そらのおとしもの 人と天使達の非日常   作:龍姫の琴音

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第四十六話姉妹襲来

朝、イカロスがいつものように庭のスイカに水を上げている時だ

イカロスの前にハーピーの二人が空から舞い降りてきた

 

「ハー・・・ピー・・・何をしに・・・きたの?」

 

「・・・」

 

二人がここに来る事になったのは空の王であるミーノスの命令だ『空の女王(ウラヌス・クイーン)を破壊しろ』これが二人がミーノスからの命令だ

 

「どこか・・・人のいない所に行くぞ」

 

「え?」

 

「お前を破壊する。私達と戦え」

 

「ム・・・リ」

 

「何?」

 

「あなた達では私に敵わない。わかってる(・・・・・)でしょう?」

 

瞳の色が紅くなり出力が上がっていく。それはハーピーの二人が力を合わせても遥かに凌駕する出力の差がありどうあがいても勝てる可能性は全くない

 

「~~~!黙れ!」

 

ハーピーの姉の方が出力を上げて地面が陥没する

 

「姉さん!」

 

「こっちは気を遣ってやっているんだ。なんならココで始めてもいいんだぞ。お前の貧弱な地蟲(マスター)のいるこの家で!」

 

「上等じゃない」

 

ハーピーがプロメテウスを家に向けるとニンフが庭に入ってきた

 

「ニンフ!」

 

「あんた達にされたこと・・・忘れてないから」

 

蘇るのはあの日の記憶。羽をむしられた嫌な記憶

 

「粉々にしてやるわ!」

 

「ハッ!上等だ!」

 

「姉さん!」

 

ニンフとハーピー姉は既に戦闘態勢に入っておりイカロスは戦わないといけないと判断し空の女王(ウラヌス・クイーン)モードに入ろとした時だ

 

「止めんか!」

 

縁側のドアが開きシュウが戦いの仲裁に入った

 

「マスター・・・」

 

「止めないでシュウ。こいつ等とは因縁があるのよ!」

 

「だから止めろって言っているんだニンフ。例えお前がここで二人を倒してもスイカ畑を壊したら次にお前がイカロスに倒されるぞ」

 

ここで戦えば被害が出るのは必然。もし、スイカ畑に被害が出ればイカロスが黙っていない。また前みたいにイカロスにボコボコにされるのは目に見えている

 

「うっ・・・」

 

以前にやられた記憶がよみがえりニンフは通常モードに戻る

 

「お前らも戦ったら命はないぞ」

 

「マスターの命令を遂行するためならお前を人質に!」

 

「待って!姉さん!」

 

プロメテウスをシュウに向けるとハーピー姉の首元に刃が付きつけられる

 

「クスクスクス・・・ねぇ、おにぃちゃんに・・・なに、する気なの?」

 

カオスがハーピーの後ろに立っており刃の羽を展開している。どうやらニンフのP=ステルスシステムで背後に近寄ったらしい。首元に刃を突きつけられ背後からカオスの物凄い殺気や出力に圧されて息をする事すら出来ないでいた

 

「カオス、それぐらいにしてやれ」

 

「は~い」

 

刃を下げてようやく殺気がなくなり空気を吸う事が出来た

 

「さてとイカロス、ニンフ。今日は水着を買いに行く予定があるんだからさっさと行くぞ」

 

「はいマスター」

 

「は~い」

 

「それとお前らも来いよな」

 

「なっ!お前、何を言っている!?」

 

「その恰好じゃ不審者だからな。地上にいる時はこっちの服装になってもらうぞ」

 

「ふざけるな!私達は空の女王(ウラヌス・クイーン)と戦いに来たんだ!遊びに来たのではない」

 

「なら、イカロスを倒す方法はあるのか」

 

「それは・・・」

 

「ないだろう。だったら行くぞ」

 

「おにぃちゃん、肩車して!」

 

「いいぞ」

 

カオスを肩車してシュウはイカロス達と共にこの町にあるファッションセンターヤマムラを訪れていた

 

「やっと来ましたねシュウ君」

 

「お待たせ」

 

ヤマムラに到着すると日和はそはらと一緒にいた

 

「イカロスさんとニンフさんの水着とカオスちゃんの水着をいくつかピックアップしておきました」

 

「んじゃ、そっちはよろしくね」

 

「はい!」

 

イカロスとニンフ、カオスを日和に任せて一人になったシュウはヤマムラ内で智樹を探し始めた

 

「・・・・やっぱりここか」

 

そこは女性の下着コーナー。その中に智樹がパンツを吟味している

 

「おう!シュウ。お前もどうだ?」

 

「変態になるつもりはない。それより智樹ちょっとこいつらの服を選ぶの手伝ってくれ」

 

「お前、またエンジェロイドの厄介事に巻き込まれているのか?」

 

「成り行きだ。それより服選び手伝ってくれ」

 

「任せろ!」

 

十分後・・・

 

ハーピーの二人はショートパンツにTシャツを選んで着てもらった。二人のシャツには姉には1妹の方には2の数字が入っている

 

「やっぱり姉妹っていったら数字の入った服だな智樹」

 

「奇遇だな。俺もそう思うぜシュウ」

 

