚系なんだけど黄色と黒の虎模様が所々あるから、やっぱり鬼なんだなあ…って。
それにしても、まさかこんな漫画みたいな話が現実に起こっちゃうなんて…びっくりだよ。でも、こんな出会いだと、やっぱり運命感じちゃうよね!ピカちゃんとはこれから仲良くなれそう!
「まさかまた会えるなんてね〜!これからよろしくね!」
「えっ、あっ…えっと…でも、私なんか…その…鬼だし…」
あれ?手応え薄め…?
仲良くなれると思ったんだけど…私の勘外れちゃった?
「カエンさん」
ん?え?
…あっ、カエンって私のことかぁ。まだこの名前慣れてないんだよね〜。生きてた頃と別の名前で呼ばれるのって、違和感あるなぁ〜…。
「何?」
振り向くと、別の女の子がいた。
ん?何か髪の毛がムニュムニュ動いてるような…。って、髪の毛が蛇ぃ⁈もしかしてメドゥーサってやつ⁈
たしかメドゥーサの目を見ちゃうと石になっちゃうんだよね…
ってあっ⁈目合わせちゃった⁉︎どうしよ⁉︎石になっちゃ……
…あれ?平気だ…?
「カエンさん、どうかしたの?」
「あっ、えっ、なんでもないよ!」
なんか大丈夫みたい。私がヴァンパイアだからなのかな?
…どうでもいいけど、メドゥーサって聞くと、仮面ライダーウィザードを思いだすよね。この子もやっぱりあんな感じで怖い人なのかな…。
「私はミール・ヘクラ。カエンさん、そんな下級魔人に構うことないわ。私たち上級魔人がね。」
メドゥーサのミールちゃんが変なことを言った。
下級?上級?なんのこと?
私は首をかしげた。
「あら?知らないの?こんな一般常識を知らないなんて、よっぽど育ちのいい籠の中のお嬢様なのね。いいわ。教えてあげる。
魔人に沢山の種類があるのは知っているでしょう?」
うん。あんまり詳しくないけど、さっき町を歩いてた時に少し見かけたよ。鬼とか、爬虫類みたいな人とか、狼男なんかもいたよね。
「それらは種族ごとに階級で分類されるの。魔族階級○位って風にね。」
階級….。ほおほお…。
習い事の段とか貴族の爵位みたいだね。
「私たち、メドゥーサやヴァンパイアは魔族階級第1位。そこの鬼なんかは最低階級の第6位。下劣で下等な種族なの。そんな低俗な魔人、あなたとは釣り合わないわ。同じ第1位同士、仲良くしましょう?」
下劣、下等、低俗……。
あー…はいはい…。そうか、だいたい分かった…。
このラロボって星は身分制度があるんだね。それもかなり重度な。
それで、私とミールちゃんは偉い魔人。ピカちゃんは一番下の階級の魔人ってことなんだ。
そして、身分の低い種族の子は、身分の高い子に虐げられる…と。ううっ…自由を愛し、自由のために戦う『仮面ライダー』としては心が痛むなぁ…。
「そうなんだ…教えてくれてありがとう。でも私、身分なんて気にしないもん。」
ミールちゃんには悪いけど、やっぱり私、差別は嫌い。私はピカちゃんと仲良くしたいんだ。運命感じちゃってるしね。
「……そう。まぁいいわ。後で後悔しないようにね。」
吐き捨てるように言ってミールちゃんは去っていった。
うわぁ…なんか嫌な感じ。友達にならなくて正解だったよ。怖い怖い。
「さぁ!だから、ピカちゃん!あらためて!私と友達になろう!」
多分さっき、ピカちゃんが薄い反応だったのも、身分制度を気にして遠慮しちゃってたんだよね。でも私はそんなのきにしない!
気を取り直して、ピカちゃんに笑顔で話しかける。
「えっ、じゃ、じゃあ「だめよ!ピカ!」」
えっ?えっ?
…あっ、なんかまた別の子がきたよ。赤髪でツインテールの女の子。比較的普通の人間っぽいけど…。あっ頭に触覚みたいなのが生えてる!妖精さん…かな?
この子も結構可愛いかも。
なーんて私が考えてると…
「最上級のアンタが最下級のピカと仲良くする?信じられないわ!きっとコイツ、何か企んでるのよ!」
うわぁ…初対面なのになんか罵られてる…。ミールちゃんとは違うタイプの嫌な人だ…。
「心の底では、アタシ達のこと、バカにしてるに違いないわ!絶対そうよ!
お人好しのピカは騙せても、アタシは絶対騙されないから!いくわよ!ピカ!」
「えっ、ぁ…メルちゃん、まってぇ〜…」
あっ、二人とも行っちゃった…。
どうしよう….。
「カエン・シュウマ…か…。変なやつだな…。」
俺は、突如クラスにあらわれた美少女をみながら、そう呟いた。
1位階級のくせに身分制度を超えて友達を作ろうとするやつなんて…初めてみたぜ…。面白そうなやつだ。
はぁ…仮面ライダーフォーゼでもスクールカーストは描かれてたけど、私はもっと状況が悪いよ…。
ピカちゃんとは仲良くなれないし、ミールちゃんとはギクシャクしちゃうし…メルちゃんにはなんか嫌われちゃうし…。こんなんじゃ、この高校の子全員と友達になるどころか、ぼっちライフをエンジョイしちゃうかも…。
私の仮面ライダー生活、思いの外、壁だらけだなぁ…。
プルルルル…。
あっ、電話だ!うげっ!まぶしっ!
サングラスをかけて…と!
「もしもし〜。えっ絋汰さん⁈」
「おおー!ちゃんと繋がったな!」
電話の相手は、なんと、神様こと葛葉絋汰さん!まさか絋汰さんからかかってくるなんて!
って、そもそもこの電話の番号、絋汰さん以外知らないから当たり前かぁ…
「千鶴、ちょっとお前のことが気になった。どうだ?ラロボでの暮らしは?」
絋汰さんは私のことを千鶴って呼んでくれた。ちょっと…嬉しいかも♡
「うーん…正直に言うと不安です…。ヘルヘイム以外にもやらなきゃいけないことが多そうで…。」
せっかく生まれ変わったんだから、友達くらいは欲しいし…。できれば、このくだらない身分制度もぶち壊したいよね…。絋汰さんが世界のルールをぶっ壊したみたいに。
「まぁ、お前の第2の人生は始まったばかりだ。色々やってみるといい。」
「はい!私!頑張ります!」
とにかく今は、インベスを全部倒すことと、友達を作ること!
輝く未来を目指して〜…いざ出陣!えいえいおー!
「ばっ、化け物だぁぁぁっ!」
「ッ⁈」
さけび声…⁈化け物って、まさかインベス⁈
大変だっ!
「変身っ!」
『fallen vampire link』
急がなきゃっ!って
「うわぁぁっ!」
えっ、私っ、飛んでる⁈
あっ!背中に黒いコウモリみたいな羽が生えてる!多分、私がヴァンパイアだから飛べるんだね!すごいっ!
でも…
「うひゃぁ!うまく飛べないよ!」
人生初めての飛行は…結構難し…うげっ!電柱に頭ぶつけちゃった!ごふっ!地面に墜落!
「うう…いたたたた…」
ヴァンパイアなのに飛べないなんて…。あとで頑張って練習しよ…。
「ギャァァァッ!」
おっ、キタキタ!初級インベス三体!
今朝よりは楽しませてもらえそうだね!
それじゃあまずは武器召喚!せっかくだし、私の大好きなソニックアローにしよう!スマホの画面上の鎧武のアイコンをタップして…
『ブーッ!』
…あれ?もう一回!