「姉さん、この服、装甲性ゼロだしステルス性皆無だよ!こんなの着れるか!」

 

「どっかで聞いた事のある台詞だな。でもそれがこっちでの普通の格好だぞ」

 

「どうして地蟲(ダウナー)はこんな服を着れるの!?」

 

「そりゃ、地上では戦いなんてないからだよ」

 

「え・・・?」

 

「周りを見てみろよ。誰も争いなんてしないしみんな仲良くやっている。人間は争わない。だから装甲性もステルス性も必要ない」

 

「そう・・・か」

 

空の上から地上を見ても争いなんてほとんど起きない平和な場所だ。毎日が楽しそうにしているのを知らない訳ではない

 

「ん?おい、お前の姉はどうした?」

 

「あれ?そういえばどこに・・・」

 

「私ならここだ」

 

「あ、姉さん・・・って!何その恰好!?」

 

姉を見つけたと思ったら姉はバニーガールの格好をしていた

 

「こいつに着ろと言われて着てみたが結構動きやすいなこの服は」

 

「そうじゃなくて恥ずかしくないの?」

 

「はぁ?こんなのが恥ずかしいのかお前は?」

 

「智樹、何着せているんだ?」

 

「だってここにあったんだもん!」

 

着せる智樹も智樹だが何でこんな服がこの店に置いてあるんだ?

 

「お姉さん、じゃあ次はこの服を着て!」

 

それから智樹の着せ替えが始まった。警察服、ブルマ、チャイナ服にメイド服。ありとあらゆる服に着替えていく

 

「次は、なんだ?」

 

「すいません、もうありません」

 

とうとう着せる服がなくなり智樹が膝をつき降参した

 

「智樹、遊んでないで服を探してくれ」

 

「あぁ・・・そういえばプールに行くんだよな。じゃあ最後にこの水着を着てくれ」

 

そう言ってビキニを取り出しハーピー姉に渡した

 

「あ、これ知ってる。水遊びの時に使う水着ってやつでしょう。これぐらいな私でも・・・」

 

妹は大丈夫だと言っているが姉の方はビキニを持つ手が震えている

 

「姉さん?」

 

「ぎゃぁぁぁ!」

 

顔を真っ赤にしてハーピー姉が悲鳴を上げて三人は固まる

 

「こんなの着れるか!この変態!」

 

「ちょ、姉さん。さっきの服の方が全然恥ずかしいでしょう」

 

「バカを言え!こんなの着たら・・・み、見えちゃうだろう・・・へそが見えちゃうだろう!」

 

「へそって・・・」

 

「いや、その通りだ!」

 

「智樹に同意!」

 

何故か智樹の台詞にシュウも同意した

 

「初心者は皆、最初におっぱいやおしりにいこうとする」

 

「だが、へそは現実でもアニメや漫画の日常シーンでも規制なしで出現するいわゆるプチエロゾーン」

 

「走ってチラリ」

 

「背伸びしてチラリ」

 

「「それが堪らない!」」

 

ドガシャ!いつの間にかそはらが二人の背後に立ち二人の頭にチョップを叩き込んだ

 

「もう!トモちゃんだけならまだしもどうして緋村君までトモちゃんと混ざっているの!?」

 

「待て!見月、俺だって男だぞ。智樹程でなくても性欲ある。そしてアニメを見る以上はそういった服とかシーンとかがあるわけででして・・・」

 

「分かっているわ。取り敢えず二人共止めさすけど文句、ないよね」

 

ふたりは全てを悟ったかのような顔つきになる

 

「智樹、俺、最後にお前の事を理解できてよかったよ」

 

「あぁ、俺もシュウの事をアニメ一筋かと思っていたけど女の子が好きというのは現実でもアニメでも同じなんだなってわかったよ」

 

互いに最後の言葉を残して見月のチョップを受けて二人は地面に沈んだ

 

その後に見月と入れ替わりでニンフがやって来た

 

「まさかシュウまで智樹と同じなんてびっくりね」

 

β(ベータ)!私を笑いに来たのか?」

 

「そんなことしないわよ。それよりはいこれ」

 

そう言って渡したのは競泳用の水着だ

 

「これならへそが見える心配ないでしょう」

 

「何故、私達にそこまでする」

 

「別に、シュウが止めろって言ったから戦うつもりはないし」

 

「なるほど。マスターの命令ってわけか」

 

「命令じゃないわよ。それに私とシュウはインプリンティングをしていないし」

 

「インプリンティングしていないだと。ならどうして?」

 

「どうして?なら私も聞くけどどうしてまだアンタ達はあのつまらない男の元に居るの?」

 

「そんなのあの方が私のマスターだからだ。それ以外に理由なんてない」

 

「ふ~ん。なら、しばらくは地上で暮らしてみることね。そうすればその考えも変わるかもしれないわね」

 

「どういう事だ?」

 

「そのままの意味よ。シュウの元に居ると自分の常識とかがひっくり返るのよ。どうせ泊まる所もないんだからシュウの家に来るといいわ」

 

「悪いが情けを受けるつもりはない。行くぞ」

 

「あ、待ってよ姉さん!」

 

二人はその場から飛び去り残ったのは地面に埋まった二人の男だけだった

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