『ブーッ!』
『ブーッ!』
『ブーッ』
「えーっと…」
……ウソォォォォ⁈鎧武の武器使えないのっ⁈なんでぇぇぇぇ⁈
じ、じゃあドライブ!シンゴウアックスとゼンリンシューターで、チェイサーマッハ再現だよ!
『ブーッ!』
『ブーッ!』
『ブーッ!』
え え え え え え え …
「なにこのスマホ!ダメダメじゃん!
…きゃぁぁっ!」
初級インベスのうちの一匹が、突然体当たりしてきた。完全に無防備だった私は、地面を転がってしまう…。
「くううっ…ええい!だったら、これだぁ!」
こんなダメダメスマホを渡した絋汰さん!絶対ゆ゛る゛さ゛ん゛!
RXの模様をタップ!
そして、さらに武器を選択!
『リボルケイン』
きっ、きたぁぁぁ!
リボルケイン!あの伝説のチートライダーの武器!
平成生まれだから、詳しいことは知らないけど、そのチートっぷりは色々と伝説として語り継がれてるよね!
劇場版でもたまに分身してるし。
「さぁ…貴方達をジゴクの底に突き堕としてあげるわ…!」
エターナルっぽく左手の親指を地面に向けたポーズをとって、かっこよく名乗る。
き、決まった…!
「はあっ!」
左手でリボルケインを握って、三体のインベスに向かって突撃!そして、思いっきり、振り回すっ!
「グエッ!」
まだまだっ!今度は両手で持って、えいっ!
「グッ…ギャアッ!」
うわっ!インベスが口から火球を発射してきた!リボルケインを両手で構えて…左横へ…受け流すっ!
ドーン!
うわっ!爆発した!…びっくりしたぁ…。
特撮でこういう爆発シーンとかよくあるけど、よく驚かずにいられるよね。スーツアクターさんってすごいなぁ…。
さぁ、反撃だよっ!
リボルケインを逆手に持って、両手でインベスの腹部に突き刺すっ!
「グエッ⁈」
一気に引き抜いてっ!蹴り飛ばすよ!
「ハァッ!」
「グッ…グァァァッ!」
爆発!
…インベス一体撃破完了!
次!今度はこうだ!
「ライダー、キックッ!」
シンプル、イズ、ベストォッ!
「グァァァッ!」
さぁ…ラスト一体!
やっぱりここは、これしかないよね!
右手でスマホをタップ!
『vampire death drop 』
バチバチバチッ…
電流を纏い、青白く輝くリボルケインを両手で構える。そして、突き刺すッ!
「でやぁぁぁぁっ!」
グッと押し込むと、インベスが傷口からどす黒い体液をふきだす。左手でリボルケインを引き抜いて、後ろを振り返る。右手を腰のベルトに当てながら。
「リボルクラッシュ…」
ドォォォン!
大爆発。ここで動じちゃダメなんだよね。この体勢をキープ。そしてカメラ目線。
ふぅ…決まった…。
リボルケインすごい。もうこれひとつでいいんじゃないか?なんちゃって笑笑
カエン:と、いうわけで今回も読んでくれてありがとうっ!
南斗:今回、転校したばっかりなのにいろんな人と話してたよね。カエンってコミュ力高いんだ…羨ましい
カエン:南ちゃんはコミュ力残念人間だもんね〜笑笑
…まぁ私もそこまでコミュニケーションが得意ってわけじゃないんだけどさ?今回は成り行きだよ。ピカちゃんと仲良くしようと思ったら、メルちゃんとミールちゃんに絡まれただけだし。
南斗:ピカに話しかけようとするだけ、上出来だよ…
それにしても、身分制度で差別がある世界か…とんでもない世界にきちゃったね。
カエン:うんうん。ヘルヘイムを退けるのも大事だけど、そういう差別も無くせるようにしたいなぁ…弦ちゃんが天高のみんなを変えたみたいにね。
南斗:《二兎を追う者は一兎をも得ず》だよ?最悪な結末にならないように気をつけてね?(盛大なフラグ)